2017年11月21日 (火)

第1338回神騎乗

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201711180511

 M・デムーロ騎手の快進撃が止まらない。
 先週のG1マイルCSは3歳馬ペルシアンナイトで勝ち、前週のエリザベス女王杯(モズカッチャン)に続いて2週連続のG1制覇。今年の国内G1戦でJRAタイ記録となる6勝目をあげた。

 春のオークスの2着から始まって、これで10戦連続G1戦で3着内を達成したが、「スポニチ」には、M・デムーロ騎手の複勝を転がすと、1000円が460万円になるという記事も出ていた。今週のジャパンカップでの騎乗馬は未定のようだが、はたしてどこまで続くのだろう。

 マルターズアポジーの逃げて始まった今年のマイルCS。直線半ば、中団から脚を伸ばしたエアスピネルが先頭に立つところ、内からレーヌミノルが馬体を合わせに行くが、エアスピネルは譲らない。ゴールの手前50メートル、後方から内に入れ、更に馬場の真ん中に持ち出して、エアスピネルの外から襲いかかったのが、M・デムーロ騎手のペルシアンナイトだった。エアスピネルがそのまましのぎ切るかと思ったが、勢いはペルシアンナイトにあったようで、ハナ差でペルシアンナイトに凱歌が上がった。ペルシアンナイトの上がりは33秒9と2番目だったが、やや重の馬場状態を考えると、差し脚の鋭さは評価が高いだろう。

 勝ったペルシアンナイトは4番人気、2着のエアスピネルは2番人気、3着は7番人気のサングレーザー。1番人気のイスラボニータは5着だった。3連単は5万5890円。

 2着エアスピネルの手綱を取ったのはムーア騎手だったが、ほぼパーフェクトな騎乗だったはず。M・デムーロ騎手は、そのパーフェクト騎乗をも上回ったのだから、もう「神騎乗」というしかない。

 東京スポーツ杯2歳Sは圧倒的1番人気のワグネリアンが、2着に上がってきたルーカスに3馬身差をつけて快勝した。直線、後方から追って残り200メートル地点で先頭に立つと、あとは後続馬たちを引き離す一方の強い勝ち方だった。ワグネリアンはこれでデビューから3戦3勝。スピード指数上でも、現時点で世代のトップに立ち、クラシック戦線に向けて大きく視界が開けたレースになった。
 2着は2番人気のルーカス、3着は3番人気のシャルルマーニュ。3連単は820円という堅い配当だった。

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2017年11月16日 (木)

第1337回好条件がそろって

 マイルチャンピオンシップは、過去10年、過去に高い指数のある馬や、平均指数、前走指数の高い馬たちが万遍なく連対しており、連軸の中心は指数上位馬からがセオリーだろう。1番人気馬は、過去10年で、2勝、2着3回、3着2回と連対率は50パーセントだ。

(マイルCS)1着    2着    3着
07年    DX    -      Yd
08年    -     CZc   CXa
09年    AXa   -     外
10年      c   -     -
11年    -     -     A a
12年    A d   DX    -
13年    CXd   D      Zd
14年     Yc   -      X
15年    A b    Xa   B
16年    AZc   -     D d

 今年は、エアスピネル、マルターズアポジー、レッドファルクス、イスラボニータ、ウインガニオン、アメリカズカップ、サトノアラジンなどが指数の上位馬たちだ。

 マイルの適性では、(4211)、連対率75%のエアスピネルが最上位だ。次いでイスラボニータが(2412)連対率66%、以下ウインガニオン(5105)、サトノアラジン(3214)と続く。京都のマイル戦に限ると(2100)のエアスピネルの適性が断然だ。

 エアスピネルは新馬戦の勝利以降、全て重賞戦を舞台に戦ってきた。まだG1の勝利はないが、重賞は3勝をあげている。前走のマイル戦、富士Sでは3番手で先行して、直線に向くと、早々に先頭に立ち、不良馬場もものともせず、馬場の真ん中を駆け上がってきた。2着のイスラボニータに2馬身の差をつける快勝だった。

 菊花賞でも3着の実績がある馬だけに、スタミナのいる不良馬場も苦にしなかったが、もともと良馬場のマイルを先行して、差し脚を伸ばす戦法で実績を積んできた馬だ。スピード勝負になる素軽い馬場でこそ、持てる力を出せるのではないか。

 差し脚だけでなく、指数の高さでも最上位。距離適性も上位で、京都も大得意と、好条件にあふれている。武騎手からムーア騎手への乗り替わりは気になるものの、世界のムーア騎手なら期待に応えられるだろう。

