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2020年4月30日 (木)

第1582回 距離適性でフィエールマン

 今週から6月上旬の安田記念までG1戦が続く。そのトップは、京都芝3200メートルの天皇賞・春。
 2000年以降、過去20年間の連対馬は、平均指数上位のabcd馬が18年間で連対して、連軸の中心を担っている。比較的、指数上位馬が活躍しているレースだ。
 1番人気馬は、過去20年間で5勝、2着1回、3着3回。10番人気以下の馬たちの好走も多く、それほど堅いレースではない。過去20年間の勝ち馬は、4歳馬が10勝、5歳馬は7勝、6歳馬が3勝と、馬齢が若い方に分がある。

(天皇賞)  1着    2着    3着
00年    AXa     d   BZ
01年    DYb   D c   AYc
02年    -     DYb   CXa
03年    D      Yd   -
04年     Xb   -     CXa
05年    -     -     -
06年    AZ    BXa   -
07年    -     -      Yb
08年    -     BXb   A
09年    C     B b   AYb
10年    -     AYb   -
11年    B b   A a   C
12年    -      Xa    Zd
13年    DYc   D     -
14年     Xa    Yd   -
15年    AYa   -     -
16年    C       d   A
17年     Xc   BZd   A b
18年    A d    Zd   C c
19年    -     A d    Zb

 今年の指数上位馬は、フィエールマン、ユーキャンスマイル、キセキ、スティッフェリオ、ミッキースワローなど。

 3000メートル以上の距離で、勝ち星があるのはフィエールマン(2000)、ユーキャンスマイル(2111)、キセキ(1001)、ミライヘノツバサ(1000)など。

 とりわけ、菊花賞(3000メートル)と、昨年の天皇賞・春(3200メートル)を勝っているフィエールマンの距離適性が最上位で、また、過去1年、3000メートル以上の距離の指数はフィエールマンが天皇賞で示したものが最高レベルだ。菊花賞は7番人気ながら、直線、先に抜け出したエタリオウとの激しい叩きあいをハナ差で制して、わずか4戦目で菊花賞の栄冠を手にした。昨年の天皇賞・春は1番人気に推され、ここも直線、グローリーヴェイズとの長く激しい叩きあいになったが、クビ差で勝利をつかんでいる。続く札幌記念3着の後、フランスの凱旋門賞に参戦、結果12着に大敗したが、悪い馬場がこたえたようだ。帰国後の有馬記念は直線、一旦先頭の場面もあり、4着とはいえ内容は上々だった。

 菊花賞、天皇賞ともに道中は中団で脚をため、3コーナーから動き、4コーナーで先行集団に取り付くと、直線、鋭い差し脚を繰り出して、叩きあいを制するのがフィエールマンの勝利の戦法だ。その勝利の形を作ってきたのがルメール騎手。長距離戦は騎手の力も重要なポイントだけに、ルメール騎手への信頼は厚い。今回、有馬記念以来のレースになるが、これまでもレース間隔をあけて使われており、休み明けも特に問題はないだろう。

 フィエールマンの相手は、長距離適性で上位のユーキャンスマイル、キセキ、ミライヘノツバサを中心に、ミッキースワロー、エタリオウ、メイショウテンゲン、トーセンカンビーナ、スティッフェリオ、モズベッロなど、手広く押さえておきたい。

 青葉賞は2着まで優先出走権が与えられるダービーのトライアルレース。

 青葉賞はダービーと同じ2400メートル戦で、スローペースのレースが多く、上がりの脚の戦いになりがち。1番人気は(4231)と、上々の成績を残している。

 今年の指数上位馬は、ブルーミングスカイ、オーソリティ、ヴァルコス、ディアマンミノル、サーストンカイドー、コンドゥクシオン、ディアスティマ、アラタなど。

 出走馬の半数以上が1勝馬たちで、2勝馬は8頭。重賞の勝ち馬もおらず、手薄なメンバー構成といえそう。

 ペースは当然スローペース。ある程度前で流れに乗って、差し脚を生かせる馬に向くだろう。その点からフィリオアレグロ、ブルーミングスカイ、ディアマンミノル、オーソリティ、ヴァルコスなどを注目馬としてピックアップしたい。

 なかでも1勝馬ながら、2戦目の前走、共同通信杯で3着に好走したフィリオアレグロの差し脚を上位に評価したい。ただ、1、2着馬とは4馬身という大きな差をつけられ、スローペースで指数も低く、過信は禁物だ。

 ならば、2勝している指数上位馬のブルーミングスカイ、オーソリティ、ヴァルコスなどから組み立てるほうが、馬券的な妙味につながりそうで、ここは2400メートル戦を勝っているブルーミングスカイ、ヴァルコスの出番だろうか。

