2017年8月17日 (木)

第1311回実績上位は

 例年、レベルの高い有力馬が集まるG2札幌記念が今週のメインレース。
 1番人気馬は過去10年で2勝、2着5回。連対率は70パーセントとまずまずだが、勝率は少し物足りない。
 指数上は、前走指数上位馬の勝率と連対率が高い。

(札幌記念)  1着     2着     3着
07年     -      -      -
08年     -      AYc    C
09年     AYa    D      -
10年     AZb    -      -
11年     B a    D c     Xc
12年     D      AXa    DYb
13年(函館) A c    B c    -
14年     C      AZa    -
15年     CZ     -      D d
16年     -      CXa    A
(地方、海外の成績は減戦して集計)

 今年は、ヤマカツエース、エアスピネル、サウンズオブアース、タマモベストプレイ、ディサイファ、マイネルミラノ、マウントロブソンなどが指数の上位馬たちだ。

 今年はG1馬の参戦はないが、今春のG1戦線で好成績を収めてきたヤマカツエース、エアスピネル、サウンズオブアースなどが実績上位馬といえそう。ともに前走指数でも上位にあり、連軸の最有力候補だろう。

 ヤマカツエースは、昨年末の有馬記念の4着馬。サトノダイヤモンド、キタサンブラック、ゴールドアクターなどの人気馬が先行してそのまま上位を占めたが、中団後方から最速の上がりの脚を使ったのがヤマカツエースだった。前には届かなかったが、脚色は目立っていた。

 その後、G2金鯱賞を勝ち、G1大阪杯もキタサンブラックとさほど差のない3着に上がってきた。近走、着実に力をつけてきており、G1の実績では最上位だ。2000メートルの距離にも適性が高く、休み明けの不安を除けば、中心になる力を備えている馬だろう。

 エアスピネルは菊花賞の3着馬。今年の京都金杯を勝って、その後もマイル重賞で3、2着と好走。前走のG1安田記念は2番人気に推されて5着だった。その安田記念は、後方3番手から、直線、内に入れたものの、どこにもスペースがなく、勝負所で完全に詰まってしまった。残り200メートルでわずかに開いたスペースから追い出したが、時すでに遅し。スムーズなレースなら、突き抜けることもできたはずで、脚を余しての悔しい5着だった。2000メートルは久々の距離だが、差し脚の鋭さからは問題なくこなせるように見える。

 サウンズオブアースは、ジャパンC2着の後、前走、ドバイのG1シーマクラシックでは6着だった。これまでは長めの距離を使っており、距離短縮はどうたろうか。

 順調さで、函館記念2着のタマモベストプレイ、4着のアングライフェン、前走、オープンを勝ち上がってきたマウントロブソンなどにも注目したい。

 北九州記念は芝1200のハンデ戦。過去10年で1番人気馬は1勝、2着2回、3着2回。トップハンデ馬は1勝、2着1回、3着1回と苦戦続きだ。牝馬は10年で5勝をあげている。指数上、勝ち馬はランク外の馬も目に付くが、前走指数の上位馬が連軸の中心だ。

 今年の指数上位は、ファインニードル、ツィンクルソード、キングハート、エイシンブルズアイ、ダイシンサンダー、ミッキーラブソングなど。

 注目はファインニードル。前走、降級戦の水無月S(1600万条件)で57.5キロのトップハンデを背負って、レコードと同タイムで快勝した。

 芝1200は(4204)と安定。小倉は初だが、野芝コースだけに、より持ち前のスピードが生かせるだろう。ここは負担重量も55キロに恵まれて、重賞初制覇に期待がかかる。

 他では素軽いスピードが持ち味のアクティブミノル、ラインスピリットの一発に要注意だ。

(北九州記念) 1着     2着     3着
07年     D      A d    D
08年     -       Yc    A
09年     CZa    C       Ya
10年     -      B       Yb
11年     -      B      BZd
12年     -      -      -
13年      Yc    A      C b
14年     D      A      -
15年     -      BZ     -
16年     BY      Xa      c

