« 2019年8月 | トップページ | 2019年10月 »

2019年9月26日 (木)

第1526回 不動の中心馬

 今週のメインは、秋のG1第一弾中山のスプリンターズS。
 中山で開催された過去9年、前走指数の上位馬が連軸の中心になっており、近走の好調さが問われるレースだ。1番人気は過去10年で4勝、2着1回。1番人気が連対できなかった5年間も、2、3番人気馬が連対しており、人気面からみると、1、2、3番人気から中心馬を取るのが賢い選択だろう。ただ、2桁人気の馬も2勝、2着2回、3着2回と、無視できない。

(スプリンターズS)
       1着    2着    3着
09年     X    BXb   C
10年    外     CYa   -
11年    A     A     -
12年    DZd   C d   -
13年    BXa   CZ    -
14年(新潟)  d   -     -
15年    AZ      a   -
16年    B     BZb    -
17年    A a   -     -
18年    DXa   -       d
(公営、海外での成績は除いて集計)

 今年はタワーオブロンドン、レッツゴードンキ、ダノンスマッシュ、ファンタジスト、モズスーパーフレア、ミスターメロディ、アレスバローズなどが指数の上位馬たち。

 注目はタワーオブロンドン。4走前に東京の芝1400京王杯スプリングCを切れる差し脚を使って快勝。その後、芝1200の函館スプリントS3着、札幌のキーンランドCで2着。前走は野芝の阪神セントウルSを快勝した。

 セントウルSはマテラスカイが平均ペースで逃げ、タワーオブロンドンは出遅れ気味のスタートも、徐々に位置を上げ4コーナーでは7番手。直線、外に出すと一気の差し脚で圧勝した。上りタイムは33秒2。勝ちタイムもレースレコード。2着のファンタジストに3馬身の差をつけたが、短距離戦での3馬身差はまさに大差だ。洋芝の函館、札幌は勝てなかったが、タワーオブロンドンの持ち味は鋭い瞬発力にあり、スピードが生きる高速馬場でこそだ。

 過去1年間の芝1200メートル戦の指数は、前走タワーオブロンドンが記録した97のスピード指数が最上位で、それに次ぐのがナックビーナスの93、モズスーパーフレアの91など。近年、芝短距離で安定したスピード指数の高さを示す馬がみあたらず、低調ともいえる短距離戦線だったが、タワーオブロンドンのスピード指数は芝1200としては近年出色の高レベルにあり、今後、短距離界のスターとして上りつめるのではないか。

 関東馬ながら中山コースは初見参になるが、スピードが生かせる野芝の中山は得意なはず。スプリンターズSでは不動の中心馬になるだろう。

 相手は、高松宮記念の勝ち馬ミスターメロディ、前走キーンランドCを勝ったダノンスマッシュなどを上位に取りたい。

 シリウスSはダート2000メートルのハンデ戦。この距離になってからトップハンデ馬はまだ勝っていない。1番人気は3勝、2着1回、3着1回と信頼感はやや微妙。指数上は平均指数の上位馬や前走指数上位馬の連対率が高いものの、ハンデ戦らしく、勝ち馬はランク外の馬も目につく。

 今年は、マッスルビーチ、ジョーダンキング、モズアトラクション、ロードゴラッソ、アングライフェン、キングズガード、タイムフライヤーなどが指数の上位馬たち。

 苦戦の続くトップハンデ馬は、57.5キロを背負うモズアトラクションとキングズガードの2頭。

 前走指数最上位はジョーダンキングだ。前走はダート1800の名鉄杯。前半は控えて後方になったが、向こう正面半ばから動いて、3コーナー過ぎには逃げ馬に並びかける積極策。ゴールまで2頭の叩きあいが続いたが、惜しくも2着だった。3着馬には3馬身半の差をつけており、地力高さを感じるレースだった。ダートの2000メートルは(3100)と、距離適性も高い。また、阪神ダートは(3400)と得意コース。条件がそろって、ここでは中心になる馬だろう。