(青葉賞)  1着    2着    3着
10年    B a   -     -
11年    -     -     -
12年     Z    -     -
13年    -     -     -
14年    -     -     -
15年     Y    D     -
16年    B a   -     -
17年     Xa   -     B
18年    BZ    -     -
19年     Yd    Yb   -
(スローペース調整-15/-5)

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2020年4月28日 (火)

第1581回 若手騎手の活躍

202004260511
202004260811
202004250311

 日曜日の東京は後半、横山武史騎手の目覚ましい快進撃が続いた。
 10レースは13番人気のカタナ、11レースのフローラSは4番人気のウインマリリンで重賞初勝利を上げ、12レースは12番人気のブランクエンドを勝利に導いた。

 今年はここまで25勝。堂々、関東騎手リーディングのトップに立った。昨年、デビューから通算100勝に到達して、減量の恩恵がない中でのこの活躍ぶりは、天性の才能というべきか。横山武史騎手に限らず、20歳前後の西村淳也、岩田望来、団野大成騎手など若手騎手がリーディングの上位に食い込んでいるのは頼もしい限り。藤田菜七子騎手のJRA通算100勝も快挙だ。あいにく無観客なのが残念だが、心から声援を送りたい。

 オークストライアル・フローラSは、前述のとおり横山武史騎手のウインマリリン(4番人気)が勝った。ウインマリリンは内枠を利して4番手で先行。直線は狭いスペースからうまく抜け出し、クビ差の勝利だった。開幕週の良馬場とはいえ、1000メートル通過が58秒6のペースを考えれば、内容のある勝利だったといえそう。先行集団から2番人気のホウオウピースフルが2着に浮上。3着は後方から追いこんできた5番人気のフアナだった。

 京都の読売マイラーズCは、力通りマイル王・インディチャンプが圧勝。内ラチの4番手から、直線、少し外にふって追い出しにかかると、あとは力の違いを見せつける様に各馬を引き離していった。ペースが少し遅かったので、直線の叩きあいで58キロの負担重量がどう影響するか、気になる点はあったが、全く杞憂だった。これでマイルは(7103)になったが、マイル戦はホント強い。安田記念もこの馬で決まりかな。
 2着には先行したベステンダンクが残り、後方から脚を伸ばしたヴァンドギャルドが3着に上がってきた。

 福島牝馬Sは3番人気のフェアリーポルカが勝った。道中は中団の後方から。直線、馬群に入れて追い出すと、開いたスペースから最速の上りで一気に先頭に立った。前走の中山牝馬Sに続いて重賞を連勝して、一躍牝馬戦線の上位馬に浮上してきた。スピード指数も順調に伸ばしてきており、4歳馬の成長を感じさせる勝利だった。
 2着に13番人気のリープフラウミルヒ、3着は15番人気のランドネ。連下は難しかった。

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2020年4月23日 (木)

第1580回 差し脚上位は

 コロナ禍で無観客のまま、今週から東京、京都に開催が替わる。
 東京はオークスの出走権を争うフローラSがメイン。
 過去10年、1番人気は(4105)。連対率50パーセントだが、人気のない馬たちの台頭もあって波乱含みのレースだ。
 3歳重賞戦だけに前走指数上位の馬が連軸の中心になるが、牝馬限定戦はスローペースが多く、指数が低くても上がりの脚がある馬たちには注意が必要だ。
(フローラS)1着    2着    3着
10年    -     AYb   DYc
11年    -     -     CZc
12年    A b   -     -
13年    C     -     A a
14年    A      Zc    Yb
15年     Xa   A      Y
16年    -     -     -
17年    -     -     A a
18年    B     -     -
19年     Y    B     D
(スローペース調整-20/-10)
 今年の指数上位馬は、レッドルレーヴ、スカイグルーヴ、セイウンヴィーナス、ウインマリリン、シャレード、シャンドフルール、ショウナンハレルヤなどだ。

 2勝馬は4頭いるが、重賞勝ち馬は不在で、低調なメンバー構成になった。
 重賞戦で2着があるのはルメール騎手のスカイグルーヴ、デムーロ騎手のレッドルレーヴの2頭で、それぞれ人気も集めそうだ。

 スカイグルーヴは2戦とも2000メートル戦を使ってきた。ここまでは逃げ、先行策を取っており、前走の京成杯は2番手から、直線、早々と先頭に立ったものの、後方から追い上げてきた勝ち馬に差し切られてしまった。差し脚の鋭さよりは、先行して持ちこたえるレースが合うようで、スペースの差し脚比べでは分が悪いかもしれない。

