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2020年8月27日 (木)

第1616回 ダイアトニックが最有力

 札幌は芝1200メートルのキーンランドCがメイン。
 過去10年、1番人気馬は(3412)と、連対率は70%。連軸の中心馬としての信頼は高い。他に、牝馬が過去10年で7勝をあげていることも特徴だ。
 指数上は、前走指数の高いAB馬が、過去10年のうち8年で連対している。

(キーンランドC)
       1着    2着    3着
10年    A b   CXb   -
11年    B d    X     Yd
12年      c   AXa   BZd
13年(函館)A      Yb   -
14年    A     A      Z
15年    -     -      Xb
16年    A     -     -
17年     Yc   -     -
18年    B c   C     -
19年    BYc    Ya   A

 今年は、ダイアトニック、ディメンシオン、アスタールビー、ダイメイフジ、ライトオンキュー、ダイシンバルカンなどが指数の上位馬たち。ただ、指数上はダイアトニックが抜けた存在のようだ。

 ダイアトニックは2走前からスプリント路線に戦いの場を移した。2走前は1200メートルのG1高松宮記念。結果は3着だったが、ゴール前で立ち上がるほどの大きな不利がなければ勝利もあっただろう。前走、函館スプリントSは2番手追走から、直線、楽に抜け出し、2着のダイメイフジに2馬身差をつけて圧勝した。2走とも指数のレベルが高く、スプリンターとしての素質をいかんなく発揮したレースだった。

 それまでは1400、1600メートルを使って(6323)の成績で、重賞もスワンS(1400メートル)を勝っているが、マイルは1勝、1400は5勝していることを考えても、1200への距離短縮はダイアトニックの素質を生かす最善の選択だったのではないか。課題があるとしたら58キロの負担重量だが、前走、函館スプリントSも同じ58キロを背負って快勝しており、特に負担が苦しいとは思えない。

 新潟2歳Sは、スピード指数の高さより、スローペースで長くいい脚を使ってきた馬たちが中心のレースだ。

 今年は、セイウンダイモス、ショックアクション、ファルヴォーレ、フラーズダルム、ブルーバード、タイガーリリーなどが指数の上位馬たちだが、この時期の新馬戦や2歳未勝利戦はスローペースが基本。とくに直線の長い新潟コースはその傾向が強く、上がりだけの勝負になりがちだ。
 上がり指数の上位馬は、ブルーシンフォニー、ジュラメント、シュヴァリエローズ、ハヴァスなど。

 指数上位馬や上りの上位馬たち、どの馬にもチャンスがありそうで混戦模様だ。

 上りの脚からの注目馬はマイルの新馬戦を3番手で先行、直線で2着馬との叩きあいを制したシュヴァリエローズ。道中、ふらふらする場面もあってレースぶりは幼いが、差し脚の鋭さと勝負根性はありそうで、ここでも中心を担える馬だろう。

 指数上位馬のなかでは、積極的に前々でレースができ、素軽いスビートが求められる新潟コースに対応できるショックアクションに期待したい。

(新潟2歳S)1着    2着    3着
10年    -     CYd   -
11年    -     -     -
12年    -     -     -
13年    -     -     DXa
14年    -     -       d
15年    -     D     BXb
16年    B     -     -
17年    -     A     -
18年    A     -       d
19年    -     -     -
(スローペース調整-20/-10)

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2020年8月25日 (火)

第1615回 秋G1に向けて

202008230111
202008231011
 札幌記念で単勝1.9倍。圧倒的な人気を集めたのは5歳牝馬ラッキーライラックだった。ラッキーライラックはスタートも良く、逃げたトーラスジェミニの2番手で流れに乗った。直線に向くと早くも先頭に立ち、そのまま押し切るようにも見えたが、差し脚に鋭さが見えない。

