2017年6月22日 (木)

第1295回キタサンブラック中心

 春のグランプリ宝塚記念。今年は11頭建てと少し寂しくなった。
 指数上は、過去10年のうち8年で連対する平均指数の上位馬が中心になっているが、前走、スローペースの長距離を使った馬も多く、指数上位馬だけで決着するわけではないので要注意だ。1番人気は2勝、2着4回、3着2回。連対率は60パーセント。

(宝塚記念) 1着    2着    3着
07年    -     A a   -
08年    -     A a   -
09年    C a     d    X
10年    -      Yb   -
11年    -     A      Xa
12年     Zb   -     -
13年    CXa   -     -
14年     Zd   -     C
15年     Yb   -       d
16年    -     A     B a
(海外、公営の成績は減戦して集計)

 今年は、キタサンブラック、シュヴァルグラン、ゴールドアクター、シャケトラ、スピリッツミノル、サトノクラウン、レインボーラインなどが指数の上位馬たちだ。
 G1を勝っているのはキタサンブラック、ミッキークイーン、ゴールドアクター、サトノクラウンの4頭だけ。

 注目は何といっても、古馬最強ともいうべきキタサンブラックだろう。全成績は16戦10勝、2着2回、3着3回、着外1回。G1戦は現役最多の5勝をあげている。古馬になった2016年以降、昨年の天皇賞・春とジャパンカップを勝ち、年末の有馬記念は2着に負けたが、今年になって、大阪杯、天皇賞・春とG1を連勝した。古馬になってからG1は4勝、2着1回、3着1回。

 先行して堂々と押し切る横綱相撲で、ハイペースにもスローペースにも対応でき、距離適性も2000から3200までと幅が広い。古馬になってから勝てなかったレースは、昨年のG2大阪杯2着、宝塚記念3着、有馬記念2着と3レースあるが、いずれもキタサンブラックの負担重量よりも軽い馬たちに足元をすくわれたもので、負けたレースであっても、メンバー中もっとも高いスピード指数を示してきた。安定感は抜群だ。

 前走の天皇賞・春は2番手から。ハイペースで逃げたヤマカツライデンを4コーナー手前でとらえて先頭に立つと、追ってくるシュヴァルグラン、アドマイヤデウス、サトノダイヤモンドたちを難なく抑え込んだ。11年前にディープインパクトがつくった記録を1秒近く更新するレコードタイムでの勝利で、スピード指数は104という高レベルの指数だった。

 サトノダイヤモンドは早々に出走回避宣言。昨年の宝塚記念で先着を許したマリアライト、ドゥラメンテも不在なら、現役最強馬キタサンブラックの名にかけて、負けるわけにはいかないだろう。

 キタサンブラックの相手は、天皇賞・春の2着馬シュヴァルグランを筆頭に、ゴールドアクター、サトノクラウン、シャケトラ、レインボーライン、ミッキーロケット、ミッキークイーンなどだろう。

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2017年6月20日 (火)

第1294回高速函館競馬

201706180211
201706180511

 函館スプリントS。スタミナ比べなら、前走、高松宮記念を勝っているセイウンコウセイと思っていた。が、2番手で先行して直線でいったんは先頭に立ったものの、50キロの軽量牝馬ジューヌエコールに並ぶ間もなく、一気の差し脚を決められては抵抗のしようもなかった。2着も中団から差し脚を伸ばしたキングハート、3着はエポワス。セイウンコウセイは4着だった。3、4、7番人気の決着で、3連単は5万5520円。

 先週から函館競馬が始まった。ふたを開けてみると土日ともレコードタイムの連発で、速いタイムが出る芝コースに、少々戸惑う意見もでるほどだった。馬場指数を計算すると確かに、昨年、一昨年と比べて、マイル換算で0.7秒ほど速いタイムがでる馬場状態のようだった。

 昨年の函館スプリントSは、3歳牝馬のソルヴェイグが1分7秒8というレコードタイムで勝っているが、今年も同じく3歳牝馬のジューヌエコールが昨年記録されたレコードタイムを1秒ちょうど上回る1分6秒8のタイムで、鮮やかな差し切り勝ちを決めた。上がりタイムも33秒9という速いものだったが、他のレースでも33秒台の上がりが記録されており、それ自体は驚くほどではないだろう。