 他では、先行力があり、差し脚もしっかりとしている4歳馬のロードゴラッソ。ダート路線に切り替えてからは(3102)と成績も安定している。まだオープンの勝利はないが、指数の高さはまずまず。3月のマーチS(G3)は6着。前走、公営盛岡のマーキュリーC(Jpn3)はハイペースを果敢に先行、直線失速して4着だったが、重賞でもペースが落ち着けば粘り込めるのではないか。

 差し脚上位はマッスルビーチ。50キロの軽ハンデを生かして、ペースによっては後方一気の差し脚が決まるかもしれない。

(シリウスS)1着    2着    3着
09年    B      Zb   -
10年     Z    B d   -
11年    -     DXa    Yb
12年    -     CXa   C
13年    B     BYb    Za
14年    A b   BXa   -
15年    -     A d   BXa
16年    DX    D c     d
17年    B d   B      Yb
18年    -     -     -
(公営、海外での成績は除いて集計)

| | コメント (0)

2019年9月24日 (火)

第1525回 サートゥルナーリアの圧勝劇

201909220911
201909220611

 神戸新聞杯は1番人気のサートゥルナーリアが圧勝した。
 スタートを決めて逃げたのはシフルマンだった。サートゥルナーリアは抑え気味に2番手に収まった。3番手にレッドジェニアル、4番手がヴェロックス。想定していた雨もわずかで、馬場状態は良かったものの、1000メートル通過が1分03秒4というスローペースになった。

 4コーナー、馬なりでサートゥルナーリアが先頭に立ち、ルメール騎手のゴーサインが出ると、追いすがる後続馬たちを一気に引き離して、32秒3の最速タイの上りでゴールを決めた。

 2着は2番人気のヴェロックス、3着は後ろから追い込んだ3馬人気のワールドプレミアだった。ヴェロックスは馬体を合わせにいくこともできず、3馬身差の完敗。なす術もなく敗れた。

 ヴェロックスは皐月賞、ダービーと、サートゥルナーリアとしのぎを削ってきた世代トップクラスの馬だ。もちろん決して弱い馬ではない。ペースが遅く、先行馬に向く展開だったとはいえ、ライバルと目されたヴェロックスを相手にもせず、直線で楽々3馬身の差をつけてしまうのだから、恐れ入った。

 ただスローペースの差し脚比べで、上り指数は上々だったが、全体の指数は低調。サートゥルナーリアは菊花賞は参戦せず、この後は古馬1戦級を相手の天皇賞秋、ジャパンカップを目指すようだが、はたしてどこまで通用するだろうか。

 オールカマーは、丸山騎手騎乗の4番人気馬スティッフェリオが、まんまと逃げ切り勝ちを収めた。1000メートル通過が1分1秒8だから、このクラスとしてはスローペースの流れだが、超スローペースというわけでもない。逃げて上り34秒0の脚をつかえる絶妙なペースだったわけで、丸山騎手の作戦勝ちといえそうだ。

 2着は3番人気のミッキースワロー、3着はゴール前でレイデオロを交わした6番人気のグレイル。人気を集めたレイデオロは5番手から追ったが、33秒9の上りでは勝ち馬に迫ることもできず、見せ場すら作れなかった。

 2番人気のウインブライトは2馬手からのレースだったが、直線失速。9着に大敗した。レイデオロ、ウインブライトの敗因は何だったのだろう。

| | コメント (0)

2019年9月19日 (木)

第1524回 ダービー組の2強

 菊花賞トライアル神戸新聞杯が今週のメイン。
 1番人気馬は6勝、2着2回、連対率80%と圧倒的な連対率を示している。とりわけ前走ダービー出走組が強く、ダービー5着以内の馬が過去10年で8勝をあげている。また、前走、ダービー最先着馬の連対率は100パーセントだ。
 指数上も、過去10年、指数上位馬が上位を占め、ここでも圧倒的に強い傾向が続いている。

