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2017年7月20日 (木)

第1303回波乱のハンデ戦

 中京記念は波乱続きのハンデ戦。中京競馬場が新しくなった2012年以降で見ても、1番人気馬は未だ勝てないまま、2着どころか、3着さえもない。10番人気以下の人気薄馬の活躍もあり、高配当が多い。

(中京記念) 1着    2着    3着
12年     Yb   -      Xa
13年      d   -     -
14年    -     B      Zd
15年      d     d   C
16年    -     -     A a

 今年の指数上位は、トウショウピスト、ブラックムーン、ウインガニオン、グランシルク、サンライズメジャー、ワンアンドオンリー、マイネルアウラートなど。トップハンデは58キロを背負うワンアンドオンリーだ。

 中京の芝コースは、先週からBコースに替わったが、かなりの高速馬場状態だった。今週も馬場状態に変わりはないようなら、絶対的なスピード能力は必須条件だろう。

 スピードが問われる中京向きの鋭い差し脚では、ブラックムーン、グランシルク、ピンポン、アスカビレンなどが上位だ。とりわけマイルの距離適性が高いブラックムーンが中心になるのだろう。マイル戦は(5225)と安定しており、前走もマイルのオープン特別戦を後方一気の差し脚で勝った。32秒台の上がりタイムが示す通り、鋭い差し脚は魅力十分だ。ここも再びM・デムーロ騎手が手綱を取るだけに、当然とはいえ人気にはなるはず。しかしながら、人気馬苦戦のレースだけに、素直になれず、手を出しにくい。

 もう1頭、注目したいのはウインガニオン。近走は新潟、東京でオープン特別を逃げて連勝してきた。極端なスローペースに落として逃げたわけではなく、平均より少し遅い程度のペース。直線で10秒台のラップをはさみ、直線でもスピードが落ちないのが持ち味だ。中京記念を逃げ切った馬はいないが、中京の芝戦は2戦2勝、6月から8月の夏場は7戦6勝、左回りで6勝をあげており、夏の中京はこのウインガニオンのためにあるようにさえ思える。あえて、ウインガニオンからの手もあるのではないか。

 2歳の重賞戦が始まる季節になった。そのトップは函館2歳S。
 過去10年、前走指数上位のABC馬のいずれかが毎年連対している。
 今年は、カシアス、パッセ、ダンツクレイオー、アリア、リンガラポップスなどが指数の上位馬だが、指数上位馬たちの指数に大きな差はなく、上位は混戦模様だろう。

 6月24日の新馬戦で、ダンツクレイオーが逃げ粘るところを3番手から差し切ったのがアリアだった。ダンツクレイオーはそのあと未勝利戦を好指数で勝ち上がっており、成長余力を考えればアリアが連軸の中心になるのだろうか。

 2番手から直線抜け出すレースぶりで、新馬戦を勝ち上がったパッセも指数上位で余力十分。ただ、デビューは福島だけに、函館の芝コースが合うかどうか。

 未勝利勝ちながら、カシアスは前走のレース内容が秀逸だった。道中3、4番手に控えて、直線の残り200から追い出すと、あっという間に差をひろげて快勝。鋭い差し脚に見どころがありそうで、中心に取りたいと思う1頭だ。そのカシアスを新馬戦で破っているのがナンヨープランタンも、上位を狙える1頭だろう。

(函館2歳S)1着    2着    3着
07年    A a   -     D d
08年    -     AYa   -
09年(札幌)B     AZc   -
10年    -     AX    C
11年    B b   C c    Y
12年    A a   D     -
13年    A a    X    -
14年    C c   DXd   -
15年    B a   -     -
16年    -     B       c
(スローペース調整値-20/-10)

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2017年7月18日 (火)

第1302回馬場の適性

201707160211

 日曜日の函館は早朝から雨。午後から雨脚が強くなり、馬場は一気に悪化して、函館記念は重馬場で行われることになった。

 注文をつけてハナに立ったのはヤマカツライデン。2番手にタマモベストプレイ。3番手はパリカラノテガミとマイネルミラノ。ステイインシアトルは控えてその後ろから。逃げるヤマカツライデンに競り駆けていく馬もなく、平均ペースの流れになった。

 3コーナー過ぎから各馬が動き出したが、マイペースで逃げるヤマカツライデンは4コーナーでもまだ先頭に立っている。直線に向くと、大外から勢いよく脚を伸ばしてきたのがルミナスウォリアー。馬場の半ばで先行する各馬をとらえると、そのままゴールを駆け抜け、1馬身半差で初重賞勝利をあげた。