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2017年8月15日 (火)

第1310回人気馬の陰

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201708130111

 デビューから22戦、全てのレースでハナに立ち、逃げ続けてきたマルターズアポジーが、関屋記念でも注文通りの逃げ戦法で、3つ目の重賞タイトルをつかんだ。

 昨年の夏以降は8戦して5勝と大健闘。近走、負けるときは2桁着順だが、3敗のうち2つはG1戦でのもの。もう1敗は競られてハイペースで脚を失くしたレースだった。直線で脚が残せるペースなら、俄然しぶとさを発揮する。関屋記念では伏兵扱いの7番人気だったが、単純に成績からだけでも、もっと評価が高くあるべき馬だっただろう。

 今年の関屋記念の勝利で、1600メートル戦は(2011)となった。今後は1600を中心にレースを選んでいくようだが、目が離せない要注意の1頭だ。

 2着は中京記念の勝ち馬で4番人気のウインガニオン。2番手からレースを進めたが、直線、マルターズアポジーに11秒1、11秒0の脚を使われては、並びかけることもままならず、お手上げだった。それでも自己ベストの指数で2着に粘れたのは好調の証だろう。それまでの3連勝が伊達ではないことの証明にもなったのではないか。

 3着は中京記念5着のダノンリバティ(5番人気)。直線、4番手から追ったが、惜しくも3着だった。4着も先行していたヤングマンパワーで、結局、先行馬たちが上位を独占するレースになり、後方から上位に食い込んだのは5着のダノンプラチナたけだった。1番人気のメートルダールは後方のまま、12着に大敗。3連単は13万円超す高配当になった。

 札幌のダート重賞エルムSは、馬場状態が勝敗を分けたようだ。
 札幌は土曜日の大雨の影響が残って、日曜日のダートは重馬場での開催になった。素軽いスピードが求められる馬場状態で、良馬場だった前週と比べると、1600メートル換算で1秒7程度速い馬場だった。

 1分40秒9のレコードタイムで勝ったのは4番人気のロンドンタウン。直線、3番手からの差し切りだった。これまで重、不良馬場では4戦3勝(公営成績を含む)。2走前、アンタレスSで2着に好走したが、その時の馬場状態も良馬場とはいえ-17。馬場指数が-15以上のレースでは(3202)だ。デビューからずっとダートを使っているが、もともとスピードに勝った馬なのだろう。

 逆に、断然の人気を集めたテイエムジンソクは、7勝の内5勝が良馬場での勝利。どちらかというと力のいるダートを得意としており、絶対的なスピード比べでは、少し分が悪かったのかもしれない。それが、ゴール前、ロンドンタウンにわずかに差し切られる要因だったのではないか。

 3着は逃げ粘った8番人気のドリームキラリが残って、3連単は6万3650円。

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2017年8月10日 (木)

第1309回3連勝馬に勢い

 今週はサマーマイルシリーズ第2戦の関屋記念がメイン。
 過去10年、1番人気は3勝、2着3回、2番人気馬も2勝、2着2回と、1、2番人気で5勝をあげている。1、2番人気馬がともに連対できなかったのは10年間で1度だけで、比較的上位人気馬の信頼が厚いレースだろう。
 指数上は、平均指数や前走指数の上位馬を中心に、全体として指数上位馬が活躍していおり、連軸は指数上位馬から取りたい。

(関屋記念) 1着    2着    3着
07年    -     AXa   -
08年     Yc    Zc   -
09年    -     BXa   -
10年    B a    Yb     c
11年    C     A     -
12年    A     -     -
13年    A      Yb    Z
14年     Xc    Zb   -
15年    CXa   C c   -
16年    A c   -     B

 今年の指数上位馬は、オールザゴー、ウインガニオン、ブラックムーン、ロードクエスト、メートルダール、マルターズアポジー、クラリティスカイ、トーセンデューク、ウキヨノカゼなど。

