2012年5月22日 (火)

第779回強いジェンティルドンナ

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 昨日は金環日食で盛り上がり、今日はスカイツリーのオープンが話題の中心。今日はあいにくの雨模様で、スカイツリーの展望台に登った人は、ちょっと残念だろう。私たちも来週、スカイツリーに登る予定にしているが、せっかくのことだから天気が良いに越したことはない。今から晴天を祈っておこう。

 それにしても、珍しい現象や新しい物に心が動かされるのは、人の常のこと。大震災以降、心が浮き立つことが少なかっただけに、少しでも気持ちが明るく前向きになることなら、何でも大歓迎だ。

 3歳牝馬のオークスは、桜花賞馬ジェンティルドンナが2冠を達成した。桜花賞馬でありながらも3番人気という評価に、岩田騎手の代役として手綱を取った川田騎手には、相当期する所があっただろう。人気のヴィルシーナ、ミッドサマーフェアを見ながら、最後方に控えてレースを進め、直線は外から一気に伸びた。直線なかばで並びかけようとするヴィルシーナを振り切ると、あっという間に5馬身の差をつけて圧勝。川田騎手の落ち着いた騎乗振りも光ったレースだった。2着ヴィルシーナ、3着に9番人気のアイスフォーリスが入って3連単は3万610円。桜花賞の1、2着馬が「そのまま」だったにもかかわらず、好配当になった。

 逃げたマイネエポナがペースを上げたこともあって、ジェンティルドンナの勝ちタイムは、従来のレースレコードを1秒7も上回る好タイムになった。東京の馬場状態はかなり良かったから、レコードタイムはそれとしても、真に驚かされたのは、他の馬たちが坂上で止まってしまった様に見えたほど、ジェンティルドンナの直線の脚が1頭だけ違っていたこと。馬場状態の違いはあるにしても、昨年のダービーでみせたオルフェーヴルの圧倒的な直線の脚に匹敵するような、素晴らしい力を秘めた上がりの脚に思えた。

 ジェンティルドンナのオークスでのスピード指数は、2000年以降、過去13年間のオークスの中で最高の指数になった。5馬身差で2着のヴィルシーナの指数でさえ、過去13年間の比較では上位にランクされる指数の高さだ。ジェンティルドンナはウオッカやブエナビスタのように、あるいはそれ以上に、強い牝馬なのかもしれないと、期待がふくらむオークスだった。強い牝馬の出現に心が躍る。

 東海Sは、先行した4番人気のソリタリーキングが、粘るニホンピロアワーズ(3番人気)をゴール前で交わして重賞初制覇。3着は追い込んできた11番人気のサイレントメロディ。人気のワンダーアキュートは先行したものの、直線に向くと脚が止まってしまった。3連単は15万超の高配当になった。

 今週はいよいよダービー。多くの人たちの心をふるわす感動のダービーとして、大きな話題になると良いのだが。

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2012年5月17日 (木)

第778回差し脚のしっかりした馬から

 今週は牝馬の2冠目・オークス。来週はダービー。春競馬もいよいよ佳境に入る。
 オークスの過去10年の連対馬は、前走指数の高い馬が中心になっているが、スローペースになりがちなレースで、指数上ランク外の馬の連対も目立つから注意がいる。

(オークス) 1着    2着    3着
02年    -     -     C b
03年    A b   -     -
04年     Zd   DXa    Z
05年    A a   BXb    Xc
06年    -     -     D
07年    BY    -      Y
08年     Zb   B     A d
09年    A c   B a   C
10年   (AZa)(c)1着同着    Z
11年    -     D     B d
(スローペース調整-20/-10)

