2019年1月16日 (水)

第1453回 強い4歳馬

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 先週は3日間開催。日経新春杯は明け4歳馬グローリーヴェイズが勝った。好スタートをきったが、内で控える作戦のようで、3コーナーでは最内後方の位置取りになってしまった。4コーナー、各馬が外に膨れるところ、スペースの空いた内から一気に差を詰めていき、直線、アッという間に先頭に立つと、後は押し切るだけ。スピード指数上も上々のレベルで、強い4歳馬の強い内容のレースだった。
 大外後方から脚を延ばした距離適性の高いルックトゥワイスが2着。3着はシュペルミエール。

 京成杯は先行馬たちの前残りになった。
 道中2番手から4コーナーで先頭に立ったラストドラフトが抜け出して快勝。4コーナー2番手のランフォザローゼスが1馬身4分の1の差で2着。3着も4コーナー4番手のヒンドゥタイムズだった。

 1番人気のシークレットランは4コーナー4番手から前を行く馬たちを追ったが、勝ち馬と同じ脚色では届くはずもなかった、極端なスローペースではなかったから、前の馬たちに力があったということだろう。ラストドラフトは1戦1勝馬。2戦目での京成杯勝ちは史上初とのこと。

 3歳牝馬のフェアリーSは、3番人気のフィリアプーラが勝利を手にした。最内枠から好スタートを切ったが、徐々に位置を下げて、道中は中団後方から。直線は、鮮やかな後方一気の差し脚で各馬をとらえた。アタマ差でホウオウカトリーヌが2着、3着は先行していたグレイスアンが残った。

 成人式も終わって、正月気分もなくなった。東京の寒さの本番はこれから。インフルエンザも流行っているようです。健康に気を付けてお過ごしください。
 私は昨年秋に急な入院もしたが、基準タイム33版、毎週の馬場指数、スポニチ予想、馬場日記と、スタッフに助けられながら、どれも欠かすことなく乗り越えられて、ほっとしているところ。正月には家族で水上温泉に行ったが、家族水入らずで温泉に行くのはこれが最後になるかもしれない。いろいろ感慨深い年末年始でした。

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2018年12月25日 (火)

第1450回 強い3歳世代

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 平成最後の有馬記念が終わった。
 勝利をつかんだのは3歳馬ブラストワンピース(3番人気)だった。

 今年の有馬記念はキセキの逃げで、平均ペースの流れになった。ブラストワンピースは中団6番手の外に取り付き、その後ろにレイデオロがつける。2周目の3コーナー手前から11秒台のラップになり、一気にペースが上がった。3コーナー過ぎ、ブラストワンピースが上がっていき、大外4番手に進出した。そのすぐ後ろからレイデオロが追う。

 直線の半ば、内ラチ沿いで粘っているキセキを交わしてブラストワンピースが先頭に立つと、そのまま、迫る1番人気のレイデオロをクビ差抑え込み、栄光のゴールを駆け抜けた。2着はレイデオロ。3着は内をついて鋭い差し脚を見せた9番人気のシュヴァルグラン。3連単は2万5340円。

 ブラストワンピースの有馬記念制覇で、この秋、3歳馬が古馬混合G1戦であげた勝利は4勝目となり、グレード制導入後では最多となったとか。有馬記念でのブラストワンピースの勝利は、まさに3歳世代の躍進を象徴する勝利だった。

 レイデオロのルメール騎手は「3、4コーナーの馬場が悪く、反応が良くなかった」と、勝負所でもたついた点を敗因に上げていたが、ブラストワンピースとレイデオロのクビ差は、負担重量と道中の位置取りの差だったのではないか。いずれにしても、両者とも有馬記念にふさわしい上々の内容だった。

 個人的にはレイデオロからの組み立てで、ブラストワンピースは相手に押さえただけだった。ナビグラフをみると、ブラストワンピースの上りの脚の鋭さが最上位にあることはわかるが、初の古馬相手で、G1の流れに対応できるかどうかが気にかかって、上位にまでは推し切れなかった。

