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2000年5月31日 (水)

第28回 外国馬ディクタットに注目

 今週の安田記念は昔から相性が良く、私の好きなレースのひとつ。かつてはヤマニンゼファー、ノースフライト、トロットサンダー、タイキシャトルなどマイラーたちが実力を発揮してきた舞台だ。配当も悪くはなかった。気合いを入れたいところなのだが、ダービーが終わった後では、何となく集中力に欠ける。うーーん。がんばろーーう。

 これまで安田記念は比較的京王杯の結果が直結するレースだった。ここ10年で見ても、安田記念の勝ち馬の8頭が京王杯に出走した馬たちだった。最近は京王杯の勝ち馬が3年連続で連対している。しかし、今年は京王杯と安田記念が中3週から中2週に変更されて、今年はその傾向に多少変化が表れるのかもしれない。

 マイル戦はマイルの指数が高いことがスピード指数上の特徴である。一応、京王杯出走組の中でマイルの指数の上位を取っていくと、キングヘイロー106、ブラックホーク104、シンボリインディ91、エーシンルーデンス90など。安田記念は例年マイルの指数で100以上が合格点という厳しいレースだけに、今年の該当馬が2頭だけというのは寂しい。しかも、キングヘイローの106もブラックホークの104も昨年秋5走前のもので、シンボリインディの91やエーシンルーデンス90では力が足りないのではないか。とりあえず、この中から軸馬を選ぶなら、実力、実績、安定感ともブラックホークということになりそうだが、ブラックホークがマイラーかどうか。私は軽い馬場に適性のある1400までの短距離馬なのではないかと見ている。

 例年に比べるとどう見てもレベルが低く、荒れるレースになりそうな気配がただよう。
 とすると他の馬たちにもチャンスはあるはずで、京王杯の勝ち馬スティンガー、マイラーズカップの勝ち馬マイネルマックス、外国馬のディクタットに注目せざるを得ない。しかし、京王杯から中2週というレース間隔を考えると、牝馬のスティンガーには酷なような気がするし、武豊騎手から田中勝騎手への乗り変わりもマイナス材料に映る。

 私はモハメド殿下の外国馬・ディクタットに注目している。来日初戦の前走、京王杯では6着。足馴らしをしただけのレースになってしまったが、それだけ疲れは残らなかったはず。2走前、フランスのフォレ賞では速いタイムにも対応しており、日本の馬場が合わないはずはない。足馴らしとはいえ、京王杯の指数は91を示しており、上がり指数もプラス9。悪くはない内容だったと見てよいのではないか。デットーリに騎手も強化されてここが本番の気配がする。

 ◎ディクタット、○ブラックホーク、×マイネルマックス、▲スティンガー、△アドマイヤカイザー、キングヘイロー、ダイワカーリアン、シンボリインディ、エイシンルバーン。
 

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2000年5月24日 (水)

第27回 エアシャカール2冠へ

 ダービーは世代の能力をはかる上で最も重要なレースだ。ペースも厳しく、ダービー優勝馬のスピード指数は100前後になるのがこれまでのダービーだった。しかし、96年、97年のフサイチコンコルド、サニーブライアンの世代はダービーでも指数は伸びず、80台の決着。その後、その世代は成長を欠き、十分な成績を残せなかったのは周知の事実だ。ダービーの内容を見ていれば、その世代の能力も見えてくるの。今年の世代はどうだろうか。
 指数上は皐月賞を勝ったエアシャカール、2着のダイタクリーヴァが86のスピード指数で並んでいる。それに次ぐのが83のジョウテンブレーヴだから2頭との差は多少ある。例年、ダービーは直前指数の上位ABC馬が連対を果たしてきたレース。軸馬はこの3頭の中から選びたい。ただ、エアシャカール、ダイタクリーヴァの指数、レース内容から考えて、ジョウテンブレーヴの逆転までは難しいだろう。とすると、今年のダービーの中心はエアシャカールとダイタクリーヴァ。