 マイル重賞は(1412)のイスラボニータ、今年の安田記念を勝ったサトノアラジンなどにもチャンスがありそう。他ではレッドフォックスにも注目したい。1200、1400メートル戦が中心で、マイルの実績はないが、後方からの瞬発力は上位にあり、一発逆転も。また、マルターズアポジーの逃げ残りが波乱の立役者になるかもしれない。

 東京スポーツ杯2歳Sの前走指数上位は、カフジバンガード、ルーカス、ケワロス、ワグネリアンなど。
 スローペース必至の芝1800メートル戦だけに、長く使える差し脚は必須条件。スローペースの差し脚はワグネリアンが最上位だ。これまで2000メートルの新馬戦、1800メートルのオープン特別を連勝しており、将来性をも感じさせるディープインパクト産駒だ。

(東スポ杯2歳S)
       1着    2着    3着
07年    -     C     -
08年    -     C     -
09年    -     B       c
10年    A a   -     -
11年    D     -     -
12年    B b   -     -
13年     Y    -     -
14年    -     A     -
15年    C     A     -
16年    A     -     D
(スローペース調整-20/-10)

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2017年11月14日 (火)

第1336回スローペースの前残り

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201711110511
201711120311
201711110811

 今年のエリザベス女王杯を勝ったのは、M・デムーロ騎手の3歳馬モズカッチャンだった。直線、早々と先頭に立ち、そのまま押し切ろうとするクロコスミアを、最内をついたモズカッチャンがゴール前、きれいに交わしてクビ差で勝利をつかんだ。

 クインズミラーグロが逃げ、2番手にクロコスミア、その後ろにマキシマムドパリ、ヴィブロス、モズカッチャンたちが続いた。スローペースで上がり勝負になったが、結果的には勝ったモズカッチャンも、2着のクロコスミアも先行していた馬たち。中団から追い込んで上位に食い込んだのは、最速の上がりタイムで3着のミッキークイーンだけだ。

 先行馬たちが楽に流れに乗っていた分、中団以降に控えた馬たちにはチャンスが薄いレースになってしまったようだ。1番人気に支持されたヴィブロスは、直線で他を圧倒する鋭い差し脚が見られず、なだれ込んでの5着。また、2番人気のルージュバックは後方から脚を伸ばすものの9着までだった。

 モズカッチャンは5番人気、2着のクロコスミアは9番人気、3着のミッキークイーンが3番人気で、3連単は12万7540円の高配当になった。

 それにしてもM・デムーロ騎手は今年G1を5勝目。ルメール騎手もここまでG1を4勝しており、日本人騎手は3勝の武騎手がトップ。技術の差というか、世界のトップを走ってきた騎手と、日本の人並みの騎手たちとでは、もはやレベルの差は明らか。競馬は騎手なしには始まらないが、馬券も外国人騎手抜きには勝てない。

 武蔵野Sも荒れた。勝ったのは6番人気のインカンテーション、2着は8番人気のサンライズソア、3着が15番人気のアキトクレッセント。

 ベストウォーリアが逃げて、比較的ゆっくりとした流れになったことも幸いしたのだろう。いずれも2、3番手で先行した馬たちが上位を占めて、後方から追い込んだノンコノユメ、カフジテイクは4、5着がやっとだった。3連単は178万円超の高配当。

 福島記念もスローペースになった。2番手で先行した3歳馬ウインブライトが、直線に向くと果敢に先頭に立ち、ゴール前、押し寄せる各馬の追撃をしのぎ切って、2つ目の重賞タイトルを手にした。2着に3番人気スズカデヴィアス、3着に10番人気ヒストリカルが入った。3連単は7万5420円。

 デイリー杯2歳Sもスローペース気味の流れ。最速の上がりタイムで駆け上がってきた5番人気のジャンダルムが完勝。4番人気のカツジが粘って2着、3番人気のケイアイノーテックが3着。人気になったフロンティアは差し脚の鋭さがなく4着に下がった。

 スローペースで先行馬が活躍するレースが多かったが、改めて、「馬券は先行馬から」が基本だと教えられた開催だった。かなり寒くなってきたけど、2週続けて秋晴れの良馬場。競馬日和が続く。

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2017年11月 9日 (木)

第1335回上がりの勝負

 エリザベス女王杯は、過去10年で3歳馬が4勝、4歳馬も4勝をあげて、合わせて8勝。それに続く5歳馬が2勝している。6歳馬以上の勝利はない。外国馬を除けば、勝った3歳馬は全て指数上のランク馬だった。1番人気は過去10年で2勝、2着4回。2番人気馬は1勝、2着2回。指数上は、前走指数の上位馬の連対率が高いが、ランク外の馬たちにも目が離せない。