(神戸新聞杯)
       1着    2着    3着
09年    A d   C      Zc
10年     Xa    Xb   A
11年    BX    C     D c
12年    AXa   -     C c
13年    BXa   -     -
14年    BXa   D     -
15年    -     AXa    Yb
16年    AXa   -     C
17年     Y    A d   -
18年    A a   C      Zd
(スローペース調整値-10/0)

 今年の指数上位馬はヴェロックス、サートゥルナーリア、レッドジェニアル、ヴィント、ワールドプレミアなどだ。

 最有力馬候補といえるダービー出走組は、3着ヴェロックス、4着サートゥルナーリア、8着レッドジェニアルなどが上位。サートゥルナーリア、ヴェロックスは皐月賞の1、2着馬で、ダービーでは1、2番人気に推された。

 今年のダービーは12番人気のロジャーバローズが栄冠を手にした。リオンリオンが大逃げを打ち、ダノンキングリー、ヴェロックスは中団で脚をため、サートゥルナーリアは出遅れて後方から。直線半ば、リオンリオンに代わってロジャーバローズが2番手から先頭に立ち、4角で3番手に進出したダノンキングリーが後を追う。

 1番人気のサートゥルナーリは大外から、2番人気のヴェロックスはサートゥルナーリアを追うように差を詰めていくが、前を行くロジャーバローズ、ダノンキングリーが差を広げて叩きあい、最後はクビ差でロジャーバローズが勝った。ゴール前、サートゥルナーリアはヴェロックスに交わされて4着、ヴェロックスは3着に上がったが、前の2頭とは2馬身半以上の差があった。

 サートゥルナーリア、ヴェロックスは、皐月賞とは着順が入れ替わったが、力は出し切ったはず。指数のレベルからみても、間違いなく世代トップクラスの2頭だ。

 ダービー馬ロジャーバローズは屈腱炎を発症して引退を表明、2着のダノンキングリーの次走は毎日王冠が有力とのこと。
 ダービーのトップ2が不在の神戸新聞杯は、ヴェロックス、サートゥルナーリア2強の指数が抜けて高いだけに、断然の中心になるだろう。

 サートゥルナーリアは出負けしたことがダービーの敗因にあげられており、ルメール騎手に乗り替わるここでは、スタートでの失敗はないだろう。デビューから5戦連続1番人気に応える復活のレースを期待したい。

 ヴェロックスはスタミナに優れ、先行して差し脚を使えるタイプだ。週末は雨の天気予報もあり、ここはヴェロックスをすこしだけ上位に取ろうと思っている。

 オールカマーは、過去10年、1番人気が3勝、2着4回、3着1回と好成績をあげている。加えて2番人気馬も2勝、3番人気も2勝をあげ、総じて人気上位馬が強いレースだ。前走、宝塚記念や天皇賞などのG1戦を戦ってきた馬たちが7勝をあげており、底力が問われるレースだろう。

 今年は、ミッキースワロー、ウインブライト、スティッフェリオ、レイデオロ、ゴーフォザサミットなどが指数の上位馬だ。

 前走、G1戦で好成績を上げているのは、香港のQE2世Cを勝って、目下3連勝中のウインブライトに、宝塚記念5着のレイデオロ、同7着のスティッフェリオなど。

 ウインブライトは今年3戦して3勝、負けなしと絶好調。ただ、比較的力のいる馬場を得意としており、素軽いスピードが求められる野芝の中山コースが合うかどうか。

 いまの中山コースが合うのはレイデオロのほうだろう。昨年のオールカマーも勝っており、続いて天皇賞秋を制して、有馬記念も2着に好走した。今年はドバイシーマクラシック6着、前走の宝塚記念は5着と、不満の残る結果だが、9月から12月までのシーズンは(6200)と断然の強さを示しており、変わり身に期待したい。ちなみに1月から6月は(1014)。

(オールカマー)
       1着    2着    3着
09年     Z    BXa   CYc
10年    AYb   BXa   C
11年    AXa    Yb   D
12年    -     -     C
13年    -     -     D b
14年(新潟)-     -      Xb
15年      c     c   CZ
16年    B a    Yb   -
17年    -     BXb   CYd
18年    CZb   B b   A d
(海外、公営のレースを減戦して集計)

| | コメント (0)