 今年はジェンティルドンナ、ヴィルシーナ、アイムユアーズ、メイショウスザンナなど桜花賞の上位馬たちの前走指数が高い。他に過去の指数でハナズゴール、ミッドサマーフェア、エピセアロームなどもピックアップできる。
 オークスは東京の芝2400メートルが舞台だが、その距離はどの馬にとっても初の距離だ。桜花賞と比べて一気に800メートルも距離が伸びるだけに、どうしても距離適性が問われる。しかし、オークスは基本的にスローペース。距離適性よりもしっかりとした差し脚があるかどうかではないか。
 オークス馬となった馬たちは、前走に桜花賞を使った馬が多く、過去10年、桜花賞組が8勝をあげている。阪神の馬場改造があった07年以降の5年間に限っても、桜花賞を勝った馬が4頭オークスに出走して2勝を上げ、他の桜花賞組も含めると5年で4勝の結果は悪くないだろう。
 順当に考えるなら、オークスは差し脚のしっかりとした桜花賞組の馬たちが中心になるレースだ。
 今年は、桜花賞を勝ったジェンティルドンナを筆頭に、2着のヴィルシーナ、3着のアイムユアーズ、5着メイショウスザンナなどが有力な連軸候補になりそうだ。なかでも桜花賞では、後方待機から、直線長く良い脚を使って快勝したジェンティルドンナが最有力だろう。
 ただ、今年は先行馬が揃っており、先行馬の前残りが波乱を呼ぶことになるかもしれない。先行馬から予想を組み立てるなら、桜花賞2着のヴィルシーナ、3着のアイムユアーズに、スイートピーSを勝ったダイワズーム、同2着のココロチラリなどが要注意だ。

 東海Sは京都のダート1900メートルで行われる。京都で行われた過去2年とも、前走指数上位馬が勝っている。今年はヒラボクキング、ワンダーアキュート、ミラクルレジェンド、アイファーソング、ニホンピロアワーズ、バーディバーディなどが前走指数の上位馬で、連軸の中心になりそう。
 ダートの安定感では、昨年の覇者ワンダーアキュートが一歩リードしているだろう。他に差し脚のあるサイレントメロディ、ミラクルレジェンドに、先行馬が残る展開ならヒラボクキング、バーディバーディ、ニホンピロアワーズ、アイファーソングにもチャンスがあるだろう。

(東海S)  1着    2着    3着
10年京都  D c    Xb   -
11年京都  BYa   -       d

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2012年5月15日 (火)

第777回ウィリアムズ騎手がすごい

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 オーストラリアのウィリアムズ騎手が今年もすごい。今月の5日から短期免許で騎乗して2週が過ぎたばかりだが、この2週で23戦して早くも5勝、2着も4回で、連対率は0.391と高率。そのうち重賞は4戦して2勝、2着2回とパーフェクト連対を果たしている。京都新聞杯を勝ったトーセンホマレボシ、NHKマイルカップ2着のアルフレード、そして先週の京王杯スプリングCは、もどかしいレースが続いていた休み明けのサダムパテックを、後方から鋭い差し脚を使って圧勝。翌、日曜日のヴィクトリアマイルでも果敢に先行してドナウブルーを2着に持ってきた。重賞に出走した4頭とも3番人気以下の馬たちで、やっぱり、ウィリアムズ騎手の好騎乗によるところが大きいだろう。
 ウィリアムズ騎手の短期免許は6月24日の宝塚記念まで。オークスはアイムユアーズ、ダービーは京都新聞杯で勝ったトーセンホマレボシに、宝塚記念は香港クイーンエリザベス2世Cを制したルーラーシップに騎乗するらしい。昨年はG1を2勝、一昨年も春の天皇賞を勝っており、今に始まったことではないが、今後もウィリアムズ騎手から目が離せない。

 ヴィクトリアマイルはホエールキャプチャで横山典騎手が久々にG1勝った。一昨年のオークスでのサンテミリオン以来のG1勝ちだったが、よほど嬉しかったのだろう。ウイニングランでは観客席に向けてムチを投げ入れ、ゴーグルも投げ、投げキッスもあったりして、大サービスだった。
 ホエールキャプチャは終始3番手で先行、直線はいつでも追い出せる状態から、坂上一気のスパートにも、全く危なげはなかった。2着は同じく2番手で先行したウィリアムズ騎手のドナウブルー、3着はただ1頭、後方か追い込んできた田辺騎手のマルセリーナだった。過去の中心馬は近走、上がり指数が+15以上ある馬たちだったが、今年はそのレベルをクリアする馬たちが連に絡めなかった。ホエールキャプチャは前走、上がり指数が+12のレベルにあった馬で、状態も良かったのだろう。

 京王杯スプリングCは先に述べたとおり、4番人気ウィリアムズ騎手のサダムパテックが後方から差しきって勝ったが、2、3着はレオプライム、インプレスウィナーが突っ込んで来た。ともに11番人気、13番人気という人気薄の台頭で、3連単は179万超の高配当になった。

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2012年5月10日 (木)

