第467回荒れる天皇賞の軸馬は
以前、古馬にとって最高の栄誉を懸けた戦いが春の天皇賞だった。しかし近年、競馬の主流は中距離に集約され、長距離のレース体系は整わないまま、縮小傾向にある。生産する牧場も当然、売りやすい中距離のスピードタイプの血統が中心になり、ステイヤーはますます生産されなくなっていく。結局、春の天皇賞は生産の土台を失い、もはやステイヤーの戦いではなく、長距離適性のない馬たちの長距離レースという、訳のわからない状況にはまりつつあるのではないか。それが、最近の長距離戦線でのスローペースで上がりだけのレースを生む背景になっているし、春の天皇賞の波乱の要因にもなっているのではないか。
(天皇賞) 1着 2着 3着
99年 - CXa C d
00年 AXa d BZ
01年 DYb D c AYc
02年 - DYb CXa
03年 D Yd -
04年 Xb - CXa
05年 - - -
06年 AZ BXa -
07年 - - Yb
08年 - BXb A
スピード指数で上位馬の傾向をみると、XYZ馬が10年で8回連対し、平均指数上位abcdも同じく8回、前走指数上位馬は7年で連対中だ。阪神大賞典や大阪杯、日経賞など前哨戦のスローペースを反映してか、ランク外の馬も目につくが、実際は4歳馬が多く、古馬の場合は何らかのランクがないと上位は厳しいかもしれない。
今年はドリームジャーニー、アルナスライン、マイネルキッツ、モンテクリスエスが前走指数の上位。他に過去の指数が高いホクトスルタン、スクリーンヒーロー、トウカイトリックが指数上の注目馬だ。人気になりそうなアサクサキングスはわずかに足りずにランク外になったが、差のない有力馬といえそう。
春の天皇賞は3200メートルの長距離戦だけに、当然というか、最近は特にというべきか、スローペースが基本で、指数の高さよりも上がりの脚が問われることが多い。それでも、上がりが切れる馬なら無条件で勝てるかというと、それほど甘くはないのが天皇賞だ。最近の勝ち馬はすべて、ペース指数で-15以内をクリアし、かつ上がり指数が水準以上の高さのある馬たちだ。ディープインパクトも、メイショウサムソンも、昨年のアドマイヤジュピタも、そのレベルをクリアし、勝ち馬の条件を満たしていた。
今年も先にあげたペースと上がり指数の関係で、勝ち馬の条件が変わらないとしたら、ドリームジャーニー、アサクサキングス、サンライズマックス、スクリーンヒーローなどが有力馬の候補になりそう。
なかでも連軸向きはドリームジャーニーとアサクサキングスだろう。
ドリームジャーニーは前走、大阪杯の勝ち馬。スローペースの2000メートル戦を抜群の切れで、ディープスカイとの叩き合いを制した。有馬記念4着、菊花賞5着もあり、巷間いわれるほど距離適性がないとも思えない。充実度ではナンバーワンだろう。
アサクサキングスも京都記念、阪神大賞典を連勝して本格化。先行力もあり、昨年も3着と健闘しており、距離も合いそうだ。指数上、差がないとはいえ、上位にランクされなかったことは気になるが、常識的にはこの馬が中心なのかもしれない。ただ、最近は1番人気馬が勝てずに、「荒れる」天皇賞だ。あえて人気のアサクサキングスを軸にとることもないかもしれない。
ダービー出走権をかけた3歳重賞の青葉賞は、例年、前走指数上位馬が有力。今年はピサノカルティエ、マイネルクラリティ、サトノエンペラー、タイフーンルビーが前走指数の上位馬。セイクリッドバレー、マッハヴェロシティ、トップカミング、キタサンアミーゴは過去に高い指数がある。ランク外でも断然の上がりの脚があるアプレザンレーヴ、バアゼルリバーも勝つ力はある馬たちだ。
(青葉賞) 1着 2着 3着
99年 D AZa BXb
00年 DY Xd B
01年 B b - -
02年 - - AXa
03年 - D b d
04年 B B DXa
05年 Ya - -
06年 AXa B b CZc
07年 C - Z
08年 A a - Xb
(スローペース調整-15/-5)
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