 関屋記念がサマーマイルシリーズの第2戦として行われるようになったのは、2012年からだが、それ以降、過去5年間で、シリーズ第1戦の中京記念組が2勝、2着2回と好成績をあげている。今年の出走予定馬で、中京記念で上位だったのは1着のウインガニオン、3着のブラックムーン、5着ダノンリバティ、8着レッドレイヴンなど。他に安田記念組も優秀な成績を残しているが、今年は16着のヤングマンパワーだけで、ここでは少し力が足りないだろう。

 今年の中京記念は、道中2番手から、直線最内からすかさず先頭に立ったウインガニオンが後続に大きな差をつけて完勝。3連勝で初重賞制覇を果たした。ここまで全8勝の内7勝が左回りコースであげており、新潟コースでも2勝している。また、6月から8月で7勝しており、夏に強いところも見せている。マイル戦は5勝している最も得意な距離でもあり、夏の新潟マイル戦は、好走条件がそろったといえそうだ。

 他では、逃げたいマルターズアポジー、前走初のマイル戦で勝利をつかんだメートルダール、中京記念を最速の上がりで3着のブラックムーン、3歳馬オールザゴー、先行できるマイネルハー、差し脚鋭いトーセンデュークなどにもチャンスはありそうだ。

 札幌のエルムSは、前走指数上位馬たちが強い傾向にある。また、過去10年で4、5歳馬が9勝をあげているのも特徴だろう。
 今年は、テイエムジンソク、ピオネロ、メイショウスミトモ、リッカルド、モンドクラッセなどが指数の上位馬たちだ。

 なかでも、指数上抜けた存在が、目下3連勝中の5歳馬テイエムジンソクだ。重賞は初挑戦になるが、この3走の平均指数は97、前走は100を超す高指数で、すでに重賞勝ちのレベルもクリアしている。ハイペースにも強く、重賞のペースに戸惑うこともないだろう。手綱を取る古川騎手とは3戦3勝と相性も良い。

 連下の相手は、指数上位のピオネロ、メイショウスミトモ、リッカルド、モンドクラッセなどが中心だが、コスモカナディアン、クリノスターオー、リーゼントロックなども連対圏だろう。

(エルムS) 1着    2着    3着
07年     Xd   A     D
08年    CXb   AY    -
09年(新潟)-     -     D
10年    AZb   D     CZb
11年    BXb   -     C d
12年    A a   BXb   -
13年(函館)-     DYd   BZb
14年     Ya   D       d
15年    C     D b    Xd
16年    -     C     A c
(公営競馬の成績は減戦しています)

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2017年8月 8日 (火)

第1308回人気馬の不覚

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201708061011

 新潟のレパードSは単勝1.5倍、断然の人気を集めたエピカリスが3着に負けて、波乱の結果になった。
 好スタートから先行したエピカリスだったが、直線で前が壁に、左右もふさがれて完全に包まれてしまった。どこにも出しどころがなく、まったく身動きが取れない。ようやく追えたのは、ゴールまで残り100メートルだけだった。しかし、すでに勝負がついた後では、どうにもならなかった。もちろん、エピカリスの敗因ははっきりとしており、次走での巻き返し、本領発揮に期待したい。

 勝ったのは11番人気のローズプリンスダムだった。先行集団の後ろに構えて、直線、内でごちゃつくエピカリスたちを尻目に、一気にゴール板を駆け抜けていった。前走、大井のジャパンダートダービーはレース中に落鉄もあって、8着に負けており、ここでは人気もなかったが、2走前の鳳雛Sを好指数で勝っていた馬だ。人気の盲点になっていたのだろう。昨年デビューした木幡巧也騎手は初の重賞勝利になった。

