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2000年9月26日 (火)

第32回 スプリンターズ・ステークス

 人が増え、ものが増え、手狭になって、今週、事務所を引っ越すことになった。
 その慌ただしさの中、落ち着かない気分で、この原稿を書いている。

 まだ、夏の日差しが残る今週、早々とG�Tシリーズが開幕する。スプリンターズ・ステークスがその第一弾だ。アグネスワールド、ブラックホーク、キングヘイロー、マイネルラヴ、ビハインドザマスクなど、現時点で短距離のベストメンバーがそろって、興味深いレースになった。  今年のメンバーの特徴は短距離戦にも関わらず、テンのスピードが足りない馬が多いことだろう。アグネスワールドの先行指数22を除けば、ほとんどの馬が1桁台の先行指数しかないし、その先行指数だけをみると、せいぜい900万条件か、1600万条件のレースだ。ということは、ほとんどの馬が中段以降に位置して、差し脚でレースを進めてきたということになる。

 その典型が人気を集めそうなビハイドザマスクとブラックホーク。キングヘイローもそうだ。短距離戦は差し、追い込み馬に展開の利があるのが普通だから、当然といえば当然だが、スピード指数から考えると、能力の低い馬たちが先行して、結果として前がつぶれただけという見方もできなくもない。

 もうひとつ、どうしても頭に入れておかなければならないことがある。それは内と外との馬場状態の違いだ。中山は先週までCコースを使ってきたが、今週の土日だけ内ラチを開放、芝の状態が良いAコースが使用される。先週、中山の馬場状態は決して良くなかった。荒れたCコースはプラスマイナス0程度の馬場状態。しかし、今週開放される内ラチはマイナス15くらいの状態にあるはず。この馬場差は非常に大きい。内ラチを走る逃げ、先行馬にはエネルギーの消耗の少ない高速馬場だが、差し、追い込み馬たちにとってはエネルギーの消耗の激しい荒れた外側の馬場を走らざるを得ない。正直、こんな不公正な馬場状態を容認しても良いのかと思ってしまうが、今年のこのレースに限って、馬場状態はどう考えても逃げ、先行馬に有利だ。

 その馬場状態を完全に享受できるのがアグネスワールド。今年のメンバーを見て、マイペースで逃げられるのはアグネスワールドだけだろう。他の有力馬たちは差し脚に懸けたい馬が多く、アグネスワールドに無理に競りかける馬も見えない。高松宮記念はペースが速すぎて直線、脚をなくす結果になったが、15前後のいつもの先行指数で逃げれば、ついていける馬はいないはず。武豊騎手のペース判断に狂いはないだろう。スピード指数も安定して100以上を記録してきたのもアグネスワールドだけだし、馬場状態とペースを味方にして、アグネスワールドが逃げ切るのではないかと思っている。

 差し馬ならブラックホークを取りたい。2月の阪急杯で見せたように、力のいる荒れた馬場でも果敢に追い込む力があるし、ひと叩きされてここが本番となれば怖い存在。ビハインドザマスクも追い込み馬だが、良馬場でこその馬。福永騎手だけに無理無理、狭い内ラチに突っ込んでくることも考えられないわけではないが−−。指数を見る限りは相手に恵まれての4連勝という気がするし、荒れた馬場を克服できるスタミナもないように見える。それならアグネスワールドのペースにもついていけるマイネルラヴやキングヘイローの方が展開上も有利。他では5歳馬のタイキトレジャーと回避待ちのタイキブライドル、香港のベストオブベストにも注意したい。

◎アグネスワールド、○ブラックホーク、×マイネルラヴ、▲キングヘイロー、△ビハインドザマスク、タイキブライドル、タイキトレジャー、マサラッキ、ベストオブベスト

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