 一方、レッドルレーヴはここが4戦目。前走のフラワーCは、中団から差し脚を伸ばしたものの、先行して先頭に立っていた勝ち馬をとらえきれずに2着。最後は脚色が一緒になってしまって、もどかしさの残るレースだった。

 2頭ともに指数も上位で善戦はするだろうが、差し脚の鋭さに欠ける分、スローペース必至の流れでは、「自信をもって推す」というわけにもいかない。

 スローペースでの差し脚上位は、ホウオウピースフル、ウインマリリンなどで、決め手が生かせれば、勝ち負けになるのではないか。

 レーン騎手のホウオウピースフルは2連勝の後、前走クイーンCは6着に負けた。少し負けすぎな感じはするが、休み明けをひと叩きされ、変わり身があればだろう。

 注目はウインマリリン。ここまで3戦2勝。2勝とも2000メートルで、横山武史騎手によるもの。前走、雪で延期された1勝クラスミモザ賞は、中団から4コーナーで先頭に立ち、そのまま押し切って勝利。上りは最速で、2着馬に1馬身4分の3の差をつける快勝だった。素軽い差し脚もありそうで、馬場が良ければ、より持ち味が生かせるのではないか。成長著しい横山武史騎手にも期待したい。

 京都のメインは読売マイラーズC。
 京都開催になった2012年以降の8年間で、1番人気は1勝、2着2回、3着2回。勝利数は少ないが、複勝圏内にはある。
 今年の指数上位は、ヴァルディゼール、インディチャンプ、ブラックムーン、フィアーノロマーノ、ロードクエスト、レッドヴェイロンなど。

 中心は指数上位の実績馬インディチャンプだ。ここまで(7124)の全成績だが、2走前の香港マイル7着を除けば、すべて4着以内に好走しており、堅実さが光る。マイル戦に限れば(6103)。マイルのG1は安田記念、マイルCSを勝っており(2001)と、マイルの距離適性は断然だ。

 今回はコロナ禍のため、予定されていた香港遠征を取りやめ、ここに参戦することになったが、調整に問題はないようで、最有力馬として信頼したい。

 相手は差し脚上位のレッドヴェイロン、ヴァンドギャルド、ヴァルディゼールなどを中心に取りたい。
(マイラーズC)
       1着    2着    3着
12年    A     -     D d
13年    AXa   -      Za
14年     X    BYb   CZc
15年      d   D     A b
16年    -      Yc    Xb
17年    DYc    Ya    Yd
18年    C b     c   AXb
19年    B c   C     D
 福島牝馬Sは平均指数の上位馬の連対率が高い。
 今年の指数上位は、デンコウアンジュ、フェアリーポルカ、エスポワール、マルシュロレーヌ、ハーレムライン、ダノングレース、カリビアンゴールド、フィリアプーラなど。

 多くの馬が、前走、中山牝馬Sを使ってきており、再戦模様のレースだ。
 その中山牝馬Sを勝ったのが4歳馬のフェアリーポルカだ。オークスは16着に大敗したが、続く紫苑Sで2着。秋華賞は16着に大敗、愛知杯は4着だった。前走の中山牝馬Sは中団から長くいい脚を繰り出して快勝。52キロの恵ハンデも良かったと思うが、近走の安定した成績と差し脚に、4歳馬の成長を感じる。

 愛知杯を勝ったデンコウアンジュが強敵。指数の高さではひとつ抜けた存在で、前走、中山牝馬Sは4着とはいえ、勝ち馬とは大きな差はなかった。ここも後方一手の作戦と思うが、先行馬に向く小回りの福島コースが合うかどうか。

 先行力の点から、中山牝馬Sで1番人気に支持されたものの、後方から追う形になって3着だったエスポワールの巻き返しもあるだろう。
(福島牝馬S)1着    2着    3着
10年    A     C b   C
11年(新潟)-     D b   -
12年    B     AZ     Yb
13年    D b    X    BYc
14年      d   -     -
15年     Ya     c   -
16年    C     A     B
17年     Xa   -     -
18年    -     BXb   -
19年    AXb   BZb   C

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2020年4月21日 (火)

第1579回 コントレイルの時代

202004190611
202004190911
202004180911
 1番人気のコントレイルが4戦4勝の無敗で皐月賞馬に輝いた。

 コントレイルは最内の1番枠も、行き脚がつかず後方からのレースになった。向こう正面もじっと我慢したまま。3コーナー過ぎ、福永騎手のゴーサインにこたえるように外を駆けあがって、4コーナーでは大外の7番手につけた。