 阪神カップは、牝馬のダイアナヘイローがマイペースの逃げ切り勝ちを収めた。2番手につけていたミスターメロディが半馬身差での2着。3着は中団から差し脚を伸ばしたスターオブペルシャ。11番人気、2番人気、12番人気の決着で、3連単は34万を超す高配当になった。上位馬は内枠で先行していた馬たちだった。阪神の芝コースは、AコースからBコースに替わった初日で、先行馬に向く馬場だったのだろう。

 有馬記念が終わっても、今年はまだ28日に開催がある。
 もうひと頑張りですね。
 馬場日記は、明日が年内最後の更新の予定です。

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2018年12月18日 (火)

第1448回 世代トップに

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 気が付けば師走もすでに半ばを過ぎ、今週末には有馬記念を迎える。
 今年は有馬記念のあと28日にも開催があり、有馬記念が最後の大勝負というイメージはないのが少々残念。

 朝日杯フューチュリティSは、1番人気に押された牝馬グランアレグリアがよもやの3着に負けた。グランアレグリアは好スタートも少し控えて2番手から。直線に向くとそのまま、すっと抜け出すのかと思っていたが、直線に向いて一気に抜け出し、先頭に立ったのは3番手を追走していた2番人気アドマイヤマーズだった。

 グランアレグリアはアドマイヤマーズに並ばれると、大きく内によれて、差し脚の勢いも失ってしまった。ゴール手前、アドマイヤマーズを追うように、4番手から伸びてきた9番人気のクリノガウディーにも交わされた。アドマイヤマーズはスピードに乗って楽々2馬身差の完勝。年末の2歳G1戦ホープフルSにも将来を嘱望される馬たちが待ち構えてはいるが、デビューから負けなし、まずは4戦4勝で2歳世代のトップに立った。

 イッツクールの逃げで、落ち着いた流れになって、上位馬はすべて内枠の先行馬が占めたレースだったが、先行馬に33秒台の上りの脚を使われては、後方からの差し馬たちに勝機はなかっただろう。

 グランアレグリアの敗因が何だったのか、ルメール騎手は「これまでの競馬が余裕過ぎて併せ馬になる経験がなかった」からと答えていたが、レース後の他の関係者のコメントを集めても、明快に疑問に答えてくれるものはなかった。

 牝馬のハンデ戦ターコイズSは荒れた。5-10-13番人気の決着で、3連単は69万超馬券になった。

 勝利をつかんだのは、トップハンデの4歳馬ミスパンテール。中団の内で脚をため、直線は、馬場の中央のわずかに空いたスペースを突いて抜けだし、きれいに差し切り勝ちを決めた。ハイペースのマイル戦をトップハンデで差し切るのだから、2着馬とは半馬身の差ながら、底力を感じさせる強さに思えた。ミスパンテールは昨年に続いての勝利で、マイル戦は(4102)と、距離適性の高さを示すレースにもなった。
 2着はリバディハイツ、3着はデンコウアンジュ。

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2018年12月11日 (火)

第1446回 差し脚比べ

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 阪神ジュベナイルフィリーズ。
 4コーナー、後方大外から追い出したのが1番人気のダノンファンタジー。そのダノンファンタジーの外から少し遅れて2番人気のクロノジェネシスが馬体を合わせに行く。直線半ばで力強く先頭に立ったのがダノンファンタジーだ。

 ゴール前100メートル、人気の2頭ダノンファンタジー、クロノジェネシスの激しい叩きあいになったが、ゴールでは半馬身差でダノンファンタジーが先着を果たし、2歳牝馬G1馬の栄光を手にした。激しく追ったものの、最後まで差を詰めきれなかったクロノジェネシスは2着。3着は4番人気ビーチサンバだった。

 ダノンファンタジーもクロノジェネシスも道中は後方から。ダノンファンタジーは好スタートを決めたものの、自ら位置取りを下げた。3コーナー過ぎから仕掛けていって、直線できっちりと差し脚を伸ばして勝利をつかんだ。片や、クロノジェネシスはスタートで大きな出負け。不本意というべき最後方からになった。先行して差し脚を伸ばすレースで連勝してきたクロノジェネシスにとって、位置取りが後ろすぎたのではなかったか。少し悔やまれるスタートになってしまった。