 先行するダイタクリーヴァ、後方から追い込むエアシャカール。脚質が全く違うが、過去のダービーのデータを見ていると、ABC馬の中で最も上がり指数の高い馬が連対を果たしている。例外は97年のショウナンナンバーだが、それでもD馬でショウナンナンバーと同じ上がり指数11を持ったシルクジャスティスが2着を確保している。ダービーの例年の傾向は明らかに直前指数が高く、なおかつ上がり指数が上位であることを連対馬の条件として求めている。

 そのデータを重視するとただ1頭、13という抜けた上がり指数を示しているエアシャカールに目がいく。前走の皐月賞だけでなく、その前の弥生賞でも11の上がり指数を示している。エアシャカールの走ってきた馬場状態から考えると、スタミナの核もあるはずで、強力な上がりの脚を武器に、東京の2400の距離に最も適性が高い馬だろう。

 相手はやはりダイタクリーヴァ。指数の高さだけでなく、高い先行指数を持ち、厳しいペースの戦いになったとしても先行して粘れる可能性があるし、皐月賞では上がり指数もエアシャカールに次ぐ7を示している。先行、上がり指数ともにバランスが良い馬だけに、本質的には距離は2000メートルまで。2400は少し長いかもしれないが、先行しても脚の使えるのはこの馬だけで、スローペースになりそうなメンバーだけに、エアシャカールに次ぐ有力馬として考えなければならない。

 他ではアグネスフライト、カーネギーダイアン。ともに皐月賞は出走できなかったが、その後のステップレースでの勝ち馬。共通した特徴は軽い馬場に対応したスピードがあること。上がり指数そのものは大したことはないが、それだけ余力を持って勝ってきたということで、連下の中心に据えたい馬たちだ。

 スローペースを考えると、気になるのが単騎で逃げるパープルエビス。すでに底を見せた馬かもしれないが、馬場が悪くなったときの粘りはあるのではないか。

 今年のダービーは人気も実力も騎手の能力もエアシャカールがダントツ。武豊騎手のダービー3連覇の偉業が達成される可能性は高い。素直に能力を信じる。

 ◎エアシャカール、○ダイタクリーヴァ、×アグネスフライト、▲カーネギーダイアン、△パープルエビス、ジョウテンブレーヴ、アタラクシア、マイネルブラウ。
 

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2000年5月17日 (水)

第26回 低レベルの混戦・オークス

 今年の4歳世代が牡馬、牝馬、外国産馬ともに低レベルであることは、もう周知の事実だ。今年のオークスも指数を見れば分かるとおり、メンバー中最高指数が77。上位馬たちの平均指数も71でしかない。しかし、全体の指数は接近しており、低レベルの混戦というのが今年のオークスの特徴だろう。
 
 オークスは例年、AB馬の活躍が目立つ。この6年間をみても必ずAB馬が連対を果たしてきた。特に前走が桜花賞で、その指数がABにあたる馬の信頼度は高い。唯一の例外はチョウカイキャロルが忘れな草賞を勝ってA馬になった6年前のレースだけで、AB馬のほとんどは桜花賞で上位を占めた馬が中心である。
 
 桜花賞とオークスは1600メートルから一気に2400メートルに距離が伸び、距離の適性が重要視されがちだが、データからは距離の適性よりも現時点での完成度、基礎能力に依存したレースだと認識したほうがいいことを教えられる。また、最近のオークスは超スローペースが基本。直線だけのレースが多く、そういう点でも距離の適性よりも今の時点での調子を重視した方がよいだろう。
 
 今年の桜花賞はチアズグレイスが直線、好位から抜け出して桜のヒロインの座を獲得したが、平均ペースとはいえ、上がり指数はマイナス9程度。スピード指数も77。2着に追い込んだマヤノメイビーの上がり指数はマイナス8。スピード指数は75。これから想像すると、このあたりが彼女たちの現時点での能力の上限なのかもしれない。  
 とはいえ、桜花賞を勝ってA馬のチアズグレイスの中心を揺るがすものではない。桜花賞の勝利も先行して直線抜け出すという、いわば横綱相撲。まだ余力を感じさせる内容だったし、桜花賞ではじめて経験した厳しいペースが彼女の成長を促すことになるのではないか。  
 桜花賞では他の馬も一応力を出し切っているし、上がり指数に目立った馬はいない。桜花賞での力関係が大きく変わるとも思えない。
 