 直線に向くと、サトノフラッグ(2番人気)の外に合わせ、それを難なく交わし去ると、馬群から抜け出してきた3番人気のサリオスとの叩き合いになった。直線なかば、2頭が後続馬をグングン引き離して、マッチレースの様相。ただ、それも直線の坂を上がると、コントレイルがあっという間にサリオスをとらえ、半馬身差で栄光のゴールを駆け抜けていった。3着に8番人気のガロアクリークが上がってきたが、2着のサリオスとは3馬身半の大きな差がついていた。

 レース後の勝利ジョッキーインタビューに答える福永騎手のコメントからは、本来はもう少し前々でレースがしたかったようで、後方から差し脚を伸ばす形になったのは本意ではなかったようだ。ただ、それでも危なげなく、堂々の勝利をものにできるのだから、計り知れない力を秘めているのではないかと、想像をかき立てられた皐月賞だった。

 戦う前はコントレイル、サリオス、サトノフラッグの3強といわれたが、終わってみればコントレイルの1強。サリオスとの指数差は1しかないものの、まだ余力があり、さらに伸びる様子のコントレイルに、一杯一杯で脚が上がり気味だったサリオスとは、指数差以上に大きな差がありそうな気がする。2020年の3歳世代はコントレイルの時代になりそうで、ダービーもコントレイルが勝つだろう。

 ダート重賞のアンタレスSは、8歳馬ウェスタールンドが快勝した。
 ウェスタールンドはいつも通りの後方待機策。直線、後方2番手から大外一気の差し脚で、前を行く馬たちを飲み込んでの勝利だった。もちろん上りの脚は断然の鋭さ。8歳馬ながら初の重賞勝ちを収めたが、全く衰えがないことを示した。

 3歳重賞アーリントンCは、函館2歳S2着、京王杯2歳S1着、朝日杯2着と、同世代の一線級としのぎを削って、好成績を残してきた実績上位馬タイセイビジョンが完勝した。道中は後方から。直線に向くと、狭い最内に導き、一気に突き抜けた。相手が楽だったこともあるが、力の違いを見せつけたレースだった。

 コロナの勢いは、なかなか収まらない。この後、1、2か月で収束するとも思えず、競馬場に人が戻るのも夏の終わりころになるのだろうか。まだまだ、長い戦いが続きそうだが、競馬関係者が集団感染して、開催が中止にならないよう、祈るしかない。

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2020年4月16日 (木)

第1578回 コントレイルの相手探し

 牡馬クラシックの第1弾、皐月賞が注目レース。
 過去10年、1番人気は(3214)、2番人気も1勝どまりで、上位人気馬の信頼度はそこそこで、高いとはいえない。
 指数上は、前走指数の上位馬や、過去に高指数がある馬などが連軸の中心を担う。
 前走、勝利していた馬が10年のうち8年で皐月賞の栄冠を手にしたが、前走、負けていながらも皐月賞を勝った2頭の前走はともに2着で、過去に高い指数があったランク馬だった。

(皐月賞)  1着    2着    3着
10年     Z    A     -
11年(東京)C b   -     -
12年    -      Y    B
13年    AYa     c   BY
14年    -     D      X
15年    CXb    Y    -
16年    D b   A     D b
17年    -     A     -
18年    CZ    -       c
19年    -     CX     Ya
(スローペース調整-15/-5)

 今年の指数上位馬はキメラヴェリテ、アメリカンシード、サリオス、レクセランス、コントレイル、ダーリントンホール、ガロアクリークなど。

 なかでも人気と注目は3戦3勝と、負けなしのコントレイルとサリオスだろう。

 コントレイルは新馬勝ちの後、東スポ杯2歳Sで85という2歳馬としては破格の高指数を示した。コントレイルの指数は、古馬を含めて、その週の土日の最高指数で、圧倒的な能力の高さを示す勝利だった。2戦2勝の後、年末のG1ホープフルSは4番手で先行、3コーナー過ぎから徐々に進出して、直線、逃げ馬をとらえると後続を引き離し完勝。最優秀2歳牡馬にも輝いた。楽に先行できて、直線の差し脚でも他を圧倒するスピードがあり、ここまでのレース内容は完璧だ。今年はキメラヴェリテが逃げる様子で、ペースは上がるだろう。ハイペース気味の流れを先行して尚、直線でも差し脚力を発揮できるのは、距離に不安もないコントレイルを置いてないのではないか。今回、年末のホープフルS以来のレースになることが気になるだけで、ここでは中心になるべき馬だろう。

 3戦3勝と負けなしのもう1頭の雄サリオス。新馬、サウジアラビアRCを連勝して、12月のG1朝日杯も完勝したが、気になるのは3勝ともマイル戦であること。2000メートルの経験がないのは良い材料とは思えない。