 2着は12番人気のサルサディオーネ。スタートからハナを奪うと、ペースを落としてマイペースの逃げ。直線もギリギリしのぎ切った。

 11番人気、12番人気、1番人気の決着で、馬単25万円超え、3連単は80万円を超す高配当になった。

 小倉記念も、人気になったストロングタイタンが8着に敗退した。ストロングタイタンは4番手で先行、余裕で直線に向いたように見えたが、そこで脚が止まってしまった。今年も1番人気馬が勝てなかった。

 先行集団から内をついて伸びたのはタツゴウゲキと、大外から脚を使ったサンマルティンだった。抜け出した2頭のマッチレースになって、熾烈なたたき合いがゴールまで続いたが、わずかにハナ差だけ先んじたのはタツゴウゲキだった。タツゴウゲキの騎手は、M・デムーロ騎手が落馬負傷のため、急遽、秋山騎手に乗り替わったが、見事な代役ぶりだった。

 2着はサンマルティン、3着はフェルメッツァ。4、2、6番人気の入線順で、3連単は3万410円。

 迷走台風は過ぎ去ったが、東京は薄雲が広がって、夏らしい真っ青な空はみえない。

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2017年8月 3日 (木)

第1307回1番人気の取捨

 小倉記念が今週のメインレース。過去10年、1番人気馬は2着3回、3着2回と、1勝もしておらず、トップハンデ馬も1勝、3着3回だけ。波乱含みのハンデ戦だ。
 指数上は、前走指数や平均指数の上位馬の連対率が比較的高い。

(小倉記念) 1着    2着    3着
07年    -     C c   -
08年    C c   AYb   -
09年      b    Yd   B
10年    A a    Yc   BYb
11年    -     -     -
12年    -     D c   AXa
13年    -     A     B a
14年    AXa     d   D
15年     Z    B       c
16年    C     D c   -

 今年の指数上位馬は、ストロングタイタン、スピリッツミノル、フェルメッツァ、タツゴウゲキ、ケイティープライド、ヴォージュ、カフジプリンス、ベルーフ、シャドウパーティーなど。トップハンデは57キロのベルーフ。次いで56キロのグランモンタナ。

 人気の中心になりそうなのは4歳馬ストロングタイタンだろう。まだ重賞勝ちはないものの、ここまで芝戦は(5103)と安定しており、とりわけ夏の小倉では3戦3勝と相性が良い。2000メートルの距離も(3102)と適性の高さを示している。

 降級戦だった前走、準オープンのマレーシアCは、レース中に左前脚と左後脚を落鉄しながらも1番人気に応えて順当勝ち。スピード指数も自己ベストの高指数だった。4歳馬としての成長余力も十分にありそうで、連軸の中心になる1頭だろう。

 ただ、1番人気馬が不振の小倉記念だけに、2着はあっても、勝つのは別の馬なのかもしれない。その候補に上がってくるとしたら、スピリッツミノル、ヴォージュ、タツゴウゲキ、フェルメッツァなどだろう。

 スピリッツミノルはこの春、天皇賞春、宝塚記念とG1に参戦。前走の宝塚記念では直線の半ばまで、良い位置でレースができたが、最後の決め手でG1馬との差を見せつけられて7着だった。ただ、G3なら相手も楽になるし、距離短縮も好材料のはず。ここは強い相手と戦ってきた底力に注目したい。

 ヴォージュは準オープンを連勝して、前走、初重賞戦は9着だった。2000メートルは(5111)と距離適性が高く、先行力も安定している。素軽いスピードがあり、小倉の芝コースも合うだろう。

 52キロの軽ハンデ馬タツゴウゲキはデムーロ騎手の手綱に替わって、大きな変わり身もありそう。また、フェルメッツァにもチャンスがあるのではないか。

 新潟は3歳限定のダート戦重レパードSがメイン。
 基本的に前走指数上位馬が強い傾向で、1番人気も過去8年で5勝、2着1回、3着2回と、すべて3着内に好走している。

