2019年1月17日 (木)

第1454回 強さは断然

 もう、正月競馬も最終週。中山はアメリカJCCがメインレースだ。過去10年、全て指数ランク馬が勝っており、平均指数上位馬を中心に、全体としても指数上位馬が強い傾向にある。1番人気馬は2勝、2着2回。

(アメリカJCC)
       1着    2着    3着
09年    B d   BXa   -
10年     Yd   B     DYb
11年    BXa   -      Xb
12年     Yb   B     AZc
13年      d    Zd   -
14年    DY    -       b
15年      c   A     A
16年    AXa   C d   C
17年    AZa   -     B
18年     Yb   -     D

 今年の前走指数上位馬は、サクラアンプルール、ショウナンバッハ、メートルダール、シャケトラ、ダンビュライトなど。

 期待の4歳馬は、前走、菊花賞を勝ったフィエールマンだ。ここまで4戦3勝、2着1回。長くいい脚を使えるのが特長で、新馬戦以外の3戦すべてで、最速の上りタイムを示している。今回、指数上位のランクにはわずかに届かなかったが、G1勝ち馬は他馬より1キロ重い負担重量を課せられているためで、実質的に指数上位のレベルの馬だ。

 菊花賞では7番人気。ルメール騎手を背に、中団の前々でレースを進めた。直線、前が詰まって追い出しが遅れる場面もあったが、前が開くと一気に差し脚を繰り出し、先に先頭に立っていたエタリオウをきっちり交わして、ハナ差の勝利だった。 

 まだ4戦しかしていないが、その戦歴で菊花賞を勝ったのだから能力の高さは明らかだろう。菊花賞のスピード指数もとくにレベルが低いわけではないし、経験を積めばさらに成長を期待できる逸材ではないか。

 他では、有馬記念は7着に好走して、まだまだ元気なサクラアンプルール。差し脚上位のメートルダールなどが相手の中心。

 東海Sは、中京開催の過去6年間で、1番人気馬が4勝、3着2回。すべての年で3着内に好走しており、馬券は比較的固い決着が多い。
 今年の指数上位馬は、インティ、アンジュデジール、チュウワウィザード、アングライフェン、グレンツェント、アスカノロマン、コスモカナディアンなど。

 ここは重賞初挑戦ながら、目下5連勝中のインティが中心だ。
 インティはデビュー戦こそ9着だったが、続く未勝利戦から前走の1600万条件戦まで、7、4、4、10、5馬身の差をつけ、5戦とも圧倒的な能力の違いで快勝を続けてきた。先行力があり、逃げるか、2番手からのレースが多いが、直線はいずれも後続馬をぶっちぎる差し脚を使って差を広げてきた。スピード指数もこの2走は98、98と、初重賞戦とはいえ、すでに重賞クラスの指数を連発。重賞の壁があるとは思えない。

(東海S)  1着    2着    3着
13年    A     CYa    X c
14年     Xa   C c   B
15年     X    -     BYb
16年    D     -     A b
17年    -     -     -
18年    AXa    Y    D c
(公営競馬は減戦して集計)

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2019年1月16日 (水)

第1453回 強い4歳馬

201901130811
201901140611
201901120611

 先週は3日間開催。日経新春杯は明け4歳馬グローリーヴェイズが勝った。好スタートをきったが、内で控える作戦のようで、3コーナーでは最内後方の位置取りになってしまった。4コーナー、各馬が外に膨れるところ、スペースの空いた内から一気に差を詰めていき、直線、アッという間に先頭に立つと、後は押し切るだけ。スピード指数上も上々のレベルで、強い4歳馬の強い内容のレースだった。
 大外後方から脚を延ばした距離適性の高いルックトゥワイスが2着。3着はシュペルミエール。

 京成杯は先行馬たちの前残りになった。
 道中2番手から4コーナーで先頭に立ったラストドラフトが抜け出して快勝。4コーナー2番手のランフォザローゼスが1馬身4分の1の差で2着。3着も4コーナー4番手のヒンドゥタイムズだった。

 1番人気のシークレットランは4コーナー4番手から前を行く馬たちを追ったが、勝ち馬と同じ脚色では届くはずもなかった、極端なスローペースではなかったから、前の馬たちに力があったということだろう。ラストドラフトは1戦1勝馬。2戦目での京成杯勝ちは史上初とのこと。

 3歳牝馬のフェアリーSは、3番人気のフィリアプーラが勝利を手にした。最内枠から好スタートを切ったが、徐々に位置を下げて、道中は中団後方から。直線は、鮮やかな後方一気の差し脚で各馬をとらえた。アタマ差でホウオウカトリーヌが2着、3着は先行していたグレイスアンが残った。