(エリザベス女王杯)
       1着    2着    3着
07年    A       Y    AXa
08年    B d     Xa   -
09年    -     -     B
10年    外国馬   CXb   A a
11年    D外    A      Xa
12年    -     -     C
13年    A     -     -
14年    -     A b   -
15年    D     C a   BYb
16年     Zc   -     BXa
(スローペースは-10/0)
(海外競馬の成績は減戦して集計)

 今年は、ディアドラ、リスグラシュー、モズカッチャン、スマートレイアー、ミッキークイーンなどの前走指数が高い。他に過去の指数でトーセンビクトリー、クロコスミア、クインズミラーグロなどもピックアップされる。

 過去7年、エリザベス女王杯の勝ち馬の上がり指数は、平均で14.7だった。それだけスローペースで、差し脚比べになりがちだということ。長くいい脚を使えるかどうかが問われるレースだろう。今年はとくにスローペースの傾向が強く、指数は高くなくても鋭い差し脚は必須条件だ。

 近走の上がり指数の上位はヴィブロス、ルージュバック、クイーンズリング、ハッピーユニバンス、ウキヨノカゼ、リスグラシューなど。

 上がりの脚からの注目はヴィブロス。今年の3月、牡馬相手のG1ドバイターフ(芝1800m)を勝ち、G1は秋華賞に続く2勝目をあげた。休養明けの前走、府中牝馬Sは当然1番人気に推されたが、中団から上がり33秒2で迫ったものの、スローペースで逃げたクロコスミアをとらえきれず、クビの差で2着に終わった。ただ、休み明けだったことを考えれば、上々の内容だっただろう。ひと叩きされ、ここは上積みもあるはずだし、(2100)と得意な京都で、G1、3勝目の期待も膨らむ。

 ヴィブロスの相手は、指数上位の3歳馬ディアドラ、リスグラシュー、モズカッチャンに、衰え知らずの7歳馬スマートレイアー、距離の合いそうなミッキークイーンなど。ランク外の馬では、条件戦を勝ったばかりのジュールポレールが気になる。

 武蔵野Sはダート重賞戦で、前走指数の上位馬たちが連軸の中心。
 今年は、ベストウォーリア、ピオネロ、メイショウウタゲ、ノンコノユメ、カフジテイク、モーニンなどが指数の上位馬たちた。

  ハイペースで差し脚が生きる流れなら、後方一気の差し脚が鋭いカフジテイクやノンコノユメなどが中心になりそう。

 ただ、先行馬たちがしぶとく粘るのがダートの重賞戦。先行馬からの狙いなら、ベストウォーリア、モーニン、メイショウウタゲなどが浮上してくる。順当ならベストウォーリアが有力だろう。ただ、負担重量が58キロの馬は過去10年でノンコノユメの1勝、2着も1度あるだけ。実績馬とはいえ、苦戦がないとはいえない。

 ならば、過去10年で4勝をあげている3歳馬の2頭、サンライズソア、サンライズノヴァや、前走、不良のオープン特別(ブラジルC)を、トップハンデを背負って快勝したメイショウウタゲなどにもチャンスはあるかもしれない。

(武蔵野S) 1着    2着    3着
07年    -     BXa   A c
08年    D      Xa   -
09年    -      Z    BXa
10年     Y    D c   -
11年     Y    AZb   -
12年    -     D      Za
13年    -     A b   -
14年    B     A      Zc
15年    -      Zb   B c
16年     Yc   -     -
(公営競馬の成績は減戦して集計)

 福島記念は芝2000メートルのハンデ戦。昨年から2週目の施行になった。
 1番人気馬は過去10年で2勝、2着3回、3着1回。トップハンデ馬は1勝、2着2回。指数上は前走指数上位馬の連対率が高いが、ハンデ戦らしくランク外の馬たちの活躍も目につく。

 今年の指数上位は、フルーキー、サンマルティン、フェルメッツァ、マサハヤドリーム、ベルーフ、ウインブライト、ヒストリカル、スズカデヴィアス、マイネルミラノなど。
 トップハンデは58キロのマイネルミラノ。

 ペースは落ち着きそうで、先行して差し脚がある馬たちに展開は向くだろう。ここはジョルジュサンク、サンマルティン、プリメラアスール、マイネルディーンなどが連軸向きの先行馬たちだ。なかでも成長を感じさせる指数の伸びがみえるサンマルティンに注目したい。

 重賞初挑戦の前走、小倉記念は早目に先頭に立つものの、勝ち馬に内をすくわれてハナ差の2着だったが、差し脚の鋭さは最上位だった。近7走は(4102)。すべて5着以内に好走しており、55キロのハンデなら狙いは十分だろう。

 他ではスプリングSを勝っている3歳馬ウインブライト。ダービー15着、毎日王冠10着と大敗が続くが、変わり身もありそうで、要注意。スローペーで逃げるジョルジュサンク、プリメラアスールの前残りが穴っぽい。

