2018年8月16日 (木)

第1413回 決め手比べ

 例年、レベルの高い有力馬が集まるG2札幌記念が今週のメインレース。今年はマカヒキをはじめ、G1馬3頭が出走してきた。

 過去10年、1番人気馬は2勝、2着5回。3着1回。連対率は70パーセントとまずまずだが、勝率は物足りない。ここ6年に限れば、1番人気馬は2着3回、3着1回のみで、勝利がなく、波乱の傾向も見える。
 指数上は、前走指数上位馬の勝率と連対率が高い。

(札幌記念)  1着     2着     3着
08年     -      AYc    C
09年     AYa    D      -
10年     AZb    -      -
11年     B a    D c     Xc
12年     D      AXa    DYb
13年(函館) A c    B c    -
14年     C      AZa    -
15年     CZ     -      D d
16年     -      CXa    A
17年     -      -      AYb
(地方、海外の成績は減戦して集計)

 今年は、サングレーザー、マカヒキ、マルターズアポジー、ゴーフォザサミット、ミッキースワロー、サクラアンプルール、アトラスエンブレム、マイスタイルなどが指数の上位馬たちだ。

 G1勝ち馬はダービー馬マカヒキ、香港のクイーンエリザベスⅡ世Cの勝ち馬ネオリアリズム、エリザベス女王杯を勝ったモズカッチャンの3頭。

 他のG1実績も含めて考えればマカヒキが断然だろう。ただ、フランスのニエル賞を勝って以降、凱旋門賞大敗を引きずるように、国内の重賞戦でも苦杯をなめ続けている。左後肢の剥離骨折のため、昨秋のジャパンカップ以来のレースになるが、どこまで復調しているだろう。今回、久々にルメール騎手の騎乗で、ダービー馬としての素質の発揮を期待したいところだ。

 逃げ馬がそろって、ペースは上がるだろう。とりわけハイペースで逃げるマルターズアポジーのペースを考えれば、スローペースの差し脚ではなく、平均ペースに対応できる中団からの差し馬に展開が向くのではないか。差し脚で上位はサングレーザー、ゴーフォザサミット、マカヒキなど。

 ここは平均ペースで差し脚に見どころがあるサングレーザーに注目したい。これまではマイルを中心に使われて、安定して高指数を記録している。2走前、読売マイラーズCで見せたスピード感あふれる決め手は何よりも魅力的だ。2000メートルは2歳時に1戦5着のみだが、2歳時とはいえ1800メートルで1戦1勝しており、2000メートルもこなせない距離ではないだろう。

 北九州記念は芝1200のハンデ戦。過去10年で1番人気馬は1勝、2着2回、3着2回。トップハンデ馬は1勝、2着1回、3着1回と苦戦続きだ。牝馬は10年で6勝をあげている。ハンデ戦のためか、勝ち馬はランク外の馬も目に付くが、2012年以外はすべて牝馬が勝利しており、牡馬で指数ランクにない馬が勝つのはむつかしい。指数上は前走指数の上位馬が連軸の中心だろう。

 今年の指数上位は、ナガラフラワー、セカンドテーブル、アレスバローズ、アサクサゲンキ、トウショウピスト、フミノムーンなど。

 苦戦の続くトップハンデ馬を除くと、牡馬では3歳馬アサクサゲンキが53キロの恵ハンデで浮上してくる。この2走は1200メートル戦で5着、4着だったが、前走は古馬との重賞CBC賞で4着なら上出来。素軽いスピードもあり、1200メートルの距離適性も高いだろう。小倉は(2100)と相性も良く、小倉2歳Sも勝っている。

 ただ、今年も牝馬が優勢のようで、差し脚の鋭いナガラフラワー、ラブカンプー、ダイメイプリンセスなどが中心になるのではないか。

 とりわけ、前走CBC賞で2着に好走したナガラフラワーの差し脚が上位だろう。今年は逃げ先行馬がそろって、ハイペースになりそうで、52キロの軽ハンデをいかして、後方一気の差し脚が決まる可能性も高い。

(北九州記念) 1着     2着     3着
08年     -       Yc    A
09年     CZa    C       Ya
10年     -      B       Yb
11年     -      B      BZd
12年     -      -      -
13年      Yc    A      C b
14年     D      A      -
15年     -      BZ     -
16年     BY      Xa      c
17年     -      -      -