2019年9月18日 (水)

第1523回 本番に向けて

201909160611
201909150911
 菊花賞のトライアル戦、セントライト記念は、1番人気のリオンリオンが直線、3番手から鮮やかに抜け出し、2着馬サトノルークス(8番人気)に2馬身差をつけて快勝した。3着は3番人気のザダル。この3頭が菊花賞の出走権を手にした。

 好スタートを決めたリオンリオンが、いつものように先頭に立つのかと思ったが、外から逃げる気配を見せたアトミックフォースを先に行かせて、リオンリオンは最内の3番手で流れに乗った。直線、ゴールまで残り200メートル地点で、逃げ馬をとらえ先頭に立つと、そのまま押し切った。手綱を取った横山典騎手の好判断、好騎乗が光ったレースだった。

 中山は深夜からの強い雨で、馬場状態は重馬場の状態だった。横山典騎手は「雨が降って馬場もちょうどよかった」とコメントしていたが、重馬場発表とはいえ、それほど悪くはかなったようで、洋芝をオーバーシードされた良馬場に近い状態だったのではないか。まだコースの内側も傷んでおらず、内コースの先行馬に向いた馬場だったといえそうで、上位陣はおおむね先行馬たちが占めた。

 後方からの追い込み馬たちは、苦戦を強いられ、2番人気のニシノデイジーは、最後方から大外に回して、メンバー最速の上りの脚を使って5着だったが、位置取りが少し後ろすぎたのかもしれない。

 秋華賞を目指す阪神のローズSは、1番人気馬ダノンファンタジーがコースレコードで差し切り勝ちを決めた。2着は6番人気のビーチサンバ、3着は2番人気のウィクトーリア。秋華賞の優先出走権はこの3頭がつかんだ。

 ダノンファンタジーは、好スタートも決めたが、控えて中団の後ろまで下げた。4コーナーでビーチサンバが先頭にたち、その外にウィクトーリアが続き、内からはシゲルピンクダイヤも差なく迫る。

 スローペースで先行馬たちの差し脚比べのレースで、激しい叩きあいになったが、大外から1頭だけ差し脚の違いを見せつけたのがダノンファンタジー。33秒1の最速の上りで、ゴール前、きっちり差し切って見せた。
 「本番の秋華賞でも」と思わせる強い内容だった。

| | コメント (0)

2019年9月12日 (木)

第1522回 残された1冠を目指す

 今週は中山、阪神での3日間開催。牡馬も牝馬も、3歳馬たちに残された1冠を目指す戦いがメインレースだ。
 中山のセントライト記念は、3着馬までに菊花賞の優先出走権が与えられる。
 過去10年の連対馬は、前走指数の高いABCD馬と、XY馬など過去指数の上位馬が中心になっている。1番人気は、過去10年で3勝、2着2回、3着1回。

(セントライト記念)
        1着     2着     3着
09年       Xa    A c    -
10年     C      -      CYc
11年       c    -       X
12年     AXa    -      -
13年     -      DX      X
14年(新潟) BXa    CYd        C
15年      Xc    DYd    -
16年     AXa    -          C c
17年     -       Xd    C
18年     -      B b    -
(スローペース調整値-10/0)

 今年の指数上位馬は、ニシノデイジー、タガノディアマンテ、メイショウテンゲン、ザダル、ランフォザローゼス、ナイママなど。

 過去10年、前走、ダービー組が7勝を上げており、その点からは、ダービー5着のニシノデイジーをはじめ、9着のタガノディアマンテ、10着メイショウテンゲンなども有力馬に浮上してくる。なかでも、ニシノデイジーが指数も最上位で、中心になるべき馬に思える。