 もたつくラッキーライラックの外から勢いよく差し脚を伸ばしてきたのが2番人気のノームコアだ。ノームコアは中団後方の内ラチ沿いで脚をためていた。4コーナー手前で内ラチを離れ、馬群を割って追い出しにかかる。直線、芦毛の馬体を輝かせラッキーライラックを追い詰め、一気に差し切ってゴール板を駆け抜けた。
 ノームコアを追うように伸びてきた6番人気のペルシアンナイトもラッキーライラックを交わして2着に上がった。

 ラッキーライラックの手綱を取ったデムーロ騎手は、スローペースを見越して先行したが、直線は「思ったほど伸びなかった」とコメントしている。スローペースといっても極端なスローではなかったし、力のいる洋芝の適性などを含めて考えると、結果として少し厳しかったのかもしれない。宝塚記念、札幌記念の経験が今後に生きることを期待したい。

 北九州記念は芝1200のハンデ戦。トップハンデ57キロのレッドアンシェルが、逃げる1番人気のG1馬モズスーパーフレアを交わして完勝した。3着には後方一気の4歳牝馬アウィルアウェイが飛び込んできた。

 スタートのスピードの違いで5歳牝馬のモズスーパーフレアがハナに立ち、ハイペースで逃げた。2番手はジョーカナチャン。直線に入っても2頭が後続を引き離し、モズスーパーフレアが力の違いを見せるように先頭を突き進む。しかし、直線、一気に飛んできたのがトップハンデのレッドアンシェルだ。レッドアンシェルは中団8番手から。直線に入ると5番手に進出。あとは馬場の真ん中を一気に突き抜け、昨年夏のCBC勝以来、1年2カ月振りの勝利をつかんだ。

 勝ったレッドアンシェルは8番人気、2着は1番人気モズスーパーフレア。3着アウィルアウェイは10馬人気。

 レッドアンシェルは、これで1200メートルは(3011)。うち重賞は2勝。1200の距離適性が高いことを証明したが、秋のG1スプリンターズSでも十分勝負になるのではないか。

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2020年8月20日 (木)

第1614回 洋芝適性はどうか

 例年、レベルの高い有力馬が集まるG2札幌記念が今週の注目のレース。
 過去10年、1番人気は2勝、2着4回。3着2回。連対率はまずまずだが、勝率は物足りない。ここ8年に限ると1番人気馬の勝利はなく、2着4回、3着2回のみ。波乱の傾向も見える。
 指数上は、前走指数上位馬の勝率と連対率が高い。

(札幌記念)  1着     2着     3着
10年     AZb    -      -
11年     B a    D c     Xc
12年     D      AXa    DYb
13年(函館) A c    B c    -
14年     C      AZa    -
15年     CZ     -      D d
16年     -      CXa    A
17年     -      -      AYb
18年     AXa    BYa    -
19年      Y     BXc    B a
(地方、海外の成績は減戦して集計)

 今年は、ポンデザール、ノームコア、ルミナスウォリアー、トーラスジェミニ、ドレッドノータス、ラッキーライラック、ペルシアンナイト、カウディーリョなどが指数の上位馬たちだ。

 実績上位は先行差しの脚質で、阪神JF、エリザベス女王杯、大阪杯と、G1を3勝している5歳牝馬ラッキーライラックだろう。ここまで海外戦も含め(6424)の成績だが、3着以下の4戦はすべてG1、G2戦でのこと。実績に傷がつくものではない。前走の宝塚記念は3番人気に推され、好スタートから5番手で先行、直線では一旦先頭に立つ場面もあったが、鋭い差し脚を発揮できず6着に後退した。それまではペースの緩む牝馬限定戦と、スローペースの大阪杯しか経験がなく、牡馬相手のG1の厳しいペースと、稍重の馬場か応えたのかもしれない。陣営も稍重の馬場が合わなかったと語っているが、とすると、ペースが速くなりそうな札幌記念で、スタミナが問われる洋芝がこなせるかどうか。気になるところだ。良馬場で上がり指数+10以上を示せたときは(5111)と好成績だが、厳しいペースの洋芝を先行して、+10以上の上がり指数を示すのはむつかしいのではないか。それでもラッキーライラックの実績は断然だけに、若干、手薄に思えるメンバー相手なら、難なく突き抜けてしまうかもしれない。