(福島記念) 1着    2着    3着
07年    -     -     -
08年    -     C      Zc
09年    C     -     D
10年    -     A     BXa
11年(新) A a    Ya   -
12年    B b   -     -
13年     Z    AXa     d
14年    -       a    Xa
15年     Zc   BXa   -
16年    B     B     -

 デイリー杯2歳Sは、フロンティア、ロードイヒラニ、メガリージョン、カツジ、ナムラアッバレ、カリョクなどが指数の上位馬たち。
 ここはスローペース必至。先行しながら、長くいい脚を使って新馬、新潟2歳Sを連勝してきたフロンティアが最有力だ。

(デイリー杯2歳S)
       1着    2着    3着
07年      b   B a     d
08年    B a   CXc   -
09年    A a    Yb   -
10年    -     -      Xb
11年      d   DX    -
12年    -     A c   A b
13年    AXa   -     CYc
14年    DY    C b   BX
15年    A     CYb   BZa
16年     Y    B a   -
(スローペース調整値-20/-10)

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2017年11月 7日 (火)

第1334回完璧な勝利

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 東京のアルゼンチン共和国杯は、1番人気の3歳馬スワーヴリチャードの快勝で終わった。スワーヴリチャードは好スタートから内ラチにつけ、中段の前々でレースを進めた。コースロスもなく、直線に向くと内ラチの3番手に浮上。前を行くマイネルサージュ、カレンミロティックをあっさりと交わして、一気に差を広げた。追ってくる馬たちに差を詰められることもなく、余力十分の勝利だっただろう。

 ダービー2着以来の休み明けのレースで、初めての古馬戦。ハンデも56キロと3歳馬としては少し見込まれていただけに、スワーヴリチャードにとっても試練のレースだったはずだが、いくつかの課題も難なくクリアして、スピード指数も上々。先々に期待の膨らむ勝利だった。

 2着に7番人気のソールインパクト、3着に3番人気のセダブリランテスが入り、2番人気のトップハンデ馬アルバートは4着だった。3連単は1万2060円。

 ダートの重賞みやこSは、2番人気のテイエムジンソクが圧勝した。
 テイエムジンソクは大外枠から4番手に進出。3コーナー過ぎ、馬なりのまま先頭に立つと、あとは後続馬を引き離す一方で、テイエムジンソク1頭だけ、強さが際立ったレースぶり。指数の高さでも抜けた存在だっただけに、力通りの圧巻の勝利といえそう。

 2着に先行して粘った9番人気のルールソヴァール。3着に3番人気のキングズガードが入った。3連単は6万8120円。

 スローペースになった京王杯2歳S。中団に控えた1番人気のタワーオブロンドンは、直線残り200メートル地点から追い出されると、鋭い脚を使って完勝。1番人気の期待に応えた。上がりタイムは最速の33秒2。完璧な勝利だった。

 2歳牝馬のファンタジーSもスローペース。後方から大外一気の脚で駆け上がってきたのが5番人気のベルーガ。逃げ粘ったコーディエライトが2着。1番人気のアマルフィコーストは中団からよく追い込んだが、わずかに届かず3着まで。

 先週の土曜日の東京5レース。ダート1300メートルの新馬戦でミスターメロディが逃げて後続に8馬身の差をつけ、レコードタイムで勝ったが、そのスピード指数は81という高レベルだった。81の指数は現2歳世代のトップに位置するもので、今後の活躍に注目が集まる。

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2017年11月 1日 (水)

第1333回スワーヴリチャードに期待

 東京のアルゼンチン共和国杯は、過去の指数が高いXYZ馬や、平均指数上位馬が連軸の中心になっている。1番人気馬は過去10年で2勝、2着1回、3着1回と振るわないものの、2番人気馬が4勝、2着2回と健闘、3番人気馬も2勝をあげている。トップハンデ馬は10年間で3勝、2着2回とまずまずだ。

(アルゼンチン共和国杯)
       1着    2着    3着
07年    -      Xb   C
08年    -     -      Xc
09年    -     B     A
10年      a   C c   A
11年     Yd    Yb   -
12年    -     -     C
13年     Za    Yd     a
14年     Zc    Yb   B
15年     Ya   B     C
16年     Xb   A a     c

 今年の平均指数の上位は、アルバート、スワーヴリチャード、レコンダイト、カレンミロティック、ヒットザターゲット、シホウなど。他に、前走指数や過去の指数でハッピーモーメント、セダブリランテ、トウシンモンステラなども上位に上がってくる。

