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1999年11月30日 (火)

第1回 ジャパンカップの外国馬たち

 外国馬のスピード指数もなく、能力比較が難しいのに、なぜかジャパンカップは相性がいい。ジャパンカップは例年、レースにゆるみがなく、比較的能力どおりに決着することが多いせいかもしれない。日本馬に地の利もあるから、信頼できる日本馬がいれば素直に馬券を組み立てればいい。

 今年の日本馬ならスペシャルウィークが断然だと思っていた。スペシャルウィークからボルジア、タイガーヒル、インディジェナスの外国馬と、ステイゴールドへの4点を本線に、あとはパラパラと少額だけ押さえる馬券を手に、レースを待った。

 それにしても15万人をこす大観衆が入ったのも久々のような気がする。最近は昼過ぎにいっても指定席が余っている。馬券は買いやすくなったが、 熱気という点では少し寂しい気がしていた。表面張力で盛り上がるような人の群と歓声に包まれて、スターターが旗を振る。

 響き渡るような大歓声の中、スペシャルウィークが坂を駆け上がってくる。追いすがる馬はいない。少しずつ差を広げ、スペシャルウィークが勝った。

 問題は2着だった。インディジェナスとハイライズの叩き合いで写真判定。ハイライズの馬券は持っていなかったから、インディジェナスが残っていることを祈った。運のない時はいつも、この写真判定で負けることが多い。きょう私の運はどうだろう。結果は人気薄のインディジェナスが2着に残って、2万3190円の万馬券になった。

 叫びたい気持ちを抑えながら、小さく「よし!」とガッツポーズ。うれしさのあまり、携帯をかけまくる。なのに、みーんな留守電。 馬券のコピーでも取ろうかと思ったが、見せびらかすだけのものになってしまいそうで、恥ずかしいことはやめた。

 大口払い戻し窓口で帯封をもらって、ヒゲの博労・米田氏と府中の居酒屋で飲んだ。

 ジャパンカップは世界の競馬場と比較すると驚異的なスピードが出る東京競馬場が舞台だけに、そのスピードに対する適性がポイント。どんなに強い馬にも適性がある。1番人気に支持された凱旋門賞馬モンジューも例外ではない。モンジューが戦ってきたのは、東京と比較して5秒も10秒もタイムのかかるフランスの競馬場である。スピードで勝ってきたのではなく、スタミナでレースを制してきた馬だ。モンジューがヨーロッパで鍛えてきたのはスタミナを生み出す「遅筋」であって、日本の競馬に絶対必要な「速筋」ではない。どんなに能力があったとしても、わずかな時間の中でスピード能力だけを向上させることはできない。筋肉は急には変化しないのだ。だからこそ彼らがどんな馬場で、どんな距離を走ってきたのかが、問われなければならないのだ。

 ジャパンカップに出走する馬たちが、どういう馬場で戦ってきたのかは、簡単に計算ができる。東京の基準タイムを元に、各馬がG�TG�Uのレベルどおりに走ったと仮定して、各レースの馬場指数を計算するだけですむ。

 モンジューの平均値は63であり、ベストが38、タイガーヒルは平均値62、ベストが32、 ボルジアは平均で66、ベストで16。彼らが勝てなかった理由がわかる。 絶対的なスピードが足りないのだ。

 一方、2着に入ったインディジェナスは25の平均、ベストは5で、外国馬の中では最も日本の馬場の適性が高かった。他の外国馬に比べると格下と評価されていたものの、適性という点では十分戦える力があったということになる。 「適性」は競馬予想の要素の中でもっと価値を高めなければならない。

 ちなみにスペシャルウィークは平均で−4の馬場状態になった。

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