 ラッキーライラックの逆転候補にあげたいのは3歳馬ブラックホール。ここまで(2104)の成績で、昨年札幌2歳Sを勝っている。皐月賞は12番人気で9着、ダービーは17番人気で7着と、取り立てて評価する成績ではないが、その上りには目を見張るものがあった。皐月賞の上りは3番目の速さ。ダービーは最後方から、直線、大外に持ち出すロスがありながらも、勝ち馬コントレイルにコンマ1秒差の2番目の上りタイムだ。先行馬有利の流れだったことを考えれば、上りだけとはいえ、高く評価できるのではないか。スタミナに問題はなさそうで、洋芝の適性もあるはず。ここは将来性を買いたい。

 他ではマイペースで逃げられそうなトーラスジェミニ、前走、札幌日経オープンを先行して快勝したボンデザールなども有力馬の一角を占めるだろう。

 北九州記念は芝1200のハンデ戦。

 過去10年、1番人気は1勝もできず、2着2回、3着1回と不振。トップハンデ馬も1勝、2着1回、3着2回と苦戦続きだ。ハンデが楽な牝馬が10年で6勝をあげているのが特長だ。

 今年の指数上位は、モズスーパーフレア、トゥラヴェスーラ、プリディカメント、クライムメジャー、メイショウキョウジ、レッドアンシェル、アウィルアウェイ、タイセイアベニールなど。

 注目は5歳牝馬のモズスーパーフレアだ。前走、高松宮記念はハイペースで大逃げをうち、直線もよく粘って、繰り上がりとはいえ念願のG1タイトルを手にした。1200メートルは(7216)。昨年のスプリンダースSも2着に好走しており、G1戦は(1101)。指数のレベルも高く、実績上位の1200のスペシャリストといえる。G3なら不動の中心に推すべきだが、ここは牝馬ながら56.5キロの重ハンデを課せられており、その克服が課題になるだろう。

 モズスーパーフレアの逃げでハイペースは必至だけに、差し脚のある恵ハンデ馬に流れが向くのではないか。

 その点から期待は、52キロの恵ハンデ馬プリディカメント。プリディカメントは中央で勝ち上がれず、公営の園田で2勝して中央に戻ってきた5歳牝馬。昨年夏から芝の短距離戦を舞台に(3203)の好成績をあげている。前走は福島テレビオープンを最後方から大外一気、最速の上りで2着に浮上した。指数も自己ベストの好指数で、成長も感じさせる。重賞勝ちはないが、良馬場での素軽いスピードが持ち味で、鋭い決め手はここでは上位にある。波乱含みの北九州記念だけに、ここは大外一気に期待したい。

 他では、56キロのタイセイアベニール、55.5キロのアウィルアウェイなども差し脚は鋭く、勝ち負けできる有力馬だろう。

(北九州記念) 1着     2着     3着
10年     -      B       Yb
11年     -      B      BZd
12年     -      -      -
13年      Yc    A      C b
14年     D      A      -
15年     -      BZ     -
16年     BY      Xa      c
17年     -      -      -
18年     B c    -      -
19年     -      B d    D

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2020年8月18日 (火)

第1613回 人馬とも久々の重賞勝ち

202008160411
202008161011
 新潟の関屋記念。大外枠からハナに立ったのはトロワゼトワルだった。11秒半ばのラップを刻み、気持ちよく逃げた。直線でもまだ後続馬に3馬身の差を保ったまま。直線半ばでは、そのまま逃げ切ってしまうのかと思ったが、馬場の真ん中、馬群を割って一気に駆け上がってきたのがサトノアーサーだった。差し脚の勢いは明らかにサトノアーサーにあり、ゴールではトロワゼトワルに1馬身4分の1の差をつけて快勝した。サトノアーサーは4番人気。2着は逃げ粘った8番人気トロワゼトワル。3着は1番人気のアンドラステ。