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2018年8月14日 (火)

第1412回 夏は牝馬とアイスクリーム

201808120411
201808120111

 新潟の関屋記念は、ディープインパクト産駒の牝馬たちが大活躍。
 勝ったのは3歳牝馬プリモシーン、2着は5歳牝馬ワントゥワン、3着も5歳牝馬エイシンティンクル。「夏は牝馬」とはいうものの、関屋記念での牝馬の勝利は2012年のドナウブルー以来で、牝馬のワン、ツー、スリーは1991年以来。さらに3歳牝馬がこのレースを勝つのは実に31年ぶりだとか。

 レースはエイシンティンクルが逃げて、2、3番手にウインガニオン、スターオブペルシャが続く。1番人気に推されたプリモシーンは中団から。ペースは少し厳しかったようで、先行馬たちの脚が止まるところ、直線、長くいい脚を使って、馬場の真ん中から伸びてきたのがプリモシーンたった。内ラチ沿いに逃げ粘るエイシンティンクルをクビ差とらえての快勝劇だった。3歳牝馬の負担重量が51キロだったこともよかったのだろう。

 2着はプリモシーンを追って後方から伸びてきたワントゥワン。3着は逃げ粘ったエイシンティンクル。1番人気、5番人気、3番人気の決着で、3連単は2万2570円だった。

 上位5、6着までの馬たちの指数は上々のレベルで、今後の巻き返しにも注目したい。

 ダートの重賞、札幌のエルムSは、2、3番手で先行したハイランドピークが、逃げるドリームキラリとの叩き合いを制して、1馬身4分の1の差で、初の重賞勝ちを収めた。騎乗していた横山和生騎手もデビュー8年目で重賞初制覇となった。

 もともとハイランドピークは、横山和生騎手とは(2401)の好相性。人馬とも、重賞勝ちには少し時間がかかったが、これをきっかけに大きく飛躍できるといいね。

 2着はドリームキラリ、3着には最後方から一気の脚を使ったミツバが突っ込んできたが、すでに決着がついた後のことで、直線の短いコースでは、持ち味を生かし切れなかったようだ。

 暑い暑いといいながら、毎日のように、アイスクリームを食べてしのいでいるが、いつの間にか8月も折り返し点。夏も盛りを過ぎていく。

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2018年8月 9日 (木)

第1411回 逃げ、先行馬に期待

 今週はサマーマイルシリーズ第2戦の関屋記念がメインだ。過去10年、1番人気は2勝、2着3回。2番人気馬も2勝、2着2回と、比較的上位人気馬の信頼が厚いレースだろう。
 指数上は、平均指数や前走指数の上位馬を中心に、全体として指数上位馬が活躍しており、連軸は指数上位馬から取りたい。

(関屋記念) 1着    2着    3着
08年     Yc    Zc   -
09年    -     BXa   -
10年    B a    Yb     c
11年    C     A     -
12年    A     -     -
13年    A      Yb    Z
14年     Xc    Zb   -
15年    CXa   C c   -
16年    A c   -     B
17年     Y    B     -

 今年の指数上位馬は、フロンティア、エイシンティンクル、プリモシーン、リライアブルエース、ウインガニオン、スターオブペルシャ、ヤングマンパワー、ベルキャニオン、ロッカフラベイビーなど。

 関屋記念がサマーマイルシリーズの第2戦として行われるようになった2012年以降、過去6年間で、シリーズ第1戦の中京記念組が2勝、2着3回と好成績をあげている。今年、中京記念で上位だったのは3着のリライアブルエース、4着のフロンティア、5着ワントゥワン、8着ウインガニオンなど。

 中京コースは直線が長く、急坂もあって、中京記念は差し馬や追い込み馬が活躍する傾向が強い。一方、関屋記念の新潟外回りコースは、直線は中京コースより長く、直線に坂もない。その分、先行馬が粘るレースが目立つ。

 中京記念組から軸馬を取るなら、果敢に逃げて直線、脚が止まって、結果8着だったウインガニオンに懸けてみたい気がする。2走前の安田記念も逃げて7着だったが、直線なかば過ぎまで先頭に立ち、強敵相手に最後までよく頑張っていた。新潟コースは(2101)と得意にしており、もともと夏場にも強い。ここは逃げ切りもあるのではないか。

