2019年9月10日 (火)

第1521回 レコードタイムの大逃げ

201909080611
201909080911
201909070611
 秋の中山開幕週のハンデ戦、京成杯AH。  横山典騎手を背に大逃げを打った4歳牝馬トロワゼトワルが、そのまま逃げ切ってJRAレコードタイムで勝利した。トロワゼトワルはこれまで逃げたことはなかったが、逃げの戦法は横山典騎手の判断だったようだ。トロワゼトワルは「切れるタイプではない」ので、スローペースの差し脚比べでは苦しい。52キロの軽ハンデを生かして、ペースを上げて逃げるのが勝利に近いという判断だったようだ。

 この時期の中山の芝コースは野芝のみのコースで、洋芝をオーバーシードする他の季節の馬場と違って、素軽いスピードが求められるのが特徴。開幕週で天候にも恵まれ、馬場は絶好、加えてハンデ戦となれば、軽ハンデを生かして前に行く馬たちには、おあつらえの馬場状態だった。

 トロワゼトワルの1000メートル通過は55秒4。確かにタイムは速かったが、馬場状態を考えればさほどハイペースとはいえない。高速馬場を味方に、見事に思い描いた通りの大逃げで2着馬に3馬身半差をつけた横山典騎手の快勝劇だった。

 2着は3番手で先行したハンデ53キロの5歳牝馬ディメンシオン。3着は3番手で先行したジャンダルム。いずれも先行した馬たちで、高速馬場とペースを生かした馬たちといえそう。

 後方から追い込んだのは5着のプロディガルサンが最上位。また、トップハンデ馬ロードクエストは8着まで。京成杯AHではトップハンデ馬の苦戦が続いているが、その要因のひとつに高速馬場があるのかもしれない。

 阪神のセントウルSは芝1200メートル戦。秋の阪神も中山と同じ野芝オンリーの高速馬場だ。平均ペースで逃げたのはマテラスカイ。タワーオブロンドンはスタートでは出遅れ気味だったが、徐々に位置を上げて4コーナーでは7番手。直線、外に出すと一気の差し脚で圧勝した。

 タワーオブロンドンの上りタイムは33秒2。勝ちタイムもレースレコードだった。短距離戦での3馬身差はまさに大差だ。タワーオブロンドンのスピード指数は過去1年間の短距離戦での最高指数だった。2着は7番人気のファンタジスト、3着は3番人気イベリス。

 最近では、短距離戦で安定したスピード指数の高さを示す馬が不在で、低調な短距離戦線だったが、しばらくタワーオブロンドンの天下が続くかもしれない。もちろん、次走G1スプリンターズSでも大本命になるだろう。

 秋華賞トライアルレースの紫苑Sは、直線半ば、1番人気のカレンブーケドールがぬけだして、そのまま押切を図るところ、3番手から伸びた2番人気のパッシングスルー、4番手から内を突いたフェアリーポルカとの3頭の叩きあいになった。

 激しい叩きあいを制したのはパッシングスルーだった。ハナ差の2着にフェアリーポルカ。3着は半馬身差でカレンブーケドール。このレースはスローペースで、先行馬同士の決着になった。

| | コメント (0)

2019年9月 3日 (火)

第1519回 2歳戦も本格化

201909010411
201909011011
201908310111
 令和元年、夏競馬最後の重賞・新潟記念は2番人気のユーキャンスマイルが制した。  ユーキャンスマイルは内ラチ沿いの中団後方から。4コーナー、多くの馬たちが外に回し、内が大きく開いた。ユーキャンスマイルの岩田康騎手は、その開いたスペースを突いて一気に加速、先行馬たちをとらえ、最後はジナンボーとの叩きあいも、わずかにクビ差抑え込んで、2つ目の重賞タイトルを手にした。