 成人式も終わって、正月気分もなくなった。東京の寒さの本番はこれから。インフルエンザも流行っているようです。健康に気を付けてお過ごしください。
 私は昨年秋に急な入院もしたが、基準タイム33版、毎週の馬場指数、スポニチ予想、馬場日記と、スタッフに助けられながら、どれも欠かすことなく乗り越えられて、ほっとしているところ。正月には家族で水上温泉に行ったが、家族水入らずで温泉に行くのはこれが最後になるかもしれない。いろいろ感慨深い年末年始でした。

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2019年1月10日 (木)

第1452回 強い4歳馬から

 京都の日経新春杯はハンデ戦。
 トップハンデ馬は過去10年で1勝、2着1回、3着2回とやや不振。片や、1番人気馬は3勝、2着4回、3着1回と、比較的安定した成績を残している。1、2、3番人気馬が揃って連を外したのは1度だけ。ハンデ戦とはいえ、堅めの決着が多い。また、明け4歳馬が出走した9年間で、4歳馬が6勝をあげており、圧倒的に4歳馬が強い傾向にある。ハンデ戦とはいえ、指数上位馬も比較的健闘しており、前走指数や過去指数の上位馬たちが連軸向きだろう。

(日経新春杯)1着    2着    3着
09年    -     C b   -
10年    -     -     -
11年     Xa   B     -
12年     Xa   B b   -
13年    D     A b    Xc
14年    A a    Z    -
15年     Z    -     -
16年    A d   -     C c
17年    B     -       d
18年    -     DZ    A c

 今年の指数上位馬は、ルックトゥワイス、ウインテンダネス、シュペルミエール、グローリーヴェイズ、アフリカンゴールドなどが前走指数の上位馬たちだ。他に、過去の指数などでノーブルマーズ、ムイトオブリガード、ガンコ、ロードヴァンドールなどもピックアップされる。
 トップハンデは57キロのガンコ。

 前述のとおり、明け4歳馬が強いことからすると、菊花賞5着の4歳馬グローリーヴェイズに注目が集まる。ここまで6戦2勝、2着2回。古馬相手の準オープン戦、佐渡Sでも圧倒的な人気を集め、最速の上りタイムで完勝している。まだ重賞の勝利はないが、きさらぎ賞2着、京都新聞杯4着と、戦世代トップクラスのメンバー相手に好走してきた。

 菊花賞は不利な大外枠で、12番人気の低評価だったが、勝ち馬と同じ33秒9の最速の上りタイムで5着。勝ち馬とは位置取りの差だけともいえる結果で、能力の高さを示したレースだった。佐渡Sや菊花賞で示した鋭い差し脚が持ち味で、スローペースには強い。素直にグローリーヴェイズから入れば良いようにも思うが、ただ、ペースが上がってスタミナも問われるレースになると、少しもろさを見せるかもしれない。

 ペースが上がるようなら、先行して粘るスタミナがある馬たちが浮上してくる。とすると、目黒記念の勝ち馬で、前走ジャパンカップ8着のウインテンダネスや、ここは昇級戦ながら2400メートル以上の距離で(2201)と距離適性が高いルックトゥワイスなども有力馬として上がってくるのではないか。
 他では49キロと圧倒的にハンデが軽い4歳馬サラスの差し脚に要注意だ。

 クラシックを目指す馬たちの京成杯。過去10年の勝ち馬はすべて指数の上位馬で、前走指数の上位馬と過去の指数上位馬のXY馬が中心だ。1番人気は(3313)と信頼度もまずまず。

 今年の指数上位馬は、シークレットラン、ランフォザローゼス、カイザースクルーン、ダノンラスター、ナイママ、マードレヴォイス、カフジジュピター、クリスタルバローズなど。

 なかでも、前走、2歳レコードタイムで葉牡丹賞を快勝した指数上位のシークレットランが連軸の中心になりそうだ。スタート直後に他馬によられて後方からのレースになったが、3コーナー手前から動き出し、直線、鮮やかな差し切り勝ちを決めた。新馬戦こそ先行して2着だったが、未勝利、500万特別では長くいい脚を使って快勝している。しっかりとした差し脚に期待したい。

 他では、葉牡丹2着のランフォザローゼス、同5着のカイザースクルーン、あるいは札幌2歳S2着のナイママなどの巻き返しに注目。スローペースの差し脚が鋭いラストドラフト、ダノンラスターにも要注意だろう。