 ウインガニオンの逃げならスローペースはないはずで、ハイペースが得意な先行馬、スターオブペルシャにも注目しておきたい。昨年、今年と、合わせて4勝しているが、いずれも厳しいペースを中段から差し切ったもの。逆に、スローペースの差し脚比べでは分が悪いようで、前走のパラダイスSもそんなレースだった。ウインガニオンが58キロを背負っているだけに、逃げ切れないこともあり得るだろう。その時、直線、浮上してくるのはスターオブペルシャではないか。

 他では中京記念上位のリライアブルエース、フロンティア、ワントゥワンに加え、読売マイラーズC5着のベルキャニオンなどにもチャンスはあるだろう。

 ダートの重賞、札幌のエルムSは、前走指数上位馬たちが強い。また、過去10年で4、5歳馬が9勝をあげているのも特徴だ。

 今年は、ディアデルレイ、リーゼントロック、ハイランドピーク、ドリームキラリ、ブラゾンドゥリス、ミツバ、モルトベーネ、アルタイル、リッカルドなどが指数の上位馬たちだ。

 注目は、前走、マリーンS2着のハイランドピーク。前走はハイペースの2番手につけ、逃げ馬が3コーナー手前で下がって、早々と先頭に立つことになったが、直線もよく粘ったレースだった。結果的には、ハイペースがたたった印象だが、逃げて差し脚を残せるのが持ち味だけに、もう少し緩い自身のペースなら粘り切れたのではないか。(2401)と横山和生騎手との相性も良い。

(エルムS) 1着    2着    3着
08年    CXb   AY    -
09年(新潟)-     -     D
10年    AZb   D     CZb
11年     BXb   -     C d
12年    A a   BXb   -
13年(函館)-     DYd   BZb
14年     Ya   D       d
15年    C     D b    Xd
16年    -     C     A c
17年    -     AXa   -
(公営競馬の成績は減戦しています)

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2018年8月 7日 (火)

第1410回 小倉の賑わい

201808051011
201808050411

 小倉記念はトップハンデの1番人気トリオンフが勝った。小倉記念で1番人気馬が勝ったのは、2005年のメイショウカイドウ以来13年ぶり。トップハンデ馬が勝ったのも2008年のドリームジャーニー以来で、10年ぶりのことだ。

 トリオンフに騎乗していた武豊騎手は、小倉記念で人気馬が負け続けていたことについて「ファンの方が苦手にしているレース」と表現していたが、確かにそういう見方もあるのだと、新鮮な言葉遣いに感心させられた。

 レースはマウントゴールドが逃げ、トリオンフは控えて2番手。4コーナー手前、馬なりでマウントゴールドを交わすと、あとは10秒9、11秒5の高速ラップで後続を置き去りにして、コースレコードで勝った。ペースは落ち着き、先行馬向きの流れになったのもよかったのだろう。

 トリオンフの上りは33秒5。早め先頭にたった馬にその上りを使われては後続は苦しい。2着は4番手で機をうかがっていたサトノクロニクル。3着は最後までよく粘っていたマウントゴールド。

 新潟のレパードSはグリムが逃げ切り勝ちを収め、ユニコーンS9着からの巻き返しを果たした。2着は先行したヒラボクラターシュ。3着も先行したビッグスモーキー。5、10、9番人気の決着で、3連単は67万円越えの高配当だった。

 人気になったグレートタイムは最後方から。直線、大外から勢いよく上がってきたが、直線半ばで脚が止まってしまい、勝ち馬とは1秒差の6着だった。「疲れが残っていたのでは」というのがルメール騎手のコメント。確かにそうなのだろう。

 小倉の日曜日は、入場者が前年の2倍以上の4万人越え。小倉の入場者レコードを記録した。なんで?と思ったが、人気俳優の竹内涼真さんのトークショウ目当ての女性ファンが、どっと詰めかけたためだとか。

 その人気のすごさには驚いたが、馬券の売り上げは前年比98パーセントどまりで、こちらは期待通りにはいかなかった。それでも、小倉競馬場に競馬ファンではない多くの人が集まったのは、イベントとしては大成功だろう。

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2018年8月 2日 (木)

第1409回 波乱の立役者

 小倉記念が今週のメインレース。過去10年、1番人気馬は2着3回、3着2回と、1勝もしておらず、トップハンデ馬も1勝、3着3回だけ。波乱含みのハンデ戦だ。
 指数上は、前走指数や平均指数の上位馬の連対率が比較的高い。