 中山のダート重賞カペラSはハイペースになった。逃げ馬のペースは11秒8、10秒3、11秒3。前半600メートルが33秒4というハイペース。先行馬たちはそのペースを追ったこともあって、直線は脚が上がった。

 出遅れて後方からのレースになった1番人気の3歳馬コパノキッキングが、34秒9という良馬場のダートでは驚異的ともいうべき上りを見せて完勝した。ハイペースも幸いしたとはいえ、その素軽いスビートはまさに天性のものを感じさせる。

 ハイペースで逃げた11番人気のサイタスリーレッドがよく2着に粘った。後方から差し脚を伸ばした2番人気キタサンミカヅキが3着に上がった。

 中日新聞杯は1番人気の3歳馬ギベオンが重賞初勝利を決めた。2着は12番人気のショウナンバッハ。1、2着馬から大きく開いた3着には7番人気のストロングタイタンがはいった。

 直線、中団から差し脚を伸ばして先頭に立ったギベオンの外からショウナンバッハが襲い掛かる。一旦はショウナンバッハがギベオンを交わして先頭にたったが、ゴール前ギベオンが差し返し、ゴールではきわどいハナ差の勝利だった。

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2018年12月 4日 (火)

第1444回 強い3歳馬

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 チャンピオンズCは3歳馬ルヴァンスレーヴが完勝した。
 道中は、逃げたアンジュデジールの2番手で、スローの流れに乗り、4コーナーから直線に向くところでは最内の3番手につけた。直線半ば、逃げるアンジュデジールを余力十分に交わし去ると、一気にゴールを突き抜けて、2着とは2馬身半の差。まさに完勝といってよい差だった。

 後方から内を突いて鋭い差し脚を見せたウェスタールンドが2着に上がったが、すでに勝負はついていた。3着は5番手から脚を伸ばしたサンライズソア。逃げたアンジュデジールも4着に粘った。

 スローペースの流れで、先行馬に向く展開になったことも幸いしたのかもしれないが、それまでのような中団の位置からでも差し届いていただろう。いずれにしても、M・デムーロ騎手の好騎乗も光ったレースだった。

 他に注目は、後方から鋭い差し脚を使って2着に上がってきたウェスタールンド。34秒4の上りタイムは、ダートの上りとしては驚くべき高水準だ。どこかで狙ってみる価値はあるだろう。2番人気のケイティブレイブは中団から直線にかける作戦のようだったが、鋭い差し脚は見られず、馬群に沈んだ。

 先々週のマイルCSを勝った3歳馬ステルヴィオ。先週のジャパンカップを勝った3歳牝馬アーモンドアイに続き、G1を3歳馬が3連勝したが、いずれも誰をもうならすほどの強い勝ち方だった。ルヴァンスレーヴのスピード指数はダートの3歳世代のトップ指数になり、アーモンドアイの指数は芝での3歳世代トップ、ステルヴィオは3歳牡馬のトップ指数(毎日王冠)を記録している。いずれも古馬と比べてもそん色ない高レベルの指数で、3歳世代トップ馬たちの強さに疑いはない。

 4連覇を目指したアルバートの取り消しで主役不在となったステイヤーズS。3000メールを超す距離で(0200)の実績があったリッジマンが重賞初勝利をつかんだ。アドマイヤエイカンが2着。3着はモンドインテロ。

 チャレンジCはエアウィンザーが4馬手で先行、最速の上りタイムで快勝。これで4連勝になった。2着にマウントゴールド、3着はステイフーリッシュ。

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2018年11月27日 (火)

第1442回 最強アーモンドアイ

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 ジャパンカップの枠順が発表されたとき、真っ先にルメール騎手が1枠1番をどうこなすのか、気になった。いつも中団以降で脚をため、鋭い差し脚を使ってきたアーモンドアイだけに、外からかぶされ、内に閉じ込められる可能性のある1番枠は、嫌なのではないか。案外乗り方がむつかしい枠になったと思った。

 キセキの逃げでペースは上がった。バックストレッチに入ると、終始11秒台のラップが続いた。アーモンドアイはあおり気味のスタートながら、臆することなくキセキを追って先行。2コーナー過ぎには2番手で落ち着いた。