 同じ日曜日の8レースは500万条件の1200メートル戦だったが、勝ち馬の走破タイムは1分7秒5。そのタイムを基準に考えるなら、函館スプリントSがもっと速いタイムで決着したとしても不思議ではなかった。
 函館も開催が進むにつれ、馬場は力のいる状態に変わっていくはずだが、当面はパワーのいる函館の洋芝のイメージは変えなければいけない。

 3歳のダート重賞・ユニコーンSは、中団後方から一気の差し脚を見せたサンライズノヴァが、2着のハルクンノテソーロに4馬身の差をつけて完勝した。スピード指数のレベルも高く、ダート戦としては世代トップの高指数になった。3着は先行したサンライズソア。2、5、3番人気の決着で、3連単は2万5710円。1番人気に支持された牝馬リエノテソーロはいいところなく7着に終わった。

 今週は宝塚記念。東京開催も残すところあと1週になったが、東京の芝コースはまだまだ良好。変わらずに速いだろう。

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2017年6月15日 (木)

第1293回指数上位が中心のダート重賞

 3歳のダート重賞・ユニコーンSが東京のメインレース。
 過去10年、指数上位馬が圧倒的に強く、2013年の勝ち馬以外は、1、2着馬すべて指数上位のランク馬が占めている。前走指数の上位馬、平均指数の上位馬はともに10年連続で連対中だ。1番人気馬も(5302)と安定した成績を残し、勝ち馬は全て3番人気までの馬たち。比較的順当な結果が多い。

(ユニコーンS)
       1着    2着    3着
07年    A b    Xa   -
08年    BXc    Zc   -
09年    A c   C b    Xa
10年     Yb   C     -
11年    D d   BZc   BY
12年    D       d   C b
13年    -     B b   D・-同着
14年    DZb   A     -
15年    A     D d   BYc
16年    C b   A     CXa
(スローペース調整-15/-5)
(海外、公営戦は減戦して集計)

 今年は、アンティノウス、サンライズソア、ラユロット、サンオークランド、ウォーターマーズ、テイエムヒッタマゲなどが指数の上位馬たちだ。

 連軸に向くのはダートで2戦2勝のサンライズソア。ダート向きのスタミナがあるアンティノウス。牝馬ながら、前走、NHKマイルCで2着のリエノテソーロなどだろう。

 サンライズソアは、前走、青龍Sを3番手で先行して、直線、鮮やかに抜け出し勝利をつかんだ。重馬場でスピードが求められるレースにも対応できており、鋭く切れる脚は上位だろう。

 サンライズソアとは逆に、力のいるダート戦を先行して、直線、大きく突き放して快勝したのがアンティノウス。前走のダート指数の高さは世代ナンバー2の高レベルにあり、バテないスタミナは高く評価できる。引き続きルメール騎手が手綱を取るのも心強いだろう。

 牝馬のリエノテソーロは前走、13番人気ながらNHKマイルCで2着に好走。勝ったアエロリットとともに牝馬でワンツーを決め、基礎能力の高さを示した。ダートは2歳時に、紋別(JG3エーデルワイス賞)、川崎(JG1全日本2歳優駿)で連勝しており、不安もない。切れる差し脚は、ここでも武器になりそうだ。

 今週から函館競馬も始まる。開幕週を飾る重賞は函館スプリントS。
 過去10年、平均指数や前走指数の上位馬たちの連対率が高く、指数上位馬が中心になっている。
 今年は、セイウンコウセイ、キングハート、ジューヌエコール、エポアス、シュウジ、ラインハートなどが、指数の上位馬たちだ。

 注目は前走、G1高松宮記念を快勝したセイウンコウセイだろう。未勝利を脱するのに7戦と時間を要したが、昨年3月、未勝利戦を勝ってからは8戦5勝、2着2回、着外1回。前走はついにG1高松宮記念を勝つ快進撃だ。