(京成杯)  1着    2着    3着
09年     Y    -     -
10年     Xa   A     CZb
11年    AYa   -     BYb
12年     Yc   BXa   C
13年    D     -     -
14年     Xd   AZ    -
15年    CY    A     -
16年    C     -     -
17年    B b    Y    A a
18年    C     -     -
(スローペース調整-20/-10)

 3歳牝馬のフェアリーSは、1番人気が(3115)と、3歳戦としてはやや低調な成績だ。牝馬戦だけに、スタミナより素軽いスピードが求められるせいなのか、指数上位馬たちにも苦戦の跡が見える。

 今年の指数上位はフィリアプーラ、ホウオウカトリリーヌ、ウインターリリー、アマーティ、レディードリー、サンタンデールなど。

 スローペースの差し脚は、アゴベイ、アクアミラビリス、フィリアプーラ、エフティイーリス、アマーティなどが鋭いが、マイル以上の距離ではアクアミラビリス、フィリアプーラ、アマーティの差し脚が上位だ。連軸の中心は上記の3頭だと思うが、ここは、前走、厳しいペースを後方から追い込んだフィリアプーラに期待したい。

(フェアリーS)
       1着    2着    3着
09年      d   -     A a
10年     Zc   D     BXa
11年    -     A b    Ya
12年     Z    -     -
13年    -     -     CXd
14年    -      Xb   -
15年     Zc   A a   -
16年     X    -     A a
17年    -     A c   -
18年    D     -     -
(スローペース調整-20/-10)

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2018年12月26日 (水)

第1451回 今年最後の重賞

 有馬記念も終わって、今年、残された最後の重賞は2歳G1ホープフルS。
 以前はラジオNIKKEI杯2歳Sとして阪神競馬場で行われていたが、2014年から名称を改めて中山での開催になり、昨年からG1に格上げされた。

(ホープフルS)
       1着    2着    3着
08年(阪神)B b   AYa   -
09年(阪神)-     A a   -
10年(阪神)D d   A a    Xb
11年(阪神)-     D     AXb
12年(阪神)C     AXa   C
13年(阪神)AXb   C     AZa
----------------------
14年(中山)-      Xa   -
15年(中山)-     B     A a
16年(中山)A a    Y    -
17年(中山)AXb   -     -
(スローペース調整値-20/-10)

 今年の指数上位は、キングリスティア、アドマイヤジャスタ、ニシノデイジー、ヴァンドギャルド、ミッキーブラック、マードレヴォイスなど。

 2歳重賞だけに、前走指数上位馬と、スローペースで長くいい脚を使ってきた馬たちが中心になるだろう。

 指数上位馬の中で、重賞実績で最上位にあるのがニシノデイジーだ。新馬戦こそ2着だったが、未勝利、札幌2歳S、東スポ杯2歳Sと3連勝中。重賞戦で2勝しているのはニシノデイジーだけだ。

 札幌2歳は平均ペース、東スポ杯2歳Sはスローペースと、ペースの対応力があり、2000メートルの距離も問題なくこなせるだろう。力のいる中山の芝も合いそうだし、連軸の中心にとるならニシノデイジーだろう。

 他に、2000メートルの新馬戦を優秀な指数で逃げ切って勝ったキングリスティアにもチャンスがある。新馬戦は比較的厳しいペースで逃げて、直線だけで2着馬に5馬身差をつけた。そのレースが再現できれば、ここでも勝ち負けになるのではないか。

 未勝利、500万を連勝中のアドマイヤジャスタ。ルメール騎手の手綱で、先行すれば最後まで良い脚を使える。

 指数は高くないが、スローペースで長くいい脚を使えるのがコスモカレンドゥラ、ジャストアジゴロ、ブレイキングドーンなど。

 また、断然の人気になりそうな2戦2勝馬サートゥルナーリアにも要注意だ。2戦とも余力十分のレースで、ここでもあっさり勝つ力はあるだろう。ただ、楽勝すぎて、厳しいペースに対応できるかどうか。比較的力のいる今の中山の芝が合うかどうか。力を出し切っていない分、未知な部分は多い。

 「高田馬場日記」の年内の更新は今回が最後になります。
 今年1年、ご愛顧いただき、ありがとうございました。
 年明けの更新は1月10日の予定です。金杯の予想はありません。あしからず。
 基準タイム33版の「有馬記念グッズプレゼント」は抽選のうえ、1月8日には発送する予定です。
 それでは皆さん、お元気で、良いお年を!!