 これで左回りのコースは3戦3勝。スピード指数も上々のレベルにあり、秋の東京開催のG1、天皇賞秋、ジャパンカップへと期待がふくらむ。

 2着は6番人気のジナンボー。3着は8番人気のカデナ。人気のレイエンダは直線見どころもないまま10着に敗れた。

 小倉2歳Sは3番人気のマイネルグリットが直線、差し切り勝ちを決めた。
 向こう正面では先行集団のすぐ後ろにつけ、4コーナーは3番手の外から。直線の叩きあいも楽々と差し脚を伸ばしての快勝劇。2着馬トリプルエースとの差はわずかにクビ差だったが、着差以上の強さを印象付けた。これでデビューから3戦3勝。とはいえスピード指数のレベルはさほど高くないので、これからの成長が課題になるだろう。

 2着は2番人気のトリプルエース、3着は4番人気のラウダシオン。

 札幌2歳Sは、5番人気のブラックホールが、直線、大外から一気の差し脚を繰り出して快勝した。2着は3番人気のサトノゴールド、3着は2番人気のダーリントンホールだった。

 ブラックホールは好スタートを決めたものの後方3番手にまで下げた。ようやく3、4コーナーの頂点から仕掛け、直線、大外から一気にまくる荒っぽいレースだったが、長くいい脚を使っており、素質は高いのだろう。

 圧倒的な人気となったゴルコンダは後方から。向こう正面から動いて、4コーナーでは2番手にまで上がったが、切れる差し脚は不発のまま。直線の叩きあいに後れを取って6着だった。ゴルコンダの手綱を取ったルメール騎手は「スタートで躓いてトモの蹄鉄がずれた」とコメントしていた。

 先週、土曜日の札幌1レース、芝2000メートルの2歳未勝利戦を勝ったミヤマザクラ(牝)が現2歳世代トップの高指数を示した。直線だけで2着に5馬身差をつけたが、この時期の2歳馬の指数としては出色なレベルだ。

| | コメント (0)

2019年8月27日 (火)

第1517回 秋本番へ向けて

201908250111
201908250411
 札幌のキーンランドCは、堅く収まった。  勝ったのは1番人気のダノンスマッシュ。2着には2番人気のタワーオブロンドンが入り、3着は3番人気のリナーテ。人気通りの入線で3連単は4480円。

 1枠から好スタートを切ったナックビーナスが逃げてペースが上がった。稍重の洋芝コースで前半600メートルが33秒2、1000メートル通過が56秒7のハイペースでは、逃げ馬や先行馬は苦しい。ゴール前、中団より後ろに構えていた馬たちが一気に浮上して上位を占める結果だった。

 勝ったダノンスマッシュは好スタートも控えて中団から。直線は大きく外に持ち出すロスがありながらも、きっちり差し切るパフォーマンスは能力の証だろう。これで1200メートルは(4101)。1200の重賞も3勝目だ。G1高松宮記念でも4着に好走しており、1200メートルのスペシャリストとして、秋のスプリンターズSの最有力候補になるだろう。

 2着のタワーオブロンドンは58キロを背負って、勝ち馬と同指数だった。1200でもトップレベルの能力があることを示している。上がり指数は最上位で、次走での逆転もありそうな内容だったのではないか。

 ハイペースを逃げて5着に粘った牝馬のナックビーナスは、もう少しペースが遅ければ粘り切れたのではないかと思う頑張りを見せた。

 新潟2歳Sは1000メートル通過が1分01秒4のという超スローペース。
 前を行く馬たちに有利な流れだったが、中団7番手から抜け出したウーマンズハートが快勝。直線、少しよれながらも、メンバー中最速の上りタイム32秒8で他馬を寄せ付けなかった。

 半馬身差の2着は、直線、先に抜けだしたペールエール。ウーマンズハートとのたたき合いには後れを取ったが、33秒1の上りなら上々だ。ここは相手が強かったということだろう。3着は2番手から粘り込んだビッククインバイオ。1-3-8番人気の決着だった。

 暑い盛りも過ぎ、今朝はひんやりとした風に、半袖では少し肌寒く感じた。
 真夏の新潟競馬も、小倉も札幌も、残すところあと2日。今週末が最終週だ。

| | コメント (0)

2019年8月20日 (火)