 戸崎騎手のサトノアーサーはスタートで出遅れ、後方の2番手になった。無理に上がることをせず内に入れ、待機策をとった。直線に向くと、後方からスペースを探るように外に持ち出し、33秒7の最速の上りで、鮮やかな勝利をつかんだ。ただ、上り33秒7は過去の関屋記念の勝ち馬の上りと比べると、さほど速いタイムとは言えない。逃げたトロワゼトワルのペースと、日曜日早朝の雨で高速馬場にはならなかったこともサトノアーサーにはよかったのかもしれない。

 サトノアーサーの重賞勝ちは2018年のエプソムC以来で、実に2年2カ月ぶり。近走は4戦連続1番人気に推されながらも、期待にこたえられず、3、2、3、6着に甘んじていただけに、雪辱を晴らす勝利だっただろう。また、戸崎騎手も骨折から復帰した5月下旬から久々の重賞勝ちになった。

 ハンデ戦の小倉記念は波乱になった。
 勝ったのは10番人気のアールスター。2着は6番人気のサトノガーネットで、3着は13番人気のアウトライアーズ。3連単は137万円を超す高配当になった。

 レースは注文通りにミスディレクションが逃げた。序盤のペースは速かったが、すぐに落ち着いた流れになった。それが3コーナーで一変。後方からロードクエストが動いてペースが一気に上がった。

 直線、ロードクエスト、ランブリングアレーが並んで馬場を突き進むが、直線半ばで脚が止まった。すかさず最内の狭いスペースを突いて鋭く伸びたのが、道中、中団好位置にいた伏兵アールスターだった。最後方から襲い掛かるように大外一気の脚を見せたサトノガーネット、アウトライアーズが2、3着に浮上。

 アールスターは格上挑戦での重賞初制覇になった。夏の小倉は2戦2勝で、素軽いスピードに見どころがありそうだ。手綱を取った長岡騎手も9年目にして重賞初勝利を果たした。おめでとう。

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2020年8月13日 (木)

第1612回 前走指数上位馬が中心

 新潟のメインは関屋記念。
 過去10年、1番人気は(3214)と連対率は50パーセント。勝ち馬は4番人気までが8勝している。2、3着馬も人気馬が多くを占め、人気薄の台頭は少ない。比較的上位人気馬が活躍するレースだ。
 指数上は、平均指数や前走指数の上位馬を中心に、全体としても指数上位馬が中心になっている。

(関屋記念) 1着    2着    3着
10年    B a    Yb     c
11年    C     A     -
12年    A     -     -
13年    A      Yb    Z
14年     Xc    Zb   -
15年    CXa   C c   -
16年    A c   -     B
17年     Y    B     -
18年    C     -     B
19年    -     CYc    Yb

 今年の指数上位馬は、エントシャイデン、アンドラステ、サトノアーサー、ブラックムーン、クリノガウディー、アストラエンブレム、プリモシーンなど。

 外回りのマイル戦とはいえペースは速くなりそうなメンバー構成で、加えて新潟の週末は雨の予報もあり、素軽いスピードよりスタミナが問われるレースになるだろう。

 その点からの注目はサトノアーサー。2018年に戸崎騎手を背にエプソムCを制したこともある6歳馬。近走は、雨で重馬場になった都大路Sで3着、不良馬場のエプソムCは6着と、力のいる馬場の1800メートル戦を中団から差し脚を伸ばすレースで戦ってきた。

 前走のエプソムCは最後に脚を使って迫ったが、先行した馬たちには届かなかった。4戦連続1番人気の支持にこたえられず、結果は残せなかったが、指数上は自己ベストに近い高いレベルを示しており、調子に不安はない。マイル戦は(1302)と安定。あらためて中団からの差し脚に期待したい。

