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2000年12月27日 (水)

第43回 今年のベストレース

 有馬記念が終わると一気に師走の気分に追い立てられる。事務所も27日までが営業日。しばらくお正月休みにはいる。今年は会社の合併もあって、あわただしく過ぎた年だったが、その分たくさんの人たちに出会い、たくさんのいい思い出をもらった。競馬の予想は相変わらずの一年だったが、運不運に翻弄されながらも、私なりに楽しんでこれた。それにしても今年一年、おつきあいいただきまして、本当にありがとうございました。

 テイエムオペラオーで始まり、テイエムオペラオーで幕を閉じた今年。私が選んだいちばんのベストレースはジャパンカップ・ダート。

 今年創設されたばかりのG�Tで、外国からの参戦はロードスターリング、ユーカーの2頭にとどまったが、レギュラーメンバーがとばしてペースをつくり、このレースを勝ったウイングアローのスピード指数は109になった。逃げたレギュラーメンバーの先行指数は40、他の馬たちもほとんどの馬が30前後の先行指数を示した。当然、直線は最後の力を振り絞っての余力勝負。勝ったウイングアローでさえ、上がり指数はマイナス7にしかならなかったが、それほど厳しいレースだった。日本馬でもその程度の厳しいレースができることを証明したレースだった。

 ただ、3着に入ったロードスターリングに騎乗したヴァルディヴィアJr騎手は「道中行きたがるのを押さえるのに苦労した」とコメントしているおり、2番手につけ先行指数が39でもまだ行きたがるというアメリカ競馬のペースを想像すると、いまの日本のレースがいかにゆるいのかよく分かる。

 翌日、ジャパンカップが行われ、テイエムオペラオーが勝った。私はジャパンカップだけは厳しいペースになると思っていたが、逃げたステイゴールドの先行指数は8。オペラオーの先行指数は5。スピード指数は準オープン並の85でしかなかった。かつてのジャパンカップは100以下になることはなかったレースだった。勝ち負けだけが競馬ならそれもいい。史上最も遅い勝ちタイムに価値がないとも思わない。ただこれがジャパンカップでは情けない。

 21世紀だからといって、急に何かが変わるわけではない。しかし、変わってほしいと願う。21世紀、ファンも納得できるレースを期待したい。

 では、また来年。
 良いお年をお迎えください。

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2000年12月20日 (水)

第42回 アンチ・オペラオーの有馬予想

 好き嫌いを別にすれば、今年の有馬はテイエムオペラオーでいいのだろう。競馬予想家の端くれとしてはそれが結論だ。今年にはいって目下重賞7連勝。G�Tも4勝という成績は文句のつけようがない。国内にはライバルさえもいないことを、これまでの7連勝で証明してきた。

 ただ個人的には本当の強さを感じる馬ではない。巷では史上最強の名馬の声すら聞こえてくるが、 私には史上最高に運のいい馬としか見えない。

 ダービーも菊花賞も、オペラオーを本命にした。しかし古馬になってからは本命に推すことはあまりしなかった。理由はただひとつ。厳しいレースをしたことがないということにつきる。過去の名馬といわれる馬たちのデータを見ていると、どの馬も厳しいペースを経験しながら強くなっていったのが分かる。そのことが分かるだけに、私はオペラオーに死角を感じていた。

 しかし、オペラオーは勝ち続けた。厳しいはずのジャパンカップのペースも思わぬ超スローペースになって、オペラオーは勝った。要するに他の馬たちはもっと弱かったということなのだ。たら、ればの話だけど、スペシャルウィークやナリタブライアンと走ったら、オペラオーは勝てないと思っている。しかし、現実的には今年の有馬記念にスペシャルウィークもナリタブライアンもいないのだから、オペラオーが勝つのだろう。でも、どうしても納得ができない。オペラオーを倒す馬はいないのか。

 今年の有馬は順当ならホットシークレットが逃げる。ジャパンカップで逃げたステイゴールドは今回は控えるらしい。ホットシークレットの逃げならペースがゆるむことはない。中山の馬場状態は良とはいえ、少し力のいる状態だけに、後続集団もかなり脚を使われそうな気がする。とすると、前が止まったところで最後方から突っ込む馬が狙い。

 ならば、メイショウオウドウ、アメリカンボス、ツルマルツヨシが候補だ。中でもメイショウオウドウの直線の切れはナンバーワンだ。距離がもつか不安視されるところもあるが、厳しいレースになってレコード決着になった91年の勝ち馬は後方から追い込んだダイユウサク。このダイユウサクの前走は1600メートルで、距離の適性がないと思われていた。ペースが上がれば上がるほど、距離が長いと敬遠された馬が穴をあける。ペースが上がるということは道中、息を入れにくいわけで、スローペースに慣れた距離適性のあると思われた馬たちには苦しい流れになる。逆に、距離のあわない短距離経験馬にとってはいつものペースでレースができる分、追走が楽になり、直線に脚を残せるのだろう。

 今年はテイエムオペラオー、ナリタトップロード、メイショウドトウなどの有力馬たちがそろって中段より前に位置する。お互いを牽制しながら道中も譲れない戦いになるはず。加えてペースが厳しいとすると、人気馬の総崩れの線もあるのではないか。