 成績をさかのぼってみると、1200、1400といった短距離戦に実績が集中しており、デビュー当初使っていた1600から1800の距離は少し長かったのだろう。芝1200メートルは(3100)と連対率も100パーセント。文句なしの適性を示している。函館は洋芝のコースになるが、稍重の高松宮記念でも見せた通り、力のいる馬場も得意のようで、函館の洋芝が合わないとは思えない。

(函館スプリントS)
       1着    2着    3着
07年    A b   -     B c
08年    AXb    Zd    Yc
09年(札幌)A      Yd    Xa
10年    CZd    Xa   -
11年    B b   A     C
12年     Zc   AYa   -
13年     Xc   -     -
14年     Xb   B     -
15年      d   C     -
16年    -     B     -

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2017年6月13日 (火)

第1292回先行馬に有利なスローペース

201706110511
201706110911

 東京は朝から鉛色の空が広がって、小雨が降り続く。いつも見えるスカイツリーも、今日は姿がない。梅雨入りしたというのに、あまり雨も降らずにいたから、やっと梅雨らしくなってきたといえそう。春は春らしく、梅雨は梅雨らしく、夏は夏らしく。季節は常識にかなうことが一番だろう。

 東京の芝はCコースで3週目を迎え、内側が荒れ気味のせいか、直線では内を開け、馬場の真ん中から追う馬が多かった。エプソムCも同様。逃げたマイネルハニーは直線、馬場の中央から。逃げ粘るマイネルハニーに馬体を合わせ、内から交したダッシングブレイズが勝利。初の重賞タイトルを手にした。マイネルハニーの外から伸びたアストラエンブレムが半馬身差の2着に上がって、粘ったマイネルハニーがハナ差の3着だった。
 5、1、6番人気の入線順で、3連単は4万7120円。

  勝ったダッシングブレイズも、2着のアストラエンブレムも、好スタートから先行、4コーナーでは3番手に位置していた馬たちだった。逃げたマイネルハニーのペースが遅かったし、スローペースで流れに乗れた先行馬たちに展開が向いたのも確かだろう。残念ながら、中団以降の差し馬や追い込み馬にチャンスはなかった。

 阪神のマーメイドSも、スローペースになった。先行した3番人気のマキシマムドパリが4コーナーで早々に先頭に立つと、そのまま押し切って勝利を収めた。2着も先行した2番人気クインズミラーグロ、3着は6番人気のアースライズ。

 いつもは中団より後ろにポジションを取ることが多いマキシマムドパリだが、今回、好スタートから4番手につけられたのが勝因だったのではないか。ならばそれは、藤岡佑介騎手の好判断、ファインプレーだ。
 3連単の配当は1万4720円。牝馬のハンデ戦だけに、例年、波乱になりがちなレースだが、今年は比較的堅く収まった。

 常識にかなうばかりでは、競馬は面白くないが、波乱ばかりでも、気持ちがついていかない。ほどほどが良いのだけれど、それもままならない。

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2017年6月 8日 (木)

第1291回4歳馬中心

 週末の天気が気になる梅雨時。エプソムカップが今週のメインレース。
 指数上は、前走指数上位のABC馬と、平均指数の上位abcd馬たちが10年連続で連対しており、連軸の中心を担っている。全体としても指数上位馬が活躍しているレースだ。08年、12年、ランク外で勝った2頭はいずれも4歳馬で、5歳馬以上は指数上位なければ勝利の条件にはないようだ。
 1番人気は10年で4勝、2着3回、3着1回。連対率70パーセントは上々だ。世代別では4歳馬が7勝、5歳2勝、6歳1勝。圧倒的に4歳馬が強い傾向にある。

(エプソムC)1着    2着    3着
07年      c   C a   C d
08年    -     A b    Yc
09年    A a    Zb     c
10年    CYc    Y    -
11年    A a   -     B a
12年    -     A d   C
13年    C a    Xa   A
14年    A     CYa    X
15年    A d   C a   B d
16年    B d   AXa   D d

 今年の指数上位は、マイネルミラノ、フルーキー、クラリティシチー、メドウラーク、トーセンレーヴ、クラリティスカイ、レッドレイヴン、ナスノセイカンなど。

 重賞実績では、古馬重賞勝ちのあるフルーキーやマイネルミラノ、ヒストリカル、トーセンレーヴなどが上位だろう。前走、福島民報杯を勝ったマイネルミラノ、新潟大賞典で最速の上がりタイムで4着のフルーキー、また、メイSで上がり最速で4着のヒストリカルなどが好調。