 逆転候補はサトノアーサーが6着だったエプソムCで4着に好走した4歳馬アンドラステ。エプソムCは重賞初挑戦だったが、上りは最速タイで、重賞でも戦えることを示す好レースだった。マイル戦は(3010)と、距離適性からも信頼できそうだ。

 他では、中京記念3着のエントシャイデン、巴賞2着のミラアイトーン、高松宮記念で1着入線も降着になったクリノガウディーなどにも勝利のチャンスがあるだろう。

 今週から始まる夏の小倉競馬は、ハンデ戦の小倉記念がメイン。
 過去10年、1番人気馬は(2125)と、やや不振の傾向にあり、波乱含みのレースだ。指数上は、前走指数や平均指数の上位馬の連対率が比較的高い。

 今年の指数上位馬は、ロードクエスト、ランブリングアレー、レイホーロマンス、サマーセント、サトノルークス、ノーブルマーズ、ショウナンバルディなど。
 トップハンデは57キロのロードクエスト。

 小倉は開幕週で絶好の馬場状態だろう。夏の小倉は野芝オンリーの馬場で、スピードが出やすい。それだけに、逃げ先行馬に活躍の場が広がる。
 ただ、今年はサトノガーネット、サトノルークス、ロードクエスト、レイホーロマンスなどの有力馬がいずれも後方から追い込みに懸ける馬たち。先行馬の前残りで、波乱もありそう。

 ここは逃げ先行の4歳馬ショウナンバルディに期待したいと思っている。前走は福島の阿武隈S(2000メートル)を逃げて失速、13着に大敗したが、デビューからこれまで(3324)と安定した成績をあげている。2000メートルは(2213)で、距離適性も不安はないし、鮫島騎手とは(0120)と、手が合う。

 スローペースで逃げるのはミスディレクションになりそうで、ショウナンバルディは差のない2番手に控えそうだが、元来、ショウナンバルディは素軽いスビートが持ち味ながら、差し脚もしっかりとしている馬。野芝の良馬場で、スローペースを先行できれば、勝負になるのではないか。

 他では、連勝中のランブリングアレー、ノーブルマーズ、サマーセントなどの先行馬が気になるところ。差し脚ならサトノガーネット、サトノルークス、ロードクエスト、レイホーロマンスなどが鋭い。

(小倉記念) 1着    2着    3着
10年    A a    Yc   BYb
11年    -     -     -
12年    -     D c   AXa
13年    -     A     B a
14年    AXa     d   D
15年     Z    B       c
16年    C     D c   -
17年    C     -     C
18年    A a    Ya   AZc
19年    D     DY    CYb

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2020年8月11日 (火)

第1611回 馬場を味方に

202008090111
202008090411
 札幌のエルムSは、人気馬が上位を占め、順当な結果になった。

 1番人気はルメール騎手騎乗のタイムフライヤー。リアンヴェリテの逃げで、平均ペースの流れになった。向こう正面、タイムフライヤーは中団の外に構えた。3コーナーを過ぎると徐々に進出して、4コーナーでは4番手にまで上がった。最後方にいた2番人気のウェスタールンドが大外から一気に駆け上がってきて、直線入り口ではタイムフライヤーとウェスタールンドが並んだ。勢いのある2頭がそのまま抜け出して、激しい叩き合いになったが、余力があったのはタイムフライヤーだった。ウェスタールンドは2馬身遅れて2着。3着は2番手で先行して粘り込んだ5番人気のアナザートゥルースだった。3連単は9480円と堅い配当。

 平均ペースの流れはタイムフライヤーに向いたようで、ウェスタールンドにとっては期待したようなハイペースにならなかった分、展開が向かなかったということだろう。それでも上位3頭の指数は90台に乗せ、内容のあるレースだった。

