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2004年11月 4日 (木)

第188回取ってしまった

 日曜日は東京競馬場にいた。
 最終レースが、たった今、終わったところだ。
 通路を隔てて、私の隣りにいたグループが盛り上がっている。
「すごいね、1000円も持ってるよ」
 仲間のひとりが最終レースを当てたらしい。
 東京の最終レースは�Fイチロースワン、�Eリーピングキャット、�@アイアイサクラの順に入った。まだ確定はしていないが、あまり人気のない馬たちで高配当になるらしい。
「配当は、15万くらいだよ。え、とすると150万。帯封だよ。帯封。帰りは全員タクシーだ」
 酔っぱらっている勢いもあってか、大きな笑い声が響きわたり、そこだけが異様に明るい。
 へえ、そうなんだ。15万馬券なんだ。1000円も買っていたなんて、それはそれはすごいな。わたしはジャケットのポケットにしまい込んでいた自分の馬券をじっと見つめる。100円しか買ってない。でも、ちゃんと当たっている。8頭ボックスの3連単に�Fも�Eも�@もある。当たっていればいい。天皇賞は取れなかったけど、きょうはいい一日だったし、最終レースで15万なら十分だ。
 そんなことを思いめぐらしながら、彼らの喜び様を笑って見ていたら、かのグループのひとりが握手を求めてきた。
 わたしは「おめでとう。良かったですね」と声をかけ、「わたしも100円だけど当てたんですよ」と馬券を見せる。
「これは3連単じゃないですか。おーい、この人3連単当ててるよ」
 みんなのの視線がわたしに集まり、まわりから拍手も起きる。
「3連単だといくらになるんだ」
 おっとっとっと、えぇ。
 驚いたのはわたしだった。彼らが騒いでいた15万という配当は、どうも3連複の配当のようで、当てたのはその3連複らしい。
「3連単なら50万はこえるかもしれない」
 彼らのうちの誰かがつぶやく。
 わたしは、思いがけない幸運に、冷静を装いつつ、ただ微笑むしかなかった。まわりの何人かと握手をしてるうちに、いつのまにか、レースは確定して、払い戻しの放送が聞こえてくる。
 3連単は70万2730円の配当だった。
 最終レース、わたしは2着に追い込んだ9番人気リーピングキャットを軸にしてマルチ馬券を買った。3着のアイアイサクラは相手には選んでなかったから、普段ならそこで負けたはずだ。しかしそのとき、何となくだけど、先行力と差し脚のある馬のボックスを買う気になって、追加したのがアイアイサクラを含めた8頭ボックス馬券だった。前日の土曜日、福島の9レースでも72万馬券がでたが、わたしは手が広がるのが嫌で、7頭ボックスにした。ところが、競馬ではよくあることだが、最後に切った馬が2着に粘って、72万馬券を取り逃がす。そんなことが、頭の隅にあったのかもしれない。
 この日は好調で、東京の9レースの8万馬券を取り、福島のメインレースも4万馬券を500円的中していた。天皇賞は外したが、他のレースもそこそこに当てていたから、最終レースを迎えても資金的に余力があった。確かに100円ずつでも8頭ボックスなら3万3600円になる。資金的な余裕があってこそ、追加して買えた馬券だったのだと思う。 それにしても、幸運だった。
 嬉しくて、ひさびさカミさんと娘にご祝儀を出した。

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