第776回 波乱もありそう

 06年に創設された牝馬のヴィクトリアマイル。ここ3年は名牝の誉れ高いウオッカ、ブエナビスタ、アパパネが勝っており、牝馬のマイル戦として最高峰のレースだ。

(ヴィクトリアマイル)
       1着    2着    3着
06年     Xd   B c     d
07年    -     -     -
08年    -     B      Za
09年    CXa   -     -
10年     Xb   -     C c
11年    BYc   DXa   -
(スローペース調整値-10/0)

 今年はホエールキャプチャ、オールザットジャズ、グランプリエンゼル、マイネイサベルなどの前走指数が高く、他に過去の指数と平均指数でアパパネ、アプリコットフィズ、フミノイマージン、マルセリーナ、レインボーダリアなども上位にランクされる。
 過去の中心馬は、(コイウタが勝った07年を除くと)近走の上がり指数が+15以上ある馬たちだった。今年はオールザットジャズ、フミノイマージン、レインボーダリアがその条件をクリアする。他に近5走内に+15以上の上がり指数があるのは、アニメイトバイオ、マイネイサベル、ドナウブルー、グランプリエンゼル、キョウワジャンヌなどで、人気のアパパネは近走に+15以上の上がり指数がなかった。
 近走の調子からすると、前走、福島牝馬Sを快勝したオールザットジャズと、阪神牝馬Sで不利がありながら3着だったフミノイマージンが好調に見える。上がりの脚だけならレインボーダリアにも勝機はあるだろう。
 いまのところ3頭の比較から、安定した鋭い差し脚があるフミノイマージンを中心に取りたいと思っている。フミノイマージンは昨年オープン入りした遅咲きの牝馬だが、昨年は1800と2000メートルの距離で重賞を3勝。勝てなかったレースでも安定した成績が光る。2走前、上がりのスピードが求められる牡馬混合の東京のマイル重賞でも4着に好走しており、距離に不安はないだろう。
 近走に高い上がり指数がないとはいえ、牝馬3冠のアパパネ、4歳牝馬の代表格ホエールキャプチャも有力馬の一角を占めるだろう。しかし、アパパネは近走のレース内容がイマイチに思える。前走の阪神牝馬Sも休み明けとはいえ、たいして見所がないままに7着だった。もちろん、昨年はブエナビスタをおさえて、このレースを勝っており、東京のマイル戦は4戦3勝と最も適性が高い馬だ。ひと叩きされて、ガラッと変わってくるかもしれない。
 この3年はウオッカ、ブエナビスタ、アパパネと、比較的中心になる馬がはっきりしていたが、今年はアパパネが万全とも思えず、どの馬にもチャンスがありそうで、波乱含みのレースだろう。

 京王杯スプリングCは過去10年、1番人気馬は1頭も連対できていない。2番人気馬も2勝しているが2着はなく、3番人気馬も1勝、2着1回だけ。なぜか、人気上位馬は不振が続く。スピード指数上も、前走指数や平均指数の上位馬の連対率が高いものの、ランク外の馬たちが5勝を上げており、やはり難解なレースだ。
 今年の指数上位はストロングリターン、サンカルロ、インプレスウイナー、ヤマカツハクリュウ、ジョーカプチーノ、サダムパテック、グランプリボスなど。
 今年は強力な逃げ馬が不在で、平均ペースでの差し脚比べになりそうだ。ペースの対応力があり、上がりの脚もしっかりとしているのは、昨年の覇者ストロングリターンに、サダムパテック、サンカルロなどだろう。休み明けになるが、ここはストロングリターンの差し脚が上位だ。

(京王杯スプリングC)
       1着    2着    3着
02年    -     -     A
03年    -     A      Yb
04年      d    Xb   外
05年      b   -      Xa
06年    C c    Xb   BYa
07年     Zb   -     -
08年    BYb   -     AXa
09年    -     AYa   C
10年    -     BYc   A
11年    -     BYb    Zd

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2012年5月 8日 (火)

第775回嵐のNHKマイルC

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 NHKマイルCの出走馬たちが馬場に入場するころ、雷をともなった強い雨が急に降り出した。土砂降りのなかのレースになるのかと思ったが、雨は10分足らずで止み、レースのスタート時には、空も明るくなってきた。

 今年は、好スタートから楽にハナに立った1番人気のカレンブラックヒルが、ペースを落としてそのまま逃げ切って勝った。2着はわずかに抜けだした3番人気アルフレード、3着は人気薄15番人気のクラレントで、3連単は26万超馬券になった。