 札幌2歳Sを勝ち、東スポ杯も1着。その後は勝ちきれないまでも、ホープフルS3着、弥生賞4着、皐月賞17着、ダービーでは5着に好走。一線級の相手に戦ってきおり、指数も世代トップに迫るレベルにまで上昇してきた。今年のダービーは2番手から差し脚を伸ばしたロジャーバローズが勝ったが、ニシノデイジーは中団後方から、直線、内に入れて13番人気ながら5着に浮上。上りは3番目の速さだった。素軽いスピードもありそうで、野芝の中山は合うのではないか。

 気になるのは3戦3勝のザダルだ。ダービーは自重して秋に備えていたようで、まだ底を見せていない逸材。ここでは鋭い差し脚も上位で、差し脚比べなら勝ち負けになるだろう。

 他にでは逃げるリオンリオンに、ランフォザローゼス、メイショウテンゲン、アトミックフォース、タガノディアマンテ、ナイママ、オセアグレイトなどの差し脚に要注意。

 阪神のローズSは3着馬までに秋華賞の優先出走権が与えられる。

 過去10年、1番人気は4勝、2着2回。6連対と比較的安定している。前走、オークス出走組が8勝をあげて、春のG1戦での成績が生きるレースだ。指数上は前走指数上位のA、B、C馬が過去10年で8連対を上げているが、ここ2年は連対できないレースが続く。

 今年は、ダノンファンタジー、ウィクトーリア、シャドウディーヴァ、シゲルピンクダイヤ、ビーチサンバ、スイープセレリタスなどが指数の上位馬たちだ。

 今年は桜花賞馬グランアレグリア、オークス馬ラヴズオンリーユーが不在。順当なら阪神JFを勝って2歳女王に輝き、桜花賞4着、オークス5着のダノンファンタジーが中心になるだろう。

 デビューから(4102)の成績はここでは最上位。指数のレベルもナンバー1だ。ペースが厳しくなったオークスでは、直線、中団の前から追ったものの、切れる差し脚は発揮できず5着だった。以前から2000メートル以上の距離に課題があるとされており、だとすれば、オークスはよく頑張ったというべきだろう。ローズSは阪神の外回りコースで、スローペースが基本。ダノンファンタジーなら守備範囲の距離。難なくこなせるのではないか。

(ローズS)  1着     2着     3着
09年      -      CX       c
10年     -      A b     Yb
11年     BYa    -      A d
12年     AXa    BYb    D
13年     C b    -      -
14年     A      -      -
15年     B      AX     -
16年     AX     -          -
17年     -      -      CYc
18年     -      -      -
(スローペース調整値-15/-5)

| | コメント (0)

2019年9月10日 (火)

第1521回 レコードタイムの大逃げ

201909080611
201909080911
201909070611
 秋の中山開幕週のハンデ戦、京成杯AH。  横山典騎手を背に大逃げを打った4歳牝馬トロワゼトワルが、そのまま逃げ切ってJRAレコードタイムで勝利した。トロワゼトワルはこれまで逃げたことはなかったが、逃げの戦法は横山典騎手の判断だったようだ。トロワゼトワルは「切れるタイプではない」ので、スローペースの差し脚比べでは苦しい。52キロの軽ハンデを生かして、ペースを上げて逃げるのが勝利に近いという判断だったようだ。

 この時期の中山の芝コースは野芝のみのコースで、洋芝をオーバーシードする他の季節の馬場と違って、素軽いスピードが求められるのが特徴。開幕週で天候にも恵まれ、馬場は絶好、加えてハンデ戦となれば、軽ハンデを生かして前に行く馬たちには、おあつらえの馬場状態だった。

 トロワゼトワルの1000メートル通過は55秒4。確かにタイムは速かったが、馬場状態を考えればさほどハイペースとはいえない。高速馬場を味方に、見事に思い描いた通りの大逃げで2着馬に3馬身半差をつけた横山典騎手の快勝劇だった。

 2着は3番手で先行したハンデ53キロの5歳牝馬ディメンシオン。3着は3番手で先行したジャンダルム。いずれも先行した馬たちで、高速馬場とペースを生かした馬たちといえそう。