第1515回 G1馬たちの底力

201908180111
201908181011

 G1馬4頭がそろった札幌記念。
 エイシンティンクルが逃げ、平均ペースの流れになった。2番手にクロコスミア、3番手にサングレーザーがつけた。4番手に2番人気のワグネリアン、中団後方の内ラチ沿いに3人気のブラストワンピースがひかえ、更にその後ろに1番人気のフィエールマンが収まった。

 直線に向くと大逃げを打ったエイシンティンクルが失速。先行していたサングレーザーが勢いにのって早々にトップに浮上した。しかし、内を突いて、狭いスペースをこじ開けるように差し脚を伸ばしたのがブラストワンピースだ。ゴール手前50メートル、ブラストワンピースがサングレーザーをとらえると、そのまま一気に差し切って、有馬記念以来の勝利をつかんだ。

 クビ差の2着にサングレーザー、3着は大外から追い込んできたフィエールマン。先行したワグネリアンは伸びあぐねて4着まで。

 ブラストワンピースは狭い内を突いて、きっちりと差し脚を使えたのが勝因だろう。逆に言うと、前が塞がっていたらどうだったか。大外強襲で最速の上りタイムを示したフィエールマンは、もう少し前だったら届いていたのかもしれないと思わせた。勝ち負けには多少の幸不幸があるにせよ、実力のある馬たちが持てる力を十分に発揮したレースで、G1馬たちの底力を感じさせた。

 今年の凱旋門賞には、ブラストワンピース、フィエールマンに加え、キセキも参戦の予定とか。彼らの活躍を大いに期待したい。

 例年、波乱気味のハンデ戦北九州記念。今年も3連単は11万超馬券になった。

 勝ったのは9番人気で、単勝3080円の6歳牝馬ダイメイプリンセス。前走、アイビスサマーダッシュは2番人気に押されたもののも6着と振るわず、ここでは人気を落としていたが、ハイペースの流れを味方に、後方一気の差し脚が見事に炸裂した。昨年のこのレースでも2着に好走しており、これで小倉は(2101)。コースの相性も良かったのだろう。

 2着は3歳牝馬の3番人気ディアンドル、最速の上りタイムで上がってきた5番人気の4歳牝馬アンヴァルが3着だった。上位は4着までを牝馬が独占した。
 「夏は牝馬」の格言を忘れてはいけない。

| | コメント (0)

2019年8月13日 (火)

第1513回 スローペースとハイペース

201908110411
201908110111
 暑い暑い真夏の競馬が続く。  来年に迫った真夏のオリンピックの暑さ対策も大変だろうな。

 関屋記念は人気を集めたミッキーグローリーが快勝した。休み明けだったせいか、スタートが良くなく、後方からのレースになった。当然、スローペースで先行馬に向く流れだったはずだが、ミッキーグローリーは直線、ゴール手前200メートル地点から追い出されると、反応も鋭く馬場の真ん中を駆け上がり、ゴールでは2着のミエノサクシードに半馬身の差をつけ、重賞2勝目のタイトルをつかんだ。

 「ここでは勝つ自信があった」と、ミッキーグローリーの手綱を取ったルメール騎手のレース後のコメントがあったが、出遅れて思い通りの位置ではなかったにもかかわらず、32秒2の上りタイムで差し切った脚は、今は亡きディープインパクトを彷彿とさせる鋭さだった。差し脚にはよほど自信があったのだろう。

 2着に6番人気のミエノサクシード、3着は4番人気のソーグリッタリング。2番人気のケイデンスコールは後方のまま、いいところなく14着に大敗した。

 ダートの重賞、札幌のエルムSは、やっぱりというべきか、ハイペースになった。ハイペースを作ったのが逃げたドリームキラリと、2番手から競りかけていったリアンヴェリテ。さらに差のない3、4番手にマルターズアポジーとタイムフライヤーがつけ、後続を離してレースが進んだ。

 ただ、ダートで1000メートル通過が58秒6という芝なみのペースでは、先行馬は苦しい。まず4コーナー手前でドリームキラリ、マルターズアポジーが失速。直線半ばまで頑張っていたタイムフライヤー、リアンヴェリテの脚も上がった。

