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2004年7月15日 (木)

第172回12年の重さ

 スピード指数を「競馬最強の法則」に連載をしていたのは、12年前のちょうど今頃だった。12年前も、今年の夏のように、ずいぶんと暑かった夏だったような気がする。クーラーもない部屋で、ひたすらワープロのキーボードを叩いていたことを思い出す。
 それでか、背中の腰の上あたりが痛くて、寝返りも打てない日が続いた。腎臓か何かが悪いかもしれないと、覚悟を決めて病院に行ったら、「背中の筋肉が固まっているだけです」といわれて、筋肉のこりを和らげる薬をもらって、すごすごと帰ってきたことを思い出す。カミさんにも、当時幼稚園に通っていた娘にも大笑いされたが、その娘もこの春に大学生になった。
 この間、スピード指数が競馬の予想法として12年も使われ続けたことは私自身にとっても驚異に値することだった。それだけの時間、多くのファンに検証され、試されてきたわけで、その上で尚、信頼できる競馬の予想法だという証であり、金メダルをもらった気分でもある。(金メダルをもらったことなどないので、その気分といつてもよくわからないけど)
 正直、12年もの間、多くのファンに支持されるとは思ってもみなかったが、支持され続けたのは、スピード指数が確かで競馬の重要な真実を含んでいたからではないか。そのもっとも重要な要素は、スピード指数が個々のサラブレッドの運動エネルギーに依拠したデータたった、ということではないかと思っている。
 ここで運動エネルギー論を展開するつもりはないが、たとえば最も重要なデータである馬場指数ひとつ取っても、明らかに運動エネルギーの多寡を示すデータに他ならないことがわかる。斤量の補正も同様に働く。
 したがって、スピード指数は個々のサラブレッドの個々のレースでの運動エネルギーの消費量を示しているといえる。指数が大きければ運動エネルギーの消費が大きかったことを表し、指数が小さければ運動エネルギーそのものが小さいと判断できる。
 スピード指数が運動エネルギーを表すデータだとすると、年齢によって、成長によって大きくなっていくことや、近走の指数の価値が高いことなども、自然と理解できる。当然、調子の善し悪しも指数の上下にあらわれる。
 ペース指数や上がり指数はその消費のパターンの違いを表しているわけで、前半にエネルギーを消費したレースか、後半までエネルギーを温存できたか、ということを問うためのデータだとわかる。この消費のパターンの違いに、サラブレッドの個性が見いだせるし、それらの見極めが現実のレースでは必要になってくる。
 スピード指数があらわしていたものは、競馬の原則にそった最も基本的なデータだった。だからこそ、12年も支持されたのだろう。
 なにはともあれ、これからも宜しく、お願いします。

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