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2018年12月25日 (火)

第1450回 強い3歳世代

201812230611
201812220911

 平成最後の有馬記念が終わった。
 勝利をつかんだのは3歳馬ブラストワンピース(3番人気)だった。

 今年の有馬記念はキセキの逃げで、平均ペースの流れになった。ブラストワンピースは中団6番手の外に取り付き、その後ろにレイデオロがつける。2周目の3コーナー手前から11秒台のラップになり、一気にペースが上がった。3コーナー過ぎ、ブラストワンピースが上がっていき、大外4番手に進出した。そのすぐ後ろからレイデオロが追う。

 直線の半ば、内ラチ沿いで粘っているキセキを交わしてブラストワンピースが先頭に立つと、そのまま、迫る1番人気のレイデオロをクビ差抑え込み、栄光のゴールを駆け抜けた。2着はレイデオロ。3着は内をついて鋭い差し脚を見せた9番人気のシュヴァルグラン。3連単は2万5340円。

 ブラストワンピースの有馬記念制覇で、この秋、3歳馬が古馬混合G1戦であげた勝利は4勝目となり、グレード制導入後では最多となったとか。有馬記念でのブラストワンピースの勝利は、まさに3歳世代の躍進を象徴する勝利だった。

 レイデオロのルメール騎手は「3、4コーナーの馬場が悪く、反応が良くなかった」と、勝負所でもたついた点を敗因に上げていたが、ブラストワンピースとレイデオロのクビ差は、負担重量と道中の位置取りの差だったのではないか。いずれにしても、両者とも有馬記念にふさわしい上々の内容だった。

 個人的にはレイデオロからの組み立てで、ブラストワンピースは相手に押さえただけだった。ナビグラフをみると、ブラストワンピースの上りの脚の鋭さが最上位にあることはわかるが、初の古馬相手で、G1の流れに対応できるかどうかが気にかかって、上位にまでは推し切れなかった。

 阪神カップは、牝馬のダイアナヘイローがマイペースの逃げ切り勝ちを収めた。2番手につけていたミスターメロディが半馬身差での2着。3着は中団から差し脚を伸ばしたスターオブペルシャ。11番人気、2番人気、12番人気の決着で、3連単は34万を超す高配当になった。上位馬は内枠で先行していた馬たちだった。阪神の芝コースは、AコースからBコースに替わった初日で、先行馬に向く馬場だったのだろう。

 有馬記念が終わっても、今年はまだ28日に開催がある。
 もうひと頑張りですね。
 馬場日記は、明日が年内最後の更新の予定です。

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2018年12月20日 (木)

第1449回 レイデオロVSキセキ

 今週はいよいよ、有馬記念。1994年以降、過去24年間、前走指数上位馬が16勝を、平均指数の上位馬が15勝をあげており、有馬記念は比較的指数上位馬が強いレースだ。指数のランク外で勝った馬は5頭いるが、そのうちの3頭は3歳馬で、古馬が勝ったのは、14年の牝馬ジェンティルドンナと、07年のマツリダゴッホだけ。古馬、とりわけ牡馬の場合は指数上位でなければ勝利は難しいだろう。

 最近の10年に限ると、1番人気馬が(6211)と安定して強い。世代別では、3歳馬が4勝、4歳馬が2勝、5歳馬が4勝。2000年までさかのぼっても、6歳馬以上の勝利はない。

(有馬記念) 1着    2着    3着
94年    A b   B     D
95年    A       d   BYa
96年    DXa   -     -
97年    C     BXb   A
98年    -3歳   -      Xb
99年    A b   AXc   D d
00年     Ya    Xd     b
01年    -3歳   -     -
02年    B     C     A
03年    DXc   B     -3歳
04年    CXa   AXc    Zb
05年    A b    Y    B d
06年     Xa   -     BYc
07年    -     D     AY
08年    A      Z    B a
09年    BYa   -3歳   A b
10年    -3歳    Y    -3歳
11年    A b    Za    Y
12年    A b   -      Ya
13年    AXa    Zd    Yb
14年    -      Z    BZc
15年     Yb   D b   -3歳
16年    AYb   BXa    Y
17年    CXb   -     AYa

 今年は、キセキ、シュヴァルグラン、レイデオロ、サトノダイヤモンド、ミッキースワロー、ミッキーロケット、クリンチャーなどが指数の上位馬たちだ。

 前走指数最上位は、前走、ジャパンカップ2着の4歳馬キセキだ。これまで、(4244)の成績。昨年の菊花賞馬で、この秋は毎日王冠(3着)から始動して、天皇賞(秋)は果敢に逃げて3着だった。ジャパンカップもハイペースで逃げた。ゴール前200メートルの地点で、2番手待機のアーモンドアイに交わされ2着だったが、アーモンドアイとの負担重量差(4キロ)を考えれば、後続の3着馬には決定的ともいえる3馬身半の差をつけており、内容は最上位だっただろう。ジャパンカップでのスピード指数は、今年の全出走馬の最高指数であり、その点からも中心になるべき馬だ。

