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2004年5月26日 (水)

第164回Tちゃん、絶好調

 競馬が終わって、翌日の月曜日は馬場指数を計算する。これも20年近く、毎週の変わらぬ仕事。しかし、仕事だといいながら、馬場指数を計算するのは本当はすごく楽しい。たぶん私の一番好きな仕事の時間だ。馬場指数を計算しながら「ああ、この馬は強いな」とか、「ひどいスローペースだった」とか、土日に自分が買った馬たちのレース内容に思いをはせながら、結果に納得していく。馬場指数を計算しながら、もう一度レースを楽しむことができる。
 そういえば、オークスを逃げ切ったダイワエルシエーロの指数は65になった。当然の超スローペースで、勝つためには逃げるしかないというイメージを事前に描いていたという福永騎手の好騎乗だった。
 しかし、馬券を買う側は、そういう想像力を持てなかった。オークスは3年連続、またまた万馬券の決着になってしまった。
 とはいえ「スピード指数では、ZーDXーZの組み合わせですからね。4着もAYだからXYZのボックス馬券なら」と嘆いても後の祭り。

「今週はどうでしたか」
 ほぼ毎週月曜日夕方。きまってかかってくる電話はTちゃんからだ。年齢も私より上だから、「ちゃん」づけでは失礼だが、競馬歴は40年、私の競馬の師匠ともいうべき大先輩である。出版社を定年退職し、いまは原稿を書きながらの年金生活。T氏が現役の編集者だった頃からお世話になって、仕事だけでなく、競馬も教えてもらった。競馬場にもよく連れていってもらった。アイネスフウジンの勝ったダービーの日も一緒に「中野コール」の渦の中にいた。
「今週はダメでした。ダンスインザムードが強いと思いこんでいたから、そこから1着流しを買っただけで、押さえも取らなかった」
 私は力なく答えるしかない。
 Tちゃんは、
「土曜日の目黒記念の3連複をね、2000円もっていまして、またまた大口でした」
「それはすごい。目黒記念は確か、5万いくらでしたよね」
「オークスもダイワエルシエーロから馬単、3連複を買っていましてね。金額を抑えてしまったので、大口には少し足らなかったけど」
「けど、2日で200万越す勝利なら、それはすごいですよ。それにしても、よくダイワエルシエーロを軸に買えましたね」
「逃げるかもしれないと思ったんだ。天皇賞もそうだけど、長距離の逃げ馬は穴馬の条件みたいなものでしょう」
「はい、そうですね」私は素直にうなずくしかない。
 Tちゃんは最近、絶好調なのだ。天皇賞では逃げ切ったイングランディーレの単勝、馬単、3連複をことごとく当てて、300万くらい稼いだ。Tちゃんはもともと超穴党で、多点数を買うタイプだ。確かに当てるのはうまいが、これまでは少額しか賭けなかったので、当たっても貯められるほどは儲からない。それが競馬歴40年にして初の大口払い戻しの連続。私の知る限り、Tちゃん生涯最高とも思える絶好調はまだ続いている。
今週はダービー、Tちゃん、何から買うのか聞いてみたいが、まだ連絡がない。

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