 今年の指数上位馬は、ハルクンノテソーロ、タガノグルナ、タガノカトレア、テンザワールド、ブライトンロック、タガノディグオ、ローズプリンスダムなど。

 わずかな差でランク馬には上がってこなかったが、ここはエピカリスが中心だろう。新馬、500万、門別の北海道2歳優駿を勝って、ヒヤシンスSも好指数で快勝。国内4戦4勝で、UAEダービーに参戦。逃げ粘ってハナ差の2着だった。続いてアメリカ3冠レースのベルモントSに向かったが、レース当日、右前脚跛行で出走を回避した。幸い、ダメージはなかったようで、直前の調教も圧巻の動きとのこと。ダートの上がり指数でも抜けて最上位にあり、ここは素質の高さを示すレースになるのではないか。

 相手の筆頭は、前走、大井のジャパンダートダービー3着のタガノディグオ。ダートは(3520)と成績だけでなく、指数の高さも安定している。

 また、ダート1800は初距離ながら、前走、高指数で重賞2着のハルクンノテソーロも上位を狙える1頭だ。他にも、初ダートのイブキ、連勝中のテンザワールド、逃げるタガノグルナなどにも浮上のチャンスはあるだろう。

(レパードS)1着    2着    3着
09年    AZa   C      Xc
10年    C     -     -
11年    BYb   C d   D
12年     Xa     b   AY
13年    BXa   AYb    Zc
14年    -     -     C
15年    B     -     -
16年    AXa   C     D d
(スローペース調整-10/0)
(地方競馬分は減戦して集計)

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2017年8月 1日 (火)

第1306回好騎乗の勝利

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 札幌開幕週のメインはクイーンS。
 それにしても、アエロリットが逃げるとは思わなかった。馬の気分や気配を大切にする横山典騎手だからこその戦法だと思うが、横山典騎手の思い切った騎乗には、ときどき驚かされる。

 アエロリットは2番枠から好スタートを決め、1コーナー手前で馬なりのまま先頭に立った。スピードに乗ってグングン差を広げ、向こう正面では何と10馬身に余るほどの大差。3コーナー手前から後続馬が動き出し、4コーナーでは2馬身差まで詰め寄られたが、直線、後続馬たちの追随を許さなかった。余裕の二の脚は、ゴールまで勢いが衰えることなく、2馬身半の差をつけての完勝だった。

 前走、牡馬相手にG1NHKマイルカップを制した力はここでは1ランク上の実力のように思えた。何よりも、先行したレースでは(3300)と、安定した強さを発揮しており、牝馬には珍しく、展開には左右されない強さが見える。秋に向けて、まだ大きな成長が期待できる逸材だろう。

 勝ったアエロリットは2番人気。2着は中団から脚を伸ばした6番人気のトーセンビクトリー。後方から追い込んできた8番人気クインズミラーグロが3着。3連単は2万9800円。

 新潟名物、直線1000メートルのアイビスサマーダッシュ。早々と先頭に立った1番人気のフィドゥーシアは、後続に2馬身差をつけてゴールに一直線。そのまま勝利を手にすると思ったところ、外からスルスル駆け上がってきたのが8番人気のラインミーティアだった。ゴール前、伏兵ラインミーティアがフィドゥーシアを差し切って、重賞初制覇を果たした。3着は51キロの3歳牝馬レジーナフォルテ(4番人気)。3連単は6万7380円。

 ラインミーティアの西田騎手は「格上挑戦なので胸を借りるつもり。切れ味を残分に引き出す競馬に徹しよう」と、「勝ちに行かない乗り方」で、後方待機策に懸けた。ゴール前、フィドゥーシアの脚が上がりかけたことに加え、外がぽっかり空いていて、視界良好だったのも幸いしたのかもしれないが、捨て身の作戦が功を奏することもあるのが勝負の世界と、思い知るレースだった。

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2017年7月27日 (木)