 ただ、スタミナに優れた馬だが、直線の差し脚の鋭さには弱点が見える。有馬記念でも逃げることになると思うが、ペースを落としても、直線に鋭い差し脚を残せるわけではない。その点が、昨年、逃げ切って勝ったキタサンブラックとは少し違うところだ。ここはハイペースを承知で逃げ切るしかない。それだけに作戦に迷いはなく、逃げ切り勝ちもあるのではないか。ただ、有馬記念のコースは6つのコーナーがあり、ハイペースといっても息が入れやすい。それは後続馬も同じで、各馬が余力を残したまま直線の差し脚比べになったら、少し分が悪くなるのかもしれない。

 直線の差し脚比べで浮上するのはレイデオロだ。
 レイデオロは昨年のダービー馬。ルメール騎手は、ペースが遅いとみるや、向こう正面で後方から2番手にまで押し上げ、直線も余力十分に差し切ったレースには驚かされた。昨年のジャパンカップは2着に好走。今年の春にドバイに遠征したが4着だった。この秋はオールカマー、天皇賞(秋)を連勝。国内戦に限れば、(7111)と4歳世代トップクラスの成績を誇る。

 その特徴は中団からの鋭い差し脚にあり、どのレースでも安定した差し脚が光る。前走の天皇賞(秋)は、中団に控え、直線なかばで逃げ粘るキセキを一気にとらえての完勝だった。2500メートル戦は初になるが、(2100)の2400メートル戦での好走から考えて、距離が長いとも思えない。これまでキセキとは、神戸新聞杯、天皇賞(秋)で2度対戦して、いずれもレイデオロが勝っている。ルメール騎手とは(7102)、中山コースは(3001)。コース適性でも最上位にあり、中心にはレイデオロを推したいと考えている。

 相手の筆頭はもちろんキセキ。キセキの逃げ切り勝ちも頭に描いて、単勝は買っておこうと思う。ジャパンカップでは、2着のキセキからも大きく離されて勝負がついた印象があるが、シュヴァルグラン、サトノダイヤモンドの巻き返し、上位進出のチャンスはあるだろう。他に、ミッキーロケット、クリンチャー、ブラストワンピース、マカヒキ、サクラアンプルールなどにも要注意だ。

 阪神カップは1400メートルの短距離戦。勝ち馬はほぼ指数上位馬たちで、なかでも前走指数上位馬の活躍が目立つ。過去10年、1番人気馬は1、2着1回、3着1回とやや苦戦が続いている。

 今年は、サトノアレス、ワントゥワン、ラインスピリット、スターオブペルシャ、ヒルノデイバロー、ムーンクエイク、レッドファルクス、ベステンダンクなどが指数の上位馬たちだ。

 短距離戦とはいえペースは落ち着くメンバー構成で、鋭い差し脚は必須条件だ。鋭い差し脚はサトノアレス、ジュールポレール、ワントゥワン、ケイアイノーテックなどが上位だ。

 休み明けは気になるところだが、安定した指数の高さでリードするサトノアレスに期待したいところ。使われてきた順調さなら重賞3戦連続2着のワントゥワンからの手もありそう。他では強い3歳世代からはNHKマイルカップの勝ち馬ケイアイノーテック、牝馬独特の差し脚の切れが魅力のジュールポレールなどに注目。

(阪神C)
       1着    2着    3着
08年    BZ    A b   -
09年    C d  (Aa、-)2着同着
10年    B a     a   -
11年    C     -     -
12年    B a    Y    D d
13年    -      Z    -
14年    -      Xa   BYc
15年    D     D     AXc
16年    D     A c   C
17年    CXa    Y    A c

 みなさまのご健闘、ご幸運を、心よりお祈り申し上げます。 
 GOOD LUCK!!!

