« 第12回 新基準タイムについて | トップページ | 第14回 単行本の原稿を書いてます »

2000年2月 7日 (月)

第13回 レベルが高いレース

 新基準タイムの改訂作業も終わったので、先週1泊2日の人間ドックに入った。自覚するような悪いところはないにしても、一応毎年受診するようにしている。ただ、どうやっても苦手なのが、あのバリュウムである。毎年のことながら、気持ち悪くて飲めない。
「西田さん、去年も確か100ccしか飲んでないんだから、ことしは頑張ってくださいよ」といわれても、駄目なものは駄目で、言われれば言われるだけ、意識しすぎて気持ち悪くなる。さらに、飲んだ後も体をひっくり返され続けて、さらに気持ち悪くなる。科学技術が発達しているのだから、そろそろバリュウムを飲まなくても胃腸の検査ができるようにしてもらいたいものだ。

 先週は、基準タイムが終わってほっとした気分と、人間ドックでいじめられたせいか、意識と気分が競馬に向いていなかったのかもしれない。基本的なことを忘れて予想していたような気がする。自分の中で特に気になったのが日曜日の最
終レースだった。

 このレースは古馬の900万条件、ダートの1600メートル戦。レベルは84で平均よりも2高いメンバーがそろったが、能力上位はハイフレンドピュア、ワールドフェイマス、エイキューガッツの3頭に絞れるレースだった。中でもハイフレンドピュアは6歳馬ながら、88、86、94と指数を伸ばし先行指数も高い。もちろんAX馬で、平均ランクもA馬である。中心はこの馬でよいと思ってしまった。
 しかし、大切なことを忘れていた。
 レベルが高いということの意味についてだ。
 レベルが高いレースは指数の高い馬が上位を占める。常識的なイメージとしてはそんな風に想像しがちだ。しかし、現実的に多くのレースでは指数の高い馬が上位を独占することはない。おおむね、指数の高い馬は連対も果たせず、たとえばベスト4以外の馬たちで決着することの方が多いといってよい。

 なぜ、レベルの高いレースで指数の高い馬たちが苦戦を強いられるのか。
 自然成長を期待できない古馬たちにとって、それが能力の限界を表しているからで、だからこそ、そのクラスに止まっている。近走の高い指数は高い指数故、それ以上の上積みはないことを示しているのだ。6歳以上の古馬が中心のレースで、レベルが高いということは、そういうことを表している。
 さらに、レベルが高くて、しかも、ペース度がプラスの場合は特に注意が必要である。
 この日の最終レースもそういうレースだった。レベルがプラス2で、ペース度もプラス6だ。

 レースは前半から11秒台のラップを刻むハイペースで流れ、ハイフレンドピュアは4番手で先行したもののゴール前に余力はなかった。後方にいた馬たちが上位を独占する結果になった。勝ったのはエイキューガッツだったが、ワールドフェイマスが36秒0の上がりの脚を発揮して2着になった。エイキューガッツもワールドフェイマスも、また3着のマチカネヤッコダコも、ともにスピード指数は高いが先行指数はない馬である。ただ上がり指数は標準以上の数値を示していた馬たちであった。
 先行指数の高さはその馬が指数を伸ばすためのきっかけ、言い換えれば成長のエネルギーである。当然、先行指数の上昇とともにスピード指数を上げてきた馬の場合、スピード指数の上積みは考えにくくなる。極論してしまうと、先行指数の高い馬はそのエネルギーを使い果たしてしまった馬と認識しなければならないのかもしれない。彼らがレースで勝てるのは、持っている能力を全て発揮しなくてもすむ、スローペースが予想されるレースか、経験しているペース以下で推移するレースにおいてであろう。

 従って、「レベルが高くて、しかも、ペース度がプラスのレースの場合」間違っても成長余力がない年齢で、指数が高く先行指数も高い馬を選択してはならない。中心は指数の上位馬でしかも、上がり指数の上位馬でなければならない。もしくは自然成長を期待できる45歳馬を取るべきだろう。

 ただ、レベルが高くてペース度がマイナスのレースでは全く違った傾向を表すし、レベルが低くてペース度の高い場合、あるいはレベルが低くてペース度もまた低い場合、どういう傾向が現れるのかなどは、いずれこのコーナーで述べたいと思う。

|

« 第12回 新基準タイムについて | トップページ | 第14回 単行本の原稿を書いてます »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/182685/10736507

この記事へのトラックバック一覧です: 第13回 レベルが高いレース:

« 第12回 新基準タイムについて | トップページ | 第14回 単行本の原稿を書いてます »