 直線半ば、先行馬を一気にとらえたのが2番人気のモズアトラクションだった。モズアトラクションはコースロスのない後方の内ラチ待機策。3コーナーから徐々に馬なりで順位を上げ、直線に向くと、内から外に持ち出し、最速の上りで完勝した。絵にかいたようなハイペースの差し切り勝ちのレースだった。

 昨年の勝ち馬、10番人気のハイランドピークが2着、3着が4番人気のサトノティターン。1番人気のグリムは中団のまま7着におわった。

 暑い暑いといっている間に、台風が来て、秋が来る。

| | コメント (0)

2019年8月 6日 (火)

第1511回 応援も幸せに

201908040411
201908041011
 日曜日、競馬(負けた)が終わった後、神宮球場の中日×ヤクルト戦(負けた)を観に行って、帰宅後、風呂に入ってテレビのゴルフ観戦。(勝った!勝った!)

 全英女子オープンを勝ったゴルフ界の新星・渋野日向子選手に賞賛の声があふれている。私もそのひとり。初日から最終日まで、ずっと全英女子オープンの中継に釘付けだった。なぜか応援したくなる渋野日向子選手の人柄にひかれて、最終日の最後の最後まで応援することになった。

 初日、2日目も好成績だったが、まさか勝つとまでは思ってなかっただけに、最終ホールの勝負を決めたバーディーに、驚きと喜びは最大級。テレビを観ている人たちを、こんなにも幸せな気持ちにさせるプレイヤーがいるだろうか。それからずっと彼女の話題やニュースを追いかけている。ゴルフをやるわけでもない私でさえ、一度は彼女の生のプレーを観てみたいと思っているほど。今では彼女の魅力にすっかりとりこになってしまった。競馬も笑顔だね。きっと。

 3歳限定のダート重賞レパードSは、カラカラに乾いた新潟の砂に加え、ペースも速くなった。圧倒的1番人気のデルマルーヴルは7番手から。4コーナーでは内を突いて2番手に進出。直線、早めに先頭に立って押し切りを図ったが、大外から後方一気の差し脚を伸ばしたハヤヤッコに、ゴール手前で差し切られてしまった。3着は後方から最内を突いたトイガー。

 ペースが速く、先行馬には苦しい展開になったようだが、ただ、厳しいペースで上位馬たちのスビート指数は90の高レベルを記録。世代トップクラスにふさわしいダート戦だったといえそうだ。

 ハンデ戦の小倉記念はトップハンデの4歳馬メールドグラースが、後方から鮮やかな差し切り勝ちを収めた。4コーナーでは少し外に膨ふくれる場面もあったが、直線の差し脚の鋭さは断然。トップハンデを背負っているとは思えないほどのスピード感だった。

 メールドグラースを追うように内から馬体を合わせにいったカデナが2着。上位2頭はともに後方からの差し馬で、2番手で先行したノーブルマーズが離れた3着に残った。

| | コメント (0)

2019年7月30日 (火)

第1509回 低調なレベル

201907280411
201907280111
 ライオンボスがアイビスサマーダッシュを勝って、新潟直線1000メートルで3連勝を飾った。ライオンボスの手綱を取った田辺騎手は、好スタートから外に外にと持ち出して、早々に外ラチにつけ単騎で逃げる形を作り、そのまま危なげなく逃げ切って人気にこたえた。

 2着は内枠から先行したカッパツハッチ、外枠から先行したオールポッシブルが3着に入った。上位は先行馬が占め、後方から最速の上りタイムのトウショウピストか4着に上がってきた。

 ただ、スピード指数は少し物足りないレベルだった。スタートして200メートルまでペースが上がらなかったことと、向かい風が吹いていた結果だろうと思うが、土曜日、同距離の1勝クラスの勝ちタイムと比べて0.5秒も遅く、自身の前走、同距離の勝ちタイムからは1秒2も遅い。土曜日の1勝クラスの上りタイムは31秒7を示しており、アイビスサマーダッシュの最速の上りタイムだったトウショウピストが32秒5、ライオンボス自身の上りタイム33秒0では、指数の低レベルを補って余りある内容だったとはいえないのではないか。

 ライオンボスはスター不在の短距離界に突然現れた新星と評価されるのだろうが、直線1000メートル戦だけでなく、1200メートルにも対応できるか、個人的には少し疑問に思うレースだった。