第1305回指数上位馬中心

 今週から始まる夏の新潟競馬。開幕週のメインは直線1000メートルのアイビスサマーダッシュ。1番人気は過去10年で5勝、2着1回だが、最近の4年間は全て1番人気馬が勝利している。また、過去10年で7勝をあげている牝馬の活躍も目立ち、牝馬が連対しなかったのは10年間で1度だけ。

 指数上は、過去10年すべての年で、平均指数上位馬が連軸の中心になっている。また前走指数上位や、過去の指数が高い馬たちの連対率も高く、全体として指数上位馬たちが活躍しているレースだ。

(アイビスサマーダッシュ)
       1着    2着    3着
07年    ダ     B c   -3歳
08年    -     BZb   -3歳
09年     Ya     c   AZd
10年    -     CXb   -
11年    A     B a   -
12年     Xa     b   DZc
13年    AXd   -     B
14年    BYa   -3歳   CYd
15年    -     A c   D
16年    AYb   BXa   C

 今年は、フィドゥーシア、レジーナフォルテ、アクティブミノル、シンボリディスコ、レッドラウダなどが前走指数の上位馬。他に、過去の指数上位の、ネロ、ラインスピリット、ラインミーティア。平均指数上位の、ナリタスターワン、イオラニなども上がってくる。該当馬が多く、混戦模様のレースといえそうだ。

 野芝で行われる新潟芝コースは、素軽いスピード比べが基本。短距離戦でのスピードと鋭い瞬発力では、5歳牝馬のフィドゥーシアが最上位だ。フィドゥーシアは、まだ重賞勝ちはないものの、短距離の1200メートル戦は(5224)と安定しており、前走、初挑戦だった新潟の直線1000メートル戦(韋駄天S)も自己ベストの好指数で快勝している。

 4枠8番ゲートから先行力を生かして外ラチまで持ち出し、上がりも32秒1にまとめて1馬身半差の圧勝だった。今年のアイビスサマーダッシュは韋駄天S組が多く参戦しており、再戦模様のレースだけに、この勝利はより評価が高いだろう。

 札幌競馬の開幕周は、牝馬の重賞クイーンSがメイン。
 指数上は過去10年の内9年で連対している前走指数上位馬が最有力だ。
 今年は、アエロリット、クロコスミア、エテルナミノル、アドマイヤリード、ノットフォーマル、クインズミラーグロ、トーセンビクトリーなどが指数の上位馬たち。

 注目は3歳馬アエロリットだ。前走、G1のNHKマイルCは、牡馬を相手に外枠から積極的に先行。直線なかば、馬場の真ん中から堂々と抜け出して快勝した。

 NHKマイルCのスピード指数は、3歳世代の牝馬最高指数でもあり、素質の高さを示したレースだった。これまで(2301)と、出負けして先行できず、後方からいい脚を見せたものの5着に終わった桜花賞を除けば、先行したレースは全て連対を果たしている。

 馬場状態のよい開幕週で、ペースも落ち着くなら、先行できるアエロリットに展開も向くはずだし、52キロの負担重量は、他馬の55キロと比べると圧倒的に有利だ。もちろん、初の札幌、初の1800メートル、初の古馬相手のレースと、課題もないわけではないが、アエロリットにとっては大きな壁とは思えない。

 前走、G1ヴィクトリアマイルを勝ったアドマイヤリードが、差し脚も鋭く、逆転候補の一番手だ。他に、逃げるクロコスミア、3歳のヤマカツグレースに、シャルール、クインズミラーグロ、ノットフォーマル、トーセンビクトリーなどが連下の候補になりそう。

(クイーンS)1着    2着    3着
07年    C d   B     -
08年     Xb   CZ     Z
09年    -     A a   D
10年    -     B b   -
11年    B     D      Yb
12年    A     -     -
13年(函館)AYa     d   CYb
14年    A a    X    CZb
15年     Zc   AXa     d
16年    -      X    -

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2017年7月25日 (火)