(小倉記念) 1着    2着    3着
08年    C c   AYb   -
09年      b    Yd   B
10年    A a    Yc   BYb
11年    -     -     -
12年    -     D c   AXa
13年    -     A     B a
14年    AXa     d   D
15年     Z    B       c
16年    C     D c   -
17年    C     -     C

 今年の指数上位馬は、トリオンフ、サンマルティン、マウントゴールド、ストーンウェア、ストロングタイタン、サトノクロニクルなど。

 トップハンデはトリオンフ、ストロングタイタン、サトノクロニクルの3頭が57キロで並んでいる。いずれも重賞の勝ち馬で、当然のハンデだが、9連敗が続くトップハンデ馬の苦戦を考えると、軸馬としては手を出しにくい。

 残された指数上位馬の中で、有力馬を探すとすると、サンマルティン、マウントゴールドの2頭が浮上してくる。

 サンマルティンは昨年の2着馬。前走はオープンの都大路Sに参戦。後方から直線、内に入れて馬群をさばき、一気の差し切り勝ちを決めた。その鮮やかな勝ちっぷりで、ここでも人気になりそうな勢いもある。ハンデは56キロと、まだ重賞勝ちのない馬としてはかなり見込まれた印象。後方一気の鋭い差し脚にかける馬だけに、微妙なハンデかもしれない。

 マウントゴールドは前走、準オープン戦を勝ちあがってきた。直線、早めに先頭に立って押し切りを図るところ、2着馬とのたたき合いになって、わずかハナの差の勝利だったが、3着馬とは3馬身半差。指数の高さも上々だった。5歳馬ながらまだ10戦しかしておらず、そのぶん成長余力もありそうだ。小倉は初参戦になるが、先行力を生かしたレースが得意なだけに、直線の短い小倉で、波乱の立役者になるのではないか。

 新潟は3歳限定のレパードSがメイン。
 基本的に前走指数上位馬が強い傾向で、1番人気も過去9年で5勝、2着1回、3着3回と、すべて3着内に好走している。

 今年の指数上位は、プロスパラスデイズ、ヒラボクラターシュ、グレートタイム、エングローサー、グリム、アドマイヤビクター、ミックベンハーなど。

 ユニコーンS2着、前走のジャパンダートダービー3着と、3歳重賞戦線での好走が光るグレートタイムが実績では最上位だろう。引き続きルメール騎手の騎乗で、中心は譲れないところだが、勝ち切れないもどかしさは残る。

 ペースは落ち着くはずで、先行するグリムにもチャンスはありそうだ。前走、ユニコーンSは9着と大敗したが、直線、ごちゃつく馬群にほんろうされて、行き場のないまま終わってしまった。ここは巻き返しに期待したいところ。課題は、距離が合うかどうか。

 後方から追って、見せ場を作りたいプロスパラスデイズは、ユニコーンS10着の後、古馬相手に濃尾特別を中団後方から差し切って完勝。指数も高く、距離に適性もありそうで、中心になりうる条件は整っている。

(レパードS)1着    2着    3着
09年    AZa   C      Xc
10年    C     -     -
11年    BYb   C d   D
12年     Xa     b   AY
13年    BXa   AYb    Zc
14年    -     -     C
15年    B     -     -
16年    AXa   C     D d
17年      c   -     -
(スローペース調整-10/0)
(地方競馬分は減戦して集計)

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2018年7月31日 (火)

第1408回 マジックマン参戦

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201807290111

 今週から短期免許でモレイラ騎手が参戦している。早速、札幌で土日17レースに乗っていきなり7勝をあげ、連対率も52パーセント。さすが名手、マジックマンだ。札幌にはリーディングのトップをいくルメール騎手が騎乗しており、ルメール騎手も土日で17レースに騎乗、モレイラ騎手と同じ7勝をあげた。結局ふたりで、なんと14勝。

 馬券を買う側も、モレイラ騎手の天才的騎乗は先刻承知のこと。土日17鞍のうち6頭が1番人気に支持され、ルメール騎手も5頭が1番人気におされた。モレイラ、ルメール、デムーロなど、外国人騎手が人気を集めるのは、彼らが着実に勝ってくれるからに他ならない。まさに信頼の人気だろう。ただ、馬券は面白くない。