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2018年12月18日 (火)

第1448回 世代トップに

201812160911
201812150611

 気が付けば師走もすでに半ばを過ぎ、今週末には有馬記念を迎える。
 今年は有馬記念のあと28日にも開催があり、有馬記念が最後の大勝負というイメージはないのが少々残念。

 朝日杯フューチュリティSは、1番人気に押された牝馬グランアレグリアがよもやの3着に負けた。グランアレグリアは好スタートも少し控えて2番手から。直線に向くとそのまま、すっと抜け出すのかと思っていたが、直線に向いて一気に抜け出し、先頭に立ったのは3番手を追走していた2番人気アドマイヤマーズだった。

 グランアレグリアはアドマイヤマーズに並ばれると、大きく内によれて、差し脚の勢いも失ってしまった。ゴール手前、アドマイヤマーズを追うように、4番手から伸びてきた9番人気のクリノガウディーにも交わされた。アドマイヤマーズはスピードに乗って楽々2馬身差の完勝。年末の2歳G1戦ホープフルSにも将来を嘱望される馬たちが待ち構えてはいるが、デビューから負けなし、まずは4戦4勝で2歳世代のトップに立った。

 イッツクールの逃げで、落ち着いた流れになって、上位馬はすべて内枠の先行馬が占めたレースだったが、先行馬に33秒台の上りの脚を使われては、後方からの差し馬たちに勝機はなかっただろう。

 グランアレグリアの敗因が何だったのか、ルメール騎手は「これまでの競馬が余裕過ぎて併せ馬になる経験がなかった」からと答えていたが、レース後の他の関係者のコメントを集めても、明快に疑問に答えてくれるものはなかった。

 牝馬のハンデ戦ターコイズSは荒れた。5-10-13番人気の決着で、3連単は69万超馬券になった。

 勝利をつかんだのは、トップハンデの4歳馬ミスパンテール。中団の内で脚をため、直線は、馬場の中央のわずかに空いたスペースを突いて抜けだし、きれいに差し切り勝ちを決めた。ハイペースのマイル戦をトップハンデで差し切るのだから、2着馬とは半馬身の差ながら、底力を感じさせる強さに思えた。ミスパンテールは昨年に続いての勝利で、マイル戦は(4102)と、距離適性の高さを示すレースにもなった。
 2着はリバディハイツ、3着はデンコウアンジュ。

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2018年12月13日 (木)

第1447回 牝馬グランアレグリアに注目

 朝日杯フューチュリティSは、阪神競馬場での開催になって5年目を迎える。2歳G1だけに、前走指数上位馬が中心で、中山で行われていた過去の連対馬の傾向と比べて、大きな違いはないようだ。ここでも指数は低くても、スローペースで差し脚鋭い馬たちに要注意だ。

(朝日杯)  1着    2着    3着
08年(中山)  d    Za   -
09年(中山)-     AYa     b
10年(中山)D     -     AYb
11年(中山)-      Xa   C
12年(中山)-     AXb   -
13年(中山)-     -     B
-----------------------
14年(阪神)D a   -     CY
15年(阪神)-     BZ    -
16年(阪神)-     A b   BYa
17年(阪神)A a   BX    DZa
(スローペース調整-20/-10)

 今年は、マイネルサーパス、グランアレグリア、ドゴール、クリノガウディー、イッツクール、エメラルファイト、アスターペガサスなどが前走指数の上位馬だ。

 朝日杯フューチュリティSは阪神外回りのマイル戦でスローペースが基本。先行でき、長く使える差し脚が問われるレースだろう。
 先行馬で差し脚が鋭いのは、グランアレグリア、ドゴール、ケイデンスコール、ファンタジスト、エメラルファイトなどだ。

 なかでも、注目は牝馬のグランアレグリアだ。ここまでマイルで2戦2勝。その2勝とも牡馬を相手に、その時点での世代トップクラスの指数を上げている。6月第1週の新馬戦は、阪神ジュベナイルFを勝ったダノンファンタジーを2馬身抑えて完勝。前走のサウジアラビアRCはスタートで出遅れ、最後方からになったが、徐々に順位を上げ、3コーナー手前で2番手。直線半ば、無理なく先頭に立つと、後続をぐんぐん引き離してゴールでは3馬身半をつけて圧勝している。

 2歳牝馬のグランアレグリアなら、先週の阪神ジュベナイルFにも出走できたが、あえて牡馬相手の朝日杯を選んだ陣営の自信と期待の大きさがうかがえる。実際、阪神ジュベナイルFを勝ったダノンファンタジーよりも指数は高く、いま現在、2歳牝馬世代のトップ馬といってもいいだろう。

 牝馬グランアレグリアに立ち向かうのが、新潟2歳Sを勝ったケイデンスコール、京王杯2歳Sを勝ったファンタジスト、3戦3勝のアドマイヤマーズ、前走、グランアレグリアを上回る指数で福島の500万条件を勝ったマイネルサーパス、サウジアラビアRCで最速の上りで2着のドゴールなど。そのなかでは、距離経験があり、素軽いスビートを感じさせるケイデンスコール、ドゴールなどを上位に取りたいと思っている。