 しかし、勝ったカレンブラックヒルの指数は80に届かないレベルだった。スローペースだったから、指数の低さはやむ得ないとしても、スローペースに見合った上がりの脚を見せた馬も少なく、少し低調なレースになってしまった。

 低調だったNHKマイルCに比べると、京都新聞杯はメイショウカドマツが果敢に逃げて、全体の指数を引き上げる結果になった。勝ったのは2番手から直線一気に伸びたトーセンホマレボシ。その勝ちタイムはレコードになったが、これは今開催の京都芝コースが硬くてタイムの出やすい高速馬場のため。しかし、それを割り引いたとしても、スピード指数は上々で、先々も楽しみに思えるレース内容だった。

 ハンデ戦の新潟大賞典は、最内から伸びた4歳馬ヒットザターゲットが差し切り勝ちを納めた。2着はダンツホウテイ、3着メイショウカンパク。5、11、9番人気という波乱の結果で、当然3連単は30万を超える高配当になった。

 新潟は開幕週だったが、雨のせいで馬場状態はあまり良くなかった。加えて、日曜日は強風の影響もあったようだ。新潟競馬場は時折、直線で非常に強い向かい風を受けることがある。これはペースの割に上がりが全く伸びない現象につながるが、新潟大賞典の直線でも、その影響があったようだ。

 直線の強い向かい風にもっとも影響を受けるのは、直線1000メートル戦だ。レース中ずっと向かい風を受けることになって、走破タイムはかなり遅くなってしまう。そうなると馬場指数の計算も、少し苦労させられる。新潟は風にも注意がいる。

 競馬は天候に左右されることが多く、それらも予想上の大きなファクター。そして競馬の予想の奥深さ、おもしろさにもつながる。

 帰りはたいてい西門から府中本町に続く通路を歩く。「サラブレッドは雷が怖くないのだろうか」、などと話しながら通路を歩いていると、「虹が・・・」という声が聞こえた。振り返ると、競馬場を包むように虹がかかっていた。久々に見たすごくきれいな、大きな虹だった。

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2012年5月 3日 (木)

第774回中心馬不在のマイルC

 1996年に創設された3歳G1・NHKマイルカップは比較的波乱が多い。指数上も他の3歳重賞に比べて、指数上位馬が苦戦する傾向がみえる。

(NHKマイルC)
       1着    2着    3着
02年    DZ     Zd   BXa
03年    -     -     Cd
04年     Xa   BY    AYd
05年    AXa   B b   CXb
06年    -     D a   -
07年    -     AXc   -
08年    A a   B     -
09年    -     -     -
10年    -     C     A a
11年     X    -     -
(スローペース調整-10/0)

 今年の前走指数はモンストール、ハナズゴール、メジャーアスリート、カレンブラックヒル、マイネルロブストなど。他に過去の指数や平均指数で、レオンビスティー、アルフレード、ガンジスが上がってくる。
 過去のレースを見ると、上がりの脚の戦いになる傾向が強く、差し脚の鋭いハナズゴール、セイクレットレーヴ、ジャスタウェイ、モンストール、マイネルロブストなどが有力馬になりそうだ。
 なかでも、ただ一頭の牝馬ハナズゴールの上がり指数が最上位だ。チューリップ賞を圧勝して桜花賞を目指したが、直前の負傷でやむなく回避。幸い大きなトラブルではなかったようで、万全の状態なら、牝馬ながらここでも中心に推せる馬だろう。ただ、ペースが上がって、追走に苦労するようだと、直線で失速もあるかもしれない。とすると、ペースの対応力があって、差し脚も鋭いセイクレットレーヴが浮上するのだろうか。
 先行力ではアルフレード、メジャーアスリート、カレンブラックヒル、ガンジス、モンストールなどが有力で、先行馬たちの叩き合いになれば、アルフレード、メジャーアスリート、カレンブラックヒルなどが上位の有力候補になりそうだ。