 横一線となった後続馬の中から、タマモベストプレイがアタマだけ抜けだして2着に上がり、3着は逃げたヤマカツライデンが最内でギリギリ粘り込んだ。

 5-14-7番人気の決着で、指数上は(CZ-AXa-A)。3連単は91万5320円と函館記念での最高配当になった。

 ルミナスウォリアーは4コーナーでは3番手にまでに上がってきていたが、中団から外を回って脚を伸ばしたのはルミナスウォリアーだけで、よほど状態が良かったのだろう。ルミナスウォリアーを除けば、先行した馬たちが上位を占めて、結果的に雨で緩んだ馬場の適性やスタミナが問われたレースだった。

 2着のタマモベストプレイは前走の天皇賞こそ13着に大敗したが、近走は3000メートルを超す長距離で上々のレースをしてきた馬だ。3着のヤマカツライデンも2000より長いところが得意な逃げ馬で、スタミナは十分だったはず。先行していたステイインシアトルは3コーナー過ぎに脚色を失って後退していったが、武豊騎手のコメント通り「馬場が合わなかった」のだろう。

 いずれにしても、後方から差し脚に懸けた馬たちは全滅。もともと直線が短く、東京の半分程度しかない函館コースでは後方一気の追い込みは難しいし、加えて、ぬかるんだ馬場では、追い込み馬には苦しいレースだった。

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2017年7月13日 (木)

第1301回難解なハンデ戦

 今週の重賞は函館記念の1レースだけ。
 函館記念はハンデ戦らしく、指数上位馬も苦戦の傾向が見える。一応、前走指数の高いABC馬が、10年の内7年で中心になっているが、ランク外の馬の活躍も目につく。
 1番人気は2着2回があるだけで、勝てていない。トップハンデ馬は1勝、2着1回。どちらも不振続きだ。

(函館記念) 1着    2着    3着
07年    -     -     BXd
08年    -     C      Zb
09年(札幌)C d   -     -
10年    AYb   C     -
11年    A      Y    DXb
12年    -     B     -
13年    -     -      Z
14年      d   C     A
15年    -      Zb   -
16年    -     A     D

 今年はタマモベストプレイ、ヤマカツライデン、ルミナスウォリアー、ナリタハリケーン、マイネルミラノ、サクラアンプルール、スーパームーンなどが指数の上位馬たちだ。

 トップハンデは58キロのマイネルミラノ。函館の芝は(2001)と、コースの適性は高い。昨年の函館記念を逃げ切って勝ち、今年の春には2、3番手に控えて福島民報杯を勝っている。ただ、相手が低調だとはいえ、58キロのハンデはかなり厳しいのではないか。

 今年になって重賞を勝っているのは、中山金杯を勝ったツクバアズマオーに、前走、鳴尾記念を制したステイインシアトルの2頭だけ。ともに57キロのハンデを背負うが、休み明けのツクバアズマオーは、指数上さほど抜けた存在には見えない。ここは指数の高さと距離適性、順調さからステイインシアトルを推したいと思うが、ヤマカツライデン、マイネルミラノ、タマモベストプレイなど、強力な逃げ、先行馬がそろっており、ステイインシアトルが、すんなりと先手が取れるかどうか。勝ち星の5勝は全て逃げ切りでの勝利で、控えての勝利はないだけに、ここは各馬の出方が気になるところ。ただ、4コーナー2番手なら2着2回とレースになっており、無理することはないのかもしれない。

 どうしても逃げたいのはヤマカツライデンだ。近走は逃げ一手の戦法でG1、G2戦を戦ってきたが、結果は厳しかった。ここは距離が少し短くなるが、これまで強い相手に戦ってきた経験とスタミナが生かせるのであれば、逃げ切りもあるかもしれない。

 もう1頭、気になるのは3歳馬サトノアレス。2歳時に朝日杯を勝って、最優秀2歳牡馬に選出された好素質馬だ。前走の巴賞は8頭立て、相手も低調だったとはいえ、余力十分で快勝。ここは54キロとハンデにも恵まれている。前々でやりあってペースが上がることも考えられ、鋭い差し脚が生きる展開なら勝機は広がるだろう。

 いずれにしても難解なハンデ戦で、軸馬を決めたとしても、連下の相手をどう取るのかも、また悩ましい。

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2017年7月11日 (火)