 モレイラ騎手はJRA移籍をめざして、今年の9月に予定されているJRA騎手免許試験を受けるようで、その試験に合格して、翌年の2次試験も突破すれば、M・デムーロ騎手、ルメール騎手に続いて、通年免許が交付され、晴れてJRAの騎手として日本での騎乗が可能になる。

 そうなれば、来期はモレイラ、ルメール、デムーロの3人がリーディングを激しく争うことになるのは容易に想像がつく。ますます日本人騎手は苦境に立たされることになるが、それも優勝劣敗の世界では仕方ないこと。

 我も我もと、世界中の名手たちが日本競馬を目指すことも悪くはない。そのほうが競馬がより面白くなる気がする。

 新潟のアイビスサマーダッシュは、秋山騎手騎乗の1番人気ダイメイプリンセスがゴール前、鮮やかに抜け出して快勝した。2着に2番人気デムーロ騎手のラブカンプー、3着は戸崎騎手の8番人気ナインテイルズ。勝ったダイメイプリンセスは直線1000メートル戦で3戦3勝。

 札幌のクイーンSは、1番人気ルメール騎手のディアドラが勝った。秋華賞馬ディアドラは後方2番手から。直線、大外に回して一気の差し切りだった。2着のフロンテアクイーンとは3馬身差の圧勝劇で、まさに力は一枚上を感じさせた。オークス馬ソウルスターリングは先行して3着に粘ったが、まだ完全復調とはならなかった。

 ディアドラのクイーンSのスピード指数は,アエロリットに並ぶ牝馬の最高指数で、大きな成長を示すレースになった。

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2018年7月26日 (木)

第1407回 鋭い差し脚比べなら

 今週から真夏の新潟競馬が始まる。開幕週のメインは直線1000メートルのアイビスサマーダッシュだ。

 1番人気は過去10年で5勝、2着1回。最近の5年間に限れば、1番人気馬は4勝、2着1回と好成績を残している。また、過去10年で7勝をあげている牝馬の活躍も目立ち、牝馬が連対しなかったのは10年間で1度だけだ。

 指数上は、平均指数上位馬が連軸の中心を担っているが、前走指数上位や、過去の指数が高い馬たちの連対率も高く、全体として指数上位馬たちが活躍するレースといえそう。

(アイビスサマーダッシュ)
       1着    2着    3着
08年    -     BZb   -3歳
09年     Ya     c   AZd
10年    -     CXb   -
11年    A     B a   -
12年     Xa     b   DZc
13年    AXd   -     B
14年    BYa   -     CYd
15年    -     A c   D
16年    AYb   BXa   C
17年     Z    A     B

 今年は、レジーナフォルテ、ラインスピリット、ダイメイプリンセス、ラブカンプー、ペイシャフェリシタ、カラクレナイ、アクティブミノル、アペルトゥーラなどが指数の上位馬たちだ。

 週末は台風の影響があるかもしれず、馬場状態は微妙だ。さほど影響がないのなら、素軽いスピードが求められそうで、ここはペイシャフェリシタ、ダイメイプリンセスの2頭が中心になるのではないか。

 5歳牝馬のペイシャフェリシタは、新潟も、1000メートル戦も初めてだが、1200メートル戦で示してきた差し脚の鋭さから、直線1000メートルの適性はあるように思える。前走のCBC賞は、前々に位置を取りに行くために脚を使って、直線では止まってしまった。ただ、15着とはいえ、勝ち馬とは0.7秒差。落ち着いて、後半の差し脚にかければ、勝機もあるのではないか。

 ダイメイプリンセスも5歳牝馬。前走はCBC賞に出走して9着に負けたが、後方からの差し脚の切れは勝ち馬をしのぐ。新潟の直線1000メートル戦は2戦2勝。距離、コース適性でも上位にあり、過去の実績、適性重視ならダイメイプリンセスからの組み立てが有力かもしれない。

 他では、レジーナフォルテ、ラインスピリット、カラクレナイ、ベストマッチョ、ナインテイルズなどにもチャンスがあるだろう。

 札幌競馬の開幕週は、牝馬の重賞クイーンSがメイン。1番人気馬は過去10年で(3412)と、上々の成績を残している。指数上は、過去10年の内9年で連対する前走指数上位馬たちが連軸向きだろう。