 京都新聞杯は前走指数の上位馬が中心で、A馬は4年連続で連対中だ。今年はベールドインパクト、メイショウカドマツがA馬で、他にトーセンホマレボシ、ショウナンカンムリ、ニューダイナスティ、エキストラエンドなどの指数が上位だ。ただ、スローペースで指数を下げている馬が多く、ランク外でも要注意だ。
 先行指数ではメイショウカドマツ、ベールドインパクト、タニノシュヴァリエ、トーセンホマレボシなどが上位。先行力のあるメイショウカドマツが逃げる展開なら、それほどスローペースにはならないだろう。競りかけてくる馬も見えず、そのまま楽に逃げ切りもありそうだ。2、3番手から攻めたいトーセンホマレボシの差し脚が届くかどうか。
 上がり指数ではアドマイヤバラードの前走が断然の上位だ。他にエキストラエンド、ニューダイナスティ、ベールドインパクト、サイレントサタデー、ショウナンカンムリなどの上がりの脚も鋭い。ペース次第だが、アドマイヤバラードの浮上もあるはず。

(京都新聞杯)1着    2着    3着
03年    A c   -     -
04年     Z    CYa   -
05年    -       d   AXa
06年     Yd    Xa   A c
07年    BYb   B c   -
08年    -     A b   -
09年    AXa   D       d
10年    AYc   CZb   B a
11年    -     AYa   B
(スローペース調整-15/-5)

 ハンデ戦の新潟大賞典。直線の長い新潟外回りコースで、持ち味を発揮しそうな上がりの脚かあるのはネヴァブション、メイショウウズシオ、トーセンラー、ナリタクリスタル、セイクリッドバレー、メイショウカンパク、ダンツホウテイなどだ。直線の長い新潟向きの差し脚はダンツホウテイ、ナリタクリスタル、メイショウカンパクか。

(新潟大賞典)1着    2着    3着
02年    D c    Ya    Xb
03年     Xb   -       d
04年    A b   B     -
05年    A c    Xa   B
06年    -     CYb   -
07年      c   -     -
08年    -     C     -
09年    D     -     B c
10年    A b    Zd     a
11年    -     -     CXb

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2012年5月 1日 (火)

第773回自身の言葉で

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 競馬に絶対はないとはいえ、春の天皇賞のオルフェーヴルなら信じるに足ると、思っていた。しかし、後方のまま、11着という大惨敗の結果に、ただただ呆然とするしかなかった。勝ったのは早めに先頭に立って逃げ切った14番人気のビートブラックだった。ビートブラックが勝つには、これしかないだろうという大逃げ戦法が鮮やかに決まった。単勝は1万5960円、3連単は145万超配当だった。

 しかし、勝ったビートブラックより、11着に惨敗したオルフェーヴルの方が、テレビや新聞の扱いは大きかった。

 オルフェーヴルの敗因について、池江調教師も池添騎手も、今のところはっきりとした要因をあげていない。硬い馬場が合わなかったとか、位置取りが後ろ過ぎたとか、普段通りの調教ができなかったとか、スポーツ新聞などから伝わってくる要因もあるようが、それもあくまで想像の域でのことだろう。いずれにしても、オルフェーヴル自身に何らかの敗因につながる要因があったとすると、シンボリルドルフやディープインパクトなど、過去の3冠馬たちと比べて、オルフェーヴルの金色カンバンは少々ホコリにまみれ、くすんでしまったように思える。が、そうだろうか。

 競馬は馬と騎手があってのこと、騎手だけをことさら責めるのは好きではないが、しかし、今回の敗因の80パーセントくらいは、池添騎手の騎乗にあったのではないのか。私には、そう思えて仕方がない。「あそこから届く馬はいない」と、池江調教師がレース後のインタビューに応えているが、その通りだろう。中段にいた岩田騎手のトーセンジョーダンが34秒0の上がりタイムで2着、オルフェーヴルの少し前にいた武豊騎手のウインバリアシオンが33秒5で3着にまで押し上げている。オルフェーヴルも34秒0の脚は使っている。だとすると、オルフェーヴル自身に大きな要因があったわけではなく、流れが読めず、位置取りが悪すぎただけのことで、負けるべくして負けたのではないか。前走の大逸走で負けたことを引きずったままの騎乗が、遠因になったのかもしれない。