 例年、天皇賞(春)、阪神大賞典、菊花賞など、長めの距離で好走してきた馬たちの活躍が多く、スタミナは必須条件だろう。

 長距離戦で好指数があるのは、アルバート、カレンミロティック、トウシンモンステラ、プレストウィックなど。さらに3歳馬でダービー2着のスワーヴリチャードも加えておきたい。

 とりわけ、長距離の実績ではアルバートが最上位だ。昨年、3600メートルのステイヤーズSを連覇して、2500の有馬記念は7着、今年2月の3400のダイヤモンドSも勝っている。天皇賞(春)5着のあと、前走の2200オールカマーは7着だった。3000メートル以上の距離では5戦3勝と、長距離実績は断然といえるが、ただ、2500メートルの距離は4戦して2着1回と、明らかに成績が下がる。ダイヤモンドSは58キロを背負って勝ってはいるが、後方から追い上げる馬にとって、実績の薄い距離で1頭だけ58.5キロの重ハンデを背負うのは少し厳しいように映る。

 他に、魅力を感じる古馬が不在で、ここはダービー2着の3歳馬スワーヴリチャードに注目したい。ダービーでは、早めに動いたルメール騎手騎乗のレイデオロには及ばなかったが、中団から追い上げた差し脚は長距離の適性を感じさせるものだった。東京コースは(2300)と連対率100パーセント。初の古馬相手で、56キロのハンデは少し見込まれたが、M・デムーロ騎手の手綱に期待したい。

 ダートの重賞みやこSは、前走指数上位馬が連軸の中心を担っている。
 今年は、テイエムジンソク、トップディーヴォ、キングズガード、タムロミラクル、モンドクラッセ、アスカノロマンなどが指数の上位馬たちだ。

 指数の高さと安定感で少し抜けた存在に見えるテイエムジンソクが中心になりそう。ダート1700と1800メートル戦は、合わせて19戦して(7435)。今年春から3連勝の後、重賞初挑戦の前走で1番人気に推され、勝てなかったものの2着に好走している。近走の指数は96から101の高レベルにあり、先行差し切りの横綱相撲を期待したい。トップディーヴォ、シャイニービーム、モルトベーネなどに要注意。

(みやこS) 1着    2着    3着
10年    CYb   -     -
11年    AXa   -     -
12年    AXa   BZb   -
13年    -       c   BXa
14年    B c   -     BZb
15年    -     -     AXa
16年     X    A     D
(地方競馬成績は減戦して集計)

 スローペースで差し脚比べになりがちな京王杯2歳S。1番人気馬は過去10年で1勝、2着2回、3着2回と不振。指数上位馬も苦戦が目立つ。

 今年の指数上位は、タワーオブロンドン、カシアス、アサクサゲンキ、ピースユニヴァース、トーセンアンバーなど。

 スローペース気味の1400メートル戦だけに、鋭い差し脚は必須だ。前走、ききょうSで後方から鋭い差し脚を繰り出して快勝したタワーオブロンドンが中心だろう。

(京王杯2歳S)
       1着    2着    3着
07年    -       d   -
08年    -      A a   CY
09年    BXa   C c   -
10年    D b   -     -
11年    CY     Xd   -
12年    -     -     -
13年    -     -     A a
14年    -      Y    BXb
15年    -     -       c
16年    C b   A a    Yc
(スローペースは-20/-10)

 2歳牝馬のファンタジーS。
 今年は、アマルフィコースト、ボウルズ、スズカフェラリー、コーディエライト、モズスーパーフレア、ペイシャルアス、スノーガーデンなどが指数の上位馬たち。

 前走、7月の中京2歳Sを好指数で快勝、デビューから2連勝しているアマルフィコーストが有力だ。7月から3か月あまり間隔があいたが、その分成長余力も大きいはず。

(ファンタジーS)
       1着    2着    3着
07年    C b   AXc   -
08年     Z    B c   A a
09年    -      Y    C
10年    A a   -     -
11年     Zd   -     DXc
12年     Xc   -     -
13年    B b    Z    -
14年    -     -     B a
15年    B a   DXc   AYb
16年    -      Yd   CY
(スローペース調整値-20/-10)

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2017年10月31日 (火)

第1332回極悪馬場の内と外

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201710280811_2
201710280511_2

 前日から激しい雨が続き、天皇賞(秋)は、不良馬場になった。

 雨中の熱戦を制したのは1番人気のキタサンブラック。直線、キタサンブラックを追い続けた2番人気のサトノクラウンが2着。3着は13番人気のレインボーラインだった。3連単は5万5320円。

 スタートで出遅れた1番人気のキタサンブラックは、開いた内ラチを進んで徐々に前に位置をあげていく。サトノクラウンも中団の内から進出して、3コーナーでは2番手に取り付いた。