 桜花賞では1番人気に支持されたものの、4着に終わったサイコーキララはやはり短距離向きの馬だったのではないかと思う。超スローペースになって直線だけの叩き合いにでもならなければ出番はないのではないか。
 
 とすると、チアズグレイスを脅かすのは別路線組のはずで、その候補は忘れな草賞を勝ったグランパドドゥだろう。新馬戦では2着続きだったが、その後2000メートルのレースで2連勝。距離の経験は大きいし、上がりの脚もある。ただ、戦ってきた相手が比較的弱く、オークスでも通用するかは別だろう。グランパドドゥにとって真価が問われる一戦になりそう。
 
 私はチアズグレイスを中心に戦うつもりだ。

 ◎チアズグレイス、○グランパドドゥ、×マヤノメイビー、▲サイコーキララ、△サニーサイドアップ、フューチャサンデー、シルクプリマドンナ、バイラリーナ。
 

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2000年5月10日 (水)

第25回 今年の外国産馬のレベル

 連休最後の日曜日 
 5レースの芝1600の未勝利戦でブラックジーンズが33秒5のタイムを叩き出した。武豊騎手を背に8馬身も大差を付けての勝利だったが、未勝利戦で33秒5のタイムがでるなら、メーンレースのNHKマイルは32秒台の決着になるだろう。グリーンチャンネルで東京の5レースの勝ちタイムなどを確認してから競馬場に出かけた。
 風が強い一日だった。堅い配当が続いていたせいもあるけど、馬券の調子は悪くはなかった。途中までは。

 NHKマイルはマチカネホクシンからの馬連を5点買った。
 結果は、ご承知の通り。イーグルカフェが1分33秒5のタイムで勝った。
 何のことはない。5レースの芝1600の未勝利戦でブラックジーンズが記録した33秒5と同タイムである。ブラックジーンズがNHKマイルに出走していたとしたら、勝てたかもしれないのだ。

 前日、NHKマイルカップの勝ちタイムは1分33秒0前後と想定していた。スポニチのコラムにもそう書いた。今週からA1にコースが替わったから、相当速い馬場状態になることは分かっていたし、土曜日のレースから馬場状態を計算した結果もマイナス17前後。この馬場状態なら32秒8前後のタイムがでるはずだが、今年のメンバーは例年よりかなりレベルが低い。その分を割り引いたとしても、それでも33秒0前後のタイムは記録できるだろうと思っていた。それが未勝利戦と同じタイムでは彼らの実力を疑わざるを得なかった。
 かみさんはマチカネホクシンから5点。ワイドで元金を倍にした。私は、言うまでもない。

 月曜日、いつものように馬場指数を計算する。そのとき、5レースとNHKマイルのラップを比べてみた。
 5レース 125−107−114−117−117−121−115−119
 NHK  122−107−113−117−118−121−115−122
 前半はマイルカップの方がコンマ3秒速い。しかし、800メートルをすぎると5レースの方がラップが厳しくなっていく。特に上がりの最後の200メートルはコンマ3秒も速い。しかも、ブラックジーンズは自らが逃げて作ったラップである。マイルカップで上位を占めた馬たちは直線、後方から追い込んでのものだ。彼らの前半のラップはブラックジーンズよりも相当遅かったはずで、上がりタイムから逆算すると1000メートル通過が58秒5になる。ブラックジーンズのそれは58秒0だったことを考えると、レースの内容はイーグルカフェよりもブラックジーンズの方が良かったように思える。

 土曜日と日曜日の馬場状態に変化はなかった。そして、たしかにブラックジーンズの能力は高かった。

 話がそれるが、武豊騎手がマチカネホクシンを駆って最後方に位置していたのは、ブラックジーンズで逃げたときのラップが頭にあったためではないか。「マイルカップはブラックジーンズのラップよりは速くなる。今年のマイルカップのメンバーのレベルは低いから、必ず前つぶれになる。じっくり構えなければ」。そんな意識があったのではないか。しかし、ペースは思ったほど上がらなかった。結果として武豊騎手も想定よりも早めに仕掛けざるを得ず、長く良い脚を使えるかどうかの戦いになってしまった。そしてスローペースのレースで経験を積んできたイーグルカフェが勝った。マチカネホクシンは34秒8という最速の上がりタイムを示しながらも負けた。