 指数も上位で、この馬たちから組み立てたいところだが、フルーキーとマイネルミラノは58キロを背負っており、負担重量からは厳しい。加えて、過去10年のエプソムカップの勝ち馬は、4、5、6歳に限られており、7歳を超す馬たちは3着が最高着順。ここは評価を下げた方がいいのかもしれない。

 4、5歳馬の中から勝ち馬を探すのなら、4歳馬アストラエンブレム、タイセイサミット、5歳馬クラリティスカイが有力な候補になりそう。

 いずれも、前走、ハンデ戦のメイSを使っていた馬たちで、その上位3頭だ。スローペースで逃げたクラリティスカイに、2番手から直線早め先頭から差し切り勝ちのタイセイサミット、4番手から差し脚を伸ばして勝ち馬とは差のない2着のアストラエンブレム。逃げたクラリティスカイが離れた3着に粘ったレースだった。ハンデに恵まれたのは勝ったタイセイサミットで、4歳馬で最もハンデが重かったアストラエンブレムを上位に評価したい。

 マーメイドSは波乱の多い牝馬限定のハンデ戦。1番人気馬は2勝、2着1回、3着1回だけ。10番人気以下の馬の台頭が目立ち、3連単は近4年連続で10万越えの高配当が続く。トップハンデ馬は1勝、2着1回。

 今年の指数上位は、クインズミラーグロ、プリメラアスール、アースライズ、キンショーユキヒメ、トーセンビクトリー、ビッシュ、リーサルウェポン、ショウナンバーキンなど。苦戦の続くトップハンデは56キロのトーセンビクトリーだ。

 牝馬限定戦だけに、スローペース必至。後方からなら鋭い差し脚は必須条件だが、力がある馬なら、先行馬にもチャンスがある流れだ。
 オークス3着の後、重賞戦線で戦ってきた4歳馬ビッシュ、楽に逃げられそうなプリメラアスール、格上挑戦になるが、切れる脚のあるアースライズなどが連軸向きだろう。

(マーメイドS)
       1着    2着    3着
07年    C      Zc     d
08年    -     -     BXa
09年    -     B     -
10年    A     -     -
11年     Y    B a   C
12年    -     -     -
13年    BX     Z    AY
14年    A     -      Xa
15年    -     -     -
16年    DZa   A       c

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2017年6月 6日 (火)

第1290回展開の利

201706040511
201706030911

 安田記念は、直線、大外から鋭い脚を見せて駆け上がってきたサトノアラジンが、最内で逃げ粘っていたロゴタイプをわずかに差し切って勝った。サトノアラジンとともに伸びたレッドファルクスが3着。7、8、3番人気の決着で3連単は28万円を超す高配当。サトノアラジンは6歳にして初のG1制覇になった。

 この安田記念の勝利を含め、サトノアラジンは国内の1600メートル戦で(3213)になった。(2001)の1400メートルも合わないわけではないが、今年の安田記念の高指数からは、今後もマイルが主戦場になるのではないか。安田記念の勝利は、多少展開に恵まれた部分もあったかもしれないが、差し脚の鋭さは魅力十分だ。

 当初、ペースはスロー気味になるだろうと想像していたが、ロゴタイプの積極的な逃げで、平均ペースになった。近走は長めの距離を使っているが、ロゴタイプは昨年の安田記念も逃げ切って勝っているように、マイルの適性は高い。自分のペースで逃げれば、直線でも脚が残せるスタミナがあり、結果的に、ロゴタイプを追った馬たちは直線で失速して、後方待機のサトノアラジン、レッドファルクスが直線で浮上するというレースになったのだろう。レースには展開やペースの有利不利がついて回るものだが、自分の力でレースをつくり、差のない2着に好走したロゴタイプも高く評価したい。