 そして、もうひとつ。

 あのレースの後、誰もが池添騎手のコメントを聞きたかった。私もそうだった。何故負けたのか、レース中何があったのか、何故あの位置だったのか、なぜ最後の仕掛けが遅くなったのか、オルフェーヴル自身の調子はどうだったのか。聞きたいこと、答えてほしいことがたくさんあった。しかし、翌日のスポーツ紙に目を通しても、池添騎手自身のコメントやインタビューは掲載されてなかった。「週刊競馬ブック」のコメントも、他のすべての騎手が自分の言葉で答えているなか、オルフェーヴルだけが池江調教師のコメントを掲載していた。負けたショックが余程大きかったのだろうと想像はしているが、池添騎手自身の言葉でインタビューに答えるべきだ。勝っても負けても、レース中の出来事は騎手しか語れないではないか。勝った時は誰だって誇らしい。それはそれで結構だ。格好良く決めてくれ。しかし、G1の1番人気で負けて、ファンから逃げないでもらいたい。負けから逃げないでもらいたい。負けたときの対処にこそ、人柄が表れるのだ。前進できる何かをつかめるのだ。泣きながらでも、語るべきなのだ。

 オルフェーヴルの11着をどう評価すればいいのか。関係者はもっと言葉を尽くすべきだろう。

 ダービートライアルの青葉賞は1番人気に推されたフェノーメノが圧勝したが、人気薄の伏兵、エタンダールとステラウインドが2、3着をしめ、3連単は18万超馬券になった。

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2012年4月26日 (木)

第772回オルフェーヴルの天皇賞

 いよいよ春競馬の本番。今週の春の天皇賞を皮切りに、6週連続でG1レースが続く。 第1弾となる春の天皇賞は、スピード指数上、平均指数上位のabcd馬が12年のうち10年で連対して中心を構成し、前走指数上位馬も9回連対している。世代別では4歳馬が7勝して他世代を圧倒しており、2着馬も含めると12年で12頭が連対し、占有率は50パーセントになる。ランク馬はもちろん、ランク外であっても4歳馬を中心に考えた方がよいレースだ。逆に、ランク外の古馬が勝ったのは08年のアドマイヤジュピタと10年のジャガーメイルだけで、古馬の場合は指数上何らかのランクがないと上位は厳しいだろう。

(天皇賞)  1着    2着    3着
00年    AXa     d   BZ
01年    DYb   D c   AYc
02年    -     DYb   CXa
03年    D      Yd   -
04年     Xb   -     CXa
05年    -     -     -
06年    AZ    BXa   -
07年    -     -      Yb
08年    -     BXb   A
09年    C     B b   AYb
10年    -     AYb   -
11年    B b   A a   C

 今年の平均指数上位馬はトーセンジョーダン、オルフェーヴル、ヒルノダムール、ウインバリアシオンなど。他に前走指数で、ユニバーサルバンク、クレスコグランド、モンテクリスエスが上位馬として上がってくる。
 春の天皇賞は3200メートルの長距離戦で、スローペースが基本。スタミナに加え、直線の差し脚が問われるレースだ。過去の連対馬の傾向を見ても、近走で上がり指数が+15以上を示していた馬たちが中心になっており、その点からオルフェーヴル、ウインバリアシオン、トウカイパラダイス、ローズキングダムなどが有力馬といえそうだ。
 しかし、今年の春の天皇賞の注目は、何といってもオルフェーヴルだろう。史上7頭目となる3冠を達成した後、有馬記念も制して年度代表馬に選出された。今年、復帰緒戦となった阪神大賞典では、3コーナーでの大逸走から、まさかの盛り返しを見せて2着。負けて強し、かえって底力の違いを感じさせた。4歳時、春の天皇賞に出走した3冠馬はシンボリルドルフとディープインパクトだが、ともに堂々と天皇賞馬に輝いている。その事例を出さなくてもオルフェーヴルの強さは、別格の現役ナンバー1だ。いまさら言うことでもないだろう。
 オルフェーヴルの相手は4歳馬が中心。なかでも差し脚のあるウインバリアシオンを筆頭に、先行力のあるフェイトフルウォー、長距離の適性が高いギュスターヴクライなどが中心になるだろう。
 古馬ではトーセンジョーダン、ヒルノダムール、ローズキングダムを上位に見ているがトウカイトリック、トウカイパラダイスにも上位のチャンスがあるかもしれない。

 青葉賞は、例年スローペースで指数を下げている馬が多く、指数が低くても要注意だ。今年も超スローペースのレースが多いようで、上がりの脚比べになるのだろう。
 今年の指数上位は、皐月賞6着のサトノギャラント、スプリングS5着のビービージャパン、毎日杯6着のアドマイヤブルー、弥生賞6着のフェノーメノなどを上位に、シルクキングリー、タムロトップステイと続く。ダービートライアルらしく、前哨戦で惜しいレースをしていた馬たちがこぞって出走して、残された2枚のダービー切符を争う。
 超スローペースでなければ、ペースの対応力のある皐月賞6着のサトノギャラントを推したいが、ここは超スローペースもありそうで、ジャングルクルーズやタムロトップステイ、ステラウインド、エタンダール、ヤマニンファラオ、フェノーメノからの手もあるかもしれない。

