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2001年4月25日 (水)

第48回 天皇賞はドトウvsトップロード

春の天皇賞はステイヤーの戦いである。たとえ、どんなにスローぺーのレースだったとしても、 たとえ、その結果、上がりタイムが34秒台の前半だったとしても、 天皇賞の3200メートルの距離をこなすのは並大抵ではない。 スタミナの核とステイヤーの素質がなければ勝ち負けはできない。 わたしは今、そう思っている。
かつて、春の天皇賞について「本来的にはステイヤーの戦いのはずだが、スローペースが多く、 ステイヤーの本質を問うレースになっていない」と書いた。それはそれで正しいと思っている。 ただ、だからといって勝ち馬たちに与えられた栄誉をおとしめるつもりは毛頭ない。 彼らはその年のその時点での最優秀ステイヤーだったのだ。 過去の天皇賞の出馬表と結果を照らして、今、強くそう思っている。

ステイヤーに必要なものはスタミナである。 スタミナを構成するものは生物学的にいうと筋肉と心肺機能。 どちらもすぐに鍛えられるものではない。だからこそ、過去の天皇賞は前走、 長距離を使って実績を残した、直前指数の上位馬が圧倒的に強かったのだろう。 ただ、それだけではなかった。

過去の連対馬、彼らの共通点は近2走に「馬場状態が悪いレースで高い上がり指数を示してきた」 という特徴を持っていることだ。 馬場状態が悪い(指数上はプラスの馬場状態で、スタミナが求められる)時であっても、 きちんと直線の脚を発揮できたことだ。スタミナのない馬たちは力のいる馬場状態によって、 いつも以上に道中息が上がってしまうか、直線に入って余力をなくすか、どちらかだ。 スタミナのある馬だけが、直線も余力を持って上がりの脚が使える。 馬場状態はその馬の本質にも迫る。

昨年のテイエムオペラオー、ラスカルスズカ、一昨年のスペシャルウィーク、メジロブライト。 97年のマヤノトップガンも、それ以前のサクラローレルもナリタブライアンも ライスシャワーもステージチャンプも、連対した馬は全てそういう馬たちであった。 (ただ1頭の例外は98年の2着馬ステイゴールドのみ)。

今年も同様の条件でスタミナに優れ、上がり指数も上位にある馬をピックアップすると、 メイショウドトウ、ナリタトップロード、メジロランバートが中心。 人気になりそうなテイエムオペラオーやエアシャカールはスタミナの数値が少し足りないし、 上がりの脚も、もの足らない。

中でも今年、スタミナの指標でも上がり指数でもトップにあるのがメイショウドトウ。 彼が本質的にステイヤーであるかどうかは別として、今年のメンバーの中で、 近走、最もスタミナの裏付けを持ったレースをしてきた馬だということはできる。 前走もスローペースとはいえ2500メートルの日経賞をブラス2の馬場状態で 上がり指数を17にまとめているし、5走前にはプラス20の馬場状態で プラス20の上がり指数を示したことをも合わせて考えれば、 スタミナ、上がり指数とも、今年のメンバーの中では一番条件に合う。

メイショウドトウの相手になるのが、前走、阪神大賞典を快勝したナリタトップロード。 前走よりも前々走の京都記念3着時のレースに見所があり、調子落ちさえなければ、 勝ち負けできる。テイエムオペラオーは昨年と違って、軽い馬場での戦いが多く、 直線の切れも落ちてきている。実績のある馬だから、とは思うが中心には推しにくい。

◎メイショウドトウ
○ナリタトップロード
×テイエムオペラオー
▲エアシャカール
△メジロランバート
△アドマイヤボス
△セイウンスカイ
△エリモブライアン

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2001年4月11日 (水)

第47回 タキオン、ポケットの2強に迫る馬は

 私の予想は最低過去5年間の出馬表をプリントアウトして、結果を書き込み、過去の出馬表を眺め続けることから始まる。どういう要素が結果を左右したのか考え、自分の思考をまとめ上げてからはじめて、今年の出馬表をチェックする。こうすること でそのレースの輪郭や特徴が見えてくる。

 過去の皐月賞の出馬表を見ていて気がつくのは決して軽い瞬発力だけの勝負ではないということだ。むしろ、スタミナの勝負の色合いが強い。

 春先、東京は意外に雨が多く、皐月賞のトライアルレースも馬場が渋ることが多い。しかし、そういう力のいる馬場状態であっても、そこで結果を残せない馬の台頭はほとんどない。スタミナの裏付けのない馬は皐月賞を勝てない。

 スタミナの問題ということを裏付ける別なデータもある。それは距離適性との関連だ。皐月賞の勝ち馬に共通しているのは2000メートルで高い指数をしめし、好走していることだ。前走たとえ1800で高い指数を示した馬でも皐月賞で好走を約束するものではない。すでに同世代を圧倒していた94年のナリタブライアンを除けば、過去前走1800で高い指数をもって皐月賞に臨んだサクラスピードオー、メジロブライト、セイクビゼン、タイクラッシャーなどはことごとく馬群に沈んだ。1800と2000はレースのカテゴリーが違う。まして、格の高い皐月賞においては。通常、下級条件なら瞬発力だけで勝つこともできるのだが、その世代の一流馬たちが集まる 皐月賞では結果として、スピードもスタミナも高い質をもっている馬でなければならないことを示しているのだろう。