 4コーナー。不良馬場のため、多くの馬たちが外に進路を取って、コースの内は大きく開いた。4コーナーで2番手につけたキタサンブラックは馬なりのまま、最内から脚を伸ばすと、早々と先頭に立った。武騎手はキタサンブラックを少しづつ外へ外へと誘導しながら、必死に追い続ける。直線で一瞬、仕掛けが遅れたサトノクラウンも、M・デムーロ騎手が鞭をふるってキタサンブラックに激しく迫ったが、ゴールまでクビ差が詰めきれなかった。3着のレインボーラインも道中はキタサンブラックのすぐ後ろにつけ、4コーナーでは最内から外に持ち出している。

 不良馬場のため、4コーナーで荒れた内を避ける馬が多かったが、結果的には、最内をついて伸びた馬たちが上位を占めたわけで、あそこまで極悪馬場になると、コースの内外の差はあまりなかったのかもしれない。そうだとすれば、コースロスの少ない内を通った馬たちが有利になるはずだろう。

 キタサンブラックの現役最強馬の証明と、完全復活だけでなく、スタートでの出遅れのアクシデントを騎手の判断でカバーして、見事に勝利をつかんだ武騎手の「神騎乗」への称賛も止むことがない。

 京都のスワンSは、雨で重馬場になった。ゴールまで続いたサングレーザー、ヒルノデイバローの叩き合いは、アタマ差で2番人気のサングレーザーが勝利をつかんだ。12番人気のヒルノデイバローが2着、3着は1番人気のレッツゴードンキだった。

 2歳牝馬の重賞アルテミスS。サヤカチャンがしぶとく逃げ粘る中、ゴールまで残り200を切った地点で先行していたラッキーライラックがサヤカチャンをとらえて差し切り勝ち。2着は単勝万馬券のA馬13番人気のサヤカチャンが残った。3着も2、3番手で先行したラテュロス。3連単は30万円を超す高配当になった。

 10月に入って、週末に雨が多い。秋の東京開催は9日間で、芝の良馬場は3日しかなかなく、ダートでは終日良馬場だったのは1度もない。京都も同様で、芝での終日良馬場は2日だけ。ダートは1日しかなかった。 しかも、季節外れの台風の影響で、2週続けて史上最悪の馬場状態になった。今後、不良馬場で力を出しきれなかった馬たちの取捨がより難しくなりそうだ。

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2017年10月26日 (木)

第1331回馬場悪化を想定

 過去10年、秋の天皇賞は前走指数と平均指数の上位馬たちが7勝をあげている。ランク外の馬は3頭が勝っているが、いずれも、前走、重賞戦で1、2着だった馬たちだ。
 1番人気は5勝、2着2回、3着2回、連対率は70%と比較的信頼性が高い。逆に2、3番人気馬は、この10年間、全く勝てず、2、3着まで。
 10年間で合わせて9勝をあげている4、5歳馬が馬券の中心になっている。

(天皇賞・秋)1着    2着    3着
07年    AXa   -     -
08年    B b   C     -
09年    C     CZ    C
10年    BYb   -       c
11年    -      Zb   -
12年      d   B     A c
13年    -     B      Zb
14年    D      Zc   AZ
15年    -     -     -
16年     Xa    Z     Zd
(海外レースは減戦して集計)

 今年は、サトノクラウン、ミッキーロケット、サクラアンプルール、シャケトラ、キタサンブラック、ワンアンドオンリー、グレーターロンドン、ステファノスなどが指数の上位馬たちだ。

 秋の天皇賞は過去10年、前走、毎日王冠組が5勝、2着4回。宝塚記念組が2勝、2着3回と、他路線組を圧倒する中心勢力となっている。

 今年の毎日王冠はスローペースの差し脚比べになって、中団から32秒台の鋭い差し脚を見せたリアルスティールが勝った。32秒6と、上がり最速のサトノアラジン、グレーターロンドンが2、3着に浮上した。ただ、過去10年の天皇賞(秋)では、カンパニーが勝った上がり32秒9が最速で、おおむね34秒台の上がりが標準的であり、極端なスローペースにはなりにくい。鋭い差し脚は武器になるとはいえ、それ以上にペースの対応力が求められるのではないか。

 ペースの厳しさという点では宝塚記念組の評価が高い。今年は中団から伸びたサトノクラウンが勝って、2着ゴールドアクター、3着ミッキークイーン、4着にシャケトラが入った。圧倒的な人気を集めたキタサンブラックは3番手で先行したが、直線、脚が止まって9着に負けた。

 当然1番人気になりそうなキタサンブラックの巻き返しもありそうだが、ここは直線、危なげなく抜け出し、宝塚記念を完勝したサトノクラウンを中心に取りたい。M・デムーロ騎手の手綱で4戦3勝と相性も抜群。ダービーは3着、昨年12月のG1香港ヴァーズを勝って、前走の宝塚記念が2つ目のG1勝ちだった。