(青葉賞)  1着    2着    3着
02年    -     -     AXa
03年    -     D b     d
04年    B     B     DXa
05年     Ya   -     -
06年    AXa   B b   CZc
07年    C     -      Z
08年    A a   -      Xb
09年    -      Y     Z
10年    B a   -     -
11年    -     -     -
(スローペース調整-15/-5)

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2012年4月24日 (火)

第771回まだ寒い

201204220511
201204220811
201204210311

 日曜日、マークカードを塗る指先も冷たく感じるほど、東京競馬場は肌寒かった。メインレースのフローラSがスタートする頃には小雨も降り出してきた。寒さのせいにする訳ではないが、午前中そこそこのプラスでいられたのに、特別戦が始まると、何故か運にも見放されてちぐはぐな馬券ばかり。帰りはフトコロも寒くなってしまった。

 今週末からゴールデンウィークが始まる。気温も上がって暖かくなるようだから、気分も変わるといいのだが。

 小雨の中、フローラSは1番人気のミッドサマーフェアが、直線早めに抜け出して、そのまま圧勝した。ペースは遅かったから、勝ったミッドサマーフェアのスピード指数はかなり低かったが、上がりタイムは33秒4で、上がり指数は水準以上だった。特に蛯名騎手がゴーサインを出して、抜け出す時の反応の良さ、一瞬のスピードはなかなか。ハイペースだった君子蘭賞での好パフォーマンスのように、もともとペースが上がってもレースはできる馬だが、ここはスローペースにも対応できたことが大きな収穫だろう。この先はオークスに向かうことになるが、オークスはスローペースでより上がりの脚が問われるレースだ。今年の牝馬戦線はまだ低調のままだけに、ミッドサマーフェアの反応の鋭い上がりの脚は大きな武器になるかもしれない。

 2着は2番人気のアイスフォーリス、3着は最低人気のダイワデッセーが先行したまま粘って、3連単は16万超馬券になった。

 私が買ったラスヴェンチュラスは、道中、勝ち馬と同じような位置にいたが、直線での反応がにぶく6着がやっと。スローペースしか経験がなく、まだ底力に欠ける印象のケースだった。

 マイラーズCは今年から京都の開幕週に変わった。昨年までは阪神の開催だったが、開催場所は変わっても、変わらないのは昨年同様、小牧騎手とのコンビで逃げ切り勝ちを収めたシルポートだった。ナビグラフを見ても、前走、逃げて好指数を示していたシルポートの好調子がわかる。2着はナビグラフで上がり指数が良かったダノンシャーク。3着は先行して粘ったコスモセンサーだった。

 土曜日の福島牝馬Sは、上がり指数で抜けた存在だったオールザットジャズが、直線で楽々と抜け出して圧勝した。まだ4歳で、この後も牝馬戦線の有力馬として活躍できる素材だろう。

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2012年4月19日 (木)

第770回東京向きの上がりの脚は

 今週から競馬は東京と京都に開催が移る。東京の開幕週はオークスの出走権を懸けたフローラSが組まれている。3歳戦だけに前走指数上位馬の連対率が高いが、スローペースで指数を落としているランク外の馬にも注意が必要なレースだ。

(フローラS)1着    2着    3着
03年    -       d   AYb
04年    AXa   -     -
05年    AZa   B b   -
06年    -     B a   -
07年    CY    -     AXa
08年    AY     Z    -
09年     Zc   D     -
10年    -     -     CZc
11年    -     AYb   DYc
(スローペース調整-20/-10)