 新潟の3歳限定のレパードSは不良馬場になった。
 3番枠のタイガーインディがハナに立ったが、1、2角のコーナーリングで1番枠のケンシンコウが先頭を奪う。ケンシンコウは向こう正面、3、4コーナーも軽快に逃げ続け、直線に入ると更にギアを上げて後続を引き離していった。直線半ばで早くもセイフティリードを確保。そのまま後続馬の追撃を抑え込んでレコード勝ちを収めた。

 ケンシンコウの上りは3番目の速さ。逃げ馬にその上りを使われては、他の馬は勝負にならない。ケンシンコウは未勝利戦で逃げ切り勝ちがあるものの、近走は中団後方でレースをしてきた馬。不良馬場で前が止まりにくい先行馬向きの馬場を味方にした丸山騎手の好騎乗といえるだろう。ケンシンコウの指数は3歳世代トップクラスの高レベルで、能力は高い。レパードSの勝利をフロック視していけない。

 2着は中団から差し脚を伸ばしたミヤジコクオウ。3着は4角4番手の牝馬ブランクチェック。4番手で先行した1番人気のデュードヴァンは直線伸びきれず4着まで。
 3連単は12万2050円と高配当になった。

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2020年8月 6日 (木)

第1610回 ハイペースの差し馬

 今週のメインはダートの重賞が2つ。
 札幌のエルムSは、過去10年すべての年で連対する前走指数上位馬たちが連軸向き。1番人気は(2143)と3連対どまりで、取りこぼしも多い。ただし、7番人気馬が1度勝っているものの、勝ち馬は4番人気までの馬たちが占めている。

(エルムS) 1着    2着    3着
10年    AZb   D     CZb
11年     BXb   -     C d
12年    A a   BXb   -
13年(函館)-     DYd   BZb
14年     Ya   D       d
15年    C     D b    Xd
16年    -     C        A c
17年    -     AXa   -
18年    CYa   C b    Xc
19年    C a   -      Z
(公営競馬の成績は減戦しています)

 今年は、サトノティターン、ウェスタールンド、アナザートゥルース、タイムフライヤー、エアスピネル、ワンダーリーデルなどが指数の上位馬たちだ。

 前走、アンタレスS、プロキオンS、マリーンS、スレイプニルSを使ってきた馬たちの戦いだが、なかでも指数が高かったのはアンタレスS組だ。

 そのアンタレスSを勝ったのは8歳馬ウェスタールンドだった。ウェスタールンドは後方から。直線、大外に回すと、一頭だけ違う脚色で一気に駆け上がり、鮮やかな差し切り勝ちを決め、8歳にして重賞初制覇を果たした。6歳になった2018年にダートに戦線をかえ、その後は10戦して(3313)の好成績をあげている。昨年のG1チャンピオンズCは中団から追ったが、直線半ばで脚が鈍って9着だった。一昨年のチャンピオンズCは最後方から内に入れて最速の上りで2着に上がっており、中途半端な中団からのレースより、後方一気に懸けた方が持ち味が生きるようだ。そのことは手綱を取る藤岡佑介騎手が一番わかっているようで、ダート戦に限ると藤岡佑介騎手とは(2100)。好相性に期待したい。

 中団からの差し脚に見どころがあるのが5歳馬のタイムフライヤーだ。2歳時にG1ホープフルSを勝った逸材で、昨年の夏からダートに戦いの場を移し、武蔵野S、チャンピオンズC、フェブラリーS、マーチSと、重賞を舞台に戦ってきた。武蔵野S2着が最高着順だったが、指数のレベルは上々だった。前走、オープン特別のマリーンSでは57キロのハンデをものともせず、中団から差し脚を伸ばして2着馬に3馬身半の差をつけて快勝。ホープフルS以来の勝ち星をあげた。本格化のきざしを感じるレースで、ここでも中心になるだろう。