 今年は、ツヅミモン、リバティハイツ、ソウルスターリング、エテルナミノル、ティアドラ、トーセンビクトリーなどが指数の上位馬たち。指数上は抜けた馬も見えず、混戦模様のレースだ。

  ペースは落ち着くはずで、直線の叩きあいを制する鋭い瞬発力が勝敗を分けそうだ。
 差し脚の鋭さなら、フロンティアクイーン、リバティハイツ、ディアドラ、ソウルスターリング、アンドリエッテ、エテルナミノルなどが上位だ。

 実績ではG1で2勝のソウルスターリングが最上位だ。しかし、オークスを勝った後、毎日王冠、天皇賞秋、JCと、牡馬とのG1戦が続き、かなり消耗した様子で、続く阪神牝馬S、ヴィクトリアマイルも見せ場を作れなかった。もちろん復調していれば、十分に勝ち負けになるはず。ここは2勝している1800メートルの距離で、巻き返しに注目したい。

(クイーンS)1着    2着    3着
08年     Xb   CZ     Z
09年    -     A a   D
10年    -     B b   -
11年    B     D      Yb
12年    A     -     -
13年(函館)AYa     d   CYb
14年    A a    X    CZb
15年     Zc   AXa     d
16年    -      X    -
17年    AZ      c    Yb

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2018年7月24日 (火)

第1406回 好素質の2歳馬

201807220711
201807220211

 集中豪雨の被災地の方々には申し訳ないが、あまりの暑さに、最近はどこにも出かけず部屋でじっとしている。ワールドカップ、ウインブルドン、全英オープンと、深夜のスポーツ中継が面白くて、中日ドラゴンズの低調ぶりも余り気にならないで済むのは、ありがたいというべきか--。

 この暑さでは、競走馬も大変に違いないだろう。
 中京記念は、マイネルアウラート、ウインガニオン、アメリカズカップの3頭が後続を大きく離して逃げた。前半のペースが速かったせいか、直線は一杯一杯で、早々と脚が止まった。

 すかさず中団後方から大外一気に脚を伸ばした1番人気のグレーターロンドンが、絵にかいたような差し切り勝ちを収めた。先行勢でただ1頭粘った5番人気ロジクライが2着、後方から、直線、グレーターロンドンを追うように上がってきた4番人気のリライアブルエースが3着だった。

 中京競馬場が新しくなった2012年以降、1番人気馬がこのレースを勝ったのは初めてだ。

 2歳重賞の第一弾、函館2歳Sは、2番人気のアスターペガサスが2歳重賞勝ちの初名乗りをあげた。アスターペガサスはスタートで遅れて、後方2番手から。3コーナーから仕掛けていくものの、直線では左右から挟まれて、窮屈になる場面もあった。しかし、そこからの差し脚の鋭さは断然。あっという間に、前を行くラブミーファイン、カルリーノをとらえて勝利をつかんだ。着差はハナ差だったが、指数上もまずまずのレベルで、道中の不利などを考えれば、素質は高いだろう。

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2018年7月19日 (木)

第1405回 夏馬

 中京記念は波乱のハンデ戦。中京競馬場が新しくなった2012年以降の6年間で、1番人気馬は未だ勝てないまま、3着が1度あるだけだ。指数上は平均指数上位の連対率が高いものの、ランク外の馬も多く浮上しており、一筋縄ではいかない。

(中京記念) 1着    2着    3着
12年     Yb   -      Xa
13年      d   -     -
14年    -     B      Zd
15年      d     d   C
16年    -     -     A a
17年    D       c   DZ

 今年の指数上位は、リライアブルエース、ロワアブソリュー、グレーターロンドン、ロジクライ、ガリバルディ、ウインガニオン、ワントゥワン、ブラックムーン、マイネルアウラートなど。

 トップハンデは57.5キロのウインガニオン、スマートオーディン、ブラックムーンの3頭だが、過去6年、勝ち馬のハンデは57キロ以上の馬たちが5勝、そのうちトップハンデ馬も2勝しており、特に重ハンデを苦にする必要はない。むしろ軽ハンデ馬の苦戦のほうが目に付く。