 前走指数の上位はミッドサマーフェア、サンキューアスク、ターフデライト、コスモアンドロメダなど。他にラシンティランテ、チェリーメドゥーサなどは過去の指数の上位馬たちだ。
 ほとんどが1勝馬で、2勝馬はチェリーメドゥーサ、チャーチクワイア、ヘレナモルフォ、ミッドサマーフェア、ラシンティランテの5頭。波乱の目もある。
 牝馬の東京2000メートル戦は、スローペースが基本。上がりの脚がなければ、上位は苦しい。実際、上がり指数で+15以上の馬たちが例年好走しており、今年もその水準が連軸馬取捨の目安になるだろう。
 今年の出走メンバーで、+15以上の上がり指数をクリアしているのは、サンキューアスク、ラスヴェンチュラス、ミッドサマーフェア、チャーチクワイア、セコンドピアットなどだ。
 2勝馬のなかで、上がり指数が最も高いのがミッドサマーフェアだ。前走も後方から直線は大外に回して、一気の差し切り勝ち。東京コースも合いそうだ。
 東京の2000メートルの経験があり、上がりの脚もしっかりとしているのがラスヴェンチュラス。まだ1勝馬の身だが、近走の上がりの脚はナンバー1だ。前走は中山のフラワーCに挑戦したが、雨で重くなった馬場が合わなかったのか、最後方から追い上げたが9着までだった。東京コースに向いた脚質で、長く上がりの脚を使える。良馬場の東京コースなら、巻き返しがあるだろう。
 ラスヴェンチュラスと同じフラワーCで、堂々の3着だったのがサンキューアスク。メンバー最速の上がりで後方から追い込んでおり、一瞬の切れは鋭い。
 連軸候補は上記3頭になりそうだが、東京向きの上がりの脚があるラスヴェンチュラスを上位に取ろうかと考えている。

 読売マイラーズカップは07年以降、阪神外回りコースで開催されてきた。直線が長くなった外回りコースはスローペースが基本で、上がりの脚比べになることが多い。読売マイラーズカップも例外ではなく、07年以前と比べると、新コースになってからランク外の馬たちが上位に進出する傾向が見てとれる。今年は京都の開催になったが、その傾向に変化はあるのだろうか。

(読売マイラーズC)
       1着    2着    3着
01年    A      Xb   -
02年     Z    D     A
03年    BXb   D     -
04年    CZc   AXa   D
05年     Ya   BZc   -
06年    BXa   A     -
----------------------
07年    -     -      Xa
08年    AYa   -     B c
09年    CZb   DXb   D
10年     Z    -      Y
11年    -     -     BXa

 指数上位馬はシルポート、ダノンヨーヨー、エイシンアポロン、コスモセンサー、フィフスペトル、グランプリボス、ミッキードリーム、リアルインパクトなどだ。
 マイル戦とはいえ、ペースにかかわらず上がりの脚は必須だが、後方一気では届かないのが古馬の重賞だ。先行馬のなかで差し脚のある馬が中心になるだろう。
 とすると、ダノンヨーヨー、エイシンアポロン、フィフスペトル、トーセンレーヴ、コスモセンサー、リアルインパクト、シルポートなどが有力馬に上がってくる。
 マイルの実績ではエイシンアポロンが断然だが、休み明けに加え、G1勝ち馬だけに負担重量が少し厳しい。休み明けのダノンヨーヨーも順調さからはマイナスだろう。
 ならば、順調さでトーセンレーヴ、シルポートが連軸向きだろうか。
 トーセンレーヴは勢いのある4歳馬。前走、マイルに初挑戦した洛陽Sを快勝。前残りのレースだったが、直線の切れは断然だった。京都のマイルは合うのだろう。
 シルポートは昨年のマイラーズCを逃げ切って勝ったが、その後はふるわなかった。しかし、前走、中山記念を高指数で2着に逃げ残って、完全復調の気配にある。ここは楽にハナが取れそうで、開幕週の馬場状態の良さから、再度の逃げ切りがあっても不思議ではない。今年も波乱の主役になるかもしれない。

 福島牝馬Sは前走指数の上位馬が有力。今年はコスモネモシン、オールザットジャズ、アスカトップレディ、マイネイサベルが前走指数の上位馬だ。上がりの脚はオールザットジャズ、メーヴェ、ラブフール、コスモネモシンなどが上位だが、波乱の多い牝馬限定戦で、なかなか一筋縄ではいかないだろう。小回りの福島なら、先行力がありギリギリ粘れそうなマイネイサベルからの手もありそうだ。

(福島牝馬S)1着    2着    3着
04年    AXa   -     DY
05年    -      Ya    Ya
06年    A d   -     AXa
07年    -     B     C d
08年    D     B     A
09年    -     D c   -
10年    A     C b   C
11年(新潟)-     D b   -

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