 鳴尾記念は、スローペースで逃げた3番人気のステイインシアトルがそのまま逃げ切り勝ち。1番人気のスマートレイアーがクビ差まで迫って2着。3着は内をついた7番人気のマイネルフロスト。阪神は開幕週で馬場は絶好。そのうえペースが遅く、先行馬たちが上位を占める結果になった。3連単は1万4460円。

 先週から、新馬戦も始まった。4レースあった新馬戦のなかで、最もスピード指数が高かったのは、日曜日の東京5レース、先行して差し切るレースで快勝したステルヴィオの54だった。ステルヴィオはまだまだ余力十分のようで、差し脚もしっかりとしており、新馬戦としては、なかなかの好指数だ。

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2017年6月 1日 (木)

第1289回前走指数上位馬から

 今週は、春のG1の最後を飾る安田記念がメイン。
 指数上は、過去10年のうち8年で連対する前走指数の上位馬が連軸の中心を担う。平均指数の上位馬も7年で連対しており、指数上位馬たちが比較的安定した好成績をあげている。1番人気馬は4勝、2着1回。2番人気馬は3勝をあげており、勝ち馬は人気上位馬が占めている。また、勝ち馬の前走は4着内の馬たちで、大敗からの巻き返しはないようだ。

(安田記念) 1着    2着    3着
07年     Yd   A     -
08年    -     外     AX
09年    BYb   AYa   -
10年    -       d   -
11年    A     -      Zd
12年    CYb   -     -
13年    AZ      a   D d
14年    AXa     c    Y
15年    D     -     -
16年    A c    Xa     d

 今年の指数上位は、ステファノス、イスラボニータ、アンビシャス、エアスピネル、レッドファルクス、ブラックスピネル、サトノアラジンなど。

 近走、好調を感じさせるのは、G1大阪杯2着のステファノスと、読売マイラーズCを勝ったイスラボニータだろう。

 ステファノスは国内戦で(4438)。国内G1戦は(0212)と、まだ勝ち星はないが、すべて5着以内に好走している。前走のG1大阪杯も、年度代表馬キタサンブラックをマークして、直線しっかり追ったものの、最後まで差を詰められず、4分の3馬身差の2着だった。キタサンブラックの強さに屈した形だが、レース内容、指数の高さは上々だった。マイルで2勝、勝利は全て1800メートルまでの距離であげており、2000の距離より、マイルの方か距離適性が高いように思える。

 2014年の皐月賞馬イスラボニータは、前走、読売マイラーズCで2年7カ月振りの勝利を手にした。直線では少しスムースさを欠いたが、最後は狭いスペースをこじ開け、力で勝ち取った勝利のように見えた。近走はルメール騎手が騎乗して(1300)と、成績が安定。前走の指数も高く、ルメール騎手の4週連続G1勝利の可能性もあるだろう。

 他では4歳馬エアスピネル、切れる差し脚が光るレッドファルクス、素軽いスピードがありそうな香港馬ビューティーオンリーなどにもチャンスがありそう。

 鳴尾記念は、2012年から2000メートルに変更になり、この時期の開催になった。前走、大敗している馬たちの巻き返しが目につくレースだ。
 過去5年は、過去の指数が高いXY馬が、連軸の中心になっている。
 今年の指数上位は、スピリッツミノル、マイネルフロスト、スズカデヴィアス、バンドワゴン、ステイインシアトル、レッドソロモン、デニムアンドルビー、ラストインパクトなど。ランク外だがスマートレイアーも差がない。少頭数のレースながら、指数上はほとんどの馬にランクが付くほどの混戦だ。

 指数の高さと安定感ではスピリッツミノルが最上位だろう。前走の天皇賞・春はスタートで出遅れて14着に大敗したが、天皇賞のレベルの高さもあって、指数は大きく下げておらず、調子を落としているようには見えない。最近は長距離を使われているが、勝ち星は2000から2400までに集中しており、2000は適性の範囲だ。2走前の阪神大賞典5着時のような、先行するレースができれば、このメンバー相手なら十分に戦えるのではないか。

 他では、阪神が得意なステイインシアトルや、この2走はダートを使ってきたが、芝に戻るラストインパクトにも要注意。ルメール騎手のバンドワゴンからの手もあるだろう。

(鳴尾記念) 1着    2着    3着
12年    DXa     c   CZd
13年    -      Y      b
14年    C      Xa     b
15年    BXa   -     -
16年    CXa   B b   -