 G1実績ではキタサンブラックが断然とはいえ、サトノクラウンも勢いと底力に不足はないはずだ。サトノクラウンに特徴的なのは、35秒から36秒台の上がりタイムでの勝ち星が多いことだろう。もちろん33秒台の脚も使えるが、ペースが厳しい、あるいは馬場が重くても、差し切るスタミナが豊富なこと。キタサンブラックは逆に、33秒6から35秒0までの上がりが多く、良馬場のスローペースに強いように思える。今週末の東京は雨予報もあり、馬場の悪化が進めばキタサンブラックよりサトノクラウンに向くのではないか。

 京都の重賞は芝1400メートル戦のスワンS。
 今年の指数上位馬は、ダノンメジャー、ジューヌエコール、レッツゴードンキ、ミスエルテ、ティーハーフ、キャンベルジュニア、セイウンコウセイ、トーセンデューク、ビップライブリーなど。

 短距離の上がりの脚はレッツゴードンキが鋭い。前走はスプリンターズSで、高松宮記念に続き1200のG1で2着に好走してきた。5歳牝馬で54キロで乗れるのは有利だろう。ただ、上がりに懸ける馬だけに、馬場が悪くなると厳しいかもしれない。

 馬場が悪くなるようなら、前走、小倉日経オープンを先行して、早めに先頭に立ち、そのまま押し切る強い勝ち方をしたダノンメジャーが有力だろう。距離は1800を中心に使われて、1400は初距離だが、スタミナは十分のはず。京都は(2200)と得意なコースで、改めて注目したい。

(スワンS) 1着    2着    3着
07年    -       c   -
08年    BY    A d   -
09年      b   -      Zd
10年     X      c   -
11年      d    Y    -
12年    DXa   -     -
13年    -     D      Xc
14年    -       d   BXa
15年    D     AXa   - 
16年     Y    B     DZc

 今年で6年目のアルテミスSは2歳牝馬の重賞。
 指数上位は、サヤカチャン、ダノングレース、スカーレットカラー、ミスマンマミーア、シスターフラッグ、ラテュロスなど。

 スローペース必至で、長くいい脚を使えるかどうかが問われる。スローペースの差し脚ではウラヌスチャーム、ラッキーライラック、トーセンブレスなどが上位で、スローペースの新馬戦を後方から32秒0の上がりで差し切ったウラヌスチャームに注目したい。

 雨の馬場に強そうなミスマンマミーア、ダノングレース、スカーレットカラー、先行馬の前残りならシンデレラメイクにも要注意。

(アルテミスS)
       1着    2着    3着
12年    -     -     -
13年    BZb   -     B
14年    -     Db    AZb
15年    -     -       d 
16年    A a   -     -

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2017年10月24日 (火)

第1330回不良馬場をものともせず

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 雨でぬかるんだ不良馬場の菊花賞を制したのは、M・デムーロ騎乗のキセキだった。

 キセキはゆっくりとスタートして後方から。前走、神戸新聞杯は最速の上がりタイムで2着に上がってきており、戦法に迷いはなかった。2周目の3コーナー過ぎ、満を持して動き出し、最後の4コーナーでは大外の7番手にまで押し上げた。内ラチを開けた馬場の中央、ダンビュライト、クリンチャー、ポポカテペトル、ミッキースワロー、アルアインなどが、必死に叩き合い、しのぎを削る。直線半ば、ゴール前200メートル地点で、先に抜け出した馬たちをキセキがとらえると、後はゴールまで一気呵成に引き離していく。ゴールでは後続馬たちに2馬身の差をつけた。

 2着は10番人気のクリンチャー、3着は13番人気のポポカテペトル。1番人気のキセキが勝ったものの、2、3着は人気薄。3連単は55万円を超す高配当の決着になった。

 菊花賞はスローペースだったが、キセキの上がり指数は+25と、スローペースを補って余りある差し脚を見せ、まさに完勝といってよいパフォーマンスだった。2011年、名馬オルフェーヴルが不良馬場のダービーで驚異的な+30の上がり指数を示し、その後に世界でも活躍を見せたが、キセキの底力もオルフェーヴルに近いものがあるのかもしれない

 キセキの勝ちタイムは3分18秒9、上がりタイムは39秒6だった。2000年以降の菊花賞の勝ちタイムで最速だったのは、2014年トーホウジャッカルの示した3分01秒0で、最も遅かったのは2001年のマンハッタンカフェの3分07秒2だ。(ちなみに勝ちタイムの平均は3分04秒17)。キセキの勝ちタイム3分18秒9と比べると最大17秒9の差があり、平均値と比べても14秒73の開きがある。