 ターコイズSは15年から重賞に格上げされた牝馬限定のハンデ戦。以前は同名でオープンのハンデ戦として実施されており、参考までに以前の傾向もあげておいた。

(ターコイズS)
       1着    2着    3着
08年     X    B c   D
09年    -     -      Z
10年     Yd   D d   B
11年    B     -     A
12年    -     -     C
13年    -     Cd      a
14年    -     -      Y
-----------------------
15年(重賞)B     -     -
16年(重賞)BXa   BY    -
17年(重賞)-       a     b

 今年の指数上位馬は、プリモシーン、ディメンシオン、カイザーバル、フロンテアクイーン、カワキタエンカ、デンコウアンジュなど。

 トップハンデは56キロのミスパンテール。前走指数上位はプリモシーンだが、3歳馬で55キロのハンデは実質的にトップハンデといえそう。

 カワキタエンカの逃げなら平均ペースで、ここは先行馬向きの流れだろう。
 先行して差し脚を使えるのは、フローレスマジック、カイザーバル、フロンテアクイーン、レッドオルガ、ディメンシオン、キョウワゼノビアなどが上位。ここは目下連勝中のフローレスマジックが中心になるのではないか。

 4歳馬フローレスマジックは(4433)と安定した成績を残しているが、ルメール騎手騎乗なら(4311)とさらに成績が上がる。近走は1000万、1600万を連勝。指数のレベルはまだ高くはないが、近走の差し脚の鋭さは1級品だ。ここは古馬重賞初挑戦になるが、本格化の勢いに期待したい。

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2018年12月11日 (火)

第1446回 差し脚比べ

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201812090611
201812080711

 阪神ジュベナイルフィリーズ。
 4コーナー、後方大外から追い出したのが1番人気のダノンファンタジー。そのダノンファンタジーの外から少し遅れて2番人気のクロノジェネシスが馬体を合わせに行く。直線半ばで力強く先頭に立ったのがダノンファンタジーだ。

 ゴール前100メートル、人気の2頭ダノンファンタジー、クロノジェネシスの激しい叩きあいになったが、ゴールでは半馬身差でダノンファンタジーが先着を果たし、2歳牝馬G1馬の栄光を手にした。激しく追ったものの、最後まで差を詰めきれなかったクロノジェネシスは2着。3着は4番人気ビーチサンバだった。

 ダノンファンタジーもクロノジェネシスも道中は後方から。ダノンファンタジーは好スタートを決めたものの、自ら位置取りを下げた。3コーナー過ぎから仕掛けていって、直線できっちりと差し脚を伸ばして勝利をつかんだ。片や、クロノジェネシスはスタートで大きな出負け。不本意というべき最後方からになった。先行して差し脚を伸ばすレースで連勝してきたクロノジェネシスにとって、位置取りが後ろすぎたのではなかったか。少し悔やまれるスタートになってしまった。

 中山のダート重賞カペラSはハイペースになった。逃げ馬のペースは11秒8、10秒3、11秒3。前半600メートルが33秒4というハイペース。先行馬たちはそのペースを追ったこともあって、直線は脚が上がった。

 出遅れて後方からのレースになった1番人気の3歳馬コパノキッキングが、34秒9という良馬場のダートでは驚異的ともいうべき上りを見せて完勝した。ハイペースも幸いしたとはいえ、その素軽いスビートはまさに天性のものを感じさせる。

 ハイペースで逃げた11番人気のサイタスリーレッドがよく2着に粘った。後方から差し脚を伸ばした2番人気キタサンミカヅキが3着に上がった。

 中日新聞杯は1番人気の3歳馬ギベオンが重賞初勝利を決めた。2着は12番人気のショウナンバッハ。1、2着馬から大きく開いた3着には7番人気のストロングタイタンがはいった。

 直線、中団から差し脚を伸ばして先頭に立ったギベオンの外からショウナンバッハが襲い掛かる。一旦はショウナンバッハがギベオンを交わして先頭にたったが、ゴール前ギベオンが差し返し、ゴールではきわどいハナ差の勝利だった。

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2018年12月 6日 (木)

第1445回 スローペースの差し脚

 春のクラシックを目指す2歳たちの戦いが本格化する。今週は牝馬のG1阪神ジュベナイルFがメインだ。
 指数上位馬たちが毎年連対しており、連軸の中心は指数上位馬から取るのがセオリーだろう。もちろん、スローペースで楽勝してきたランク外の馬たちや、上がり指数の高い馬たちに注意が必要だ。
 1番人気は過去10年で4勝、2着1回、3着1回。連対率は50%。