 直線に向いても依然としてキセキのハイラップは変わらず、11秒台のラップが続く。直線に入るとすぐにアーモンドアイがキセキのすぐ後ろに詰め寄り、機をうかがう。直線半ば、ゴールまで残り200メートル。ついにルメール騎手のゴーサインが出されると、一気にキセキの前へでて、ぐんぐん差を広げていく。そのスピードはまさに圧巻。すでにアーモンドアイ、キセキの2頭が他馬たちを大きく引き離しており、誰も追ってもこないし、追いつくはずもない。直線半ば、キセキを交わしたところで勝負は決まった。

 スローペースならいざ知らず、ハイペースもかまわず、アーモンドアイを2番手から勝利に導いたルメール騎手の自由自在な能力と判断力を、改めて思い知らされた。もし、1番枠から後方に下げていたら、結果はどうだったか。それでも、後方一気の追い込みが決まっていたかもしれないが、もっとも安全で勝利に近い乗り方が、1番枠からコースロスのない先行策だという判断だったのではないか。もちろんハイペースにも耐えるスタミナが十分あることを承知していたからこそ取れる戦法だ。

 東京の芝の状態が非常に良かったこともあって、2分20秒6というレコードタイムになった。とはいえ、ハイペースを2番手で楽に追走して上りタイムも34秒1。後方から最速の上りを示したミッキースワローのそれは33秒9だから、後ろから追い詰めることもできなかった他の馬たちは、完全にお手上げだった。アーモンドアイの勝因は誰よりも能力が高く、強かったから、としか言いようがない。

 最も強かったのはアーモンドアイだが、最もいいレースをしたのは川田騎手のキセキだった。スローペースが多い中、能力をいっぱいに出し切るハイペースに挑んだ川田騎手の勇気ある騎乗で、今年のジャパンカップはまれにみるいいレースになった。アーモンドアイがいなければ、勝利をつかんだのは間違いなくキセキだっただろう。

 芝1200メートルの京阪杯は、前走G1スプリンターズSを果敢に逃げて6着に粘っていた5歳牝馬のワンスインナムーンが直線失速。1番人気のダノンスマッシュが中団から内を突いて抜け出して快勝した。

 スローペースになったラジオNIKKEI杯京都2歳Sは、中団から33秒8の上りの脚を決めた1番人気のクラージュゲリエが勝った。

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2018年11月20日 (火)

第1440回 低調な内容

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 マイルチャンピオンSはアエロリットが逃げて、スローペース気味の流れになった。2番手にアルアイン、ロジクライがつける。直線、アエロリットを交わして早めに先頭に立ったアルアインは、外によれ気味で、結果、内側がぽっかりと開いた。そこに突っ込んできたのがステルヴィオとペルシアンナイトだった。

 勝ったのは5番人気の3歳馬ステルヴィオ。2着に3番人気ペルシアンナイト、3着が4番人気のアルアインだった。

 勝ったステルヴィオはビュイック騎手の勧めもあって、それまでの後方一気の追い込みから、先行する戦術に変更。そのチャレンジに応えるように、1番枠から好スタートを決め、内ラチの5番手でレースを進めた。直線、内がぽっかりと開くと、あとはスペースめがけて果敢に追うだけだ。先に先頭に立ったアルアインをとらえ、連れて上がってきたペルシアンナイトとの叩きあいも制して、初のG1タイトルをつかんだ。

 ペースは1000万条件戦のレベルだったから、先行馬に向く流れだったのだろう。内枠を生かして先行した3頭が1、2、3着を占めたが、ただ、ペースが遅かったにもかかわらず、上位陣の上りの脚の鋭さはさほどでもなかった。もう少しペースが上がっていたら、結果は違っていたのではないか。

 指数は低く、せいぜい1000万条件なみ。全体として見ても、G1としては低調な内容のレースだったように思える。

 東京スポーツ杯2歳Sは、スローペースにはならず、平均より厳しい流れになった。
 スローペースの新馬、オープンを連勝してきたカテドラルは、先行して直線も一旦は先頭に立つ場面もあったが、直線半ばの坂下で失速。中団から差し脚を伸ばしてきた馬たちに交わされて11着に大敗した。1番人気のルヴォルグも後方のまま9着。