 レース後「この馬のレースは出来ました」と武豊騎手が語っているが、私には「今年の外国産馬のレベルはこんなもんですよ」と言っているように読めた。

 いずれにせよ、今年の4歳外国産馬たちの能力は低い。能力が低いから、あのペースでしかいけなかったのだ。ステップレースも、本番のマイルカップもそのことを証明している。

 彼らが生まれた3年前、1997年はバブルがはじけて日本経済が最悪の状況下にあった年だ。かわってアメリカ経済が力を取り戻してアメリカの競馬も活況を迎えていく。力を失った日本の馬主の経済力ではアメリカの馬主に対抗できなかったのだろう。今年の外国産馬のレベルの低下を見るにつけ、バブルの影響が競馬にも表れていること認識させられる。
 

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2000年5月 3日 (水)

第24回 マチカネホクシンに勝機

 ニュージーランドTの勝ち馬で3歳王者のエイシンプレストン、きさらぎ賞、毎日杯の勝ち馬シルヴァコクピットのリタイアで混戦になった今年のNHKマイルカップ。
 
 ただ、スピード指数から見るとニュージーランドT組が上位にあるのは明らか。そのレースで2、3着を占めたマチカネホクシン、アグネスデジタルはレースの中心を構成する馬と考えて良いはず。芝のレースで80以上の指数を記録しているのはこの2頭だけだし、近走、芝のレースでの勝鞍がないとはいえ、指数の伸びと安定感は他の馬たちよりは信頼できる。
 
 通常、マイル戦はスピードもスタミナも必要とされる距離だが、先週までのCからA1にコースが替わることも頭に入れておく必要がある。先週のCコースの馬場状態がマイナス8だったことから考えると、内ラチを使うA1コースはより一層スピードが求められることになりそう。力のいるマイルというより、スピード上位の戦いになるはずだ。  

 ということは、先行指数より上がり指数が問題。実際、過去の同レースを分析すると、前走の上がり指数上位馬の台頭が目立つ。今年のメンバーで上がり指数を評価できる馬はマチカネホクシン、イーグルカフェ、トーヨーデヘア、アグネスデジタル、ピサノガルボなどだが、過去の4年の上がり指数のレベルから見て、本当に評価できるのはプラス10の上がり指数を持つマチカネホクシンだけだ。  

 速い馬場に対応できるスピード能力はどうか。マチカネホクシンとアグネスデジタルを比べると、上がりの脚の鋭さからマチカネホクシンのほうが軽いスピードがありそう。他に上がりの脚に自信を持てそうな馬が見あたらないだけに、距離、馬場の適性ともに高いマチカネホクシン中心で良いのではないか。ただ、後方からしかレースが出来ないため、追って届かずという取りこぼしが心配といえば心配だが。  

 一方、アグネスデジタルは先行力はあるが、スタミナ上位で切れる脚がない。本質的に距離がのびだほうがいいはずだ。当日の馬場状態がスピード上位だとすると、スピードという点でマチカネホクシンに一歩譲る格好。マイル戦でペースがゆるむことは考えにくいから、前々でレースを進めた結果、坂の上で瞬発力勝負になったとき、脚が止まってしまうこともあるのではないか。  

 イーグルカフェも人気のようだが、スローペースになれきってしまって、今のところペースが上がったときの対応が出来ていない気がする。それならまだ、トーヨーデヘアのほうが上位に食い込む可能性が高いのではないか。  

 いずれにせよ、例年のレベルと比較すると、かなりレベルが低いメンバー。
 上位の4、5頭をのぞけば、抽選待ちのエイシンデントン、ミスターサウスポー、ネオポリスなどのほうが良いところがありそうで、連下は混戦だ。

 ◎マチカネホクシン、○アグネスデジタル、×トーヨーデヘア、▲イーグルカフェ、△スイートオーキッド、ノボジャック、ラヴィエベル、マイネルブライアン、ユウマ。抽選組ではエイシンデントン、ミスターサウスポー、ネオポリス。

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