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2017年5月30日 (火)

第1288回超スローペースの判断

201705280510
201705280512

 今年のダービーはマイスタイルの逃げで始まった。ペースはハナから超スロー。向こう正面に入ると、そのペースを肌で感じたのだろう。後方14番手にいたルメール騎手のレイデオロがグングン上がって行って、2番手につけた。1000メートル通過は63秒2の超スローペース。ペースは落ち着いたまま、直線に向く。

 最内は逃げるマイスタイル。沸き立つ歓声に押されるように、馬場の3分どころからレイデオロが一気呵成に先頭に立った。外から差し脚を伸ばすスワーヴリチャード、アドミラル、アルアインたち。そのなかでレイデオロに激しく迫ったのはスワーヴリチャードだったが、前を行くレイデオロの脚色に衰えはなく、4分の3馬身の差はゴールまで変わることがなかった。

 人馬ともに完璧なレースで2番人気のレイデオロが84代のダービー馬に輝いた。2着は3番人気のスワーヴリチャード、3着は1番人気のアドミラル、4着に14番人気のマイスタイル、5着は4番人気アルアインという結果だった。3連単は1万1870円。

 レイデオロの能力の裏付けがあってのことだが、超スローペースを見込んで、向こう正面で2番手まで上がって行ったルメール騎手の判断が勝負を決めたといえそう。これでルメール騎手はG1を3連勝。
 ただ、1000メートル通過が63秒2という超スローペースのため、レイデオロのスピード指数は未勝利戦並みの低レベル。ダービー馬のスピード指数としては2000年以降、過去最低の指数になってしまったのは残念というしかない。

 前残りのスローペースを作って逃げた14番人気のマイスタイル(4着)の横山典騎手にしてやられた様だが、そのスローペースに泣かされたのが、追って届かず3着だったアドミラブルだろう。メンバー最速の33秒3の上がりタイムを示したが、上がりとしては限界に近いタイムであり、前が止まらない限り、どうあがいても追い詰め、交すのはむつかしかっただろう。まして2番手にいたレイデオロに33秒8の脚を使われては、勝負にならなかった。もしも、レイデオロが上がって行ったとき、一緒に上がって行っていたら結果はどうだっただろう。いずれにしてもペースと大外枠に泣かされたアドミラブルだった。

 片や、皐月賞馬アルアインは好スタートから2番手につけたが、向こう正面で少し位置を下げ、4コーナーで内から進出してきたスワーヴリチャードにも交わされて、直線は6、7番手。もともと鋭い差し脚があるわけではないから、先行、直線早め先頭が勝利の条件だったはず。中団からの追い比べになっては分が悪かった。それでもよく5着に上がってきたといえそうだが、松山騎手にはもっと前々でレースをするという意思をもった騎乗を見せてほしかった。ただ、皐月賞の時もそうだったが、4コーナーで大きく後れを取るのは、癖なのだろうか。なんでだろう。

 目黒記念はルメール騎手の8番人気フェイムゲームが58キロのトップハンデをものともせず快勝。ハイペースの流れになって、中団後方からの差し脚が決まった。2着は1番人気のヴェルシェーブ、3着は13番人気のハッピーモーメント。3連単は31万円超の高配当になった。ルメール騎手には、もう脱帽するしかない。

 ダービーが終わって、気分はまったり。
 今週から、来年のダービーを目指す2最馬たちの新馬戦が始まり、競馬は新しいシーズンを迎える。

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2017年5月25日 (木)

第1287回上がり上位の皐月賞組から

 今週はいよいよ待ちに待った第84回日本ダービー。
 2001年以降の16年間、ダービーの勝ち馬は全て、スピード指数の上位馬たちが占めている。なかでも前走指数の上位馬たちは16年間で13勝をあげ、ダービー馬に最も近い。スピード指数が公表された1992年以降、過去25年間をみても、指数のランク外の馬がダービーを勝ったのは1996年のフサイチコンコルドと、2000年のアグネスフライトの2頭だけで、ダービーはスピード指数の上位馬が圧倒的に強いレースといえるだろう。