 中団から脚を伸ばしたのはニシノデイジー、アガラス、ヴァンドギャルドだった。厳しいペースの経験の差が出たレースだったようで、勝ったのは、前走、厳しいペースの札幌2歳Sを勝ってきたニシノデイジーだった。

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2018年11月13日 (火)

第1438回 ペースを判断する能力

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 直線、大外から、矢のように伸びてきたのはモレイラ騎手のリスグラシューだった。ゴールまで残り100メートル地点で、逃げ粘るクロコスミアをとらえると、そのまま突き抜けて快勝。初のG1のタイトルをつかんだ。

 今年のエリザベス女王杯はクロコスミアの逃げで、ペースは落ち着いた。勝ったリスグラシューの上りタイムは33秒8。逃げ粘って2着のクロコスミアは34秒7。上位の2頭からは3馬身の差をつけられた3着のモズカッチャンの上りは34秒7。

 自身も脚を残しつつ、後続馬にも脚を使わせるという、クロコスミアの逃げは絶妙なペースだった。それだけに、ただ1頭、33秒台の上りタイムを使ったリスグラシューの差し脚の鋭さには、驚くしかない。

 リスグラシューは近走、1600、1800メートルの距離で素軽いスピードのある瞬発力を発揮していた。だからこそ、2200の距離は少し長いのではないかと、想像していたが、スローペースなら距離適性は問題ではなかった。

 エリザベス女王杯がスローペースになることで、むしろ、その絶対的な上りのスピードが生きたのだろう。もちろんペースを判断して動く場面を的確に判断するモレイラ騎手の腕が助けになったのも確かだろう。この日モレイラ騎手は10戦して5勝の固め打ち。

 ダートのマイル戦・武蔵野Sは、サンライズノヴァの後方一気の差し脚が鮮やかに決まった。ハイペース気味の流れで、展開が向いた印象はあるものの、今後もマイルまでの距離なら、その決め手は大きな武器になるだろう。後方からサンライズノヴァを追ったクインズサターンが2着。2番手で先行していたナムラミラクルが3着だった。

 福島記念は、直線3番手から伸びたスティッフェリオが快勝。2番手にいたマイスタイルが2着。3着は4番手から脚を伸ばしたエアアンセム。ハイペースの流れになったが、早かったのは逃げたマルターズアポジーと、2番手のマイスタイルだけ。大きく離れた3番手のスティッフェリオは、脚をためられる余裕のペースだったようで、結果は先行馬たちの決着になった。

 デイリー杯2歳Sは、好スタートを切ったアドマイヤマーズがハナに立ち、2番手にメイショウショウブがつけた。スローペースになって、直線では2頭が大きく抜け出し、叩きあうマッチレース。ゴール前、抜け出したのは圧倒的な人気を集めていたアドマイヤマーズだった。これで3戦3勝。スローペースで指数の高さには欠けるが、勝負強さは一級品だろう。

 日曜日の京都は、外国人騎手があわせて11勝。日本人騎手は12レースで藤岡佑騎手が勝っただけ。先週からは短期免許で来日する騎手も増え、日本人騎手はもう、どうにも太刀打ちできない。

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2018年11月 6日 (火)

第1436回 騎手の意地

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 JBCスプリントで、またまたルメール騎手が勝ち、史上初となる4週連続G1勝利を達成した。同時に年間G1勝利数も7に伸ばし、こちらの記録も史上初とのこと。

 勝ったグレイスフルリープは8歳の古豪ながら初のG1挑戦だった。4番人気のグレイスフルリープは逃げるマテラスカイをマークしながら最内の4番手に控えた。直線、マテラスカイとグレイスフルリープの2頭が他馬を大きく引き離して抜け出し、激しい叩きあいが続いたが、ゴールではクビ差でグレイスフルリープが先着。初のG1のタイトルをつかんだ。

 続くJBCクラシックで、ルメール騎手は1番人気のサンライズソアに騎乗。好スタートから果敢に逃げる戦法を取った。直線もよく頑張っていたが、中団から鋭い差し脚を伸ばしたケイティブレイブ、オメガパフュームに交わされて3着。