 札幌のクイーンSは、1番人気のミッキーチャームが完勝した。
 終始外の4番手で先行、直線も楽に先頭に立つと、ゴール前、スカーレットカラーの追撃も難なく抑え込んでの勝利だった。さすが、秋華賞でアーモンドアイの2着につけた実力馬のレースだった。これで洋芝の函館、札幌は4戦4勝になった。
 2着はスカーレットカラー、3着はカリビアンゴールド。

 今朝、ディープインパクト死亡のニュースがあった。頸椎骨折が判明して、予後不良になったとか。無敗の3冠馬で、G1最多に並ぶ7勝をあげ、生涯成績は14戦12勝。競馬に関心のない人たちでさえ、ディープインパクトの名前は知っている、そんな時代を自ら切り開いた名馬だった。

 種牡馬としてもダービー馬キズナ、ロジャーバローズなど、数々の名馬を輩出。2012年から7年連続でリーディングサイヤーに輝き、本年も断然のトップに位置している。まさに日本競馬の象徴と誇りともいうべき輝かしい馬だった。

 ディープインパクトは競馬ファンにとっても特別な馬だ。わたしにとってもそうだし、きっと涙しているファンもいるだろう。
 競馬の楽しい記憶を残してくれて、ありがとう。安らかに眠ってください。

| | コメント (0)

2019年7月23日 (火)

第1507回 3歳の成長

201907210711
201907210211
 7月もあと1週ほどというのに、まだ夏は遠い。

中京記念は、3歳馬グルーヴィットとクリノガウディーが、直線、鮮やかな差し脚を見せ、ワン、ツー、フィニッシュを決めた。勝利を手にしたのは芝戦初勝利、重賞も初制覇のグルーヴィットだった。

 グルーヴィットは好スタートを切ったが、控えて中団から。クリノガウディーもすぐ後ろにつけて流れに乗った。直線半ば、1番人気の牝馬プリモシーンが早めに仕掛けて抜け出しを図る。グルーヴィットがその後を追い、更にクリノガウディーが続いた。

 ゴール手前100メートルでプリモシーンが先頭に立ったが、すかさずグルーヴィットが外から差し脚を伸ばしてプリモシーンを交わし、そのまま押し切って勝利をつかんだ。クリノガウディーが勢いよくグルーヴィットに迫ったが、惜しくも届かずハナ差の2着だった。グルーヴィットもクリノガウディーもともにハンデは52キロ。その軽量ハンデが最後の最後、決め手比べで生きたのだろう。

 とはいえ3歳馬の本格的な成長のピークはこれから。今年も世代交代が進む夏になるだろう。

 令和最初の2歳重賞となった函館2歳S。
 人気を集めたレッドヴェイパーがスタートで大きく立ち遅れて最後方から。最内枠のビアンフェも出遅れたが、開いた内をするすると上がっていって、200メートルほどで先頭に立つと、そのままペースを緩めることなく、堂々の逃げ切り勝ち。2歳世代重賞勝ち一番乗りとなった。

 圧勝したビアンフェは4番人気。2着は後方から追い上げた2番人気のタイセイビジョン、3着は先行した11番人気プリンスリターンだった。

 出遅れた1番人気のレッドヴェイパーは、徐々に位置取りを上げ、直線でも差し脚を伸ばして5着だったが、差し脚の鋭さは見えなかった。ここはスムースに先行できなかったことで、苦しい戦いになってしまったのだろう。

| | コメント (0)

2019年7月16日 (火)

第1505回 先行馬が押し切る

201907140211
 1番人気馬が勝てず、波乱の多い函館記念。  好スタートから果敢に逃げたのは1番人気のマイスタイルだった。向こう正面にむくと後続をぐんぐん離していく。大きく離れた2番手にマイネルファンロン、さらに離れた3番手にドレッドノータス、4番手にステイフーリッシュがつけた。