 この差はひとえに土曜日から降り続いた強い雨に、京都の馬場が不良にまで悪化したことによる。計算の結果、菊花賞当日の馬場指数は50を超す数値になったが、これまで、不良馬場といってもここまで悪くなることはなかった。最近の異常気象の一端が垣間見えるような馬場指数だった。

 当然、不良馬場で力を出せなかった馬もいるはず。私は先行するだろうと思ってサトノアーサーから馬券を勝ったが、後方からのレースで、全く当て外れ。直線も全く伸びなかった。

 土曜日、東京の富士Sも雨で馬場状態は不良。先行して直線、早めに先頭に立ったエアスピネルが2馬身差で1番人気の支持にこたえた。2着は4番人気のイスラボニータ、3着は11番人気クルーガー。3連単は5万980円。

 東京の日曜日は強い雨が続き、土曜日の不良馬場以上に馬場が悪くなった。
 自然には逆らいようがないが、さわやかな好天の秋競馬はいつ戻ってくるのだろうか。

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2017年10月19日 (木)

第1329回スタミナのある先行馬は

 3歳馬最後のG1菊花賞が今週のメイン。
 今年はダービー馬レイデオロ、2着スワーヴリチャード、3着馬アドミラルが不在。波乱も感じさせるレースになった。
 過去10年、1番人気は5勝、2着1回、3着2回。まずまずの結果だろう。
 指数上は、前走指数の上位ABC馬と、過去の指数で最上位のX馬のいずれかが毎年連対しており、連軸の有力候補には、A、B、C、X馬があがってくる。指数ランク外の馬が勝ったのは09年のスリーロールス1頭だけで、勝ち馬は指数上位馬からとるのが常道だろう。

(菊花賞)  1着    2着    3着
07年    B     -     C d
08年    A     -     -
09年    -     C      Zc
10年      d    X    -
11年     X    -     B a
12年    CX    A a   -
13年    AXa   C     -
14年    A a   A     -
15年     Z    BXa   A 
16年    AYb   -      Zc
(スローペース調整値-5/5)

 今年はキセキ、サトノアーサー、ダンビュライト、ベストアプローチ、マイスタイル、アルアイン、クリンチャー、プラチナヴォイスなどが指数の上位馬たちだ。

 過去の菊花賞の勝ち馬の多くは、前走、2400メートルの神戸新聞杯で3着内に好走した馬たちで、該当馬は10年で8勝をあげている。神戸新聞杯組以外では、セントライト記念の勝ち馬と1000万条件の勝ち馬が、それぞれ1勝をあげている。同世代トップ馬たちの戦いで、上位の実績馬は当然、評価が高い。

 今年の神戸新聞杯ばダービー馬レイデオロが先行差し切りで完勝したが、そのレイデオロが不在。ここは2着のキセキ、3着サトノアーサー、4着ダンビュライトなどが中心になりそう。

 キセキは前走指数最上位。神戸新聞杯では、直線、中団の後方から鋭い差し脚をつかって2着に浮上してきた。上がりは最速。差し脚に懸ける馬だけに、ペースに左右されるこもとあるかもしれない。2000メートルでの瞬発力の鋭さを見る限り、3000が適距離とは思えない。

 サトノアーサーは後方からになったダービーで10着に大敗。神戸新聞杯は一転、積極的に先行して、レイデオロの後ろにつけ流れに乗った。直線、レイデオロには後れを取ったものの、じりじりと差し脚を伸ばして3位に食い込んだ。先行馬の内容としては上々だったし、3000メートルの菊花賞では、切れる差し脚より、スタミナのある先行力の方が武器になるはず。連軸の最有力候補としてピックアップしたい。

 他路線組ではセントライト記念を勝ったミッキースワロー。セントライト記念では2着に負けたが、皐月賞馬アルアインなども連軸の有力候補だろう。

 富士Sの1番人気馬は過去10年で2勝、2着1回のみ。
 今年の指数上位馬は、ガリバルディ、グランシルク、イスラボニータ、レッドアンシェル、ペルシアンナイト、クラリティシチーなど。

 マイルの指数の高さで、エアスピネル、イスラボニータ、グランシルクが中心になりそうだ。馬場が悪化するようなら58キロを背負うイスラボニータは苦しい。ここは力のいる馬場を先行するスタミナのあるエアスピネルに期待したい。

(富士S)  1着    2着    3着
07年    -     -       d
08年      c   -     -
09年     Yd   -     -
10年    -     -     -
11年    -     D     C
12年    -     -     -
13年    BXa    Yb   -
14年    AXa    X    -
15年    D     B c   C a 
16年    AYc    Zb   C 

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