 コントレイルに迫るのは、2000メートル戦で好結果を残しているサトノフラッグ、クリスタルブラック、レクセランス、キメラヴェリテなどだろう。なかでも目下2000メートル戦を3連勝中のサトノフラッグを相手の筆頭に取りたい。

 ダート重賞のアンタレスSは、前走指数上位馬が連軸向きだ。

 今年は、ウェスタールンド、クリンチャー、アングライフェン、メイショウワザシ、リアンヴェリテ、ルールソヴァールなどが指数上位馬たち。

 比較的厳しいペースもありそうなメンバー構成で、後方からの差し馬に流れが向くだろう。差し脚上位はウェスタールンド、ワイルドカード、モズアトラクション、クリンチャー、アングライフェン、ナムラアラシなどだ。

 ここはマーチSで2着のクリンチャーに注目したい。クリンチャーは芝の重賞(京都記念)でも勝利があるが、近走はやや頭打ちの感があり、ダートに戦線を移してきた。ダート転戦後は2戦2着2回、2戦とも指数はダート重賞を勝てる高レベルで、ダートの適性を示す好結果を残している。前走のマーチSは後方から鋭い差し脚を使って一気に浮上。2番手から早々に先頭に立った勝ち馬を追って、直線は激しい叩きあいになった。結果はクビ差の2着だったが、勝ち馬とは斤量の差があり、勝ちに等しい内容だったといえるだろう。週末は雨の予報もあり、ダートは脚抜きの良いスピード馬場になりそう。芝で培ってきたクリンチャーの素軽いスピードが生きるのではないか。

 前走マーチSに出走していた馬たちが多く、ここは再戦模様だが、マーチS組とは指数差も大きく、すでに決着済み。他路線で高指数を示し、差し脚も鋭いウェスタールンド、モズアトラクションの差し脚に要注意だ。

(アンタレスS)
       1着    2着    3着
12年    AX    -     CYa
13年     Xc   AYa   -
14年    A b   B d   DXa
15年    AZc   D      Y
16年    -     B     -
17年    -     D      Ya
18年    A a   BZ      d
19年      d   -     B d
(地方競馬のレースは減戦して集計)

 3歳重賞アーリントンCは、1昨年前から4月の開催に替わり、NHKマイルCのトライアルレースに指定された。

 今年の指数上位馬は、プリンスリターン、タイセイビジョン、ギルデッドミラー、トリプルエース、グランレイ、ジュンライトボルトなど。

 中心には重賞実績最上位のタイセイビジョンを取りたい。新馬勝ちの後、函館2歳S2着、京王杯2歳S1着、朝日杯2着と、同世代の一線級としのぎを削って、好成績を残している。1400メートルの京王杯2歳Sはレコードで勝っており、素軽いスピードは非凡なものがありそう。前走、朝日杯は3番手で先行したサリオスには2馬身半と差はつけられたが、中団後方から追った差し脚の鋭さは見どころが十分だった。

 朝日杯5着、前走、シンザン記念2着の前走指数最上位馬プリンスリターン、差し脚が安定しているギルデッドミラー、指数は低調だが、差し脚上位の牝馬ボンオムトゥック、ダートで連勝中のデュードヴァンも素軽いスピードがあり侮れない。

(アーリントンC)
       1着    2着    3着
18年    A b   C a   -
19年    AY    -     -
(スローペース調整-15/-5)

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2020年4月14日 (火)

第1577回 新ヒロイン誕生


202004120911
202004110611
202004110911

 雨中の桜花賞は、2番人気のデアリングタクトが圧勝した。3戦3勝の桜花賞馬は史上初の出来事らしい。

 

 内枠からスマイルカナが逃げ、外枠から徐々に進出して2番手につけたのが1番人気のレシステンシアだった。デアリングタクトは後方待機策を取った。レシステンシアとスマイルカナが並んで直線に向き、後続を引き離していく。直線半ば、レシステンシアが先頭に立ってそのまま押し切るかに思えたが、後方から大外一気に駆け上がってきたのがデアリングタクトだった。鋭い差し脚でレシステンシアをとらえ、ゴールでは1馬身半の差をつける完勝劇だった。

 

 重馬場で、直線、先行各馬が脚をなくす状況下で、先行した2頭レシステンシア、スマイルカナの粘りは特筆ものだが、それ以上に後方一気の差し脚をみせたデアリングタクトの力強さが印象に残ったレースだった。牝馬戦線の新ヒロイン誕生にふさわしい勝ち方だった。

 