 後方から追い込んだのは5着のプロディガルサンが最上位。また、トップハンデ馬ロードクエストは8着まで。京成杯AHではトップハンデ馬の苦戦が続いているが、その要因のひとつに高速馬場があるのかもしれない。

 阪神のセントウルSは芝1200メートル戦。秋の阪神も中山と同じ野芝オンリーの高速馬場だ。平均ペースで逃げたのはマテラスカイ。タワーオブロンドンはスタートでは出遅れ気味だったが、徐々に位置を上げて4コーナーでは7番手。直線、外に出すと一気の差し脚で圧勝した。

 タワーオブロンドンの上りタイムは33秒2。勝ちタイムもレースレコードだった。短距離戦での3馬身差はまさに大差だ。タワーオブロンドンのスピード指数は過去1年間の短距離戦での最高指数だった。2着は7番人気のファンタジスト、3着は3番人気イベリス。

 最近では、短距離戦で安定したスピード指数の高さを示す馬が不在で、低調な短距離戦線だったが、しばらくタワーオブロンドンの天下が続くかもしれない。もちろん、次走G1スプリンターズSでも大本命になるだろう。

 秋華賞トライアルレースの紫苑Sは、直線半ば、1番人気のカレンブーケドールがぬけだして、そのまま押切を図るところ、3番手から伸びた2番人気のパッシングスルー、4番手から内を突いたフェアリーポルカとの3頭の叩きあいになった。

 激しい叩きあいを制したのはパッシングスルーだった。ハナ差の2着にフェアリーポルカ。3着は半馬身差でカレンブーケドール。このレースはスローペースで、先行馬同士の決着になった。

| | コメント (0)

2019年9月 5日 (木)

第1520回 スローペースの差し脚

 今週から秋競馬がスタート。中山の開幕週は京成杯オータムハンデがメインレースだ。
 1番人気馬は直近の3年で3連勝しているものの、過去10年でみると、他の年は3着もない。指数上も、ハンデ戦らしくというか、傾向をつかみにくい。

(京成杯オータムハンデ)
       1着    2着    3着
09年    -     A      Z
10年    A     -     A d
11年    -     -     D a
12年      d   DY    A c
13年    A b   AXa   -
14年(新潟)AXa   A     -
15年     Z    -     -
16年     Xa   -     -
17年      b     d   A
18年    -     A     DYc

 今年は、トロワゼトワル、ディメンシオン、ロードクエスト、プールヴィル、ヒーズインラブ、ヤングマンパワー、キャプテンペリーなどが指数の上位馬たちだ。

 トップハンデ馬は57キロのロードクエストだが、トップハンデ馬は過去10年で2着2回のみ。まだ勝利がない。

 メンバー構成からするとスローペースは必至。加えて野芝コースの中山開幕週なら、素軽いスピードも求められるだろう。
 野芝の適性が高く、鋭い差し脚があるのは、ロードクエスト、ディメンシオン、プロディガルサン、ストーミーシー、レインボーフラッグなど。苦戦の続くトップハンデのロードクエストを除けば、ディメンシオン、プロディガルサンが有力馬に浮上してくる。

 ここはハンデが53キロと恵まれた5歳牝馬ディメンシオンに注目したい。近走は重賞の壁を感じさせるレースが続くが、マイル戦は(3003)と得意の距離。ハンデ戦での浮上を期待したい。

 阪神のセントウルSは芝1200メートル戦。1番人気は(3511)と、連対率は80パーセント。指数上は、前走指数上位馬が連軸の中心になっている。

 今年は、タワーオブロンドン、ミスターメロディ、ダイメイプリンセス、ペイシャフェリシタ、カイザーメランジェなどが指数の上位馬だ。
 短距離戦での指数の高さ、鋭い瞬発力で、タワーオブロンドン、ミスターメロディが中心になりそう。

 前走、G1高松宮記念を勝利したミスターメロディ、この夏を順調に使われ、前走キーンランドC2着のタワーオブロンドン。両者に差はないが、負担重量の違いもあり、差し脚勝負ならタワーオブロンドンに分があるのではないか。