 ルメール騎手は、3コーナーで競られる形になってペースを上げざるを得なかったのが、直線の粘りを欠いた要因とコメントしていた。ルメール騎手の快進撃を止めたのはケイティブレイブの福永騎手だったが、福永騎手の意地を感じたレースだった。

 最終レースのJBCレディスクラシック。ルメール騎手は2番人気のクイーンマンボで参戦。中団から脚を伸ばしたものの4着まで。勝ったのは6番人気横山典騎手のアンジュデジールだった。M・デムーロ騎手の1番人気馬ラビットランは、中団からアンジュデジールと馬体を合わせて上がっていき、直線は2頭のマッチレースになった。一旦はラビットランが先頭に立ったが、ゴール前、アンジュデジールに差し返されて、結果は悔しい2着だった。

 JBCの3レースともに、平均ペースでの見ごたえのある好レースだった。とりわけ直線の攻防、叩きあいは、騎手の能力が反映された熱戦だったといえそう。それにしても1日にG1戦が3レースもあると、馬券を買う側もなんだか、いつもより気合が入って、すごく楽しかったなぁ。1年に1度くらい、こんな日があってもいいと思った。

 東京のアルゼンチン共和国杯は3番人気のパフォーマプロミスに騎乗のオドノヒュー騎手がJRAの重賞初勝利をあげた。超スローペースになって、最速の上りの脚を使った1番人気のムイトオブリガードが2着。

 スローペースで差し脚比べの京王杯2歳S。先行3番手から直線、内から差し脚を伸ばして早め先頭に立った武豊騎手のファンタジストが、32秒台の上りの脚で追いすがる1番人気のアウィルアウェイ(M・デムーロ騎手)をハナ差抑え込んで勝利をつかんだ。

 2歳牝馬のファンタジーSは、1番人気川田騎手のダノンファンタジーが快勝。直線、中団6番手からの鋭い差し脚が光った。

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2018年10月30日 (火)

第1434回 感服

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 終わってみれば、「ルメールだったな」というのが、今年の天皇賞(秋)だった。
 もちろん、昨年のダービー馬レイデオロの能力が優ったうえでの結果と勝利だったことに違いないが、それでもルメールの騎手としての判断と技量なしに、レイデオロの栄光を確かなものにはできなかったのではないか。

 今年の天皇賞(秋)は逃げ馬不在で、どの馬がハナを切るのかゲートが開くまでわからなかったが、好スタートを決めたキセキが無理なく先頭に立った。ゆるみのないペースになり、直線なかばでもキセキが楽に逃げている。

 ゴールまで残り100メートル。中団の6番手から差し脚を伸ばしてきたレイデオロがキセキを交わして先頭に立つと、最速の上りで追ってきたサングレーザーを振り切って勝利をつかんだ。2着のサングレーザーとは1馬身4分の1の差、3着はキセキが粘りこんだ。

 ゆるみのないペースに、後方の馬たちも脚をためることができなかったようで、勝ったレイデオロ、2着のサングレーザーに33秒台の上りの脚を使われては、勝負にならなかった。結果は、中団より前々でレースを進めた馬たちが上位を占め、スタートで出遅れ、後方からのレースになった1番人気のスワーヴリチャードは34秒1の上りタイムも、結局、見せ場なく10着に終わった。

 これでルメール騎手は3週連続でG1勝ちをおさめたが、この秋の重賞戦は15戦して10勝、2着3回、3着1回とか。もう手が付けられない。今年はすでに177勝をあげ、200勝にも確実に手か届くところに来ている。感服。

 京都のスワンSは、ルメール騎手のモズアスコットとの激しい追い比べを制して、デムーロ騎手のロードクエストが勝った。ともに中団から大外一気の鋭い差し脚をみせ、ゴールはわずかにハナ差の戦いだった。

 デムーロ騎手も先週は5勝をあげて、今年すでに131勝。騎手ランキングの2番手につけている。ルメール騎手もデムーロ騎手も、今年の連対率はともに驚異の4割超え。(モレイラ騎手の連対率は5割を超えているけど)、いずれにしても、すごいとしか言いようがない。

 2歳牝馬の重賞アルテミスSは、武豊騎手のシェーングランツが勝った。直線、最後方からの一気の差し脚は際立っており、素質と将来性を感じさせる好レースだった。

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