 1000メートル通過は59秒8。
 直線にはいると、さすがにマイスタイルの脚も上がり気味。2番手にいたマイネルファンロンが馬体を合わせて迫り、直線半ば、満を持してマイネルファンロンが逃げるマイスタイルをとらえて先頭に立った。しかし、交わされてからがマイスタイルタイルの真骨頂というべきで、内ラチで粘って粘って差し返し、クビ差をつけて栄光のゴールを決めた。重賞挑戦14戦目で、ついに初の重賞タイトルを手にした。

 1番人気の勝利は2006年のエリモハリアー以来13年ぶり。勝利騎手となった田中勝春騎手の重賞勝ちも4年ぶりとか。勝春騎手がデビューしたばかりのころから、彼がらみでおいしい馬券をいくつか取った記憶もあり、大好きな騎手のひとりだった。重賞50勝、おめでとう。

 2着は9番人気のマイネルファンロン。2頭からは2馬身近く離されたが、3着は4番手で先行した57.5キロの重ハンデ馬ステイフーリッシュ(3番人気)だった。

 重賞としては平均ペースで、前半59秒8、後半も59秒8とイーブンペース。先行馬がギリギリ残るペースだったようで、その先行馬に35秒台の上りを使われては、後続馬は苦しかっただろう。

 海の日も過ぎたのに、東京は日差しのない、くずついた空模様が続く。早々に半袖のシャツを買ったものの、まだ着る機会もない。

| | コメント (0)

2019年7月 9日 (火)

第1503回 ハイペースの戦い

201907070311
201907070711
 7月7日の七夕賞。枠連の「77」がずいぶん売れたようだが、結果はあいにく。天の川も重い雲の向こうに隠れたままだった。

 福島の馬場は渋り気味。マルターズアポジーが逃げ、2番手にタニノフランケル、3番手にロードヴァンドールがつけた。息つく間もない厳しいペースになり、前を行く馬たちは4コーナーまで持ちこたえるのがやっとの様子だ。

 3コーナー、中団後方待機のミッキースワローが早めに動き出して、4コーナーでは早くも先頭をうかがう4番手の位置に進出した。少し遅れてクレッシェンドラヴも大外からミッキースワローを追った。馬場の真ん中、ミッキースワローが突き抜けて堂々の先頭にたつ。クレッシェンドラヴも切れる差し脚を見せて迫ったが、4分の3馬身差を詰め切れず、ミッキースワローが完勝した。

 ミッキースワローは57.5キロのトップハンデを背負っての勝利で、ハンデ差を考えれば、圧勝というべき強い内容のレースだった。また、4年目の若手騎手、菊沢一樹騎手は嬉しい重賞初制覇を果たしたが、強気なレース運びが功を奏したといえそう。

 クレッシェンドラヴは最速の上りタイムも、悔しい2着。これで福島は3戦とも2着という結果になったが、やっぱり福島は走る。

 直線、先行馬たちの脚が上がるなか、3番手で先行したロードヴァンドールが最内で粘り込んでの3着。先行馬で唯一頭、上位に残ったスタミナは評価が高い。

 中京のダート重賞、プロキオンSをハイペースで逃げたのは1番人気のマテラスカイ。好スタートから軽快に逃げているようだったが、直線、ゴール前の100メートル地点で、4番手から差し脚を伸ばしてきたアルクトス、その外から伸びたミッキーワイルドに交わされると、もう差し返す勢いは残っていなかった。先行したヴェンジェンス、後方から追い込んだサンライズノヴァにも後れを取って5着に沈んだ。

 本来、スピードが出やすい脚抜きの良いダートが得意で、渇き始めて「重」から「稍重」にまで回復したダートが合わなかったのだろうか。

 勝ったアルクトス、2着のミッキーワイルド、3着のヴェンジェンスともに、ハイペースを先行した馬たちだったが、ダート重賞ではハイペースを耐えるスタミナが問われるのだろう。

 七夕賞もプロキオンSも、まれにみるハイペースになったが、後方から差し脚のある馬たちが差し切った七夕賞、先行馬が頑張ったプロキオンSと、芝とダートの違いがくっきりと現われた結果になった。

| | コメント (0)

より以前の記事一覧

その他のカテゴリー

サポート情報 ナビグラフ回顧 競馬