 ダートで実績を積んできたマテラスカイも素軽いスピードがあり、要注意だ。

(セントウルS)
       1着    2着    3着
09年    -     CXa   -
10年    -     外     C
11年    A     外     D a
12年    D      Yc   -
13年    BXc   AXa    Zb
14年    B      Xa   B d
15年    -     CXb   -
16年    CXa   -     -
17年     Yb   B     A
18年    AXa   B     -
(海外の成績は減戦して集計)

 秋華賞トライアルレースの紫苑Sは、2016年から重賞に格上げされた。
 今年の指数上位は、カレンブーケドール、フィリアプーラ、パッシングスルー、レッドベルディエス、レオンドーロ、フェアリーポルカなど。

 中心は、スイートピーSを勝って臨んだオークスで、12番人気ながら2着に好走したカレンブーケドールだ。オークスは4番手で先行、直線、早々と先頭に立ったが、ゴール手前でラヴズオンリーユーに交わされた。それでも勝ち馬と馬体を合わせたままのゴールで、後続には2馬身以上の差をつけた。勝ち馬と同じ現3歳牝馬世代トップとなる高指数で、本番の秋華賞も狙えるはず。前哨戦のここは素直に中心に推したい。

(紫苑S)  1着    2着    3着
16年    A     D a   BYa
17年    CXa    Zb   -
18年    -     AXb   D c

| | コメント (0)

2019年9月 3日 (火)

第1519回 2歳戦も本格化

201909010411
201909011011
201908310111
 令和元年、夏競馬最後の重賞・新潟記念は2番人気のユーキャンスマイルが制した。  ユーキャンスマイルは内ラチ沿いの中団後方から。4コーナー、多くの馬たちが外に回し、内が大きく開いた。ユーキャンスマイルの岩田康騎手は、その開いたスペースを突いて一気に加速、先行馬たちをとらえ、最後はジナンボーとの叩きあいも、わずかにクビ差抑え込んで、2つ目の重賞タイトルを手にした。

 これで左回りのコースは3戦3勝。スピード指数も上々のレベルにあり、秋の東京開催のG1、天皇賞秋、ジャパンカップへと期待がふくらむ。

 2着は6番人気のジナンボー。3着は8番人気のカデナ。人気のレイエンダは直線見どころもないまま10着に敗れた。

 小倉2歳Sは3番人気のマイネルグリットが直線、差し切り勝ちを決めた。
 向こう正面では先行集団のすぐ後ろにつけ、4コーナーは3番手の外から。直線の叩きあいも楽々と差し脚を伸ばしての快勝劇。2着馬トリプルエースとの差はわずかにクビ差だったが、着差以上の強さを印象付けた。これでデビューから3戦3勝。とはいえスピード指数のレベルはさほど高くないので、これからの成長が課題になるだろう。

 2着は2番人気のトリプルエース、3着は4番人気のラウダシオン。

 札幌2歳Sは、5番人気のブラックホールが、直線、大外から一気の差し脚を繰り出して快勝した。2着は3番人気のサトノゴールド、3着は2番人気のダーリントンホールだった。

 ブラックホールは好スタートを決めたものの後方3番手にまで下げた。ようやく3、4コーナーの頂点から仕掛け、直線、大外から一気にまくる荒っぽいレースだったが、長くいい脚を使っており、素質は高いのだろう。

 圧倒的な人気となったゴルコンダは後方から。向こう正面から動いて、4コーナーでは2番手にまで上がったが、切れる差し脚は不発のまま。直線の叩きあいに後れを取って6着だった。ゴルコンダの手綱を取ったルメール騎手は「スタートで躓いてトモの蹄鉄がずれた」とコメントしていた。

 先週、土曜日の札幌1レース、芝2000メートルの2歳未勝利戦を勝ったミヤマザクラ(牝)が現2歳世代トップの高指数を示した。直線だけで2着に5馬身差をつけたが、この時期の2歳馬の指数としては出色なレベルだ。

| | コメント (0)

« 2019年8月 | トップページ | 2019年10月 »