 ニュージーランドTも2戦2勝のルフトシュトローム(2番人気)が差し切り勝ちを決め、3戦3勝とした。2着はシーズンズギフト(5番人気)、3着はウイングレイテスト(7番人気)。ともに中団後方位から差し脚を伸ばした馬たちで、先行馬たちは1000メートル通過が57秒6というハイペースがたたったのか、直線は失速してしまった。

 

 阪神牝馬Sは、京都金杯、京都牝馬Sと重賞を2戦2勝の勢いのままサウンドキアラが圧勝して、重賞3連勝を果たした。

 

 サウンドキアラは内ラチ沿いの5、6番手で流れに乗り、直線は外に振って横一線の叩きあいになったが、直線の坂を上がってからのスピードの違いが勝負を決めた。2着はスカーレットカラー、3着はディメンシオン。2、6、11番人気の決着で3連単は14万超の高配当になった。

 

 自粛と休業をしても感染者が増え続けるコロナ禍の中で、競馬は行われている。無観客とはいえ、春のクラシック戦線を開催できるだけでもありがたい。ただ、不安を抱えたままでは心底からは楽しめない。自分や家族、身内がかかるかもしれない不安、店を休業せざるを得ない経営上の不安を抱える人も多いだろう。耐えることで道が開かれるのなら、喜んでそうしよう。しかし、いま必要なのは、心から安心できる施策と環境だ。

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2020年4月 9日 (木)

第1576回 サンクテュエールに注目

 コロナウイルス感染防止のため緊急事態宣言が発令され、競馬の開催も危ぶまれたが、予定通りに続けることになった。

 2020年のクラシック第一弾、桜花賞が今週のメイン。3歳牝馬のG1戦だけに、前走指数の上位馬や、過去の指数の上位馬が連軸の中心になっている。前走指数上位馬は過去10年で6勝をあげ、X馬が2勝。Y馬も2勝しており、指数上は「ABXY」たちが連軸向きだ。
 過去10年、1番人気は2勝、2着2回、3着1回と、やや苦戦気味。2番人気は4勝、2着2回で、2番人気のほうが成績が良い。
(桜花賞)  1着    2着    3着
10年    B       a   B
11年    B b   -       c
12年    DXa   -     BZ
13年    -      Yb   -
14年    A     B     C b
15年    DY    -     -
16年    B d   BZa   -
17年     Xd    Z    CYb
18年    -     BY    -
19年     Yb   -     -
(スローペース調整-20/-10)
 今年は、デアリングタクト、サンクテュエール、エーポス、ヤマカツマーメイド、レシステンシア、ミヤマザクラ、マジックキャッスルなどが指数の上位馬たちだ。

 勝ち馬の前走は、過去10年で6勝をあげているチューリップ賞組が最多。チューリップ賞は桜花賞と同じ、阪神のマイル戦だけに、その経験が生きるのだろう。その点から阪神マイルのG1阪神JFを使って、チューリップ賞に向かうのが桜花賞への王道路線だ。

 今年の出走馬で、阪神JF、チューリップ賞で好走しているのは、JF1着、チューリップ賞3着のレシステンシア、JF2着、チューリップ賞1着のマルターズディオサ、JF3着、チューリップ賞2着のクラヴァシュドールなど。

 とりわけ注目を集めそうなのは、3連勝で阪神JFを制して最優秀2歳牝馬に選出されたレシステンシアだろう。阪神JFは好スタートから、スピードの違いを見せて高指数で逃げ切り勝ち。前走のチューリップ賞はペースを落として逃げる形になったが、直線の坂で脚が上がって、内から伸びたマルターズディオサに、外から差してきたクラヴァシュドールに交わされての3着だった。

 自身の上りも34秒2にまとめたが、上りの脚比べでは後れを取っての敗戦だった。2歳時の3連勝は比較的厳しいペースを、逃げ先行してのもので、緩いペースの上り勝負には向いていないのかもしれない。ただ、休み明けのチューリップ賞は万全の調整ではなかったのかもしれず、本番での巻き返しに期待がかかる。

 チューリップ賞では終始2番手を追走、直線、内からレシステンシアを差し切ったのがマルターズディオサだ。阪神JFは、レシステンシアに大きく離されて完敗の2着だったが、雪辱を晴らす勝利になった。

 チューリップ賞で4番手から2着に浮上したのがクラヴァシュドール。阪神JFも2着のマルターズディオサとはハナ差だったが、チューリップ賞でも再びハナ差の戦い。力の差はない。素軽いスピードがありそうで、馬場状態、ペース次第で逆転、浮上もありそうだ。

