« 第292回ディープ最後の勇姿 | トップページ | 第294回明けましておめでとうございます »

2006年12月27日 (水)

第293回さよならディープ

 ディープインパクトの最後のレースを見ようと、今年の有馬記念も知人に馬主席を用意してもらった。予定のN君は残念ながら奥さんの都合でこられず、代役のカミさんとS君が一緒だった。
 中山競馬場は朝から熱気にあふれ、その熱気に乗せられて、わたしの馬券も朝から7連勝と絶好調。しかし、その後は調子に乗りすぎたせいではないが、軸は合っているのに連下がないレースが続き、結局9レースまで、不運続きの7連敗。中京10レースを当てて、やっと息を吹き返した。

 わたしはディープインパクトの3連単1着流しの馬券を買い、去年と同じに、カミさんと並んで有馬記念を見た。
 美しいレースだった。淡々として流れに逆らわず、ペースにも惑わされず、行くべきところでスムースに前に出る。淀みや波の砕けるところもなく、空気の乱れさえもなく、直線一気に空を飛ぶ。ディープインパクトのこれまでのどのレースより力みがなく、流れるようなレースだった気がする。
「やっぱり強いな」というのが、レースが終わって最初に口をついた言葉だった。それ以外に思いつく言葉はなかった。
「そう。ほんとに強い」
「よかった」
「ほんとに、よかった」
 2着に負けた昨年とは場内の空気も違っていた。なぜか皆、ほっとして、少し幸せな顔に見える。わたしもレースが終わって、しばらく馬券のことを忘れていた。もちろん馬券も当たって、人並みに少し幸せだった。

 ディープインパクトが関東で出走したレースは、弥生賞から今年の有馬記念まで6戦すべて見たが、この有馬記念が一番こころに残るだろう。もっともディープらしいベストレースだったのではないかと思う。
 すべてのレースが終わって、地下に降りて天そばを食べ、ターフィーシップでディープインパクトのキーホルダーを買い、外に出ると真っ暗だった。暗闇をつき破るように輝くスポットライトのなかにディープインパクトがいた。
 さようならディープ。2006。

|

« 第292回ディープ最後の勇姿 | トップページ | 第294回明けましておめでとうございます »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/182685/13224461

この記事へのトラックバック一覧です: 第293回さよならディープ:

« 第292回ディープ最後の勇姿 | トップページ | 第294回明けましておめでとうございます »