第1304回夏馬

201707230711
201707230211

 ハンデ戦の中京記念。大逃げを打ったのはトウショウピストだっだが、幾分ペースが厳しかったのだろう。直線に向くと一気に失速していった。代わって、離れた2番手でレースを進めていたウインガニオンが4コーナーで先頭に立った。

 多くの馬たちが荒れ気味の内ラチを避け、馬場の中央に馬を寄せていくが、ウインガニオンは外には振らず、あえて内ラチを突き進む。距離ロスがないこともあり、後続との差はみるみる広がって、完全に独走状態。直線の半ば、坂上で勝負はついた。

 ウインガニオンは指数も自己最高を示して3連勝。重賞初挑戦での快勝だった。これで中京の芝戦は3戦3勝、6月から8月の夏場は8戦7勝、左回りで7勝。勝ち星は全て1400と1600メートル戦でのものと、条件がそろうと、驚くほどの強さを発揮する。左回りの新潟マイル戦、関屋記念(8月13日)が次の狙いのようだが、「夏馬」の4連勝もありそうな気がする。

 ウインガニオンは5番人気。2着は中団から外に回して差し脚を伸ばした2番人気のグランシルク。3着は最後方から直線に向くと、ガラリと開いた最内から追った1番人気ブラックムーンだった。3連単は2万2780円。

 函館2歳S。直線2番手から早めに先頭に立った12番人気のウインジェルベーラを、ゴール前、計ったようにとらえたのが1番人気のカシアスだった。カシアスを追って伸びてきた4番人気のアリアが3着。人気薄のウインジェルベーラが2着に残って、3連単は17万5020円の高配当になった。

 勝ったカシアスは好スタートから5番手に控え、直線の差し脚に懸ける作戦だった。道中の落ち着きや位置取りも、直線の差し脚の鋭さも、もちろん結果も、すべて狙い通りのレースのように見えた。単なる早熟馬とは思えず、今後も楽しみな逸材だろう。

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2017年7月20日 (木)

第1303回波乱のハンデ戦

 中京記念は波乱続きのハンデ戦。中京競馬場が新しくなった2012年以降で見ても、1番人気馬は未だ勝てないまま、2着どころか、3着さえもない。10番人気以下の人気薄馬の活躍もあり、高配当が多い。

(中京記念) 1着    2着    3着
12年     Yb   -      Xa
13年      d   -     -
14年    -     B      Zd
15年      d     d   C
16年    -     -     A a

 今年の指数上位は、トウショウピスト、ブラックムーン、ウインガニオン、グランシルク、サンライズメジャー、ワンアンドオンリー、マイネルアウラートなど。トップハンデは58キロを背負うワンアンドオンリーだ。

 中京の芝コースは、先週からBコースに替わったが、かなりの高速馬場状態だった。今週も馬場状態に変わりはないようなら、絶対的なスピード能力は必須条件だろう。

 スピードが問われる中京向きの鋭い差し脚では、ブラックムーン、グランシルク、ピンポン、アスカビレンなどが上位だ。とりわけマイルの距離適性が高いブラックムーンが中心になるのだろう。マイル戦は(5225)と安定しており、前走もマイルのオープン特別戦を後方一気の差し脚で勝った。32秒台の上がりタイムが示す通り、鋭い差し脚は魅力十分だ。ここも再びM・デムーロ騎手が手綱を取るだけに、当然とはいえ人気にはなるはず。しかしながら、人気馬苦戦のレースだけに、素直になれず、手を出しにくい。

 もう1頭、注目したいのはウインガニオン。近走は新潟、東京でオープン特別を逃げて連勝してきた。極端なスローペースに落として逃げたわけではなく、平均より少し遅い程度のペース。直線で10秒台のラップをはさみ、直線でもスピードが落ちないのが持ち味だ。中京記念を逃げ切った馬はいないが、中京の芝戦は2戦2勝、6月から8月の夏場は7戦6勝、左回りで6勝をあげており、夏の中京はこのウインガニオンのためにあるようにさえ思える。あえて、ウインガニオンからの手もあるのではないか。