 マイル戦の距離適性では、6勝を上げているブラックムーン、5勝のウインガニオン、マイネルアウラート、グレーターロンドン、4勝のロジクライなどが上位だ。

 なかでも、中京コースが得意なウインガニオンに注目したい。京都や阪神などの右回りでは(1、0、1、11)だが、中京、東京、新潟の左回りコースは(7105)。中京コースは3戦3勝と、圧倒的に左回りが得意な馬だ。左回りのマイル戦は(4102)とさらに成績が上がる。

 得意な左回りのマイル戦、前走の安田記念は大外枠から果敢に逃げて7着だったが、指数上は自己ベストの好指数で、直線半ば過ぎまで粘っていた内容も悪くなかったはず。夏場に7勝を上げる夏馬で、昨年も57キロを背負って、後続に2馬身半の差で快勝している。トップハンデも57.5キロなら問題はないだろう。

 相手は先に上げたマイルの適性が高い、ブラックムーン、マイネルアウラート、グレーターロンドン、ロジクライなどが中心。初マイル戦になるスマートオーディン、3歳馬フロンティアなどにくわえ、差し脚鋭いロワアブソリュー、ワントゥワン、ミエノサクシード、リライアブルエースなどにも要注意だろう。

 今年、2歳重賞の第一弾、函館2歳S。
 過去10年、前走指数上位のABC馬のいずれかが毎年連対している。
 今年は、カルリーノ、ナンヨーイザヨイ、ニヴィアン、スズカカナロア、ロードワンダーなどが指数の上位馬たちだ。

 未勝利勝ちながら、前走指数最上位のカルリーノが中心になりそうだ。新馬戦は4着だったが、続く未勝利戦は、比較的厳しいペースを先行して、直線、前が詰まる場面もあったが、最内から一気に差し脚を伸ばして完勝。指数も上々で、一瞬の切れる差し脚も魅力的だ。

 そのカルリーノを退けて、新馬戦勝ちを収めたのがナンヨーイザヨイだ。直線、2番手から楽に抜け出して快勝。余力も十分に感じられるレースで、2戦目での上積みも大きいだろう。連軸はカルリーノと思うが、勝つのはナンヨーイザヨイなのかもしれない。

 他に、差し脚上位のラブミーファイン、ラブリロンリロンス、アスターペガサスにもチャンスはありそうだ。

(函館2歳S)1着    2着    3着
08年    -     AYa   -
09年(札幌)B     AZc   -
10年    -     AX    C
11年    B b   C c    Y
12年    A a   D     -
13年    A a    X    -
14年    C c   DXd   -
15年    B a   -     -
16年    -     B       c
17年    AYd   -     D c
(スローペース調整値-20/-10)

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2018年7月17日 (火)

第1404回 今年も荒れた函館記念

201807150211

 函館記念は今年も荒れた。
 2010年以降、3連単の配当が10万円を超す高配当になったのは、9年間で7回にのぼる。この間、1番人気馬は2着が1度あるだけで、1番人気馬の不振が波乱の主要因になっている。

 加えて10番人気以下の人気薄馬も5頭が2着に食い込んでおり、函館記念をより難解なハンデ戦に仕立てている。

 今年の函館記念を勝ったのは5番人気のエアアンセム、2着は7番人気のサクラアンプルール、3着に13番人気のエテルナミノルが残って、3連単は57万円を超す高配当になった。

 ハナを主張して、果敢に逃げたのはカレンラストショー。1000メートルの通過タイム1分00秒3は、当日の馬場状態を考えれば、平均より少しゆっくりめだろう。

 勝ったエアアンセムは藤岡佑介騎手を背に好スタートを決め、4番手で機をうかがう。直線、先行2番手から先に抜け出したエテルナミノルに馬体を合わせて、これを退け、さらに、中団から鋭い差し脚を伸ばしてきたサクラアンプルールの追撃をも抑え込んでの勝利だった。7歳馬にして実に27戦目での初の重賞制覇になった。

 1番人気に推されたトリコロールブルーは中団後方から。4コーナー手前、各馬が仕掛けて動くところ、前が開かず、流れに乗り遅れて後方まで下げざるを得なかった。先行馬に楽なペースのうえ、直線の短い函館だけに、その位置からの挽回はむつかしかった。ただ、結果は6着だったが、直線での鋭い差し脚には見どころもあり、次走での巻き返しに注目したい。

 函館の次週は函館2歳Sがメイン。以前は函館の開催は8週間あったが、今は6週間の開催で、あっという間。早くも残り1週で今年の開催が終わる。

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