 流れはハイペースもあるメンバー構成。中団より後ろの馬たちに展開が向きそうで、その点からも上記の2頭、ウェスタールンド、タイムフライヤーが中心だろう。

 他では差し脚鋭いサトノティターン、ワンダーリーデルに、ハイペースを先行して粘る脚があるアナザートゥルース、アルクトスなどにも要注意だ。

 新潟は3歳限定のダート重賞レパードSがメイン。
 1番人気は過去10年で4勝、2着2回、3着3回と安定しており、指数上は、前走指数上位馬たちがやや強い傾向にある。ただ、最近の4年間は1番人気の勝利はなく、人気薄馬の台頭もあって、波乱の傾向が強くなっている。

(レパードS)1着    2着    3着
10年    C     -     -
11年    BYb   C d   D
12年     Xa     b   AY
13年    BXa   AYb    Zc
14年    -     -     C
15年    B     -     -
16年    AXa   C     D d
17年      c   -     -
18年     X    BYb   -
19年    -     -       c
(スローペース調整-10/0)(地方競馬分は減戦して集計)

 今年の指数上位は、デュードヴァン、ケンシンコウ、ミヤジコクオウ、ライトウォーリア、バンクオブクラウズなど。

 指数上位で注目されるのはデュードヴァンだ。ここまでダート戦は4戦3勝、2着1回と好成績を残している。前走、ユニコーンSは後方から追って2着だったが、指数は勝ち馬カフェファラオに次ぐ3歳世代第2位の高レベルだ。その指数の高さなら、ここでも勝ち負けになるはず。これまで芝も含め5戦ともハイペース気味の1600メートルで切れる差し脚を発揮してきたが、1800メートルは初挑戦だけに、距離とペースに課題がないわけでもない。ここはスローペース気味の流れが想定され、前々で流れに乗れる馬にもチャンスがあるかもしれない。

 逃げ先行馬で期待したいのは前走、古馬相手のダート1800戦を逃げ切って勝ったラインベック。前走が初のダート戦だったが、マイペースで逃げてメンバー中2番目の上りタイムでまとめ、直線も危なげない戦いだった。ダートの適性は高いのではないか。他に逃げそうな馬は1800メートル未経験のタイガーインディくらいで、マイペースで逃げられるようならラインベックにも勝機はあるだろう。

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2020年8月 4日 (火)

第1609回 運不運

202008020111
 波乱の続く夏競馬。牝馬の重賞クイーンSを制したのは11番人気の伏兵レッドアネモスだった。宝塚記念以降、1番人気馬は平地重賞で10連敗になったとか。

 ナルハヤが逃げ、タガノアスワド、コントラチェックが続く。後続の馬たちに大きな差をつけて、逃げたナルハヤのペースは58秒2のハイペース。直線入口ではまだ先行馬たちが頑張っていたが、すぐに脚が止まってしまった。

 直線、有力馬たちが外に回すなか、中団の内ラチ沿いに位置していたレッドアネモスはわずかに外に振って、ごちゃつく馬群をものともせず、1頭分空いたスペースをこじ開けるように突き抜けて勝利を手にした。

 4分の3馬身差の2着は外から伸びた4番人気のビーチサンバ。3着は最速の上りを示した1番人気スカーレットカラーだった。

 2着のビーチサンバは中団後方から。直線に向くと、外からかぶされてスピードをなくす場面がありながらも、立て直して大外に振ると、一気に加速して2着にまで上がってきた。

 1番人気のスカーレットカラーは最後方から。直線は最内に入れたが、前が詰まって身動きが取れず、仕方なくスペースを探すように数頭分外に持ち出して追ったが、時すでに遅し。内でスペースが開いたレッドアネモスとは対照的だった。スカーレットカラーの手綱を取った岩田康騎手は「笑うくらい下手に乗った」と自戒していたが、運不運は競馬の常。いつもうまくはいかない。
3連単は15万円を超す高配当だった。

 梅雨が明けてもコロナの猛威は続いている。できるだけ外に出ない生活、夏のマスクにも慣れた。もともと運動不足で、じっとして動かず、ゴロゴロしているだけでは、太るだけだろう。それだけでなく、体力もなくなっていくことを実感する。

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