 無理、無理にオペラオーを嫌うことはないが、総崩れの可能性が全くないわけではないのだ。ここは競馬予想家の端くれの立場を離れて、ただ、ただ、いち競馬ファンとして、オペラオーは買わない。有馬は好きに買いたい。買わせてほしい。買うぞ。

◎メイショウオウドウ、○テイエムオペラオー、×ツルマルツヨシ、▲アメリカンボス、△ナリタトップロード、メイショウドトウ、ジョービッグバン、ホットシークレット、トーホウシデン


 

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2000年12月13日 (水)

第41回 Fly me to the moon

ポッカリ空いた時間は、ジャズを聴いていることが多い。
ポッカリ空いた夜の時間は、パチンコに行くか、飲みに行く。
ポッカリ空いた日。休みの日は映画を観る。

「スペース・カーボーイ」は楽しめる映画だった。

 老人4人がかつて描いた宇宙への夢を取り戻し、地球の危機を救うために大活躍する男たちの物語。いかにもアメリカ映画らしくわかりやすい展開で、タイトル通りの宇宙版西部劇といったところ。現実にはあり得ないことだが、映画はそれを可能にしてしまう。だから映画は楽しい。彼らがいくつもの危機を乗り越え、無事に地球に帰還するシーンでは思わず拍手をしてしまった。クリント・イーストウッド、トミー・リー・ジョーンズ、ドナルド・サザーランド、ジェームズ・ガーナーという老優たちのファンなら、なおさら楽しめる映画だ。

 クリント・イーストウッドの代表作は「広野の用心棒」、「ダーティーハリー」などだが、俳優からいつの間にか映画監督になってしまった。何年か前、「マジソン郡の橋」も観たが、ジャズの名曲をうまくあしらって、雰囲気のある映画に仕上げていた。そういったところが個人的に割と好きだった。前作の「トゥルー・クライム」ではいま一番好きなジャズシンガー、ダイアナ・クラールが歌っている。

 映画のラストシーンを語るのは上等ではないが、この「スペース・カーボーイ」ではラストシーンにフランクシナトラの歌う「Fly me to the moon」が流れる。軽く明るくスイングするシナトラのジャズに、私も自然とリズムを刻んでしまったが、月がクローズアップされるにつれ、そのリズムを刻む手と足がいつの間にか止まってしまった。シナトラの「Fly me to the moon」が軽く、明るく、軽快の分、悲しみと涙がこみ上げてくる。そのまま映画は終わってしまうのだが、最後のクレジットになっても誰も席を立てなかった。

ポッカリ空いた今週のGI。
ジャジーな気分で、楽しむだけの競馬もいいかな。

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2000年12月 7日 (木)

第40回 朝日杯はタガノテイオー中心

 年内のG�Tも余すところふたつ。今週の朝日杯が終わると、中一週おいて有馬記念を迎える。そして、その先に、すぐそこに21世紀が待っている。新世紀は混沌の20世紀から何を受け継ぎ、何を創造するのだろうか。

 今週の朝日杯も混沌の渦の中。混戦模様のレースだ。

 例年、朝日杯は3歳馬にとっては非常に厳しいレースになる。その厳しさがあるからこそ、朝日杯の上位馬たちが翌年のクラシック戦線の主役たりうる。ナリタブライアンはこのレースで100の指数に到達しているし、グラスワンダーは96、フジキセキ、バブルガムフェローは86の指数を記録している。栴檀(せんだん)は双葉より芳しの言葉どおりのレースで、早熟タイプや、展開の利だけで勝ってきた馬たちを振り落とす、本当の基礎能力が試される朝日杯だ。

 過去5年、朝日杯に連対した馬の最低指数はバブルガムフェローの66。これを基準に今年スピード指数の65以上の馬たちをピックアップすると72のカルストンライトオ、タガノテイオー、70のエアヴァルジャン、68のウインラディウス、テイエムサウスポー、66のネイティヴハート、65はマチカネイサリビの計7頭。もちろんスローペースで指数が65に届かなかった馬エイシンスペンサー、ダートで連勝しているグラスエイコウオー、底を見せていないフィールドスパートなどは注意を払わなければならない。

 そういう点で今年のメンバーを見るとAX馬のタガノテイオーが中心。前走1400以上のレースで勝っていることという条件も満たす。同じ指数でカルストンライトオもA馬だが、前走も前々走も1200メートルしか経験がなく、ここは評価が下がる。

 タガノテイオーは4走全て1800メートルを使って2勝2着2回。多少スローペース気味だったとはいえ、前走の上がり指数(プラス12)は出色。スピードはかなりのものがあり、むしろマイル向きなのではないか。ただ、マイルのスピードについていけるか気になるが、今年のメンバーは先行指数で秀でた馬も見あたらず、平均以下か、スローの流れ。直線の叩き合いになればタガノテイオーに展開が向く。

 他ではネイティヴハート、エイシンスペンサー、ウインラディウスの差し脚が気になるところ。

◎タガノテイオー、○ネイティヴハート、×テイエムサウスポー、▲エイシンスペンサー、△タイムトゥチェンジ、メイショウドウサン、ウインラディウス、カルストンライトオ

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