 チューリップ賞組のレシステンシアの取捨が一番大きなテーマだが、他路線組でも気になる馬が多い。
 その筆頭が、前走、牡馬相手のシンザン記念を勝ったサンクテュエールだ。直線は2着馬のプリンスリターンとの激しい叩き合いをクビ差で制し、3着馬には4馬身の差をつけた。指数も高レベルで、力のいる馬場も苦にせず、上りも最速。直線の差し脚は底力を感じさせる力強さが見えた。ここまで3戦2勝、順調な戦いをしており、連軸の中心に推したいと思う1頭だ。

 ニュージーランドTは3着までにNHKマイルCの優先出走権が与えられる。
 3歳重賞だけに、前走指数上位の馬たちが連軸の中心。過去10年、1人気は(3214)、2番人気も同じく(3214)。

 今年の指数上位馬は、カリオストロ、シーズンズギフト、ハーモニーマゼラン、ソングオブザハート、ウイングテイスト、コウソクスピードなど。

 ペースにゆるみがなく、差し脚比べになりそう。差し脚上位は、シーズンズギフト、オーロラフラッシュ、ハーモニーマゼラン、アブソルティスモなどだ。

 ここは牝馬シーズンズギフトに注目したい。2戦2勝の後、前走はフラワーCに参戦。1番人気に支持され、先行して差し脚を伸ばしたものの3着まで。これまで1800、2000メートルを使ってきて、1600は今回が初挑戦で、未知な部分もあるものの、ハイペースになりがちなマイル戦で、スタミナのある差し脚が生かせるのではないか。

 素軽い差し脚に特徴があるのは、オーロラフラッシュだ。前走は1勝クラスのレース先行。直線は逃げ馬との叩きあいをわずかに制して2勝目をあげた。指数上はランク外になったが、長くいい脚を使えるのが強みだ。

 他では中山のマイル戦で2戦2勝のルフトシュトロームも連軸候補になりそうだ。
(ニュージーランドT)
       1着    2着    3着
10年    CX    -      X
11年(阪神)-     -     BX
12年    -     AZ    BZb
13年    CY    -     -
14年    AZc     c   A
15年    C a   B b    X
16年    CZ    -      Z
17年    D a   BX    A a
18年    -     AXb   -
19年    D     -      Za
(スローペース調整-15/-5)
 阪神牝馬Sは2016年から、内回り1400メートルから、外回りの1600メートルに距離とコースが変更になった。
 今年の指数上位は、サウンドキアラ、プールヴィル、アマルフィコースト、メジャールスー、シャドウディーヴァ、ディメンシオン、スカーレットカラー、トロワゼトワル、リバディハイツ、ダノンファンタジーなど。

 連軸の中心には目下連勝中の5歳牝馬サウンドキアラを取りたい。今年に入って京都金杯1着、京都牝馬S1着と、重賞戦を2戦2勝。指数のレベルも高く、快進撃が続いている。前々でレースができ、直線、差し脚を伸ばして先頭に立ち、そのまま押し切る強い勝ち方をしてきた。松山弘平騎手とは相性抜群で3戦3勝。マイル戦は(4332)。

 桜花賞4着、オークス5着の4歳馬ダノンファンタジーも連軸候補の1頭だろう。
(阪神牝馬S)1着    2着    3着
16年    -     CYa   A d
17年    AYa   D     -
18年    -     -      Xa
19年     X    D     -

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2020年4月 7日 (火)

第1575回 牝馬のワン、ツー

202004050911
202004040611
 大阪杯は5歳牝馬のラッキーライラック(2番人気)が勝って、4歳牝馬のクロノジェネシス(4番人気)が2着に上がった。大阪杯としては若干手薄なメンバー構成だったとはいえ、もともと2頭しか出走していなかった牝馬のワン、ツーの結果は時代の象徴なのだろうか。

 ラッキーライラックは3番手で先行。クロノジェネシスもラッキーライラックの外に並んでレースを進めた。直線、クロノジェネシスが外から動いて逃げるダノンキングリーを追う。ラッキーライラックは開いた内に駒を進め、ダノンキングリー、クロノジェネシスの2頭の間から抜け出しを図る。鋭い差し脚で優ったのはラッキーライラックだった。

 3着は逃げたダノンキングリー(1番人気)。後で考えれば横山典騎手ならあり得る戦術と思わされたが、ダノンキングリーが逃げるとは想像もしなかった。レース後の横山騎手のコメントを読むと、「思った以上にスタートが良くて、前に行く形になった」とか。意識して逃げたわけではなかったようだが、ダノンキングリーのペースは1000メートル通過が1分04秒というスローペースで、それで逃げ切れなかったのは少し距離が長かったからなのだろうか。