(阪神ジュベナイルF)
       1着    2着    3着
08年    D       b   -
09年    -     A b   D b
10年    A a   -     DYd
11年    -     B     -
12年    B a   -     -
13年      d   C     B
14年    D     D c   D
15年    A     DZ    DXb
16年    -      Yb   AXc
17年    B     -     -
(スローペース調整-20/-10)

 今年は、ダノンファンタジー、ベルスール、ラブミーファイン、ローゼンクリーガー、ウインゼノビア、ビーチサンバなどが指数の上位馬たちだ。

 2歳の牝馬戦で、加えて直線の長い阪神の外回りのマイル戦なら、スローペースは必至だ。当然、長く使える上がりの脚が問われることになるだろう。

 スローペースでの差し脚は、クロノジェネシスが抜けた存在だ。クロノジェネシスは2戦2勝馬。小倉の新馬戦は4番手から最速の上りで差し切り勝ち。続く2戦目の東京1800メートルのアイビーSも4番手から上り32秒5と鋭い瞬発力を発揮、2馬身差の完勝だった。

 スタートや折り合いに不安もなく、先行して差し切る王道のレースができるのも強みだろう。ペースが上がった時にどんなレースができるか、課題はないわけではないが、阪神ジュベナイルFでペースが上がるとは思えない。指数上はランク外でも、アイビーSの差し脚の鋭さは最大の武器になるのではないか。中心に推したい1頭だ。

 相手の筆頭、逆転もあるのがダノンファンタジー。3戦2勝、2着1回。前走、京都のファンタジーSは中団から、直線、楽々抜け出して余裕十分の完勝。上りも32秒5でまとめ、ペースの違いを加味すれば、差し脚の鋭さはクロノジェネシスと比べても遜色はないはず。指数上も前走指数最上位馬で、ここは連軸候補の1頭だろう。

 他では、前走、マイルの瞬発力が光った指数上位のシェーングランツ。スローペースで上りの良いローゼンクリーガー、タニノミッション、グレイシア、ジョディー、レッドアネモネなども上位のチャンスをうかがう。

 中山のダート重賞カペラSは、08年に創設されてから10年がたったが、1番人気馬は一度も勝てないまま。2着が1回、3着が1回あるだけ。2番人気馬も1勝、2着1回だけで、上位人気馬は不振続きだ。指数上は平均指数上位馬や前走指数上位馬が健闘している。

 今年は、オールドベイリー、ヴェンジェンス、コパノキッキング、ハットラブ、キングズガード、ウインムート、ダノングッドなどが指数の上位馬たち。

 ダート短距離戦だけに、ペースは上がりそうだ。加えて比較的脚抜きの良いダートを想定すると、鋭い瞬発力のある馬たちに向く展開だろう。

 ダートの瞬発力では、ハットラブ、キングズガード、ダノングッド、コパノキッキングなどが鋭い。

 強い3歳世代からは、目下1600万条件、オープンを連勝中のコパノキッキングに注目したい。1200までの距離は(5000)と負けなし。鋭い差し脚は芝でも通用するのではないか。

(カペラS) 1着    2着    3着
08年    D c   -     -
09年     Zd   D d   -
10年    A a   -     B b
11年    -      Zc   -
12年     Za   B c   -
13年    D d   D d   D
14年    -     -     -
15年    BZc    Y    A a
16年     Zc   B d   -
17年    A     -     AZc
(公営、海外の成績は減戦して集計)

 中日新聞杯は芝2000メートルのハンデ戦。昨年から12月開催に変わった。
 指数上位は、メートルダール、マイスタイル、レイホーロマンス、グレイル、ストロングタイタン、ハクサンルドルフ、ショウナンバッハ、エテルナミノルなど。

 トップハンデ馬は、昨年このレースの覇者メートルダールと、鳴尾記念勝ち馬ストロングタイタンの57キロ。

 先行力のあるマイスタイル、アメリカズカップ、ストロングタイタン、ギベオン、ドレッドノータスなどの消耗戦になりそうだが、馬場状態の良さから、ハクサンルドルフ、レイホーロマンス、エンジニア、グレイルなどの後方一気もありそうだ。スローペース気味の流れで、近走、マイルで見せたスピードが生かせるハクサンルドルフにもチャンスがあるのではないか。

(中日新聞杯)1着    2着    3着
17年     Xa    Yb   -

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