第1300回ハイペース

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201707090711

 七夕賞。ハイペースで逃げたマルターズアポジーは、3コーナー手前からマイネルフロストにからまれる苦しい流れ。4コーナー手前で交わされると、ずるずる後退していくしかなかった。

 向こう正面で中団にいたゼーヴィントは、3コーナーから前々に進出して、4コーナーでは早くも2番手に浮上。直線は、前を行くマイネルフロストを追って、追って、差を詰め、ゴールでは4分の3馬身差をつけて勝った。57キロと軽くはないハンデを背負いながらも、1番人気の期待に応える快勝だった。2着は5番人気のマイネルフロスト。中団から脚を伸ばした7番人気のソールインパクトが3着に上がった。3連単は2万1540円。

 ゼーヴィントは戸崎騎手の自信に満ちた騎乗ぶりが光った。中団から動き出すタイミング、4コーナーでの位置取り、直線に残すべき脚色、いずれも、きちっと計算されたような勝利だった。

 逆に、逃げたマルターズアポジーは、スタートからのハイペースがたたった。スタートして2ハロン目が10秒5、3ハロンルも11秒4というハイラップのうえ、3コーナー手前からからからまれたのでは、息はもつはずもなかった。

 惜しかったのはハイペースを早めに仕掛けて2着に粘ったマイネルフロストだろう。57キロのハンデを背負っての粘りはなかなかで、近走の好調ぶりがうかがえるレースだった。3歳の毎日杯以降、重賞の勝利からは遠ざかっているが、近いうちに重賞を勝つチャンスも巡ってくるのではないか。

 プロキオンSもハイペースの流れになった。上位を占めたのは、いずれも後方待機の馬たち。勝ったのは後方の内に入れて、直線、馬群を割って伸びた5番人気のキングズガードだった。直線は前が詰まる不利もあったが、前が開くと一気に駆け抜けた。

 2着も後方から伸びた1番人気のカフジテイク。いつものような大外一気ではなく、内から前を行く馬たちをさばいて伸びてきた。勝ったキングズガードとは2馬身の差がついたが、直線、少し手間取った分だろう。3着は8歳馬ながら中団からいい脚を使った6番人気ブライトラインだった。3連単は1万6380円。

 先週から九州の水害の映像を目にするたびに、自然の猛威になす術もない人間の非力さを思う。大量の流木がより、被害を大きくしたようだが、子供のころに遭遇した伊勢湾台風の被害を大きくしたのもまた、港の貯木場から流れ出した大量の丸太だったことを思い出す。一日も早い復興ができますように。

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2017年7月 6日 (木)

第1299回逃げ馬と追い込み馬

 福島のメインは七夕賞。1番人気馬は過去10年で2勝、2着1回、3着2回。過去10年の内8回は10番人気以下の馬が3着までに浮上して、3連単は高配当が多いハンデ戦だ。指数上は平均指数や過去の指数が高い馬たちの連対率が比較的高い傾向にある。

(七夕賞)  1着    2着    3着
07年     Za    Xa   D
08年     Z    -     B b
09年    BYa   -      Z
10年    -     -     CZb・Cd同着
11年(中山)-     AYa   -
12年    B c    Yb   -
13年    C c    Xc   -
14年    -     -     CYa
15年     Xa   -     A
16年    -      Xa   -

 今年は、タツゴウゲキ、ゼーヴィント、ヴォージュ、バーディーイーグル、マルターズアポジー、マイネルフロスト、フェルメッツァ、スズカデヴィアスなどが指数の上位馬たちだ。

 小回りで直線の短い福島だけに、4コーナーで先行集団に取り付いていなければ、勝利は遠い。後方一気の追い込みで勝ったのは10年間で1頭だけだ。

 逃げるのはマルターズアポジー。ハイペースで逃げるのが特長だが、そのペースについていける馬はいないだろう。前走2000メートルのG1大阪杯でも単騎大逃げ。直線でも良く持ちこたえていたが最後は失速して12着。さすがにG1の壁は厚いが、G3なら話は違う。昨年秋に福島記念を、今年の2月には小倉大賞典を勝って、重賞は2勝。ここでは実績上位だ。小回りの福島は4戦3勝と大得意にしており、トップハンデは楽ではないが、自分のペースで逃げれば勝機は大きい。

 他では4歳馬のゼーヴィント、ヴォージュが気になる存在。とりわけ、2番手先行から直線差し切り勝ちの王道競馬で連勝中のヴォージュは、ハンデも53キロに恵まれた。2000メートル戦は(5110)と距離適性も高く、重賞初挑戦とはいえ、一発かあっても不思議ではない。