 期待していたブラストワンピース(3番人気)は、スタートで後手をふんで、昨年と同じように後方から。3コーナーから大外を回って差し脚を伸ばしてきたが、坂下で脚が止まって7着だった。

 ハンデ戦のダービー卿CTは今年も荒れた。勝ったのは4番人気のクルーガー、2着に13番人気のボンセルヴィーソが入り、3着は5番人気のレイエンダ。3連単は41万円超の高配当になった。

 好位を進んだ内枠の馬が1、2着を占めたが、中山のマイル戦はコースロスの少ない内枠が有利というのはよくいわれること。今年もジンクス通りの結果になった。勝ったクルーガーは8歳の古豪だが、ダービー卿CTを8歳馬が制覇したのは初めてのこととか。

 コロナ感染防止のため、とうとう、緊急事態宣言が発令されることになって、市民生活も厳しい状況になってきた。私もいつの間にか、自宅と事務所だけの行き来しかしない生活にも慣れたが、さらに自制して身を守るしかない。
 無観客とはいえ、競馬もいつまで開催ができるのだろう。

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2020年4月 2日 (木)

第1574回 ブラストワンピースに注目

 大阪杯は2017年からG1に格上げされ、今年で4回目。G2の時代もメンバーのレベルはG1並みに高いレースで、過去のデータも参考に掲げておいた。

 指数上は、G2時代も含め、過去10年すべての年で連対している前走指数の上位馬が中心。1番人気馬も(4222)と強く、指数上位の人気馬が連軸の中心になりそう。過去10年、ランク外で連対した2頭は、いずれも4歳馬か牝馬で、5歳以上の牡馬の場合、指数のランク馬であることが連対の条件のようだ。

(大阪杯)  1着    2着    3着
10年    A     B      Xa
11年    D     -     -
12年      c   A      Xa
13年    DXa    Zd   BYa
14年    D       b   AYa
15年    -     A d    Yc
16年    A       d   CY
----------------------
17年    AZa     d    Y
18年      d   B     D
19年      b   CXa   -

 今年は、ワグネリアン、マカヒキ、カデナ、ダノンキングリー、クロノジェネシス、ラッキーライラック、ブラストワンピースなどが指数の上位馬だ。

 ジナンボー、ステイフーリッシュの大逃げの形になりそうだが、その後の馬群は落ち着きそうで、中団より前々でレースができる馬たちに向く展開だろう。

 注目はブラストワンピース。3歳時に有馬記念を勝ち、最優秀3歳牡馬に選出された。昨年の夏以降は、札幌記念1着、凱旋門賞11着、アメリカJCC1着。凱旋門賞は降り続いた雨でぬかるんだ馬場状態に持てる力を発揮できなかったようだが、帰国後の1戦になったアメリカJCCは力通りの快勝劇で、底力をアピールした。昨年の大阪杯は1番人気に推されて6着だったが、先行馬に向く流れを後方からでは苦しかっただろう。今年も集団のペースは落ち着きそうで、後方からでは届かない展開が想像できるが、近走のブラストワンピースは中団より前でレースができるようになっており、より安定した戦いが期待できるのではないか。

 相手はワグネリアン、クロノジェネシス、ダノンキングリー、マカヒキ、カデナなど、前走指数の上位馬たちを上位に取った。

 ダービー卿CTは波乱が多いハンデ戦。過去10年、トップハンデ馬は1勝、2着1回と不振。1番人気馬も(1207)と苦戦続きだ。また、7歳馬以上も勝利がない。

 今年の指数上位は、トーラスジェミニ、ストーミーシー、ペプチドバンブー、カツジ、マイスタイル、ドーヴァー、ケイアイノーテック、プリモシーンなど。

 苦戦の続くトップハンデ馬は57.5キロのマイスタイル。

 期待は4歳馬トーラスジェミニ。前走は中山マイルの3勝クラス戦を、最内枠から逃げ切り勝ちを決めた。ここは昇級戦になるが、前走指数は重賞クラスでも通用するレベルにあり、着実に力をつけてきていることを示している。切れる差し脚があるわけではないので、スローペースに落とすのは得策ではない。ハイペース気味に逃げたほうが、持ち味のスタミナが生かせるだろう。

 他ではハイペースに強いストーミーシー、ペプチドバンブー、ドーヴァー。差し脚鋭い5歳牝馬プリモシーンなどに注目したい。

(ダービー卿CT)
       1着    2着    3着
10年    CZc   CZb   -
11年(阪神)-      Xa    Zb
12年     Zc     b   A
13年    -     -     C a
14年     Xd   -     A 
15年    -     -     -
16年    B     CXb    Zb
17年    -     AZc   B b
18年    -     A b   -
19年    D     B c    Zd

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