 また、2001年以降の過去16年間で、1番人気馬は11勝をあげ、2、3番人気馬があわせて4勝をあげている。それ以外では7番人気馬が1勝しているだけで、人気上位馬が中心といえそう。

(ダービー) 1着    2着    3着
01年    BYb   A d   -
02年     Xa   -     -
03年    A     D     -
04年    BZb   -     D
05年    A a   C b   B
06年    A      X    B a
07年    DXc    Z    DZb
08年    AXa   -     BYb
09年     X    -      Z
10年    C     C     B a
11年    AYa   -       d
12年    DYc   -      B
13年     X    B a   -
14年    CZa   A a   -
15年    AZb     d   DXd
16年    BYa   C d   A c
(スローペース調整-15/-5)

 今年は、アルアイン、ペルシアンナイト、ダンビュライト、アドミラブルなどが前走指数の上位馬たち。他に、過去の指数や平均指数でトラスト、スワーヴリチャード、ダイワキャグニー、カデナ、ベストアプローチなどが上がってくる。ただ、前走指数はランク外となった馬たちも大きな差がなく、今年は大混戦のダービーのようだ。

 ダービーの中心勢力は、もちろん皐月賞組だ。
 今年の皐月賞は、馬群を割って伸びた9番人気のアルアインが勝ち、2着は4番人気のペルシアンナイト、3着は12番人気のダンビュライトだった。

 皐月賞馬となったアルアインは、ここまで5戦4勝。唯一6着に負けたシンザン記念は直線の勝負所でブレーキをかける大きな不利が敗因。それを除けば、パーフェクトな成績で、ここまで4勝をあげているのはアルアインだけだ。皐月賞では人気はなかったが、皐月賞の勝利はフロックでもないし、過去の皐月賞馬の指数と比べても遜色ない高レベルの勝利だった。

 先行力が持ち味で、皐月賞もその先行力が生きたレースだったといえる。ダービーとはいえ、ハイペースはないはずで、先行力が生かせれば勝利も手に届くところにあるだろう。少し気になるのは、過去のダービー馬たちは、近走で鋭い差し脚を使ってきた経験がある馬が多いこと。アルアインはその点では少し足りないかもしれない。

 皐月賞組で鋭い差し脚を使えるのは2着のペルシアンナイト、5着のレイデオロ、6着のスワーヴリチャードなどだ。

 馬場の内から伸びて、ゴールまでアルアインと叩き合いを続けたのがペルシアンナイトだ。結果はクビ差だったが、指数はアルアインと同じ高レベル。直線、狭い馬群を割って伸びる根性もなかなか。ここまで(3210)とまだ4着以下がない堅実馬で、欠点は少ない。指数上位で差し脚も使える条件から中心に推せる1頭だろう。ダービーではM・デムーロ騎手に替わって戸崎騎手が手綱を取る。戸崎騎手かダービージョッキーになれるだろうか。

 皐月賞組で最も上がりが鋭かったのがレイデオロ。皐月賞は先行馬に向く馬場状態とペースのなか、直線、空いた内をついて鋭い差し脚を見せた。距離ロスなく回った分、上がりの数値が良くなったことはあるかもしれないが、後方から上位に浮上したのはレイデオロだけで、その差し脚は高く評価できるだろう。指数上はランク外とはいえ、前走指数上位馬とはわずか1の指数差しかなく、ここはランク馬同等とみてもよいはず。ここまで(3001)の成績だが、4戦とも2000メートル戦を使って、いずれも確かな差し脚を発揮している。G1連勝中のルメール騎手を背に、2400のダービーも十分にこなせるスタミナと差し脚に期待が集まる。

 皐月賞組以外では、青葉賞を勝ったアドミラブルが気になる存在。青葉賞組はダービー2着はあっても、勝てない状況が続いているが、アドミラルの長く使える差し脚は期待を抱かせるに十分なレベルだ。課題はペースの対応力にありそう。スローペースなら持ち味を発揮するはずだが、ペースが上がると苦しいかもしれない。