 ダート1400メートルの重賞プロキオンSは、2012年から中京競馬場での開催になった。同距離で行われてきた以前のデータも含めて、前走指数の上位馬の連対率が圧倒的に高い。
 今年の指数上位はカフジテイク、キングズガード、ベストマッチョ、ナンチンノン、ブライトラインなど。

 重賞実績ではカフジテイクが最上位だ。近走はダート重賞で1勝、3着2回。前走ドバイのG2戦5着も含めて、5戦連続で重賞5着以内に好走している。G1フェブラリーSは3着だったが、そこでも1番人気に推されたダート界の雄だ。また、国内のレースでは3戦連続100を超すスピード指数を記録しており、指数の高さと安定感でも他を一歩リードする存在だろう。

 脚質は頑固なまでの後方一気。それだけにスローペースで前残りになるようなペースでは少し苦しい。これまで勝ち星の7勝は全て1400メートルまでの距離であげたもので、比較的道中のペースの落ち着く1600メートル以上の距離では、追って届かずの惜しいレースが目につき、まだ勝ち星がない。直線の長い中京の1400なら、追い込みもきく得意な舞台のはず。負担重量も57キロなら追い込む脚にマイナスにはならないだろう。

(プロキオンS)
       1着    2着    3着
07年(阪神)A c   CXa    Zb
08年(阪神)B     AYb    Xa
09年(阪神)A     A     DYb
10年(阪神)A     CXa   A c
11年(京都)  b   BXa   -
12年    -     D b   B
13年    -     B     C c
14年    A c   A     -
15年     Zc   B     -
16年    D     BZ    -
(海外、地方競馬を減戦して計算)

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2017年7月 4日 (火)

第1298回素質馬たちの夏

201707020311
201707020711

 先週から、夏の福島競馬が始まった。メインはラジオNIKKEI賞だった。
 注文通りにウインガナドルが逃げ、2番手にニシノアップルパイ、少し離れた3番手にセダブリランテスがつけた。隊列は落ち着いたまま、道中の流れは平均ペースだ。大きく動き出したのは4コーナー手前から。

 セダブリランテスが仕掛けると同時に、2番手にいたニシノアップルパイはずるずる下がっていった。直線でも勢いよく逃げるウインガナドルにセダブリランテスが馬体を合わせていくが、最後方から一気の脚で上がってきたロードリベラルが前の2頭に迫ってきた。

 しかし、勢いはウインガナドル、セダブリランテスにあり、ゴール前、勝負は2頭の叩き合いに絞られた。激しい叩き合いの末、セダブリランテスがクビ差交わしたところがゴールだった。3着はロードリベラル。2、8、9番人気の決着で3連単は15万を超す高配当になった。

 セダブリランテスは先行差しの王道競馬で3戦3勝となった。まだ、成長も見込める素質馬といえそうだが、このラジオNIKKEI賞のスピード指数は500万条件レベルにとどまり、少し低調なだけに、真価を問うには、もう何戦かが必要になるだろう。

 中京競馬場は、CBC賞。
 注目していたシャイニングレイは、スタートで出負け、後方からのレースになった。もともと先行脚質で、後方からのレースは経験がない。少し嫌な感じがしたが、それは杞憂だった。

 降り出した雨の中、果敢に逃げるアクティブミノルに、2番手はセカンドテーブル。直線に入っても前を行く2頭の脚に衰えはない。直線半ばでもまだ、後続馬を引き離す勢いを見せている。 ゴールまで残り100メートル。セカンドテーブルが逃げ粘るアクティブミノルをとらえ先頭にたち、そのまま押し切るかにも見えたが、後方から大外一気、矢のように飛んできたのがシャイニングレイだった。ゴールではわずかにハナ差でシャイニングレイが勝利を手にした。

 前走は1400メートルの安土城Sを勝ち、ここは1200メートルの重賞CBC賞も制覇。それまでは2000メートル戦を使い続けてきたが、短距離路線に戦いの場を移してからは2戦2勝。「けがの功名」といえるかも知れないが、後方からのレースで33秒2というメンバー最速の鋭い上がりの脚を示して、今後のレースの幅も広がる勝利ともいえそうだ。素質馬が適性のある距離を見つけたといえそうで、この先々も注目に値する1頭だろう。

 シャイニングレイは2番人気、2着は13番人気のセカンドテーブル、3着は8番人気のアクティブミノル。馬連は1万8380円の万馬券、3連単は41万を超す配当人になった。

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