 今年の出走予定馬の中で2000メートル以上のレースで高い指数を示しているのは86アグネスタキオン、83ジャングルポケット、80ボーンキング、78ミスキャストなど。

 この4頭の中で、スピードもスタミナも高いレベルにあるのはアグネスタキオン。前走の弥生賞は馬場状態がプラス36という不良馬場を快走、ボーンキングを5馬身突き放して圧勝、スタミナの点でも高い能力があることを証明した。余裕の勝利ながらスピード指数も86と上出来だった。もちろん、2走前にスローペースとはいえ、プラス16というこの時期の2歳馬としては破格の上がり指数で勝ち、スピード、瞬発力も一級品のレベルにあることを示している。素質もあり、完成度も高い。この内容なら、位置取りやペースなどの展開に左右されることも少ないはずで、勝利に一番近い。

 ジャングルポケットもまた、スピードとスタミナでバランスが取れた馬だ。ただ、前走スピード指数は89と出走馬中、最高の指数を示したものの、先行指数、上がり指数、瞬発力、スタミナなど個々の指標を見ていくと、どれもアグネスタキオンより少し数値が低いのが気になる。取りこぼしがあるとすればジャングルポケットの方だろう。

 とはいえ、アグネスタキオン、ジャングルポケットの2頭が他の馬たちを大きくリードしていることも確か。2強が万全の体調で出てくるなら一角を崩すのは難しいのではないか。
 もし、2強の一角を崩す馬がいるとすれば、前走、弥生賞組。中でもレース経験が少なく、まだ大きな成長が望めるボーンキングとミスキャスト。他ではダンツフレーム。

◎アグネスタキオン
○ジャングルポケット
×ボーンキング
▲ミスキャスト
△ ダンツフレーム
△ ダンシングカラー
△ カオリジョバンニ
△ テイエムゴーカイ
△ ビッグ ゴールド

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2001年4月 4日 (水)

第46回 良馬場なら中心はテイエムオーシャン

先週は春の雪に驚かされたが、春先の天気のように、あてにしづらいのが牝馬のレース。 過去のデータを見ると桜花賞も堅く収まることの少ないレースだ。

桜花賞を難しくしている要因は「あてにしづらい牝馬」のレースという理由だけではない。 キャリアの浅い3歳ということもあるが、むしろ一番の要因はペースにあるのではないか。

過去10年、桜花賞の前半の平均タイムは34秒81で、上がりタイムの平均は36秒84。前半が相当速く、圧倒的なハイペースが桜花賞のペースだといえる。これは桜花賞だけの傾向ではない。阪神の1600メートル戦はスタートから3コーナーまできついカーブがなく、前半スピードに乗りやすいコースの形態に起因しているのだろう。とすると、今年の桜花賞もハイペースを前提に考えなければならない。ハイペースなら追い込みがきく。瞬発力の勝負だ。ただ過去の桜花賞は先行指数の平均でマイナスになることが多かったため、先行馬が総崩れのレースも多かったが、今年は比較的ペースの厳しいレースを耐えてきた馬が多いのが特徴。
同じハイペースでも、今年の場合は少し前でレースができることが必要になるかもしれない。

今年の出走予定馬の直前指数上位は83のダイワルージュ、83リワードアンセル、77テイエムオーシャンなど。直前の指数のレベルを73まで、少し下げてみるとサクセスストレイン、ネームヴァリュー、ハッピーパス、ムーンライトタンゴも候補になる。もちろん過去に高い指数を出したことのあるタシロスプリング、テンザンデザートも要注意だ。

しかし、指数が高いだけではハイペースの桜花賞を勝てない。問題は直線の瞬発力だ。

瞬発力の上位はムーンライトタンゴ、テイエムオーシャン、サクセスストレイン、ダイワルージュ、ハッピーパス、フィールドサンデー、タケイチイチホース、リワードアンセルなどだが、スローペースのものを除くと、瞬発力はテイエムオーシャン、サクセスストレイン、ハッピーパス、フィールドサンデーの4頭が上位。

それぞれのレース内容を考えると、今年の桜花賞の中心はテイエムオーシャンだろう。

テイエムオーシャンは5戦4勝。唯一の一敗は札幌3歳Sでのもの。まだ同世代の牝馬には負けたことがない。厳しいペースの経験はないが、瞬発力は切れがあり、今のところ距離は1600がベスト。休み明けの前走チューリップ賞も、2、3番手につけ直線で後続を4馬身突き放す文句ない勝ち方だった。2歳の8月にすでに77の指数を示していた馬、前走は77の指数にとどまったが、自然成長分を考えれば、まだ相当の余力を秘めているのではないか。

相手は瞬発力にいいものがあるサクセスストレインとハッピーパスを上位に取る。単穴ならスローぺースとはいえ、前走、初芝で抜群の切れを見せたムーンライトタンゴ。

しかし、上位に取り上げた馬たちはともに平均先行指数がなく、馬場が渋ったときは不安もでてきそう。稍重程度ならテイエムオーシャンでいいが、重馬場になったらダイワルージュとリワードアンセル、ネームヴァリューなどが浮上しそう。特にダイワルージュとリワードアンセルは前走の指数も高く、馬場状態に関わらず、ここからはいる手もありそう。

◎テイエムオーシャン
○サクセスストレイン
×ハッピーパス
▲ムーンライトタンゴ
△ダイワルージュ
△リワードアンセル
△フィールドサンデー
△タケイチイチホース
△ネームヴァリュー

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