 他に、超スローペースの差し脚はサトノアーサー、スワーヴリチャードが鋭いが、逃げ馬不在とはいえ、そこまでペースがゆるむとは考えにくい。

 どの馬にもデータ上の欠点が見え、波乱もありそうな気もするが、アルアイン、ペルシアンナイト、アドミラブル、レイデオロの4頭を有力候補として推したい。

 ハンデ戦の目黒記念は、2008年以降、トップハンデ馬は連対できず、苦戦続きだ。1番人気は過去10年で2勝、2着4回、3着1回。
 指数上は、過去10年のうち7年で連対する前走指数上位馬や平均指数上位馬が連軸の中心を担う。

 今年はワンアンドオンリー、シルクドリーマー、ウムブルフ、レコンダイト、モンドインテロ、ヴォルシェーブなどが指数の上位馬たちだ。底力ではワンアンドオンリーが断然だが、58キロのトップハンデを背負うだけに、ここは少し苦しいかもしれない。

 過去の連対馬は2400メートル以上の距離で、鋭い瞬発力を発揮してきた馬たちが中心になっている。とすると、サラトガスピリット、シルクドリーマー、ウムブルフ、マイネルサージュ、アルターなどが有力馬に上がってくる。なかでも恵ハンデは53キロのシルクドリーマーだが、8歳馬では上がり目はないか。

 2500の距離から考えれば、ペースは落ち着くはずで、先行して差しを使えるマイネルサージュやカフジプリンスに向く展開になるのかもしれない。ならば、東京の2400メートル戦を2勝しているマイネルサージュが連軸向きだろうか。ダート中心に使われているラニも水準以上の瞬発力があり、要注意だ。

(目黒記念) 1着    2着    3着
07年      d   D     -
08年    AZd   C b   -
09年     Z    A a   -
10年    C     -     A
11年    -     B c   C
12年     Yd   C      C d
13年    -      Yc   -
14年    AZa   CYb   -
15年     Y    -     D d
16年    -     -      Xa

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2017年5月23日 (火)

第1286回運も味方に

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 オークスは1番人気のソウルスターリングが快勝した。内枠から好スタートを決めて先行。2番手で直線に向くと、馬場の真ん中から堂々と先頭に立ち、全く不安も危なげもない勝利だった。4戦4勝で臨んだ桜花賞は外枠と渋った馬場が合わず、3着に負けたが、その雪辱を晴らすレースになった。

 ペースは想定通りのスローペース。内枠の先行馬にとっては流れも向いたはずで、2番枠のソウルスターリングはゆったりとした流れに乗って、道中でも、直線でも、何の不利もなく、能力全開のレースだった。それこそ、ルメール騎手の手綱さばきによるものなのだろう。

 2着は1番枠から先行した6番人気のモズカッチャン。3着に後方から追い込んだ2番人気のアドマイヤミヤビが上がってきたが、アドマイヤミヤビは16番という外枠と、スローペースがレースを厳しくしたようだった。
  クラシックを勝つには、能力と合わせて、運も味方にできなければならない。アドマイヤミヤビにはその運が足りなかったのだろう。
 3連単は2万130円の配当だった。

 平安Sは、1番人気の4歳馬グレイトパールが強かった。
 向こう正面、中団の後方から上がって行って、直線、早々と先頭に立っていたケイティブレイブを交わすと、ゴールでは後続に4馬身差をつけて圧勝。長く使える差し脚が光ったレースだった。
 ダート転向後は、負け知らずの5連勝になったが、いずれも1900から2000メートル戦での勝利で、スピード指数も99まで伸ばした。

 2着は後方一気の差し脚が決まった6番人気のクリソライト、3着は先行して粘った15番人気の8歳馬マイネルバイカ。3連単は23万を超す高配当だった。

 ダート戦線では、前走フェブラリーSを勝ったゴールドドリーム、短距離戦線で活躍しているコウエイエンブレムなど、すでに100を超すスピード指数を示している4歳馬もいるが、4歳馬のダート中長距離ではグレイトパールの指数が最上位だ。5、6、7歳馬の強豪たちもまだ頑張っているが、12月のG1チャンピオンズCに向けて、主役交代の立役者になるかもしれない。

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