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2008年6月10日 (火)

第376回ナビグラフで見る回顧10安田記念

Yasuda2008

 ウオッカがまさか、先行するとは思わなかった。2走前のドバイ・デューティーフリーでは武豊騎手を背に先行して4着に好走、新しい一面を見せてくれてはいたが、どうしても後方一気のイメージが強かっただけに、逃げるコンゴウリキシオーを追うウオッカの姿は、信じられない光景を見ているようだった。そして、ウオッカは内ラチを先行して坂下で抜け出すと、そこから一気に突き抜けての圧勝。まさに横綱相撲のレースぶりに、改めてウオッカの真価と、岩田騎手の手綱さばきの確かさに、驚かされた。上位の3頭はすべて先行した馬たちで、後方から追い込みに懸けた馬が追ってわずかに届かずの4、5着。結果的に騎手のペース判断が明暗を分けたレースになった。
 過去数年のナビグラフと比較すると、今年の安田記念は、スローペース調整値(0)がナビグラフの中心から右に12、大きくはみ出した位置にあり、前走スローペースのレースが多いのが特徴だった。当然、ペースが遅い分、上がり指数の平均値は+11と非常に高く、上がりにかけたい馬が多いことがわかる。
 今年のように前走がスローペースで、上がりの脚に偏る傾向のレースでは、+15を上限とする(上がり指数+15)を表すブルーラインは平均値の近くに下がってくる。もちろん、500万条件や1000万条件のレースでは、スローペースだといってもそんなに切れる脚を発揮できないから、+15のラインが平均値に近づく現象は起こらない。GⅠ戦だからこそ、スローペースでの上がりの脚が+15を超えるレベルになり得るわけで、まさに上級条件戦、GⅠ戦の特徴だといえる。
 そしてブルーラインが平均値に近づくほど、ブルーラインより上の馬が有力になる傾向が強くなる。データのない2着香港馬アルマダを除き、1着ウオッカ、3着エイシンドーバー、4着エアシェイディ、5着スズカフェニックスと、上位のすべての馬がブルーライン上にある馬たちだった。コンゴウリキシオーの逃げでペースは平均、決してスローペースではなかった。それでも上位馬は上がりのしっかりした馬たちが占めたわけで、前走がスローペースであれば、それなりに標準以上の上がりの脚というか、そこに能力のすべてを集中して力を発揮していなければならないという点で、きびしさもまた一塩のような気がする。
 今年のダービーも天皇賞もまた、ブルーラインが上がり指数の平均値の近くにまで下がって、厳しい上がりの脚の戦いが想定されたが、結局+15のラインより上の馬が圧勝したレースだった。
 上がり指数を示すブルーラインがどの位置にあるのか、重賞の予想ではより重要な価値を持つことになる。

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