 2歳の重賞戦が始まる季節になった。そのトップは函館2歳S。
 過去10年、前走指数上位のABC馬のいずれかが毎年連対している。
 今年は、カシアス、パッセ、ダンツクレイオー、アリア、リンガラポップスなどが指数の上位馬だが、指数上位馬たちの指数に大きな差はなく、上位は混戦模様だろう。

 6月24日の新馬戦で、ダンツクレイオーが逃げ粘るところを3番手から差し切ったのがアリアだった。ダンツクレイオーはそのあと未勝利戦を好指数で勝ち上がっており、成長余力を考えればアリアが連軸の中心になるのだろうか。

 2番手から直線抜け出すレースぶりで、新馬戦を勝ち上がったパッセも指数上位で余力十分。ただ、デビューは福島だけに、函館の芝コースが合うかどうか。

 未勝利勝ちながら、カシアスは前走のレース内容が秀逸だった。道中3、4番手に控えて、直線の残り200から追い出すと、あっという間に差をひろげて快勝。鋭い差し脚に見どころがありそうで、中心に取りたいと思う1頭だ。そのカシアスを新馬戦で破っているのがナンヨープランタンも、上位を狙える1頭だろう。

(函館2歳S)1着    2着    3着
07年    A a   -     D d
08年    -     AYa   -
09年(札幌)B     AZc   -
10年    -     AX    C
11年    B b   C c    Y
12年    A a   D     -
13年    A a    X    -
14年    C c   DXd   -
15年    B a   -     -
16年    -     B       c
(スローペース調整値-20/-10)

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2017年7月18日 (火)

第1302回馬場の適性

201707160211

 日曜日の函館は早朝から雨。午後から雨脚が強くなり、馬場は一気に悪化して、函館記念は重馬場で行われることになった。

 注文をつけてハナに立ったのはヤマカツライデン。2番手にタマモベストプレイ。3番手はパリカラノテガミとマイネルミラノ。ステイインシアトルは控えてその後ろから。逃げるヤマカツライデンに競り駆けていく馬もなく、平均ペースの流れになった。

 3コーナー過ぎから各馬が動き出したが、マイペースで逃げるヤマカツライデンは4コーナーでもまだ先頭に立っている。直線に向くと、大外から勢いよく脚を伸ばしてきたのがルミナスウォリアー。馬場の半ばで先行する各馬をとらえると、そのままゴールを駆け抜け、1馬身半差で初重賞勝利をあげた。

 横一線となった後続馬の中から、タマモベストプレイがアタマだけ抜けだして2着に上がり、3着は逃げたヤマカツライデンが最内でギリギリ粘り込んだ。

 5-14-7番人気の決着で、指数上は(CZ-AXa-A)。3連単は91万5320円と函館記念での最高配当になった。

 ルミナスウォリアーは4コーナーでは3番手にまでに上がってきていたが、中団から外を回って脚を伸ばしたのはルミナスウォリアーだけで、よほど状態が良かったのだろう。ルミナスウォリアーを除けば、先行した馬たちが上位を占めて、結果的に雨で緩んだ馬場の適性やスタミナが問われたレースだった。

 2着のタマモベストプレイは前走の天皇賞こそ13着に大敗したが、近走は3000メートルを超す長距離で上々のレースをしてきた馬だ。3着のヤマカツライデンも2000より長いところが得意な逃げ馬で、スタミナは十分だったはず。先行していたステイインシアトルは3コーナー過ぎに脚色を失って後退していったが、武豊騎手のコメント通り「馬場が合わなかった」のだろう。

 いずれにしても、後方から差し脚に懸けた馬たちは全滅。もともと直線が短く、東京の半分程度しかない函館コースでは後方一気の追い込みは難しいし、加えて、ぬかるんだ馬場では、追い込み馬には苦しいレースだった。

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