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2000年11月 8日 (水)

第36回 エリザベス女王杯は2強の戦い

 京都競馬場の芝は、速さと軽さが特徴だ。今週はエリザベス女王杯が行われるが、先週のDコースから2週ほど間を開けたAコースに変わる。馬場がどの程度回復しているか気にかかるが、中間に降雨がなければ、先週よりは速い馬場状態になるだろう。

 エリザベス女王杯の距離は2200メートル。本質的にはスタミナを必要とする距離だが、どの馬が逃げたとしてもスローペースは必至だし、いまの京都の馬場の軽さを考えると、スタミナよりはスピード能力のほうが必要とされるはずだ。ということは距離の適性もあまり問題にならない。2200メートルといっても、おそらく1800をこなせるスタミナがあればよいはずで、むしろ距離が長いと敬遠される馬の方が合うのではないか。

 そんなことを想像しながら、出走予定馬の指数を眺めてきた。

 有力馬はフサイチエアデール、トゥザヴィクトリー、エイダイクイン、ウメノファイバーの4頭。他ではファレノプシス、ヒシピナクル、メジロサンドラなど。85以上のスピード指数を持った馬たちだ。

 スローペースを除くレースでどの程度の指数を示してきたかということが、その馬の基礎能力を知る上で重要な評価になるが、近5走で見ていくと、95のフサイチエアデール、94のファレノプシス、90のトゥザヴィクトリー、89のエイダイクインの順になる。それぞれが示した指数のレースを分析してみよう。

 フサイチエアデールは中山の1600と阪神の2000で95のスピード指数を示して勝っている。ともに馬場が良い時のもので、大敗した読売マイラーズカップ、安田記念が力のいる馬場だったことを考えると、やはりスピード上位の馬だ。昨年4歳馬ながらメジロドーベルに詰め寄り、2着を確保しており、距離はこなせるようにみえるが、馬場状態は良馬場とはいえ力のいる状態、同馬が後方から差し切れたのはハイペースに助けられてのものと考えた方がよいだろう。当然、2200の距離はマイナス材料だが、スローペースと京都の馬場状態からみて、こなせる範囲に思える。先行して抜け出すというレースも安定感につながっており、スタミナ勝負のハイペースにならない限り有力だ。

 フサイチエアデールと同じ5歳世代のトゥザヴィクトリーは半年以上の休養の後、今年の夏に復活。特に3走前、マイペースで逃げるようになってからの進境は著しく、スピード指数も82、88、90と伸ばし、同馬が大きく成長したことを示している。この3戦、2勝2着1回と連対をはずしていないし、前走もスローペースに落として逃げ、直線で更に差を広げる圧勝劇を演じている。1800から2000メートルを中心に使ってきたが、2400のオークスで2着したように、スタミナに不安はなく、距離はもう少し伸びた方がよい馬だ。

 エイダイクインは6歳だけに、指数の伸びは期待できないし、追い込み一手、直線だけのレースが多く、ペースに左右されやすい弱点がある。フサイチエアデール、トゥザヴィクトリーが万全で、しかもスピード指数が高くなるような平均ペースだと苦しい。スローペースになればなったでトゥザヴィクトリーに逃げ切られる公算が高く、先行馬がすべてつぶれてしまうような極端なハイペースにならない限り、勝機はうすい。ただ、スタミナには問題はないようで、距離は合うだろう。

 ウメノファイバーは使われてきた距離もバラバラなら、レース内容もムラが多く、当てにしにくい。ただ素質がないわけではないから、ペリエ騎手に手替わりすることで変わり身に期待したいところ。

 今年はフサイチエアデール、トゥザヴィクトリーが2強の座を確保。他の馬たちとは多少能力差があるように思えるが、ファレノプシスとヒシピナクルには注意が必要。

◎フサイチエアデール、○トゥザヴィクトリー、×ファレノプシス、▲ヒシピナクル、△エイダイクイン、ウメノファイバー、メジロサンドラ、キクノスカーレット、ナリタルナパーク。

 

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